「芸術を生むために日々努力をしている人に感謝します。僕は芸術なしでは生きられない」(S・ソダーバーグ監督、アカデミー賞受賞式にて)
「人間性への信頼を失ってはならない。人間性とは大海のようなものである。ほんの少し汚れても海全体が汚れることはない」(ガンジー)
「私は祖国を愛している。だが、祖国を愛せと言われたら、私は遠慮なく祖国から出ていく」(チャールズ・チャップリン)
「後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ」(マーティン・L・キングJr)
「文学者の戦争責任は決して過去のことでなくすでに始まっている。気を抜くなよ、俺は自分を含めとっくに厳しくチェックし始めてるぜ」(いとうせいこう)
「私は貴方の意見には反対だ。しかし、貴方がそれを言う権利を、私は命にかけて守る」(ヴォルテール)


米首都ワシントンDC 2013.12
文芸ジャンキー・パラダイス
http://kajipon.com
since 1999.5.12
【祝20周年】
オヌシは 番目の旅人でござる
※2016.10.23/6000万件Hit!  ★English Version

天安門1989.6.4

1/29(火)NHKラジオ第一放送23:15『ラジオ深夜便 お墓偉人伝』最終回です!

ダウンロードして使ってネ♪なぜ芸術はスゴイのか!?〜初来訪の方へ

文芸ジャンキー・パラダイス(文ジャン)へようこそッ!!
このサイトは映画、文学、音楽、マンガ、絵画等あらゆる芸術ジャンルと偉人たちの『お墓』情報を、不肖・ド根性文芸研究家カジポン・マルコ・残月(51)が、
鬼神の如く全世界へ紹介する、愛と狂気と執念の電脳空間!旅&墓関連の掲載画像は怒涛の8000枚、総コーナー数は100ヶ以上、容量25ギガ!
うっかり足を踏み入れたのも何かの縁、この文芸天国にトコトンつきあってもらいましょう。そう、毒を喰らわば皿まで!ビバ、アート・サンダー!!
この世は芸術であふれ返っている!人間に他者への共感力があるからだ。芸術は人類が分かりあえる証拠!人間は国籍や文化が違っても、相違点より
共通点の方がはるかに多い
。常にこれを忘れちゃいけない!他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」!
芸術は難しくない!敷居を少しでも低くして全人類が親しめるものにする事が、このHPの主旨ッス!


(名言救命ロープ) (恩人墓巡礼) 日本人/外国人 (徒然日記) (ジョジョ総目次) Twitter/フェイスブック/インスタ/育児blog (お絵描き) (掲示板)



アジア大気汚染速報
200深刻/300危険
毎日更新・人類恩人カレンダー(食前に彼らを讃える杯を!)※記号説明&年間分※1872年以前は旧暦
1月 22日 1953ジム・ジャームッシュ生(監)、1993安部公房命(文)1793大塩平八郎生1788バイロン生(詩)
1931サム・クック生(M)1875D.W.グリフィス生(監)1893河竹黙阿弥命(文)1591豊臣秀長命(武)
2008ヒース・レジャー命(役)、1939湯川れい子生(M評)、1561フランシス・ベーコン生(思)
1月 23日 1783スタンダール生(文)1832マネ生(画)1944ムンク命(画)&ルドガー・ハウアー生(役)、
1907湯川秀樹生1989ダリ命、1928ジャンヌ・モロー生(役)、1931アンナ・パブロワ命(バ)
1938ジャイアント馬場生、1956坂東三津五郎生(舞)、1947ボナール命(画)、
1974漆原友紀生(マ)、1910ジャンゴ・ラインハルト生(M)、1924ローラン・プティ生(バ)、
1897チャンドラ・ボース生(政)、1981バーバー命(C)、1948相米慎二生(監)、建安25(220)曹操命(武)

〔おすすめ番組表〕★番組はイチオシ ※過去の番組 ※YouTube ※アマゾン ※musictonic ※翻訳 ※海外 ※映画 ※サーチナ ※乗り換え ※東京新聞 ※地図 ※首相動静 ※護憲運動 ※画像検索
【1月22日のおすすめ番組】 【1月23日のおすすめ番組】
★5時BSプレミアム『クラシック倶楽部 三村奈々恵 マリンバ・リサイタル』…約12分のマリンバ版バッハ「シャコンヌ」!
●7時Eテレ『シャキーン!』…朝から頭をフル回転!幼児も大人も楽しめるクイズが続々と出てくる、充実の15分番組。
●8時NHK『連続テレビ小説 まんぷく(93)ラーメンだ!福子!』…敗戦後、たくましく生きる発明家夫婦。ラーメンくる!
●21時BSプレミアム『アナザーストーリーズ選 天皇いのちの旅(2)象徴への模索』…励ましを受けた被災者が明かす。
●22時Eテレ『先人たちの底力 知恵泉/ヒールの言い分!神に選ばれた恐怖の将軍 足利義教』…恐怖政治を断行し日本最悪の将軍とされる室町幕府6代将軍・足利義教。料理がまずいと料理人の首をはね、世阿弥を島に流すなど伝承は残忍。その実像に迫る。
●23時BSプレミアム『極上!スイーツマジック選 “賞味期限”10分!!』…究極のおいしさを味わうスイーツ。

●5時BSプレミアム『クラシック倶楽部 ドビュッシー没後100年 記念演奏会』…「ピアノ三重奏曲」ほか室内楽。
●7時Eテレ『シャキーン!』…朝から頭をフル回転!幼児も大人も楽しめるクイズが続々と出てくる、充実の15分番組。
●8時NHK『連続テレビ小説 まんぷく(94)ラーメンだ!福子!』…敗戦後、たくましく生きる発明家夫婦。ラーメンくる!
●20時15分NHK『探検バクモン 世界が注目!!分身ロボット』…世界が注目する「分身ロボット」と開発者を紹介。
★22時25分NHK『歴史秘話ヒストリア “私は植物の精である”牧野富太郎 夢の植物図鑑』…1500種以上の植物に命名し、全国の植物を詳しく記した図鑑を完成させ、日本植物学の父となった男の人物秘話。
●23時Eテレ『ねほりんぱほりん 少年院に入っていた人/消せない過去との闘い』…どんな人生が待っているのか。
●24時45分BSプレミアム『(1)犬の幸せってなんだろう(2)育て!音を伝える犬』…耳の不自由な人に音を知らせる犬。

3日おきに更新・人生の名言(救命ロープ)
子どもは誰でも芸術家だ。問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかだ(ピカソ)


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   残月徒然日記(最新文芸情報) ★ほっこり更新!日々前進!笑門福来!★



『ハチョ〜ッ!皆様の御訪問をお待ちしておりました〜ッ!ガルルルル…
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 ダウンロードして使ってネ♪ ヤフーニュースで管理人紹介(2016)  サイト紹介記事(2007)
 

※時事問題は新情報が次々と出てきて日記の更新が追いつかない。僕が注目しているニュースはツイッターの方でも流しているので、よろしければフォローして頂けると有難いです。r(^_^;)
−−−−−−−−−

●1月21日…〔今日の良かった〕ギターを伴奏楽器から独奏楽器に昇華させた“ギターの父”、スペインの作曲家フランシスコ・タレガ。彼の作品を片っ端から聴いている。最も有名な曲は『アルハンブラ宮殿の思い出』(5分24秒/演奏は孫弟子のセゴビア!)なんだけど、僕は亡くなった娘さんへの追悼曲『ラグリマ(涙)』(2分)が胸に来た。一音、一音に子どもへの想いが込められている。2分間の短い曲だけどホント心に残った。そして『ゆりかご』(2分45秒)も良い。とても穏やかで温もりに満ちた曲。このタレガさんは、親しい人の名前を曲名にすることも多く、まっこと優しい人だなぁ。

//先日の『笑ってコラえて!』の墓マイラー企画を見逃された方、途中から見たという方、YouTubeにはありませんが、某動画サイトに…ゴホン、ゴホン(リンクA)(リンクB※41分あたり、フェロモン広告注意)。見つけましたが、削除は時間の問題と思います。解像度が低いから少し若く見えて個人的には嬉しかったり…いや、何でもないです、忘れて下さい。

//漫画原作者・小池一夫さん(フォロワー86万人!)のツイッターがいい。→

小池一夫@koikekazuo
好きな人がいっぱいいる人は、好きなことがいっぱいある人は、人生が深刻化しません。深刻になって行き詰っているときは、とても視野が狭くなって「好き」が無い状態です。「真剣になれ、深刻になるな」。

…『笑ってコラえて!』の失恋エピソード3連発なんかまさにこれです。好きな芸術家や作家がいっぱい増え、絵画・音楽・文学、両手で抱えきれぬほど好きなことが増えたおかげで、ダメージが深刻化しなかった。
ちなみに、過去の小池一夫さんのツイートで超メモったのはコレ→

小池一夫@koikekazuo
「ネットでは、無責任に好き勝手なことが書かれている。前にも強く言ったのだが、表現者は絶対に匿名掲示板などを見るな。悪意の深淵を自ら覗くな。」

●1月20日…〔今日の良かった〕なんと、明晩21日の9時からBSプレミアムで映画『それでも夜は明ける』オンエアされる!19世紀アメリカで黒人音楽家ソロモン・ノーサップが12年間の奴隷生活を強いられた実話を描き、アカデミー作品賞に輝いた傑作。差別と虐待を受けながらも、人間としての尊厳を守り続けた男。原題は『12 Years a Slave』だけど、この邦題は良い。特に“それでも”という部分が!必見です。
※黒人のマックィーン監督がニューヨーク映画批評協会賞で監督賞を受賞した際、スピーチ中に「お前なんか、しがないドアマンか清掃作業員だ!」とヤジを飛ばされるなど、改めてレイシズムが浮き彫りに。同監督は動じず最後までスピーチを続け、ヤジった男は協会を除名に。(予告編

//う〜む、これは厳しい!昨年から募集をかけていた『偉人墓巡礼ツアー フランス・パリ6日間』(3/25-3/30)、申込み期限は1月末になっていますが明日21日14時までにあと8名の申込みがないと催行中止とのこと。
実質4日間でショパン、ナポレオン、ドラクロワ、ユゴー、モジリアニ、スタンダール、ジム・モリソン、エディット・ピアフ、アントワネット、トリュフォー監督など約60名の墓所をめぐり、さらにルーブル美術館とセーヌ川下りまで盛り込んだ「全部載せ」企画だったのですが、やはり旅費38万はハードルが高いですよね…。
ただ、この価格はほんとギリギリです。春休み時期の往復フライト代、4つ星ホテル4泊、貸し切りバス、通訳ガイドさん、各所入場料その他を合算すると、15名以下では赤字になる価格。ほとんど利益がなくても、旅行会社さんは「文化事業」と位置づけ企画して下さいました。僕もノーギャラ覚悟です。もし迷われている方がおられましたら、明日14時までにお申し込み頂けると幸いです!

●1月19日…〔今日の良かった〕Eテレ『ららら♪クラシック』が良かった!後ほど更新します。

●1月18日…〔今日の良かった〕16日放送の『歴史秘話ヒストリア ぼくはアニメの虫/手塚治虫がやりたかったこと』、手塚先生のアニメ事業に的を絞った見応えのある内容だった。初めて見た1984年の作品『ジャンピング』(6分21秒)に思わず見入った!ジャンプするたびに、野原、街中、海、戦地と視点が移動していく様子が臨場感たっぷりに描かれ、これを現代の4DX劇場で上映したら大きな話題になるだろう。後半、ある雲の中に落ちたときに地面がないという…。短い6分間にこのメッセージ性。嗚呼、手塚先生!
『ジャンピング』ってウィキの項目にもなってない作品だけど、世界4大アニメーションフェスティバルのひとつ、ザグレブ国際アニメーション映画祭グランプリを受賞している。ユネスコ賞も獲得。この作品の存在を知ったことは大きな収穫だった。

//『笑ってコラえて!』の余波が続いている。2005年に出した僕の著書『お墓お散歩ブック』は定価が約1700円なのに、アマゾンで中古本に約10倍の16800円がつき、しかもそれが売れていた。業者はえげつない値段をつける。保存状態だって“可”なのに異常な価格。僕はいま新しい本を書いており、年内には形になると思うので、この値段で買うのはNGです。数日経てば価格も下がっていきます。名案がひらめいた!増刷すれば問題解決しますよ、大和書房さん!

  恐ろしい値段になっている…う〜む

●1月17日…〔今日の良かった〕昨日の今日なので私事ネタです。『笑コラ』、勇気を出して出演し本当によかったです!撮影当初、「やっぱ、厳しくないですか?ゴールデンタイムのバラエティでお墓をやると視聴者はドン引きしますよ」などと懸念していたのですが、ネット上のまとめページ(全5ページ)を拝見した限りでは、「感謝している恩人に“ありがとう”を言いに行く」というシンプルな理由は受け入れられた気がします。ゴッホやショパンの話の反応など、視聴者の感想を読んでこちらが泣きそうに。失恋のお馬鹿なエピソードは、我が身の事ながら爆笑しました。“そりゃあ、フラれるよカジポン!”と。テレビ画面のカジポン役に僕が突っ込むカオスな状態でした。

オンエア中からツイッターのフォロワー登録を知らせる着信音が鳴り続け、1時間で約1500人フォロワーさんが増えました。放送終了後は、親戚から電話がかかってきたり、何年も連絡をとってなかった旧友からフェイスブックやツイッターにコメントがきたり、カジポン役の俳優・島林瑞樹君からも連絡がありました。
ツイッターの「おすすめトレンド」に、おそらく我が人生では最初で最後であろう「墓マイラー」と「カジポンさん」がダブルで入って驚倒。「カジポン」ではなく「さん」がついているのが、なんか嬉しかった(『AKIRA』の金田もニッコリ)。“さん”付けは、おそらく51歳という年齢もあるだろう。

改めてロケを見て、奇跡のようなタイミングと思ったのが、龍馬の墓前で涙ぐんでいた女性の方、そしてシャトーブリアンの墓前で詩を朗読にきたパスカルさんと出会えたこと。多くの人には「墓マイラー」は初めて聞く言葉だろうし、「変わった趣味」「どちらかというと変人」という印象を持たれるかも知れない。ところが、ロケに行くと僕以外の墓マイラーがそこにいる。日本でも、世界でも。視聴者の方に、墓マイラーがたくさんいることを伝えたかったので、この偶然に感謝しまくり。ちなみにパスカルさんが自身を「ブルターニュ人」と名乗っていたのは、フランス北部ブルターニュ地方が、ケルト文化の影響を受けた特別な土地という郷土愛からきています。




友人が送ってくれた
おすすめトレンドの写メ
シャトーブリアンの墓前で
優しくこう言って下さったパスカルさん

ゲストが菅田将暉さん、坂口健太郎さんという豪華さもあって、視聴率はありがたいことに20時台で首位、21時台は裏番組の『相棒』と同率首位とわかり、墓トークで視聴率が急降下することは避けられたよう。胸を撫で下ろした。
番組後、複数の石屋さんから温かい感想メールをもらえたのも嬉しかった。最近は「墓じまい」という墓マイラーが気絶しそうな言葉が出てきて、お墓業界はあまり元気がない。こういう時だからこそ、お墓LOVEを全身全霊で叫び、石屋さんにエールを送りたかった。思いが伝わってよかった。

僕が通う空手道場は、僕以外、全員が黒帯(小学生も!)で、運動神経絶無の僕だけが10年間も茶帯。普段は「茶帯の下手なオッサン」と距離を置かれてるのに、今日は道場の扉を開けた瞬間にワラワラと子どもたちが集まって来て「オス!」「オス!」「オス!」とみんな挨拶してくれるじゃないですか!「すごい、これがゴールデンの力か!」と感嘆しました。
今まで近所の人やPTAの人に「何をやってる人だろう」「時々大きなリュックを担いでる怪しい人」と思われていたのが、いや、怪しいのは正しいんだけど、少なくとも「安全なお馬鹿」と分かってもらえたら、ほんと嬉しいです。(*^_^*)

ところで!番組で紹介されたフランスの墓は3人のみでしたが、実は11人に墓参しています!放送時間の関係で泣く泣くカットされたのは、ゴッホ兄弟、ナポレオン、マリー・アントワネット、ロダン、サティ、ラヴェル、アンリ・ルソー、ロマン・ロラン。それぞれの墓地に良いエピソードがあり、深夜でもいいので、お蔵入りになっている巡礼映像に陽の光を当ててあげてほしいなぁ…ねぇ、日テレさん(チラ見)。

//フェイスブックのフレンド登録、順番に行っていますので、申請された方、いましばらくお待ちください(汗)。10年以上前からの読者の方から申請を頂くと、なんかこう、胸がいっぱいになります。既に会ったことがあるような感覚に。よくぞ足を運び続けて下さったと…!

●1月16日…〔今日の良かった〕ついにこの日が。朝刊のテレビ欄、本日出演『笑ってコラえて!新春SP』の中に“墓マイラー”の文字を発見!もう緊張しすぎて、2日前から足の小指をテーブルの脚、椅子の脚、いろんなものにぶつけまくり。
先日も書きましたが、今回の放送は、このホームページやツイッターなど、ネットでのみ繋がっている初対面の方に、番組を通して「はじめまして」のご挨拶というか、心の握手ができたら、そんなふうに願っています。そして旧知の方には「お久しぶり!」のハイタッチです! (^^)/
※今朝のディレクターさんからの情報では、20:45頃から登場とのこと。

【追記】放送終了!皆さんも失恋した時に、恋の炎の灰からダイヤを拾える人を好きになって下さいね。ビバ失恋です(本末転倒)。恋愛というものは、成就しないことの方が圧倒的に多いんです。学校では失恋からの立ち直り方を教えてくれませんが、これは必修科目にすべきです。将来、ストーカー化しないためにも。
失恋しても自分が成長して恋が終われば、悲しみを胸に抱きながらも、相手に感謝しこそすれストーカーになるのはあり得ません。そして芸術には失恋して繊細な心理状態にある方が、感動できる作品が多いんです。幸せルンルンなときには見えてなかった、心に響く芸術作品が次々と見つかります。墓マイラーの話については明日の日記で。

今回、取材して下さった日テレ・石原ディレクターほか製作陣の皆さん、再現VTRの俳優の皆さんに心から感謝。青年時代役を演じた島林瑞樹さん、見事な再現度でした。何もかもあのままです!そしてシャトーブリアンの墓前で偶然出会ったパスカルさんに画面を通してまたお会いできて胸熱でした…涙。

//8年前に連載を開始した『月刊石材』の「墓を訪ねて三千里」がもうすぐ第100回。それを記念してバックナンバーがWEB化されました!まずは第1弾として25名をピックアップ。誌面ではモノクロ写真ですが、WEBではフルカラー。やっぱカラーは美しい。連載は約1400字という制限があり、その中に巡礼エピソードと伝記を入れる必要があるんだけど、逆にいえばコンパクトになって読みやすい。サイトだと文字数に制限がないため、つい長文になるから(汗)。是非、移動中にでもこのWEB版をお楽しみ下さい。

//開設したばかりのフェイスブック。このサイトを見てフレンド申請される方(既にされた方も)は、メッセージに「文芸ジャンキー読者です」の一言を添えて頂けると助かります。

●1月15日…〔今日の良かった〕先日のNHK『サグラダ・ファミリア 天才ガウディの謎に挑む』がとてつもなく素晴らしい内容だったので、数日中に紹介します。

//『笑ってコラえて!新春SP』オンエアまで、あと1日!番組放送後、撮影時の現地の方との交流や、放送時間の関係でカットされた巡礼エピソードなどアップしますね。

●1月14日…〔今日の良かった〕大河ドラマ『いだてん』第二話も実に丁寧な作り。熊本で生まれた主人公・金栗四三は体の弱い子どもだったが、長い山道を走って通学するうちに、マラソンでは呼吸法が大切と悟り、「スッスッ、ハーハー」の呼吸で誰よりも速く長距離を走れるようになっていく。若き日の古今亭志ん生も落語の師匠に入門、物語が動き出した。大声で歌いながら自転車に乗る綾瀬はるかさんに癒された。
※ただし、37歳の勘九郎が15歳の中学生役は無茶ぶりすぎます!(笑)

/週末のNHK『さし旅 仏像マニアと巡る新春!御利益ツアー』。番組登場の仏像マニアが持っていた仏像フィギュアコレクションの中に、なんと「法然上人」のフィギュアが混じっていた!制作はあの海洋堂。これは欲しい。ネットで検索したら「親鸞上人」のフィギュアまであった。既に販売終了、ヤフオクは落札1万円超え。さすがに手が届かない。

//ネットに詳しい友人に勧められ、初めてフェイスブックを開設。いやあ、これは面白い。試しに好きなゴッホ絵『最初の一歩』と、没後もファンに愛されているのがわかるモジリアニの墓画像をアップしたんだけど、サイトだと容量が重くなるから縮小している画像が、クリックひとつで大きいまま見られる!
フェイスブックは2004年に設立され、2017年に全世界のユーザー数が18億人を突破。日本語化されたのは2008年で、日本の利用者は2700万人を超えているとのこと。日本人の4人に1人ってすごいな。僕は11年も遅れてこのムーブメントに参加。

僕は文ジャンという個人サイトを持っているし、ツイッターもやっているので、正直、これまでフェイスブックを開設する必要性を感じていなかった。だけど、友人から「フェイスブック、ツイッター、ブログ、個人サイトは、メインのユーザー層がそれぞれ異なっているから、アクセスできるツールを増やした方がいい」とアドバイスされ、明後日の『笑コラ』オンエアを控え、タイミング的に良いかもと開設しました。
ただし、あくまでも「主戦場」はこの文芸ジャンキー・パラダイスであり、フェスブックは墓マイラーに特化していこうと考えている。というのも、ラインで『世界墓マイラー同盟』を運営しているけど、メンバーは総勢3人オンリーだし、全国各地にいるであろう孤独な墓マイラーを、幅広く結びつける情報交換の場が必要と痛感していたから。
原則、完全オープンにするので、「フレンドまで公開」とかはやらないつもり。テレビを見た墓マイラーの人から連絡が来るといいな。

※フェイスブックの『知り合いかも』欄に、自動的にいろんな人が表示されるんだけど、10年ぶりとか、20年ぶりに見る名前があって、「おお〜、この人は全然変わってない!昔のままだ」とか、めっちゃ懐かしく、思わず見入ってしまう。

※若者に人気の「インスタグラム」は1600万人のユーザーがいる。僕もローラさんの辺野古基地反対メッセージのその後の報告を追いたくて、彼女をフォローするため登録を済ませた。さすがに5ツールの更新は手が回らないので、こちらはボチボチに。

//訃報が続いている。1月4日に英国の絵本作家ジョン・バーニンガムさん(82歳)、5日旅行ジャーナリストの兼高かおるさん(90歳)、6日「出前一丁」「アート引越センター」「積水ハウス」などCMソングの女王・天地総子さん(78歳)、12日に哲学者の梅原猛さん(93歳)と女優の市原悦子さん(82歳)。哀悼の意を表します。

●1月13日…〔今日の良かった〕第122回にして、ついに海外へ進出した昨夜のNHK『ブラタモリ』。地形から見るローマ発展の歴史はとても面白く、最後に登場したイギリスからインドまでの古代の道路地図(7メートル!)は圧巻だった。次回は、トレビの泉など水から見るローマ。

//昨日の『絶望名言』に触発され、自分でも過去に映画や小説からメモったものを見直してみた。すると、名言の内容はマイナスにもかかわらず、共感したり、噴き出したりで、不思議と元気に。以下、いくつかチョイスしたく!これらは、今までトップページ上部にある「人生の名言(救命ロープ)」に一度も登場したことがないものばかり。

・人間のこの巨大な渦(うず)の中にいる時くらい、深く孤独地獄を味わったことはない(ファーブル)昆虫学者
・人間のみがこの世で苦しんでいるので、笑いを発明せざるを得なかったのだ(ニーチェ)哲学者
・「明日は、明日こそは」と人は人生を慰める。この「明日」が彼を墓場に送り込むその日まで(ツルゲーネフ作家
・欲するものがすべて手に入りつつある時は警戒せよ。肥えていく豚は幸運なのではない(ジョーエル・チャンドラー・ハリス)作家
・立派な信念と公平さと誠実さを持つ人物を口を極めて賛美することは、人間一般に対する不信を表明しているのと全く同じだ(ラ・ブリュイエール)思想家
・死んだらとりあえず部屋代を払わんでいい(モーム)作家
・自分を哀れむという贅沢がなければ、人生なんていうものは耐えられない場合がかなりあると私は思う(ギッシング)作家
・愚かな女は見かけほど愚かではない。愚かな男は実際その通りであるが(マルセル・アシャール)劇作家
・美的にも、知的にも、そして論理的にも自分ほど進んでいない世の中を忌む(夏目漱石)
・この世に人間ほど凶悪な動物はいない。狼は共食いをしないが、人間は人間を生きながらにして丸飲みにする(ガルシン)作家
・何という世の中だ。狂人が恥を知れと叫ばねばならんとは!(A・タルコフスキー)映画監督
・女に忘れられたら男だって意地になる。そういう女を忘れる為に出来るだけの手は打ってみせる。それでもうまく行かなければ、せめて忘れた“ふり”をする(モリエール)劇作家
・40歳を過ぎると男は自分の習慣と結婚してしまう(メレディス)作家
・あきらめを十分に用意することこそ、人生の旅支度をする際には何よりも重要だ(ショーペンハウエル)哲学者
・何事も期待せぬ事。それが肝心(吉田兼好)歌人
・この世から未来永劫消えないものは二つだけ--『宇宙』と『人間の愚行』だ。ただ、宇宙のほうは断言できない(アインシュタイン)科学者

最後のアインシュタインが強烈すぎる。だが、そこが良かったりもする。

//たぶん今、日本中の個人サイト管理者が、ヤフーニュースの表示ボックス不具合で途方に暮れていると思う。お正月までこのトップページ上方のヤフーヘッドライン枠は普通に表示されていた。でも、1月3日にYQLというニュース表示ツールが提供終了となり、白い枠しか表示されなくなった!パソコンに詳しい人は、自分でプログラムを書き換えて再表示させているらしいけど、ネット原始人の僕には何がなんだかサッパリ…。
業界の知人によると、時代はブログやインスタであり、ヤフーは絶滅しつつある個人サイトに力点を置いておらず、新たな表示ツールを配布することはなかろうとの悲観的予測。あのトップニュース8本のリアルタイム・ヘッドライン、めっちゃ便利だったのにな…。もし読者の方で「これが使えるよ」というニュース表示ツールがあれば、メールで連絡をいただけると助かります。
【追記】問題解決しました!スーパーハッカーみたいな知人が、魔法のようにプログラムを書き換えて、再び利用できるように!むしろ以前よりスッキリと見やすくなってる!感動!

●1月12日…〔今日の良かった〕頭木弘樹氏の新刊『絶望名言』を読了。NHKラジオ深夜便を書籍化したもの。コンセプトに共感した。

「将来に向かって歩くことは、ぼくにはできません。将来に向かってつまずくこと、これはできます。一番うまくできるのは、倒れたままでいることです。」(カフカの手紙から)

失恋したときはハッピーなラブラブソングは傷に塩を塗り込むようなものだし、『耳をすませば』を見た日には卒倒するかも知れない。失恋を癒してくれるのは失恋ソングであり、ゲーテ『若きウェルテルの悩み』のような失恋小説だ。ゲーテは「この小説を若いときに読んで、これは自分のために書かれたのだと感じたことがないような人は不幸だ」と言い切っている。
辛いときは同じ境遇にいる者同士で支え合わなきゃならない。同じ痛みの中にある人の存在を知るだけで、孤独感が薄れるもの。この時空を超えた“助け合い”は、数百年前の画家や作曲家との間に築かれることもあり、それが芸術の醍醐味でもある。
以下、『絶望名言』を読んで個人的にメモったものを一部紹介。

「僕には誰もいません。ここには誰もいないのです、不安のほかには。不安とぼくは互いにしがみついて、夜通し転げ回っているのです。」(カフカの手紙)
「絶え間のない悲しみ、ただもう悲しみの連続。」(ドストエフスキーの手紙)
「75年の生涯で、本当に幸福だったときは、一ヶ月もなかったと言っていい。石を上に押し上げようと、繰り返し永遠に転がしているようなものだった」(ゲーテ)
「私の病気がなかなか良くならなかったとき、父は短気を起こした。優しくいたわってくれるどころか、残酷な言葉をあびせかけた。私にはどうしようもないことなのに、まるで意思の力でどうにでもなるかのように言った。そのことを思うと、どうしても父を許すことができなかった」(ゲーテ)
「不幸は、ひとりではやってこない。群れをなしてやってくる。」(シェイクスピア「ハムレット」)
「“どん底まで落ちた”と言えるうちは、まだ本当にどん底ではない」(シェイクスピア「リア王」)
「あらゆる神の属性中、最も神のために同情するのは神には自殺の出来ないことである。」(芥川龍之介(「侏儒の言葉」)
「駄目な男というものは、幸福を受け取るに当たってさえ、下手くそを極めるものである」(太宰治「貧の意地」)
「弱虫は、幸福をさえおそれるものです。綿で怪我をするんです。」(太宰治「人間失格」)
「いままで、生きて来たのも、これでも、精一ぱいだったのです。」(太宰治「斜陽」)
「生きている事、生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。」(同上)

−−このように、絶品の絶望名言がチョイスされており、それらが生まれた時代や作家の境遇など背景が解説されている。僕はサイト上部で名言コーナーを設けているけど、あそこに載せるのは背景を語らなくても伝わりやすい希望名言が多い。希望名言では救われなかった人が、絶望名言で悲しみをしのぎ、生を繋いだケースもあるだろう。これからは絶望名言も取り上げていこうかな。

/同書で頭木弘樹氏は絶望音楽も紹介されていた。特に印象に残ったのは、400年も昔のイングランドの作曲家ジョン・ダウランド(1563-1626)が生んだ歌曲「我が涙よ、あふれよ」(4分)。

「♪夜の闇は濃いほどいい。光というのは、絶望した者にとっては、辱(はずかし)めでしかない。私の悲しみは、決して癒されない」。最後の方は「先に地獄に行った人が羨ましい」的なことまで歌っている。押しも押されぬ絶望名曲だ。

●1月11日…〔今日の良かった〕極めつけの『ツィゴイネルワイゼン』発見!スペインの天才ヴァイオリニストであり作曲家のサラサーテ。彼が34歳のときに書きあげた『ツィゴイネルワイゼン』の決定版を探して、いろいろ聴き比べた結果、ドイツのヴァイオリニスト、アンネ=ゾフィー・ムターのものが、名演の中の名演に!定番のハイフェッツもモチロン良いけれど、ムターの明らかに聴き手を“殺しにかかってる”演奏、あの尋常じゃない緊張感は、一度聴いたら病みつきになってしまう。この演奏(8分41秒)と出会えて良かった!

●1月10日…〔今日の良かった〕本年夏、NY郊外にて50年ぶりにロックの祭典『ウッドストック』開催!1969年に開催された伝説的な音楽フェス「ウッドストック・フェスティバル」は、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ザ・フー、サンタナなど30を超えるミュージシャンが登場し、3日間で40万人もの音楽ファンが集まった。当時の共同主催者マイケル・ラングは、この夏50周年を記念して「ウッドストック50」(8月16日-18日)を開催すると発表!1000エーカー(東京ドーム約86個分)の敷地に3つのメイン・ステージが用意され、60ものアーティストが出演予定。この半世紀ぶりの超ビッグイベントは、現地に来られない人の為にリアルタイムでネット配信されるという。第1弾アーティストは2月発表され、既に50年前のイベントに出たミュージシャンが内定しているとのこと。

//年末年始は総集編で事実上放送がなかったジョジョ5部アニメ。その間、ジョジョ成分を維持してくれたのはスケート「メダリスト・オン・アイス2018」で東方仗助になりきってグレートな演技を披露してくれた田中刑事選手と、元旦の『獄門島』再放送で金田一耕助の無駄無駄ラッシュを聞かせてくれた長谷川博己さん!
キレキレの動きだった! まさか氷上の仗助が見られるとは
長谷川博己さん怒濤の無駄無駄 血管が切れそうな咆哮

●1月9日…〔今日の良かった〕所ジョージさん(63)が、YouTubeに沖縄への想いを込めた歌を投稿。お正月に沖縄の辺野古を訪れ、自らビデオをまわし「これ、辺野古の基地建設の前なんですけれど、意外に静かでしたね。お正月はみんな休むんだね」。そして沖縄の伝統楽器・三線(さんしん)で、米軍機は日本の沖縄ではなく米国に着陸してという弾き語りをした。

「♪アメリカの飛行機、アメリカに降りてョ/周辺諸国の防衛、沖縄の人の感情、両者正義で何年も揉めて/その間、諸国は攻めるの休んでくれているの か〜な〜」(動画

歌の最後は「か〜な〜」と、ひょうひょうとしつつ内容は踏み込んでる。軍拡派が周辺諸国の軍事脅威論を煽っているけど、基地をめぐって何年も揉めているから日本に攻め込むチャンスなのに、全然攻めて来ないよね、休んでいるのかな?という軍拡派への皮肉になっている。
元旦に辺野古の海で「アメリカの飛行機、アメリカに降りてョ」と歌う、それはなかなか出来るものじゃない。しかも、歌詞の字幕まで付けていることから、軽い気持ちでアップロードしたのではないことが分かる。
所さんはこれまで政治的発言をあまりしてこなかった印象があるから、ほんと感動してしまった。僕はウィキを見るまで、所さんがリベラルな作家・大江健三郎氏と文通をしていることを知らなかった。
所さんは沖縄に大きな別荘を持っていて、北野武監督『アウトレイジ』のクライマックスのロケで使用されている。長期オフの間は沖縄で過ごしているからこそ、現地の視点で状勢を見ることが出来るのだろう。
所さんクラスの大御所が動くことで、勇気を得て自分の思いを発信できるタレントさん、表現者が増えればいいな。

『笑ってコラえて!新春SP』放送まであと1週間。番組の顔は所ジョージさん。墓マイラーにどんな反応をされるのか、すごく緊張すると共に楽しみでもあり。

●1月8日…〔今日の良かった〕マーベル新作映画、3月、4月連続公開!昨年、ヒーローチームが敗北するという、あまりに衝撃的な結末を迎えた『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』。究極の新戦力になってくれるであろう『キャプテン・マーベル』(予告編)のファースト・エピソードは3月15日に公開。そしてインフィニティ・ウォーの正統続編『アベンジャーズ:エンドゲーム』(予告編)は4月26日公開!これまで大作の公開は半年ほど間隔があいていたので、2カ月連続はめっさ嬉しい。冬に『アントマン&ワスプ』をやったばかりなのを考えると、えらいハイペースで撮影してる印象。
一方、マーベルのライバル、DCヒーローズ(バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン系)では『アクアマン』が2月8日に公開。スーパーマンなどの空中戦に比べ、アクアマンの水中戦は地味な感じがして、あまり観に行く気がしなかった。ところが、アメリカ本国の評価がかなり高いことを知り、断然楽しみに。予告編の冒頭、迫力ある海の描写に「うおおお!」となったけど、「これは予備知識なしで観た方がいいかも」と慌てて再生をストップ。未知の映像体験をうたっているから、劇場まで興奮はとっておこう。
『アクアマン』を入れると2月から3カ月ぶっ続けのヒーロー映画祭り。夏休みでもないのに!下半期にはスター・ウォーズの完結編が控えており熱い年になりそうだ。

//ツイッターで流れてきた『風の谷のナウシカ』主要キャラの年齢設定、ナウシカ16歳、クシャナ25歳、クロトワ27歳、ここまでわかる。「ユパ様45歳」にビックリ。まさか、あのユパ様が僕より年下だったとは!ガンダムのランバ・ラル35歳以来の衝撃。

●1月7日…〔今日の良かった〕出版社の宝島社が今朝の朝日新聞と読売新聞に出したカラー2面を使った全面広告が凄すぎる。

読売「敵は、嘘」
※画像はローマの“真実の口”。
嘘つきが手を入れると
手を咬みきられるという
朝日「嘘つきは、戦争の始まり」
※湾岸戦争で参戦を促す宣伝に利用された
油まみれの鳥。米広告会社の
やらせ写真という説が有力

読売の文面
『敵は、嘘。』
いろんな人がいろいろな嘘をついている。
子供の頃から「嘘をつくな」と言われてきたのに嘘をついている。
陰謀も隠蔽も改ざんも粉飾も、つまりは嘘
世界中にこれほど嘘が蔓延した時代があっただろうか。
いい年した大人が嘘をつき、謝罪して、居直って恥ずかしくないのか
この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく。
嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ

朝日の文面
『嘘つきは、戦争の始まり。』
「イラクが油田の油を海に流した」
その証拠とされ、湾岸戦争本格化のきっかけとなった一枚の写真。しかしその真偽はいまだ定かではない。
ポーランド侵攻もトンキン湾事件も、嘘から始まったと言われている。
陰謀も隠蔽も暗殺も、つまりは、嘘
そして今、多くの指導者たちが平然と嘘をついている。
この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく
今、人類が戦うべき相手は、原発よりウィルスより温暖化より、嘘である。
嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ

/双方とも嘘を批判しているが、リベラル寄りの朝日には「戦争の始まり」と反戦色を出してるあたり、保守系の読売と少し内容を変えてきている。
勇気ある素晴らしい広告である一方、広告主がヘイトに加担する宝島社であることに戸惑いを覚えたのも事実。宝島社が出している別冊宝島は、かつては反主流サブカル、カウンターカルチャー的なものが多かった。だが、残念ながら今世紀に入って歴史修正主義・差別扇動のヘイト本を出す、いわゆるヘイト出版社に転落。 2017年の別冊宝島は『韓国の不都合な真実』『韓国大狂乱(慰安婦ヘイト)』『日中歴史戦(南京否定)』などがズラリ。
今回の広告でも「ポーランド侵攻(※第二次世界大戦)もトンキン湾事件(※ベトナム戦争)も、嘘から始まったと言われている」の部分に、それを言うなら日本が自作自演テロをやって戦争の引き金を引いた「満州事変」(柳条湖事件)を入れるべきだし、「人類が戦うべき相手は、原発よりウィルスより温暖化より、嘘である」の部分に、なぜかシレッと「原発」が入っているのも引っ掛かる。猛毒の使用済み核燃料を10万年も保管する場所が、地震の多い日本列島には存在しないのに、小さな問題であるかのように扱うのは腑に落ちない。
−−とはいえ、今回の広告の「隠ぺいも改ざんも粉飾も、つまりは嘘」「居直って恥ずかしくないのか」「今年、嘘をやっつけろ」という直球の言葉は、覚悟がなければ書けないもの。今日の広告をヘイト路線との訣別宣言と信じて、同社の今後に期待したい。

●1月6日…〔今日の良かった〕司法が日常生活における個人間のヘイトスピーチで被害者保護を鮮明に。大阪のローカルニュースだからあまり報道されてないと思い、ここでピックアップ。
大阪地裁で先日重要な判決が出た。大阪市内のスイミングクラブで、日本国籍を取得した台湾出身の63歳の女性が、連れてきていた高校生のおいが60代の男性利用客の貸しタオルを間違って使ったことをめぐり、怒った男性から「ここは日本ですよ。お国に帰られたらどうですか」と言われた。“国に帰れ”は世界各地で問題になっている差別発言だ。大阪地裁は男性に慰謝料15万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
慰謝料は高いとは言えないが、それ以上に重要なのは、日常生活における個人間の「ヘイトスピーチ」で賠償が認められる貴重な判例になったこと。街宣活動での発言を人種差別と認めたり、外国人であることを理由に入居や入店を断った言動を差別と認定した判例はあるが、日常生活のトラブルにおける発言を差別と認定したのは珍しい。
藪田貴史裁判官は、原告が発音などから海外出身だとうかがわれる状況だったと指摘し、「排外的で不当な差別的発言」と認定した。男性側は「マナー違反を注意した。適切ではない部分があったが、賠償しなければならないほどの違法性はない」と反論していたが、判決は「注意する趣旨であっても通常用いてはならない表現だ」と退けた。
日本のネット界では、残念ながら、在日の人だけでなく、帰化した人にまで、凄まじいヘイト言葉が叩きつけられることが少なくない。この判決は同じような暴言に晒されている人に勇気を与えるものだし、日本人同士でも「その言葉は裁判でアウトだよ」と指摘することができる。判決が広く認知されることを願う。外国人を差別するのではなく、みんなで幸せに。

//今年の大河ドラマ『いだてん』には戦国武将も幕末の偉人も登場しないため、“今年の大河はパスして来年の明智光秀まで休憩するか〜”と思ってた。だが、今夜の第一話を見て、来週以降も見続けることに決定!1964年の東京オリンピックをテーマにした物語というから、てっきり戦後の日本が舞台のドラマかと思った。ところが、蓋を開けてみると、過去と現代の二つの世界が交互に描かれ、過去パートには柔道創始者かつアジア人初のIOC委員・嘉納治五郎(役所広司)が出ており、1908年(明治41年)から始まってるじゃないか!1908年スタートということは、大河ドラマの中で第一次世界大戦、日中戦争、太平洋戦争も描かれるということ。
第一話で嘉納治五郎は「スポーツで国際的に交わることは、世界平和の実現に役立つでしょう!」と言っている。現実は6年後に第一次世界大戦、1936年のベルリン五輪はヒトラー観覧の中で日本人選手が出場、1940年に予定されていた東京オリンピックは、日中戦争の泥沼化で開催を返上し幻に終わっている。大正デモクラシーの平和な時代から、なぜ戦争の時代に突入してしまったのか、その過程が大河ドラマでどう描かれるのか、クドカンの脚本に興味津々。これは見逃せない。

●1月5日…〔今日の良かった〕りそな銀行が「核製造企業への融資禁止」を宣言!これは国内大手銀行初の快挙。被爆国の企業として筋が通っているし、りそなに対する企業イメージが爆上げっす。
核兵器製造を使途とする融資を禁止する例はあるけれど、それ以外の目的であっても該当企業には一切の融資を行わないと宣言したもので、こうした取り組みは国内の大手銀行ではもちろん初めて。一昨年、国連で「核兵器禁止条約」が採択され、欧州を中心に投融資を禁止する銀行や機関投資家が広がっている。国内でも同様の動きが出てくるか注目されていたところ、りそなが真っ先に行動を起こした。ぜひ他の銀行も後に続き、この流れを加速してほしい。

//経団連・中西宏明会長の年頭会見にも驚いた。原発メーカーである日立製作所の会長も務めている人物の発言としては前代未聞だ。
中西氏「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということは、民主国家ではない
今後の原発政策について踏み込んだ発言であり、脱原発とも取れる内容。これまで原子力村は、石にかじりついても利権を手放さないという態度を示してきた。だが、日立が英国で進めてきた原発建設計画も、三菱重工が進めてきたトルコの原発建設も暗礁に乗り上げ、安倍氏が売り込んでいた原発輸出はことごとく頓挫した。世界的に見ても、もはや原発ビジネスは採算が取れない。
東電は国内最大級の洋上風力発電の建設を計画。1兆円規模の事業費を投じ、千葉県銚子沖などに風車を約200基設置し、原発1基分の年間電力を賄う計画だ。
既得の原発利権にしがみついてきた経団連が、「無理やり作るのは民主国家ではない」と会見する時代になった。

●1月4日…〔今日の良かった〕元ビートルズのポール・マッカートニーとクイーンのギタリスト、ブライアン・メイが沖縄辺野古への新基地建設に向けた工事の停止を求める署名活動に共感を表明!海外で始まった米政府への「埋め立て停止請願」について、ポールはホワイトハウスの辺野古署名サイトへのリンクに「いいね!」を押し、ブライアンはツイッターに「緊急!緊急!この請願書にサインをして、アメリカ軍の基地拡張によって脅かされている美しいサンゴ礁とかけがえのない生態系を救おう」。署名は18万筆を突破。署名サイトの期限が日本時間の8日午後2時までということもあり、続けて「請願書へ署名する最後のチャンスだ」と投稿。

/ブライアン・メイといえば、サイト読者の方から年末にNHKが行った独占インタビューの存在を教えていただきました。音楽の話題だけでなく、訪日の印象、国際情勢に対する懸念など、充実したインタビューであり、一部を紹介します。

「(1975年の初来日の思い出)月に行くような感じだったよ。日本の写真は見たことがあったけど、日本人に会ったことがあるかどうかすらわからない、とにかくイメージができないくらいだったんだ。
何が起きるか予想もしていなかった。別の惑星みたいなものだったんだ。考えてみると、あの頃は国によって全然違ったよね。インターネットと国際化で、「異なる」すばらしさをいくぶんか失ってしまったと思う。恥ずべきことだと思うよ。
日本に行ったとき、全てが違った。全ての色が異なり、全ての通りが異なり、街には英語表記なんてなく、ほとんどの人は英語なんて話せなかった。だから東京を歩いていて道に迷うということは、本当の迷子になるということだったんだ。あの頃は街に出るとき、ホテルの住所を書いた紙切れを持って行かなければならなかったよね。
文化の違いにも驚いたよ。空港に着いたら何千人もの女の子が叫んでいたんだ。「ビートルズでもないのに、なんでこうなるの?何が起きてるんだ?」って思ったよ。そして初めて武道館で演奏したとき、突然巻き起こったような興奮とエネルギーのうねりにやられてしまって、僕らは全く新しい舞台に立たされた感じだった。その環境で僕らはこれまでとは違う人間になった。
ファンたちは美しい木や紙でできた玩具や人形、日本刀をくれて、僕らはあっという間にこの素晴らしい異文化に魅せられてしまった。そしてみんな優しかったよ。イギリス人はよそよそしくて冷たい傾向があるんだけど、日本の人たちは初対面でもあたたかく優しく、僕らに会って喜んでくれた。忘れることのない、信じられないような体験だった。」
親の世代は日本と戦争で敵対関係にあったわけだよね。初めて日本に行ったとき、父親は「日本に行ったんだって?大丈夫なのか?」って言ってたのを覚えてるよ。父親にとっては人生の大半がそういう争いに関わっていたわけで、複雑な気分だったに違いない。それで僕が日本でもらったプレゼントを見せたり、観客の声を聴かせたりしたら、彼の意見が変わってきて、日本がどれだけすばらしかったのかを理解してくれたんだ。
僕らの世代にとって、それは日本との新しい関係を作っていくことで、大切なことだった。僕は国際主義者で、今世界で起きていること−ナショナリズムが再び生まれていることや、その影響を心底嫌悪している。イギリスがヨーロッパから出て行くという考えも大嫌いだ。後戻りだと思っている。
僕は壁ではなく橋を作りたい。だからアメリカで起きていることも嫌いだ。だから僕はこれが世界にとって一過性のものに過ぎないことを願っているし、これを乗り切れば、世界を一つの惑星にする作業に戻ることができると思っているよ。世界のあちこちのコミュニティーが人類として一緒になる。それがすべてさ。」(全文

/辺野古基地といえば、落語家・立川談四楼(だんしろう)さんが、“ナイツ”の漫才をツイートで讃えていた。
→『ナイツがソフトにキツいシャレをかました。「沖縄の神社でおみくじを引くと凶しか出ないってね」「そんなことはないでしょう」「いや凶しか出ないの」「どうしてよ」「これ以上吉(基地)は要らないってね」偉いなあ、直球より変化球の効果を狙ったんだ。こういう形で安倍政権をシャレのめすといいよね。』
この、ブチのめすのではなく“シャレのめす”という言葉がツボった。弱者の側に立つナイツに敬意。

●1月3日…〔今日の良かった〕年末にNHKで再放送された『世紀を刻む歌2』でクイーンの名歌「ボヘミアン・ラプソディー」の歌詞を徹底検証していて見応えがあった!
1999年、イギリスで「過去1000年のベストソング(ミュージック・オブ・ザ・ミレニアム)」が60万人の投票で行われ、第2位がジョン・レノンの「イマジン」、第1位が「ボヘミアン・ラプソディ」に決定した。つい先月には、伝記映画のヒットをうけ「ボヘミアン・ラプソディ」のミュージック・ビデオ再生回数が「16億回」を超え、20世紀の楽曲で最も再生された楽曲に輝いた。
この曲を書いたフレディ・マーキュリーの本名はファルーク・バルサラ。1946年9月5日、人類発祥の地、アフリカ・タンザニア連合共和国のザンジバル(旧英国領)にてペルシャ系ゾロアスター(ツァラトゥストラ)教徒の家に生まれた。8歳でインド・ボンベイの寄宿学校に入学、学校の仲間とバンドを結成しオリジナル曲などを作り始める。16歳で故郷に戻るが、1963年に独立運動が起き、翌年一家は混乱を避けてロンドンに移住、フレディは17歳でイギリスの土を踏んだ。その後、美術学校に進み、絵画や服飾デザインで才能を発揮する。
1970年(24歳)、クイーンの前身バンド「スマイル」のヴォーカルでフレディの友人だったティム・スタッフェルがバンドを脱退。その後釜でフレディがスマイルに加入し、フレディの提案でバンド名が「クイーン」になった。フレディ自身も名字をバルサラからマーキュリーに改名。

「ボヘミアン・ラプソディ」がヒットした1975年は英国が最も暗い時代だった。60年代から続いたインフレと失業率上昇は「イギリス病」と呼ばれ、電力会社のストで週3日は停電、オイルショックで灯油は配給制となった。さらに爆弾テロや暴動も起き、イギリス全体が不況で出口のない暗闇に包まれていた。音楽シーンも小さなバンドがあるだけで殆ど死んでいた。音楽は明るいだけのつまらないものが多かった。
演出家デビッド・クリリィ「当時の音楽が退屈でつまらなかったのは、イギリス社会がそうだったからです。そうした社会への暴力的な反発から、暴動・デモ・ストライキが起こりました。だが、一番の問題は、人々の無気力と無関心。様々な価値が崩壊しました。“ボヘミアン・ラプソディ”はそうした状況を打ち破る革命的音楽だったのです」。※自分の国を「大英帝国」と威張っていたのに経済が破綻し、暗い時代だから明るい曲がいいとみんな思い、単純で退屈な曲が多かった。
この状況は、経済で世界を征服したがバブルは崩壊、終身雇用など信じていた価値観は崩壊し、再生の糸口が掴めない現代日本とそっくり。“明るいだけのつまらないものが多い”という音楽シーンも重なる。

クイーンの曲の大半は、曲名がそのまま歌詞に出てくるが、「ボヘミアン・ラプソディ」は6分もあるのに「ボヘミアン」が一度も登場しない。チェコ西部のボヘミア地方には古くから流浪の民族ロマ(ジプシー)が暮らし、習慣や規則に囚われない自由な生き方をしていた。それに憧れる芸術家たちは自らを“ボヘミアン”と名乗った。ボヘミアンは社会の主流から外れた人々。
フレディはアフリカで生まれインドで育ちイギリスに渡った男。当時はゲイに対する差別が強く家族にさえカミングアウトできず、宗教も英国では少数派のゾロアスター教。歌の中で「ママ、たった今人を殺してしまった」「ママ、泣かせるつもりはなかった」と懺悔しているのは、親からもらった名前を改名し、ゲイであることを受け入れるなど、本当の自分になるために過去の自分を殺したという説に僕は一票を投じたい。歌には「みんなと別れて真実と向き合うしかない」という決意表明も出てくる。

ティム・スタッフェルは「ボヘミアン・ラプソディ」をフレディの個人的な問題を歌ったものと解釈。曲中には“僕に石をぶつけて目にツバを吐くつもりだな”とある。「彼はこの歌で母親に告白したのかもしれない。自分がゲイであることへの宗教的偏見を」「“僕はこういう人間だ、気に入らなきゃ勝手にしろ”、これ以上自分を偽ることはしないと言ったのだと思う」。
デーモン小暮「移民ゆえのイジメがあったはず。(ボヘミアン・ラプソディからは)自分はみんなから仲間外れにされているけど、“今に見てろよ”“何とかなってみせるぜ”という強いメッセージを感じる」。
ペルシャ文化研究家ファルーク・ヴァジブダー「ゾロアスター教は選択の自由を認めた宗教。ゾロアスターは自分の教えの中から良いものを選べといっている(そしてフレディは改名)」「(歌に登場する)“スカラムーシュ”はイタリア喜劇の登場人物で人間の“葛藤”を表し、“ファンダンゴ”はスペインの踊りで抑圧された感情の“解放”です」「“ボヘミアン”は慣習にとらわれない人々、“ラプソディ”は感情的で自由な音楽の形式。2つをあわせることでフレディ自身の自伝的作品となった」

『ボヘミアン・ラプソディ』(6分)
(アカペラ・パート)これは現実か/それとも妄想か/地滑りにのまれたように現実から逃げられない/目を開けて空を見上げたらわかる/僕は貧しい少年、でも同情なんかいらない/いつだって気ままなもの、良いこともあれば悪いこともある/風がどちらに吹こうとも僕は気にしないのさ
(バラード・パート)ママ、たった今人を殺してしまった/銃を頭に突きつけ引き金を引くと彼は死んだ/ママ、人生は始まったばかりなのに、すべて駄目にして捨ててしまった/ママ、泣かせるつもりはなかった/明日僕が戻らなくても、どうかそのまま生きて、何ごともなかったように/もう遅い、その時が来た/背骨を震えが走り、ずっと体が痛い/さようならみんな、僕はもう行かなきゃ/みんなと別れて真実と向き合うしかない/ママ、死にたくないよ/いっそ生まれてこなきゃよかった
(オペラ・パート)1人の男の小さなシルエットが見える/スカラムーシュ、ファンタンゴを踊ってくれ/雷鳴と稲妻が僕を怖がらせる/ガリレオ、フィガロ、偉大だ!/僕は貧しい少年、誰も僕を愛さない/そう彼は貧しい少年、貧しい家庭の生まれ/彼をおぞましい運命から救ってやれ/気分次第で僕を助けてくれますか/神(ビスミラ=イスラム神)に誓ってお前は助けない−−助けてやれ!/お前は助けない!−−助けて!/ダメだ、ダメだ、ダメだ、ダメだ、ダメだ、ダメだ、ダメだ/ママ、お願い助けて/魔王ベルゼブブは悪魔を僕に用意している、僕に、僕に!
(ハードロック・パート開始)僕に石をぶつけて目にツバを吐くつもりだな/愛する振りをして野垂れ死にさせるつもりだな/オーベイビー、そんなことはできないぜ/出て行け、今すぐここから出て行け
(バラード・パート再開)でも、どうでもいい/みんな知っている/たいしたことではない/たいしたことではないんだ、僕にとっては/風がどちらに吹こうとも

ここには、シェイクスピアの「ハムレット」的な内面の衝突があり、同時に“風がどちらに吹こうとも”に「マクベス」的な達観もある。1985年5月に6度目の訪日ライブ。7月13日にライブエイドで伝説のステージ・パフォーマンスを行うが、1986年を最後にコンサートをしなくなった。翌年、エイズ感染を自覚したからだ(映画ではエイズ→ライブエイドの時系列になっている)。1991年11月23日、エイズと闘病していることを世界に発表し、翌24日午後7時に他界した。享年45歳。

「ボヘミアン・ラプソディ」が書かれた1975年当時、曲の長さは「3分以内」が基本だった。だがこの曲は倍の約6分という大曲。180ものトラックを駆使した多重録音の力作。リリース時、当たるわけないと思われていたが、結果は空前の大ヒットとなり、全英レコード史上初、ビートルズさえ成し得なかった9週連続第1位の記録を樹立した。様々な意味でマイノリティの流浪の民ボヘミアンであった彼は、ボヘミアンという逆境を力に変えて、音楽や文学のジャンルや形式を超えた革命的な歌を作った。
社会の主流から外れた人が、これ以上自分を偽ることはしないと誓う、そんな力強いメッセージを含んでいるからこそ、イギリス国民が千年のベストソングに選んだのだろう。

(おまけ)映画『ウェインズ・ワールド』で主人公たちがカーステレオでボヘミアン・ラプソディを聴くシーンがほんと楽しい!

●1月2日…〔今日の良かった〕オバマ元大統領が発表した2018年のお気に入り映画リストに、是枝監督のカンヌ映画祭パルムドール受賞作『万引き家族』の名前が!オバマ氏はお薦めの映画15本、音楽23曲、書籍29冊を紹介。その文章が良い。「自分の大好きな恒例行事として、今年のお気に入りリストを紹介します。リストを作っていると、自分を深く考えさせたり、インスパイアしたり、あるいは単にすごく大好きになったりした書籍、映画、音楽を通して、今年はどんな年だったのかを一呼吸おいてじっくり考えることができます。皆さんがすでにお馴染みの人もいるだろうし、中には全然聞いたこともない人もいるかもしれません。さて、これが私の2018年のベスト作品リストです。ぜひ、楽しんで読んだり、観たり、聞いたりしてほしい」。知的好奇心を刺激する、オフ会のような語り口。リンク先(rockinon)によるとラインナップは以下の通り。ライターさんが「さすがの趣味の良さ+レベルの高さ」と感嘆。

『万引き家族』(是枝裕和監督)
『アナイアレイションー全滅領域ー』(アレックス・ガーランド監督)
『ブラックパンサー』(ライアン・クーグラー監督)
『ブラック・クランズマン』(スパイク・リー監督)
『バーニング 劇場版』(イ・チャンドン監督)
『スターリンの葬送狂騒曲』(アーマンド・イヌアッチ監督)
『エイス・グレード』(ボー・バーナム監督)
『ビール・ストリートの恋人たち』(バリー・ジェンキンス監督)
『リーヴ・ノー・トレース』(デブラ・グラニック監督)
『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)
『サポート・ザ・ガールズ』(アンドリュー・ブジャルスキー監督)
『Blindspotting』(Carlos Lopez Estrada監督)
『Minding the Gap』(Bing Liu監督)
『The Rider』(Chloe Zhao監督)
『Won't You Be My Neighbors?』(Morgan Neville監督)

今後の鑑賞作品の参考になるし、『万引き家族』を選んだオバマ氏が、他にどんな作品に胸を打たれたのか純粋に知りたい。マーベルのSFアクション『ブラックパンサー』が入っているのもナイス(最後の国連演説シーンが良い)。上記のリンク先には音楽と書籍のリストも掲載されています。
※こういうことがあると、是枝監督のカンヌ栄冠を徹底して無視して、一言も祝辞を贈らなかった安倍氏との差が際立つ。是枝監督が反安倍であっても、他国の大統領まで感動させる作品を生んだ是枝氏の映画人としての才能を讃える、そんな器の大きさを見せてほしい。国のトップなんだから。
今年のアカデミー賞は今月22日にノミネートが発表され、2月25日(日本時間)に授賞式が開催される。『万引き家族』が『おくりびと』に続くアカデミー外国語映画賞の受賞作品になるといいな。

●1月1日…新年明けましておめでとうございます!今年、当サイトは5月で20周年になります。そこで、数年前に一度チャレンジして数週間で頓挫した「今日の良かったニュース」を日記の冒頭に再び書くことにします!日記の出だしが良いニュースであれば、後に振り返って流し読みしたときに、「何だかんだいっても、世界は良い方向に向かってるじゃないか」と楽観的になれると思うんです。

〔今日の良かった〕
“世界は良い方向に”などと大風呂敷を広げておいて、いきなり私事のニュースになって恥ずかしいのですが、日本テレビの番組ホームページに告知が出たので「良かった」と言わせて下さい!1月16日(水)19時56分『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』に“墓マイラー・カジポン”として出演します!新年1回目の2時間特番で、ゲストは菅田将暉さん、坂口健太郎さん、劇団ひとりさん。既に収録は終わっていますが、果たして“墓マイラー”がゴールデンタイムのお茶の間に受け入れられるのか、日テレの上層部で「バラエティー番組だぞ?新年早々、お墓巡礼は地味すぎるだろ。ボツ!」と裁定が下り、お蔵入りになりやしないかと正式な告知が出るまでドキハラしていました。下記の番組予告が出たので、たぶんもう放送中止の心配はないと思います。


愛あるおせっかい・お墓参りの真骨頂」という最後の一文が個人的にツボり、ディレクターさんは本質を捉えているなぁと。番組では、若い俳優さんが僕の半生を再現ドラマで演じるコーナーがあります。普通に生きていれば両親が芸術家や作家でない限り、なかなか文芸ジャンキーにはならんと思うのです。僕がどうしてこうなってしまったのか、いくつか「事件」があり、それらが赤裸々に再現VTRで描かれる模様…。僕はもう51歳ですし、失うものもたいしてないので、「カジポンはアホやなぁ」と大いに笑って頂ければ幸いです。
※番組前半は菅田将暉さんが「ダーツの旅」に初挑戦。アンタッチャブル山崎弘也さんのコーナー他があり、僕は番組後半で日本やフランスのお墓を案内します。

年に一度サイトのオフ会をしていますが、遠方の方はなかなか大阪まで来られないと思います。そういう方に、この番組を通して心の握手ができたらいいなと、「こんな人が文ジャンを作っているのか」と親しみを感じて頂けたら、そんなふうに願っています。

//それでは、本年もよろしくお願いします!!

●12月31日…今年も今日でおしまい。平成最後の大晦日。今年は(今年もか)自然災害が頻発し、我が家も6月の大阪北部地震でいろんなモノが壊れ、亡き父の形見として母が経営していた高槻市の碁会所は半壊し、退去勧告が出て店を閉じることに。いつか閉店したにしろ、まさか地震という形で、突然22年の歴史に幕を閉じることになるとは思わなかった。来年は1人でも多くの人が笑顔で1年を送られますように。

(芸能人と政治的発言 その3/ラスト)

今月20日のプーチン大統領の記者会見が強烈。北方領土交渉に関して、「返還した領土に米軍基地を作らないことが条件。だが、日本が決められるのか、日本がどの程度主権を持っているのか分からない」「沖縄県知事が基地拡大に反対しているが、(日本政府は)何もできない。人々が撤去を求めているのに、基地は強化される。みんなが反対しているのに計画が進んでいる」「日本は本当に主権国家なのか?」
元外交官・天木直人「日本は痛いところを突かれた。まさか辺野古を持ち出されるとは思っていなかったでしょうから、官邸も外務省も腰を抜かさんばかりの衝撃を受けたはずです。安倍首相は北方領土に米軍施設を置かないと言っていますが、プーチンは日本には決定権がないと切り込んだ。米国の言いなりで主権を行使できない日本とは、北方領土問題を含む平和条約の締結は難しいと突きつけたのです」。
「本当に首相がトランプ大統領と世界一仲がいいのなら、『武器をたくさん買うのだから、辺野古基地建設はやめよう』と言えば済む話です。それで、北方領土には米軍基地を置かないと明言してもらえば、ロシアとの交渉も進められます。ロシア疑惑で急所を握られているトランプ大統領は乗ってくる可能性がある。それができないのなら、首相が誇る米ロ首脳との信頼関係はマヤカシということです」。

〔その他、ローラさん関連の著名人の言葉〕

「松本人志、つるの剛士、小籔など、現政権にゴマをする政治的発言は「政治的発言」としてカウントされない。他方でローラさんのように現政権の目指す方向と違う発言をするだけで「政治的発言」としてテレビで吊し上げられる」(政治学者・五野井郁夫)
「ローラさんが「政治的発言」をすることによってCM出演などに影響が出るのではないか、という言説は「心配」しているふりをして「抑圧」しているだけ」(法政大学教授・上西充子)
「芸能人の政治的発言はタブーという考えはもう変える時代。別に政治家を倒そうということではなくて、この国をよくしたいという純粋さでは」(高木美保)

“元ネット右翼”文筆家の古谷経衡氏『ローラさんは真の愛国者である』
「(ローラを批判する人は)怒るポイントが間違っている。ようく考えて欲しい。日本人は戦後、余りにも米軍の存在になれすぎている。普通の国家には、自国軍より強い外国の軍隊が、首都圏に駐留している時点で「国家が占領されている」事とイコールである。しかし何故か彼らはこの厳然たる事実には全く何の関心も無く、中国と韓国の脅威のみを説く。日本に最大の労苦をもたらしているのは、物的に在日アメリカ軍である。日本には韓国軍や中国軍の軍隊施設はひとつも無い。私たちが声を上げる対象は誰なのか、言うまでも無くアメリカだ。なぜか去勢されたオオカミのように、彼らが牙をむくのはアメリカではなく「自分より劣等」ときめつけた中国と韓国も限局されている。…嗚呼、情けない」(全文

別記事での古谷経衡氏
「ローラさんの行動はすごくいいことだと思う。アメリカでもヨーロッパでも、芸能人が政治的な発言をするなんて当たり前。例えば2016年のアメリカ大統領選挙でも民主党寄りの芸能人や歌手たちが『ヒラリーさんを支持します』と発言しても、何も問題にならなかった。ヨーロッパでも『メルケルさんを支持します』『マクロンさんを支持します』と言っても何も問題ない。日本だけですよ。こんな問題が起きるのは。日本は50年遅れている
「こういう発言したら僕がスポンサーなら降ろしますなんて言っている人は、逆にローラさんが辺野古移設賛成派でも『偏っているから(スポンサーを)降ろすんでしょ?』って言いたい。でも、辺野古移設賛成派だったら降ろさないんでしょ。自分の意見と一緒だから。自分の嫌いな意見をローラさんが言ったから『俺なら降ろす』と言っている。公平じゃない」(リンク

村本大輔(ウーマンラッシュアワー)@WRHMURAMOTO
『リベラルな発言をした芸能人に「僕ならCMを降ろす」発言は芸能人だけじゃなくリベラルな発言を黙らせ、この国の声を「右だけのように」見せる。言論の自由は権力に対してある、スポンサーは芸能人には権力言論には言論なのに「おれなら降ろす」は権力が言論の自由を脅迫してるようにみえる。』
『不勉強だから政治的な発言控えてるって人、是非、テレビに出てる大学教授や専門家、評論家の名前SNSで検索して。1人残らずみんなどの発言でも「こいつはバカ」と言われてる。自分寄りの発言は勇気があって素晴らしくて逆の発言は、不勉強だ、でしかない。大丈夫。』

//それでは皆さん、良いお年を!!4月に発表される新元号、優しさがにじみ出るようなものがいいな。その元号を見る度に癒される的な。

●12月30日…(芸能人と政治的発言 その2)
デーブ・スペクター氏(以下敬称略)、西川史子、堀江貴文らはローラに向かって「もっとちゃんと勉強してから言うべき」と言い、一方で自分自身は「政治的発言をしてもOK」とドヤ顔。恐るべき自己評価の高さだし、そもそも「ローラは勉強していない」となぜ断定できるのか。ローラは28歳の女性であり、上から目線で彼女を馬鹿にしすぎ。「辺野古の美しい海を守りたい」という呼びかけを「不勉強」と冷笑し、一刀両断するこの3人は何様かと。
テリー伊藤が「(ローラが)辺野古の問題に関して言ったことは勇気がある」とかばうと、西川史子は「そんな勇気いらないですよ!おかしいですよ、それは!」と過熱。堀江貴文は「僕から批判浴びてボコボコにされることは覚悟してもらわないと」。見てられなかった。

番組内で、テリー伊藤、藤田ニコル、杉村太蔵、爆問太田がローラをフォローしていたのが救い。
テリー伊藤「西川さんは勉強不足って言うかもしれないけど、(ウーマンの)村本は最初に発言したときって勉強不足だった。彼自身もそう言っているわけね。でも、やることによって、どんどんどんどん彼なりのね、いろいろ考えているんだよ。だから、『勉強不足だから発言するな』っていうのは、すごく失礼な話ですよ! 誰しも勉強の途中なんだから」
藤田ニコル「ローラさんがつぶやいてくれたきっかけで、私もその問題を知ることができましたし、ローラさんいろいろつぶやいているじゃないですか。それきっかけで知ることがめちゃくちゃあります、若い世代にとっては」
杉村太蔵「民主主義ってさ、今あなたが思っていること、感じたこと、それを言う権利があるんだから!『解決策がないなら言うな』なんてまったく(間違っている)」。
太田「よく芸能人が政治的発言をするなって言うんだけど、とくに我々は時事ネタやってて『お笑いのくせに』とか言われるんだけど、全ての表現には政治的なメッセージが含まれている。ファッション業界だって動物の皮を使う・使わないとか、デザインを労働者風にするか、セレブ風にするか、ということで政治的なメッセージを使う。そんな業界にいるローラが、そういう意識を持つのは当たり前」

※現在CM契約社数13社のローラ。高須(クリニック)克弥は「僕がスポンサーなら降ろします」、テリー伊藤は「この程度の発言でコマーシャルを降ろす会社って何なの?」。
芸能人はイメージが命だがアメリカでは俳優やミュージシャンが支持政党を明言するのが普通。モデル・鈴木奈々「若い子たちが知ることができたり、興味ができたりするから、ローラちゃんすごいなって思いました」。
ちなみにローラは昨年1000万円をユニセフ(国連児童基金)に寄付している。ローラ「今こうして私がここに居られるのは、差し伸べてくれる手があったり、諦めないでいてくれた人たちがいたから。私も誰かのそういう手になりたいし、そのことを諦めたりもしたくない」。日本では7人に1人が貧困といわれているが、奨学金返済の金利は世界的に見ても異常に高いまま。彼女はユニセフのイベントに参加し寄付を決めた。
そのローラをネットでは「売名」「偽善者」とディスる人がいて、夕刊フジ(ZAKZAK)は「セレブ気取り」「迷走」とバッシング。まるで、自分のカネ勘定ばかりして、海外に隠し口座を作り、社会貢献など露ほども考えない日本の富裕層の方が誠実だと言わんばかり。現に困っている子どもがいるのに、寄付した人を「売名」と叩く感覚が分からない。

※以下、朝日の12/15社説から。この一年間の沖縄に対する官邸の冷酷な仕打ちが、時系列で分かりやすくまとめられたいたので紹介

『辺野古に土砂投入 民意も海に埋めるのか』(抜粋)
→政府の振る舞いはこの1年を見るだけでも異様だった。3月、辺野古の海底に想定していなかったマヨネーズ並みの軟弱な地盤が広がっていることがわかった。防衛省による地質調査で判明しながら政府は結果を2年間公表せず、情報公開請求でようやく明らかになった。そればかりか、8月末に県がこの問題に加え、他の違法行為や取り決め違反を理由に埋め立て承認を撤回すると、行政不服審査法を使って2カ月後に効力を停止させる挙に出た。
本来、行政によって国民の権利が侵害された場合に備えて設けられた手続きだ。それを持ちだし、県と政府(防衛省)の間の争いを、政府の一員である国土交通相に「審査」させ、政府に軍配をあげさせる。行政法の学者などから批判や抗議の声があがったのは当然である。
土砂投入にあたっても、県が「使われる土砂が環境基準にかなうものか、国が約束していた確認手続きがとられていない」などと指摘しても、政権は聞く耳をもたなかった。
中国や北朝鮮を念頭に、日ごろ「民主主義」や「法の支配」の重要性を説く安倍首相だが、国内でやっていることとのギャップは目を覆うばかりだ。
米国は、沖縄駐留の海兵隊のグアム移転に取り組むなど戦略の見直しを進めていて、「抑止力」をめぐる考えも変わってきている。状況の変化に目を向けずに、辺野古に固執し、県民の反感に囲まれた基地を造ることが、日本の安全に真につながるのか。国内外の専門家が疑義を寄せるが、政権は「思考停止」の状態に陥ったままだ。
無理に無理を重ねて工事を急ぐ背景に、来年の政治日程があるのは間違いない。2月に埋め立ての賛否を問う県民投票が行われる。4月は統一地方選と衆院沖縄3区の補選が予定され、夏には参院選も控える。それまでに既成事実を積み重ねて、県民に「抵抗してもむだ」とあきらめを植えつけ、全国の有権者にも「辺野古問題は終わった」と思わせたい。そんな政権の思惑が、土砂の向こうに透けて見える。
何より憂うべきは、自らに異を唱える人たちには徹底して冷たく当たり、力で抑え込む一方で、意に沿う人々には経済振興の予算を大盤振る舞いするなどして、ムチとアメの使い分けを躊躇(ちゅうちょ)しない手法である。その結果、沖縄には深い分断が刻み込まれてしまった。
国がこうと決めたら、地方に有無を言わせない。8月に亡くなった翁長雄志前知事は、こうした政権の姿勢に強い危機感を抱いていた。「日本の民主主義と地方自治が問われている」と繰り返し語り、辺野古問題は全国の問題なのだと訴えた。
沖縄に対する政権のやり方が通用するのであれば、安全保障に関する施設はもちろん、「国策」や「国の専権事項」の名の下、たとえば原子力発電所や放射性廃棄物処理施設の立地・造営などをめぐっても、同じことができてしまうだろう。
そんな国であっていいのか。苦難の歴史を背負う沖縄から、いま日本に住む一人ひとりに突きつけられている問いである。(明日に続く)

●12月29日…(芸能人と政治的発言 その1)
ホワイトハウスのHPには、1ヶ月で10万筆が集まれば、アメリカ政府がその内容を検討し60日以内に返答する仕組みになっている嘆願ページがある。安倍官邸が強行する沖縄米軍基地の辺野古埋め立てを止めさせるため、日本政府を通り越してアメリカ大統領に直訴しようという運動が12月8日から始まり(ハワイの日系四世が開始)、これを支援すべく「インスタグラム」のフォロワーが520万人(国内2位)もいるローラさん(以下敬称略)が「美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう」と呼びかけた。
その結果、ラサール石井、茂木健一郎、塚本晋也、平野啓一郎、松尾貴史、村本大輔、りゅうちぇる、町山智浩、津田大介、内田樹、後藤正文(アジカン)、湯川れい子、うじきつよし、清水潔などが賛同を表明。既に目標の10万筆を超えて17万筆に達しており、期限の1月7日までにさらに増えるだろう。20万筆になれば署名ページのトップに表示されるときき、僕も署名した。
※ホワイトハウスのリンク先に名前とメルアドを入れ、受け取ったメールのURLをクリックするだけ!

このローラの呼びかけに対し、ワイドショーでは酷いバッシングがあり、自称知識人の大人たちがよってたかって彼女を口撃している。ツイッターでは百田尚樹がローラを「牝ガエル」呼ばわり。『サンジャポ』ではデーブ・スペクター、西川史子、堀江貴文が「CMタレントなのにリスクの高い発言はどうなのか」「ローラの立場を考えると(呼びかけの)必然性を感じない」「代案はどうなの」「解決策なき発言は無責任」とこき下ろしていた。
耳を疑った。シカゴ生まれのデーブであれば、米国の芸能人が政治的発言をバンバンすることは知っているはずだし、米社会もそれが当然と受け止めていることを踏まえ、日本の芸能界にはびこる政治的発言のタブー視を批判するものと思っていた。なんで欧米のタレントはセーフで日本はアウトと考えるのかデーブに聞きたい。

埋め立て賛成派が二言目には口にする「代案を出せ」について。これは、「もはや海兵隊を沖縄に置く戦略的な意味はない」と、とっくに結論が出ている。かつては仮想敵国の目の前に戦力を配置することが抑止力になっていたが、ミサイルが高性能化した現在、前線への戦力配置は初戦で壊滅するリスクが高く「悪手」と認識されている。
中国は中距離弾道ミサイルDF21や巡航ミサイルDH10などミサイル攻撃能力を向上させており、射程距離内にある沖縄の基地は危険。それゆえ、米国は海兵隊9000人を、沖縄から安全なグアムやハワイなどに移転させる計画を立てた。その方が東シナ海、南シナ海、インド洋を扇状に幅広くカバーできるメリットもある。
米シンクタンクは2015年の報告書で、米中が衝突した場合、中国は嘉手納基地を叩き、同基地を何週間も閉鎖に追い込むと予測。この意味からも、普天間の代替施設を同じ沖縄本島の辺野古に作るのはナンセンス。

先月、ブッシュ(子)政権で米国務長官の首席補佐官を務めたウィルカーソン元陸軍大佐が「沖縄の海兵隊駐留に正当な戦略上の必要性はなく、日本政府が多額の経費を負担してくれるから駐留している。在沖海兵隊は米国内より経費が半額で済む」と発言。氏は海外米基地再編の専門家。そして、多額の費用を投じて辺野古の海に滑走路を造ることは、今後の海面上昇や津波を念頭に「馬鹿げている」と強調。仮に朝鮮半島で有事が起きた際でも在沖海兵隊の派遣は「戦闘が終わってからしか現地に到着しないだろう。60万人の韓国軍にとって微少な追加(約1万8千人、グアム移転後はその半数)でしかなく、戦略的理由はない」といい、「米国の太平洋地域での国防戦略で本当に重要なのはハワイだけだ」と断言
米軍の元高官が沖縄の海兵隊駐留に「戦略的な必要性はない」と公言しているのに、執拗に代替案を求めるのは現実逃避だ。あくまでも代替案が欲しいなら、玉城デニー知事が既に「普天間飛行場は(移転ではなく)閉鎖・返還。代わりに新しい場所を作れというなら、どうぞ日本政府が全体的に考えてどこに持っていくか考えて下さい。多くの国民がいらないというなら、アメリカに引き取っていただく」と示しており、これしかない。国民投票をして、最も米軍基地が必要とする票が多かった県に移設すればいい

辺野古基地賛成派のデマで頭に来るのは、官邸や百田尚樹らがやっている議論のすり替え。百田氏はツイートで「私も辺野古移設反対の署名活動をして、普天間基地の固定化を推進するか」と書いているが、ローラさんも、そして辺野古基地反対派も、「普天間基地を固定しろ」なんて思っていない。保守右派が勝手に「辺野古か普天間か」と官邸が決めた二者択一の踏み絵を差し出し、「辺野古反対なら普天間固定」と決めつけているだけ。菅官房長官は「普天間飛行場の危険性除去をどう進めていくか、ここは極めて重要な問題だと思う。固定化は絶対に避けなければならないはずだ」と、他の「県外への移転」「基地撤収」という選択肢を一方的に排除している。

っていうか、一部保守はこういうときだけ「危険な普天間を放置していいのか」と普天間を気にする素振りをするけど、過去に普天間の近くにヘリから落下物があると「自作自演」だの「基地の近くに住む方が悪い」など、さんざん被害者叩きをしていたし、政府だって落下物の原因究明が終わってないのに同型機の飛行が再開されてもダンマリで、小学校の上空通過すら止めようとしない。ダブル・スタンダードすぎる。
辺野古基地反対派を「お花畑」と嘲り、普天間撤去が進まないのを「お前たちのせいだ」となすりつける前に、海兵隊の沖縄駐留に戦略的意味はないという事実に沿った議論をしてほしい。国会で事故原因を追及していた野党議員に、自民・松本文明内閣府副大臣(当時)が「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばしたこと、反対運動をしている市民を「土人が!」と罵倒した大阪府警機動隊員と、隊員を擁護した松井大阪知事、ぜんぶ沖縄軽視で繋がっている。(明日に続く)

//韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射したとされる問題。合同演習をする仲の国をロックオンしたらアカンやろ、という気持ちと、「なぜカチンと来て照射したのかも考えんと」という気持ちと。ネットでは「韓国許すまじ!」と息巻いている人が多い。町山智浩さんのツイッター「日韓の軍事衝突でどの国が得するのか考えた?」に同意。

●12月28日…『日銀の株式買い歯止めなく、過去最高6.5兆円』。世界的に株安が進むなか、大納会(=取引所で1年の最終の立会)の本日、日経平均株価20014円という超ギリギリで2万円割れを逃れた。だが、これはアベノミクス失敗というイメージの年越しを避ける為であり、日銀黒田は今日だけで715億円もの株式を買い取っている。その資金は、過去の政権が禁じ手として運用枠を抑えていた国民の年金。安倍氏は年金を株にガンガン投入できるようルールを変えた。
2018年の日銀による投資信託を通じた株式の買い上げ=上場投資信託(ETF)は「6兆5000億円」と過去最高を更新。これまで最高だった昨年の5兆9033億円を約10%上回り、買い入れ額のメドと言っていた6兆円を大きく超えた。主要国の中央銀行はどこもやっていない異常な政策。いつか必ず下がる株に年金を入れるなど狂気染みている。日銀による株の買い支えによって、株式市場が正常に機能しておらず、将来の損失リスクも危険水域に。

2018年は夏場以降に株価下落が進んだが、9月20日に自民総裁選があったせいか、買い入れが増加。日経平均が2200円近く下がった10月は月間買い入れ額が過去最大の8700億円となった。
かつて、日銀による株の買い支えはタブーだった。民間の企業活動の舞台である株式市場に政府が介入すると、企業の本当の体力も実体経済も分からなくなる。公正であるべき資本主義のルールにも反している。だが、2010年12月、リーマン・ショック後に日経平均が1万円を下回ったため、民主党菅政権が当時の日銀・白川前総裁に指示してETF買い入れを開始した。ただしこれは投資家不安を和らげることが狙いであり、あくまでも年間1兆円を上限とするものだった。

だが、第二次安倍政権の指示を受け、2013年3月に就任した黒田総裁は買い入れ枠を拡大。株価が上昇し始めた時点で買い入れを止めるべきだったのに、年金を溶かして買い入れ枠を拡大、ついに「年間約6兆円」をオーバーした。どうすんのこれ…。2010年以前の株式市場では皆無だった事態。国民は幻の「官製相場」を見て、「株が上がった!」「さすが経済の安倍首相」と言ってるけど、どの総理がやっても、というかタラちゃんが総理でも、同じことをすれば株価はあがる。年金で株を買うだけの単純なこと。

既に日銀のETFの保有残高は時価25兆円に達し、日銀が実質的大株主となる企業が続出。上場企業の約4割で上位10位以内の大株主になり、うちイオンなど5社では実質的な筆頭株主に。ユニクロの浮動票の7割を日銀が所持。これでは企業価値が株価へ適切に反映されず、どんどん市場が歪んでいく。保有株を売却すれば暴落するため日銀が持ち続けるしかない。株価が急落すれば日銀は含み損で債務超過のリスクを抱える。前日銀審議委員・木内氏「簿価(取得額)から3割余り株価が下がれば、日銀の自己資本はほぼ無くなる。常に爆弾を抱えているようなもの。買い入れを減らす方向に正常化すべき」。

「世界の年金基金トップ20」は1.2兆ドル(約140兆円)を運用する日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が首位。2010年からずっと連続で第1位であり、日本の年金基金は世界一のギャンブラー。世界中の全年金基金の運用資産の43.2%を日本が占めているクレイジーさ。安倍氏に聞きたい、出口戦略はあるのかと。
罪深いのはこれを積極的に伝えないマスコミ。次の政権が「株式市場を健全な状態に戻すため、日銀の爆買いをやめる」と言った瞬間に外国人投資家の投げ売りが始まり、大暴落は避けられない。そのとき、世間の人々は「安倍首相の頃は良かった」となる。「いや、あの頃の相場は政府によるインチキな官製相場だよ」と言っても、ニュースに関心がない人に届かない。その未来が見えるだけに悔しい。

●12月27日…日本はどうしようもないブラック企業支援国家ということか。
企業の不正を通報する内部告発者のことを「公益通報者」という。公益通報者が経営者から報復(解雇)されないよう、欧米では通報者を守る法律がある。そもそも、行政には通報者の氏名を漏らさない義務があるため、特定される心配がない。ところが、日本では行政に訴えると「おたくの従業員の○○さんが、こんな内部告発をしていますよ」と役所から経営者に個人名を伝える事案が発生した。
他にも、2002年、富山の運輸会社の社員が、内部通報に対する報復で26年間にわたって草刈りや布団の整理などの仕事しか与えられず、昇進もない不当な扱いを受けたとして裁判を起こし、2005年には金沢大付属病院の医師が内部通報に絡んで不当に診療行為を禁じられたことから裁判を起こした。
内部通報者を守るべきだという声が高まり、2006年、ようやく『公益通報者保護法』が施行されたが、この法律には内部通報者への企業側の報復に罰則がなく、結局は「通報がバレたら解雇される」という不安が労働者に残った。実際、内部通報者が不当な扱いを受けたとして裁判を起こしたケースは法律の施行から少なくとも29件にのぼっている。消費者庁の専用窓口にも、内部通報の報復を受けたという相談がここ5年間で323件も寄せられ、解雇されたり解任されたりしたという相談が26.7%を占めている

神戸製鋼所のデータ改ざん問題、日産自動車の検査システムでの法令違反、三菱自動車のリコール隠し、マツダ、スズキ、ヤマハ発動機のデータ改ざんなど、近年はこれまで“ものづくり大国”を自認してきた日本の大手製造業で次々と不祥事が起きている(改ざん問題が起きていない自動車メーカーはトヨタとホンダだけ)。東電原発の自主点検記録改変、東洋ゴム工業、旭化成建材、KYB(大手油圧器メーカー)、東レ子会社の品質データ改ざん、枚挙にいとまがない。
これらは、いずれも内部関係者の情報提供によって発覚したもの。勇気ある内部告発者はヒーローなのに、日本では「裏切者」の烙印を押され、解雇されたり“懲罰人事”で左遷されるケースが少なくない。
欧米先進国のように告発者の保護を強化する法改正の必要性が叫ばれ、この声におされて安倍政権が選んだ専門調査会は今年1月から法改正について議論を重ねてきた。昨日26日にその報告書がまとめられたが、内容は「内部通報者を不当に扱った企業が勧告に従わなかった場合、名前を公表する」というユルユルなもの。最大の懸案だった報復に対する罰則の導入は、「企業の反対の声が大きい」として見送られた。何とも日本らしい結末に脱力。「反対の声」って通報者に報復する気満々じゃないか。これでは報復はなくならない。

日産の件があったにもかかわらずこういう結論を出すことが信じられない。官邸が集めた専門調査会メンバーは、ブラック企業を守るブラック調査メンバーだった。専門調査会の座長代理を務めた明治大学の柿崎環専任教授は、「今の日本は罰則化を取り入れるのが厳しい風潮だったため、導入できなかった」と弁明したが、国民の大多数は誰も罰則化に反対していない。「今の日本」=経営者っておかしいだろ。労働者保護の法律なのに、報復する側に聞いてどうするだ。ほんと腐ってる。やましいことがなければ罰則化に賛成しろと。内部通報されたら困ることをやってる会社がそれだけ多いってこと?政権に関していえば、森友、加計関係者に「告発した奴には報復するからな」という脅しになっている。
「有名日本企業がデーター改ざんを何十年も当たり前のようにやってる、日本製品が優秀だなんて都市伝説」、そんな認識が世界に定着すれば、結局は国レベルでダメージをくらうのに、経営者も官僚も目先の利益しかみていない。日本の労働生産性は地を這ってる。モチベーションが上がらないのは、こういう根本的な部分にあるのに、解決しようとしない安倍官邸に政権能力なし。っていうか、こんな酷い展開になっているのに当の国民がおとなしすぎる。日頃、「愛国的」であるかどうかにこだわってるネット民が、この件でほぼダンマリなのも違和感。ブラック企業にこんなに甘い国でいいのか。

●12月26日…日本政府が国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を表明。反捕鯨国の世論を押し切って、今後は沿岸での商業捕鯨を再開していくという。水産庁が公表した「平成28年度食料需給表」によると、現時点で年間の供給量は4000トンあり、これに対する需要は3000トン、つまり1000トンが余っている。国内の鯨肉消費はピークだった1960年代の20分の1程度。今でさえ、供給オーバーである上、鯨肉は以前より流通が減っているのに価格は値上がりしていない。無理をして商業捕鯨を再開する必要はない。っていうか、ノルウェーはIWCに加盟したまま独自に捕鯨枠を設けて商業捕鯨を行っているんだから、わざわざ脱退しなくてもいいのに。
専門家はIWC脱退で逆に鯨肉の生産量が減る可能性を指摘している。なぜなら、南極海や北西太平洋でおこなってきた調査捕鯨が国際法上できなくなり、さらにIWC加盟国のノルウェーやアイスランドからの輸入も不可能になるからだ。

…僕の世代は小学校までギリギリ鯨肉を食べていたので多少愛着はある。固いがそこそこ美味しい。また、「鯨は知能が高いから殺すな」という意見は、牛や豚の知能の高さを無視している。日本の文化を守るのは大切。だがしかし、人間よりはるかに巨大な生物を前にして畏怖を感じる気持ちはよくわかるし、ホエール・ウォッチングは世界で大人気。極北の先住民と異なり、鯨肉の他にも食べ物はたくさんある。国際社会の過半数が「鯨を殺さないで」と訴えているのに、話し合いのテーブルを蹴って背を向けるのは印象が悪すぎる。今回のIWC脱退を主導したのは選挙区が捕鯨と縁の深い和歌山の自民党・二階幹事長。選挙戦に向けての“仕事してます”アピールで、国民全体を巻き込むのはやめてほしい。豪州やEUでは日本製品ボイコットの呼びかけが始まっており、失うものが多すぎる。
「国内の鯨肉消費量は激減し、既に大量の在庫を抱えている。現状では商業捕鯨に転換することのメリットは見えづらい」(北海道新聞)
「商業捕鯨になれば、調査捕鯨のように政府が補助金を出すことは難しくなり、鯨肉の市場価格が上昇しかねない」(中国新聞)

/今日メモった言葉「偽りを述べる者が愛国者とたたえられ、真実を語る者が売国奴と罵られた世の中を、私は経験してきた」(三笠宮崇仁※昭和天皇の末弟)

●12月25日…平成最後の天皇誕生日の記者会見約16分は、陛下が万感の想いを込められた、とても感動的なものだった。特に、沖縄、戦争、皇后さまについて語られる際は、思いの深さから陛下が涙声になる場面も…。

陛下「昭和47年(1972)に沖縄の復帰が成し遂げられました。沖縄は、先の大戦を含め実に長い苦難の歴史をたどってきました。皇太子時代を含め、私は皇后と共に11回訪問を重ね、その歴史や文化を理解するよう努めてきました。沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくとの私どもの思いは、これからも変わることはありません
先の大戦で多くの人命が失われ、また、我が国の戦後の平和と繁栄が、このような多くの犠牲と国民のたゆみない努力によって築かれたものであることを忘れず、戦後生まれの人々にもこのことを正しく伝えていくことが大切であると思ってきました。平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています。」
※この会見の6日前、安倍政権は沖縄辺野古の珊瑚礁に基地建設の土砂投入を始めた。陛下はそれを念頭におき、心を寄せていると強調されたのだろう。

※2015年、陛下は終戦日に「さきの大戦に対する“深い反省”と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い」と、戦没者追悼式において史上初めて「反省」という言葉を盛り込まれた。また、同年の誕生日会見では「満州事変に始まる戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」と声明。多くの日本人にとっての戦争は米軍の大空襲であり原爆だが、陛下はそもそもなぜそんなことになったのか、真珠湾攻撃よりもさらに遡って、1931年に中国東北部で日本軍が自作自演テロによって戦端を開いた「満州事変」に言及され、そこから戦争全体を考えよと促された。満州事変は15年に及ぶ日中戦争の発端であり、この戦争を続けるために資源を求めてアジアを南下し、米軍との開戦に至った。満州侵略に反対し「日本は中国から手を引くべき」と持論をもっていた犬養首相は急進派将校たちに暗殺された(五・一五事件)。
満州事変以降、大陸の日本軍は(1)天皇の裁可がなくても(2)陸軍中央の許可がなくても(3)内閣が反対しても、勝手に戦線を拡大していく。日本が「白人からのアジア解放」をスローガンに掲げだしたのは1940年7月からであり、南京攻略の3年後だ。陛下が「正しく伝えていくことが大切」と語られるのは、「アジア解放」は後付けの理由であり、満州事変から始まったあの戦争を美化するなという事と僕は受け止めているし、そうとしか思えない。

「今年、我が国から(ブラジル等)海外への移住が始まって150年を迎えました。(略)日系の人たちが各国で助けを受けながら、それぞれの社会の一員として活躍していることに思いを致しつつ、各国から我が国に来て仕事をする人々を、社会の一員として私ども皆が温かく迎えることができるよう願っています。また、外国からの訪問者も年々増えています。この訪問者が我が国を自らの目で見て理解を深め、各国との親善友好関係が進むことを願っています」
※外国人排斥を訴えるレイシストに100回聞かせたい言葉。

「天皇としての旅を終えようとしている今、私はこれまで、象徴としての私の立場を受け入れ、私を支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝するとともに、自らも国民の一人であった皇后が、私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心から労(ねぎら)いたく思います」
※皇后さまへの愛情のこもった感謝の言葉。多くの国民の胸を打った。

「新しい時代において、天皇となる皇太子とそれを支える秋篠宮は共に多くの経験を積み重ねてきており、皇室の伝統を引き継ぎながら、日々変わりゆく社会に応じつつ道を歩んでいくことと思います」
※秋篠宮文仁親王は、この前月の平成30年11月22日、自身の誕生日(11/30)に先だって秋篠宮邸で行われた記者会見で「宗教色が強い大嘗祭(だいじょうさい)に公費支出をするべきではない」「身の丈にあった儀式を」と、政府方針と違う異例の提言をされ、「宮内庁長官らに伝えたが聞く耳を持たなかった」と踏み込んだ発言をされた。「大嘗祭」は天皇の代替わりに伴う皇室行事であり宗教色が強い。
秋篠宮「(即位の礼は国事行為で行われるが)大嘗祭については、これは皇室の行事として行われるものですし、ある意味の宗教色が強いものになります。その宗教色が強いものについて、それを国費で賄うことが適当かどうか、これは平成のときの大嘗祭のときにもそうするべきではないという立場」
「宗教行事と憲法との関係はどうなのかというときに、それは、私はやはり内廷会計で行うべきだと思っています。大嘗祭自体は私は絶対にすべきものだと思います。ただ、そのできる範囲で、言ってみれば身の丈にあった儀式にすれば。そのことは宮内庁長官などにはかなり私も言っているんですね。ただ、残念ながらそこを考えること、言ってみれば話を聞く耳を持たなかった。そのことは私は非常に残念なことだったなと思っています」。

政府は2019年の大嘗祭関係費として27億円の公費支出を決定。皇居・東御苑に新造される「大嘗宮(だいじょうきゅう)」の設営費関連だけで19億円かかる。この「大嘗宮」はただ一度だけ使用され、解体・撤去される。秋篠宮は代替案として、新嘗祭(にいなめさい/収穫の感謝祭)が行われ、国中の神々をまつる宮中の神殿「神嘉殿(しんかでん)」を使うことで大幅に費用を抑え、それを天皇家の私費で賄うという具体案を、宮内庁の前長官にも、現在の山本信一郎長官にも示していた。
「大嘗宮を建てず、宮中にある神嘉殿で執り行っても儀式の心が薄れることはないだろう」「天皇の代替わりに伴う諸行事は国民の理解のもとで執り行われるべきだ」「公費支出はなじまない」と繰り返し意見を述べてきたが、宮内庁はとりあわなかった。

皇族が関わるものには、国事行為で行われる行事と皇室の行事があり、国事行為については意見を言えないが、皇室の行事にはある程度の考えがあっても良いと思う。いまだ被災地で年越しをする人がいるなか、お言葉の「身の丈にあった儀式」は国民目線に近いものだと思う。政府、宮内庁は提言に耳を傾けてほしい。

●12月24日…昨日23日のお昼のNHKニュースがグッジョブすぎる。フィンランド国営放送が撮影した、北極圏ラップランドからサンタが出発する激レア映像をオンエアしてくれた!
ウチの子は9歳。非常に微妙な年頃だ。たぶんギリギリ。学校でクラスメートから国家機密を聞かされるのは時間の問題だ。
彼いわく「節分の鬼はうそだし、ウルトラマンの怪獣には人間が入ってるけど、サンタは本当にいる」。とはいえ、内心では信念が少しグラついているかも知れない。確証が欲しいはず。

そして今回NHKが流したニュース映像は、(1)サンタが小屋から出てくる(2)ソリに荷物を積む(3)トナカイにひかれて大雪原を疾走!それを圧巻の空撮!
さらにアナウンサーの解説が実にリアルで、
「今年は大雪で交通が混乱する恐れもあることから、時間に余裕を持って例年より2日早く出発しました」
「旅が順調に進めばクリスマスイブの夜から翌朝にかけて、世界各地の子どもたちの元にサンタクロースが訪れます」
と迫真のレポ。
ソリに荷物を積み込むサンタクロース

広大なラップランドの雪原を行く
※素晴らしいドローン撮影
「今年は大雪で交通が混乱」と懸念 「時間に余裕をもって例年より
2日早く出発」と解説
子どもはテレビ画面を食い入るように見つめ
「すごい!ニュースで決定的瞬間を見た!サンタが出発してた!」と存在を確信。
そして「フィンランドは遠いからなぁ、2日早く出発する必要があるんやなぁ」と、納得の表情。
ありがとう、フィンランド国営放送!ありがとう、NHK!

●12月23日…グランフロント大阪で開催中の『マーベル展』、人、人、人でびっくり。入場制限までやっていた。マーベルヒーローのアメコミ原画や、映画『アベンジャーズ』などで使用された実物コスチューム、歴代アイアンマン・スーツなどが展示されていた。イヤホンガイドのおかげで小学生の子供も楽しそうだった。75年以上の歴史を誇るマーベルコミックスが生み出してきたキャラクターは8000人以上にもなる。単純な正義VS悪ではなく、アイアンマンことトニー・スタークはストレスからアルコール依存症になって町をさまよい、キャプテン・アメリカはアメリカ政府の腐敗を目にして盾を返上、スパイダーマンはドラッグ問題を扱うなど時事問題も取り込む。展覧会の最後に先日急逝した原作者スタン・リーの追悼コーナーがあり、多くの人がメッセージを書いていた。来年3月に公開される『キャプテン・マーベル』が楽しみ。

//おお〜、近所のケーキ屋さん、イチゴが雪だるまチックなサンタに!イチゴを切ってホイップを挟むだけ。家庭でも簡単にできるね。

 

●12月22日…本日のオフ会に参加された方、朝10時から夜10時まで本当にお疲れさまでした!参加者22名、関西以外の参加者は東北の宮城、四国の高知と愛媛、それから東京、富山、愛知、三重の方が。最遠という意味ではイタリア・シエナ在住の日本人声楽家の方がおられました!
プレゼン内容は、王道の映画、音楽、文学、絵画、漫画のほかに、日本刀、気功、競馬(!)など近年で最もバラエティに富んでいた気がします。音楽でも古代シュメールの世界最古の音楽とか。後日、レポートで報告します。自分が知らないジャンルのプレゼンは、めっさ知的好奇心が刺激されますね。プレゼンされた方、まっこと有難うございました!
※“競馬はアート”プレゼンの方が、最後に紹介された“笑撃”のレース動画はコチラ(3分)です。京都バイオレットステークスの1400mダート。暴風雪で何も見えなくてもアナウンサーは見事に実況!

●12月21日…いよいよオフ会まであと1日!クイーンを大ボリュームで聴きましょう!劇場公開中の『ボヘミアン・ラプソディー』、ほんと素晴らしい作品で、ライブエイドの再現シーンは鳥肌モノでした。今年の3本の指に入る作品!

●12月20日…初めての試みですが、近畿日本ツーリストさん&月刊石材さんとのコラボで『偉人墓巡礼ツアー フランス・パリ6日間』を企画しました!僕が同行&熱血ガイドします。期間は来年3月25日から30日で、パリ滞在4日の間に、ショパン、ボードレール、ビゼー、ドラクロワ、スタンダール、バルザック、ユゴー、モジリアニ、ハイネ、サルトル、ドガ、ジム・モリソン、ナポレオン、トリュフォー、ニジンスキー、キュリー夫妻、エディット・ピアフ、ヴォルテールなど約60人を墓参!さらにルーブル美術館やセーヌ川クルーズ、市内観光(凱旋門やエッフェル塔)もセットの“欲張り全部載せ”。定員25名、1月末までに15名以上の申込みがあれば実施します。旅費は38万ですが、春休みの航空運賃が高い時期であり、現地の貸し切りバス、宿代などを入れると、この値段でカツカツです。旅行会社さんもこれで利益を得るというより「文化事業」として企画しており、興味ある方は是非。日程や墓参者リストはリンク先に!

//オフ会まであと2日!初参加の方、大歓迎です!

●12月19日…発売中の『音楽の友 1月号』に「世界音楽家巡礼記(22)」を寄稿。今回は「ヴァイオリンをめぐる巨星たち」と題し、伝説のヴァイオリン製作者ストラディバリ、天才ヴァイオリニストのパガニーニ、ダヴィッド・オイストラフ、ユーディ・メニューイン、ヘンリク・シェリング、アイザック・スターンの5人を一挙紹介。メニューインの墓石には「彼はこの世で音楽を生み出し、来世でも音楽を生み出す」と彫られ、シェリングの墓石にはバッハ「シャコンヌ」の最後の3小節が刻まれていました!
公園の片隅に大ストラディバリ
(伊クレモナ)
悪魔伝説で教会に埋葬拒否
されたパガニーニ(伊パルマ)
墓になっても演奏している
巨匠オイストラフ(露モスクワ)

バッハ「シャコンヌ」のラストと
人生の終わりがリンクしたような
シェリングの墓(モナコ)

●12月18日…先日のBS『マジックアワー ゴッホが描いた空の光』で紹介された、絵が売れず八方塞がりのゴッホが書いた晩年の手紙が胸に迫った。

「母上様へ。僕にとって人生は孤独のまま続くのかも知れません。絵の仕事はそれ自体ひとかどの何かです。昨年僕はどこかで読みましたが、本を書いたり絵を描いたりするのは、子どもを持つのと似ているというのです。それだからこそ、この仕事がまるで理解されないということになっても僕は精一杯努力しているのです。それは僕にとって自分の過去と現在を結びつける唯一の絆となっています。」

その後、ゴッホが自殺したとき、ズボンのポケットに短い手紙があった。
「僕は自分の絵のことだけしか語れないのだ。だが、どうすればいい」。


●12月17日…フィンランドの作曲家シベリウスの作品を聴きたおす。彼が作曲家の道を歩み始めた頃、フィンランドは帝政ロシアの圧制下にり、民衆にとって祖国独立が悲願だった。シベリウスはフィンランドの神話や民謡をベースに郷土色の濃い音楽を書き、代表作となった交響詩『フィンランディア』(8分35秒※圧政を倒して解放へ、そんなメロディー)は、「独立運動を刺激する」という理由でロシアが演奏禁止にした。彼は芸術家として自分に厳しく、「満足のいかない作品は発表できぬ」と、最後の30年は苦闘の日々を送り新作をまったく出せなかった。

〔お薦め曲〕
カレリア組曲(16分)3曲で構成、そして全曲ハズレなし!演奏時間も手頃。シベリウス28歳の作品。
・交響曲第1番の第2楽章以降(38分)歌心が爆発。魅力的な旋律がいっぱい。
交響曲第2番(40分)ベルグルンド指揮ヘルシンキ・フィルの名盤。クライマックスの充実感がやばい。大傑作。
・交響曲第5番の終楽章のここから最後までの約10分(バーンスタイン指揮の動画)が最高!気がつけば繰り返し再生している、中毒性のあるメロディー。どハマリ

〔小品〕
組曲『恋人』(13分)気合いの入った動画で映画を一本観た気分になった
交響詩『吟遊詩人』(8分14秒)ハープが効果的に使用されている
『アンダンテ・フェスティーヴォ』 (4分37秒)シベリウス本人のお気に入り曲

//オフ会まであと5日!全力でプレゼン資料を作成中。

●12月16日…『西郷どん』最終回、滝泣きするつもりでスタンバイしていたのに、西郷の最期が通説と違い過ぎてキョトン。史実とされているのは…

最後の突撃で西郷は股と腹を撃たれる→腹を撃たれ自分で切腹できない→同志の別府晋介に「晋どん、晋どん、もう、ここらでよか」と言い介錯を頼む→半次郎ら仲間が見守るなか、東(皇居)に向かって遥拝→別府「ごめんなったもんし(お許しください)」と叫んで首を打つ→敵に西郷先生の首を取られないよう土中に埋めて隠す。

子どもが見るゴールデン帯で映像化できないという判断だろうけど、大河『翔ぶが如く』では西田敏行扮する西郷をロングショットで後方から撮影し、首が落ちるシーンをはっきり映していた。
別にことさら残酷なシーンを見せろと言っているのではない。実際にあったことは、誤魔化さずそのまま伝えることが歴史教育では大事と思うんだ。この時代の日本はこういう戦いをしていた、それでいいじゃないか。
大久保利通の暗殺もめっちゃ違和感。史実では大久保は頭を割られ、横たわる体に刀が垂直に突き立てられたまま放置、さらに馬車の御者が巻き込まれて死んでいる。そこまで士族の恨みは骨髄に達しており、それを描くことで大久保の哀しさ(理解されない悲劇)も伝わるのに…。『西郷どん』の御者は襲撃されてるのに、逃げることもなく座ったまま。寺田屋事件はあれほど真に迫る描写をやったのになんでこんなフワフワに…。
でもまぁ、史実にこだわらなければ、最終回はあれはあれで感動的だったと思う。西郷と大久保の怒濤の回想シーンは胸に来た。モヤモヤは残るけれど、一年間とても楽しい時間を過ごさせてくれた番組スタッフに感謝。鈴木亮平さんと瑛太さん、熱演ほんと素晴らしかったです。DVDで史実バーションの別エンドの特典映像を撮ってくれたら最高なんだけど…。

●12月15日…さあ、オフ会まであと1週間!君のッ!好きなアートをッ!聞かせて欲しいッ!!(☆。☆)

●12月14日…本日とうとう沖縄辺野古の海に土砂が投入される。その量は東京ドーム17杯分に達する。海に珊瑚の一度土砂が投入されると二度と元に戻らない。辺野古新基地建設の是非を問う県民投票は来年2月24日。あと2カ月、なぜその結果を首相は待てぬ。県民投票があるから先に最後の一線を越えるのか。ほんと酷い。

●12月13日…『銀河英雄伝説』の旧アニメシリーズはBGMにクラシックを使用していたので、名シーンにかかっていた音楽は、それがマイナーな作曲家の作品でも繰り返し聞くことで自然と好きになっていった。その典型がデンマークの作曲家ニールセン。正直、劇場版の銀英伝を見るまでニールセンの名前も曲も聞いたことがなかった。銀英伝のおかげで「ニールセン」という言葉を見聞きすると「“あの”ニールセンか、ちょっと聴いてみようかな」となった。最近よく聴くのは…

『交響曲第1番』(33分)。ニールセン27歳の作品。若々しさに満ち溢れている。牧歌的な第2楽章が美しい。ニールセン節ともいえる、炎や蜃気楼がユラユラとするようなトレモロの旋律が第3楽章に早くも登場。

・『交響曲第3番 広がり』。第2楽章で舞台裏からソプラノとテノール歌手がおおらかにヴォカリーズを歌い、のどかなたたずまいから「ニールセンの田園交響曲」とも言われる。
第2楽章の後半(頭出し済み)。日曜日の昼間に広〜い草原でこれ聴いたら最高だろうなあ!

・『交響曲第4番 不滅』、この第4楽章が銀英伝で流れた。「不滅」とは生命のこと。本作が書かれたのは第一次世界大戦が泥沼化していた1916年。世界大戦という未曾有の悲劇にあって、ニールセンは生命讃歌のメッセージを込めたこの曲を作曲した。ニールセンいわく「地球上における生きとし生けるものの生命力の不滅。仮に洪水や噴火などの天変地異によって生物が一度生命を絶たれたとしても、再び繁殖を始め栄えるであろう」。生命の連続性を示すかのように、この曲は全楽章がひとつに繋がった「単一楽章」という珍しい形式になっている。同じ単一楽章で有名なシベリウスの『交響曲第7番』より、ニールセンの方が8年早い。2群のティンパニが実に劇的!

・ピアノ曲『シャコンヌ』(10分33秒)。曲の最後、終わり方がめちゃくちゃ綺麗!骨抜きに。

●12月12日…今回グリーグの生涯を調べるなかで、親友であり3歳年上のノルウェーの作曲家ヨハン・スヴェンセン(1840-1911)の存在を知った。グリーグが作曲活動を始めた頃、ノルウェーはスウェーデンの支配下にあり、独立国家ではなかった。それゆえ、国民には外国音楽のまねごとではない、ノルウェー民族の誇りとなる音楽が必要とされていた。
グリーグはスヴェンセンが書いた民族的要素の濃い『交響曲第1番』を聴いて感動し、自身の『交響曲ハ短調』があまりにシューマンなどドイツ音楽の影響を受けすぎていると判断、「演奏厳禁」とスコアに書き込み、同曲は生涯出版されなかった。
※ヨハン・スヴェンセン『交響曲第1番』の第2楽章。確かにグリーグに自作交響曲を封印させただけはある。

●12月11日…「バッハやベートーヴェンのような大音楽家だけが荘厳な大聖堂を建築することが出来る。私は人々が“ここは自分たちの家庭だ”と感ずるようなありふれた住居を建てたい」(グリーグ)。ノルウェーの国民的作曲家グリーグ(1843-1907)のほぼ全作品を聴き終える。
グリーグといえばCMなどでペール・ギュント組曲の『朝』(4分49秒)が有名。
爽やかな『朝』もいいけど、僕は北欧的な憂愁をたっぷりとたたえたものが好み。むせ返るような切々とした旋律こそグリーグの醍醐味。お薦めしたいのは以下の4曲。

・管弦楽版『ホルベアの時代から』第4曲アリア(6分)嗚呼、ええなあ…
・『抒情組曲』冒頭の「羊飼いの少年」(4分51秒)たまらんのう…
・『ペール・ギュント組曲』から「ソルヴェイグの歌」(5分27秒)はう、はうう…
・ピアノ曲『抒情小曲集』第9集から第3曲「あなたのそばに」(3分)「北欧のショパン」といわれたグリーグ。長年連れ添ったニーナ夫人に捧げた1曲。

今回、グリーグが書いた音楽評論をいくつか読み、情熱的に先人をリスペクトしていて好感を持った。ユーモアもあり、毒舌もあり、実に人間的。以下に抜粋。

モーツァルトについて語ると言うことは、神について語るということだ
・バッハやヘンデル、モーツァルトといった作曲家たちが現代に甦りワーグナーのオペラを聴いたらどんな顔をするだろうか。万能の天才モーツァルトだけは、ワーグナーの成し遂げたドラマとオーケストラの新たな境地に、大きく眼をみはって歓迎し容認するのみならず、おそらく子どものように歓喜するだろうこと確実だ。
・モーツァルトが最高であり、偉大なのは、その芸術がすべての時代を包括していることにある。もしある時代の人々が、あまりにいろんな種類の音楽に接しすぎ、神経が麻痺して彼のことを見落とすことになったとして、それが何であろう。美は永遠だ。流行の波というものは、せいぜいほんの一瞬の間それを曇らせるぐらいのことしか出来ぬのだ。
・私はモーツァルトの曲を現代風の響きに編曲しようとしたことがあるが、彼の書いた音符はただのひとつたりとも変更せず、その点、この巨匠に払うべき尊敬の姿勢だけは常に保った。あのバッハの「(平均律クラヴィーア曲集)前奏曲」を当世風の、ひどく感傷的で浅はかな見世物染みた歌曲に作りかえてしまうという、到底承服しがたいことをやったグノーの例は論外だと言いたい。
・ベートーヴェンは作品がより高度の輝きに達するためならば、響きの快さなど、ためらいなく棄てて顧みなかった。いわば彼と共に新しい時代が始まった。そのモットーは「第一に真実、美はそれからあとのことだ」と言える。
・シューマンの音楽はワグネリアン(ワーグナー・ファン)によって、完膚なきまでにやっつけられ格下げさせられている。そこには、ほんの砂粒ほどの名誉さえも残されておらず、シューマンの偉大な個性、輝ける想像力と飛翔力は、まったく無価値な低さに引きずり下ろされ、世にも陳腐な代物の典型として描かれている。(略)シューマンは彼をめぐる重要な出来事の全てについて公平な判断力を持ち、それによって美しい記念すべき業績を打ち立てた。ベルリオーズ、ショパン、ブラームスといった人々の才能を最初に認めて、音楽界に紹介したのはシューマンである。(略)私はシューマンの作品の中で歌曲がとても好きである。さすがのバイロイトの雇われ批評家も、彼に巣食うあらゆる憎悪の邪神でさえ、こと歌曲については、シューマンを取るに足らぬ存在だなどと貶(おとし)めることは困難だろう。
・歌とピアノ伴奏を密接に結びつけた最初の作曲家シューマン。後にワーグナーがちょびっと発展させて、その重要性を完全に証明した。つまり、ピアノやオーケストラによってメロディーが発展させられ、声のパートは叙唱(レチタティーヴォ)的に詩を語っていく、という手法である。しかし、天は、私が「ワーグナーはシューマンから刺激を受け影響された」などとほのめかすことさえ禁じているのだ!そのような可能性のヒントですらワグネリアンはバイロイトの巨匠(ワーグナー)に対する侮辱であり、言語道断な無礼さだと見なすだろう。
・私はシューベルトをほとんど完璧に表現した同じ歌手が、シューマンになるとまったく下手くそだったのを聴いたことがある。歌曲の伴奏部には重要な役割があり、ピアノの音色が細やかなニュアンスを表現していることにまるで注意を払わず、声だけでシューマンを歌おうとする多くの歌手どもに災いあれ!
・モーツァルトの管弦楽作品は、未来永劫、聴衆の心を虜にるすだけの充分な新鮮さを備えている。最後の交響曲(第41番)は、あたかも神の手によって創造されたかのようだ。

//『西郷どん』で大山綱良を演じる北村有起哉さん、ほんと演技が神がかってる。牢獄の中から大久保利通と対話するシーンに息をのんで見入った。「先に行って有馬と待っちょるで」がグッときた。…それにしても大久保、完全にフォースの暗黒面に墜ちている。もっと演出家が大久保なりの覚悟を見せないと、視聴者の印象が悪すぎて心配になってくる。次回、ついに最終回!

●12月10日…先月、フランスで墓巡礼中に「増税反対イエローベストデモ」初日に遭遇。仏全土の高速道路入口を増税反対派が封鎖、「市民が市民を」検問している光景に仰天。日本では絶対にあり得ない。彼らに「増税反対」「マクロン大統領ノー」と言えば通してもらえ、増税派だと「おまえなぁ〜」と取り囲まれ“説教”される。左右の思想的な対立でなく、上下の貧富の対立。これは根深い。
方法に賛否あれど、この「検問」を社会が容認しているのは、さすが市民革命をやった国と実感。国民が国のボス!警察は遠くにいて揉め事が起きたら仲裁する感じ。日本だと正当なストでさえ「迷惑かけるな」と非難されがち。僕の目の前で、検問を突破した増税派の車が、反増税派を轢きそうになり、その車はガンガン蹴られ、窓越しに運転手がボコボコにされビビったです…(汗)
マクロン大統領は国民を怖がっている。一方、本邦では国民がなめられているし、なめられても鈍感。ニュースを見ない、選挙はいかない、そんな国民を怖いはずなし。

前の車がバリケードを
強行突破、僕はビックリ
反増税派の市民が轢かれ
そうになった。マジ危ないぜ
車は蹴りまくられ、運転手は
窓越しに鉄拳制裁、拳の雨
「ったく信じらんねーぜ」「次の
車は?ん?日本人?災難だな」

●12月9日…オフ会まで2週間をきりました!この不肖管理人、皆様の参加申込みを三つ指ついてお待ちしております!

●12月8日…アイフォンを使い始めて6年。昨年、初めてイヤホンで音楽を聴いたらモノラル音声でどうも迫力がない。ステレオで聴きたい。「変換プラグが不良品なのか?」とプラグを買い換えたが、まだモノラル。「イヤホンのせいか?」とイヤホンを別途購入したが、まだモノラル。「携帯って基本的にモノラルなのかな」。そして今日、設定→一般→アクセシビリティ→モノラルオーディオのモノラルがONになってることを発見、卒倒しかけた。これ、購入から一度もいじってないんで、初期設定がモノラルってこと?そこはステレオでいいやん。とにもかくにも、これで外出先で良い音楽を楽しめる。皆さんもモノラルになってないか確認を。

●12月7日…年末恒例シネマレビュー邦画編(その2)※10点満点

【2017年公開作品】

『火花』(7点)…お笑い芸人を目指す若者たちの挑戦と挫折を描く。テレビでは華やかに見える漫才師だが、人を笑わせるのは本当に大変。コンテストの本番前、廊下や階段などあちこちで漫才の練習をしている風景や、公園でのネタ合わせなど、彼らの人生を垣間見ることが出来たのが良かった。そして後輩に抜かれていく先輩芸人の悲哀…。主人公を菅田将暉が熱演。描写不足だったのはファンとの交流。引退ライブまでほとんどファンとの絡みがないので、そこをもっと描いていたら感動はさらに深まったかと。最後の方に、「成功せず無名のまま解散した漫才コンビは無数にいるが、彼らがいたからこそ漫才という文化に多様性が生まれた。すべての芸人に価値がある」、こういうニュアンスの台詞があり、そこに原作者又吉直樹さんの優しさを感じた。

『アウトレイジ最終章』(7点)…「登場人物全員悪人」シリーズの最終章。第1作は裏切りに次ぐ裏切りという全く先の読めない脚本、かつ三浦友和のヤクザ姿に驚き、第2作はさらに驚愕のキャスティングで“あの”西田敏行が関西ヤクザの大物になって巻き舌の怒号、善人顔の小日向文世が悪徳警官というのも新鮮だった。一方、今回の最終章は老ヤクザの心理戦がメインゆえ、過剰暴力が売りだった過去2作と比べおとなしめ。だが、若い衆のドンパチだけがヤクザの抗争ではない。老ヤクザの生き残りをかけたタヌキの化かし合いを描くことで3部作の締めくくりとした。シリーズを通して、ヤクザを美化することはなかった。監督の北野武は日本のヤクザの醜さを描く一方で、筋を通す韓国・済州島出身の在日フィクサーを登場させている。主人公・大友を助けてくれるのは韓国サイド。今の日本はネット上で韓国叩きをやたら目にするが、本作が描くのは主人公が韓国の恩人に義理を通す生き様であり、バッシングを恐れずこの展開にした北野武は勇気があると思った。鉄砲玉として命を使い捨てにされる若者たちが哀れ(登場したと思った瞬間に死ぬとか…)。ピエール瀧の怪演、大森南朋のマシンガン乱射も見どころ。松重豊が演じ、全編の中で唯一善人だった警官はその後どんな人生を歩んでいくのだろう。
【2016年公開作品】

『聲の形』(8点)テーマはイジメ問題。主人公は耳が不自由なので、その部分も詳しく描写されるけど、メインはイジメ。ハンディがあることは、それは「障がい」ではなく、その人の「個性」のひとつなんだけど、個性と思わない人がイジメを行う。ふざけて補聴器を壊すとかほんと酷い。この作品では、イジメを行った少年が、新たなイジメの対象になったときに、自分がこれまでどれほど残酷なことをしていたか気づく。クラスメートはみんなイジメを見て見ぬふり。ヘビーなアニメだ。大事なことはイジメを傍観しないこと、これに尽きる。紆余曲折を経てハッピーエンドになってよかった。

『湯を沸かすほどの熱い愛』(9点)…余命3カ月の末期癌と分かった主人公(宮沢りえ)が、自分のやるべきことを片付けていく物語。中には、本来なら何十年も先送りにしていたであろうプライベートな課題もある。映画の前半に「うん?何で彼女はこんな行動をとったんだ?」と真意を計りかねるシーンがいくつかあり、後半になって「そういうことか!」と納得。驚くような展開もあり、またそこに深い感動もあった。登場する3人の女性はみんな親に捨てられており、「ママを好きでいていい?」に落涙。宮沢りえの演技力は圧巻であり、アイドルだった彼女がここまで押しも押されぬ大女優になるとは想像もしなかった。鑑賞後、自分が余命3カ月と分かれば何をするだろうか、そんなことを考えた。

【2015年公開作品】

『杉原千畝 スギハラチウネ』(8点)…唐沢寿明が杉原千畝を好演。当時のユダヤ難民の立場、杉原と日本政府・外務省との攻防がわかって良かった。リトアニア時代の「命のビザ」発給だけでなくソ連での諜報員時代もきちんと描いていた。この映画でラテン語の外交用語「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」を初めて知る。あと、ハルビン学院での杉原の後輩、ウラジオストク日本総領事館・根井三郎総領事代理が登場したのも良い。「命のビザ」を持って極東ウラジオストックにたどり着いたユダヤ難民に対し、「日本行きの船に乗せてはならない」と外務省から訓令が出ていたが、根井は杉原の思いを尊重して外務省の指示を拒絶、ユダヤ難民を日本に向かう船に乗せた。

【2014年公開作品】

『柘榴坂の仇討』(8点)…浅田次郎の短編小説を映画化。中井貴一×阿部寛。桜田門外の変で井伊大老を守れなかった者が主人公という渋い時代劇。彼は主君を守れず切腹を願ったが、襲撃者を突き止めて大老の敵討ちをするよう藩命を受ける。襲撃グループの最後の1人は逃げ続け、明治に入っても主人公は追い続ける。開国して発展した事実を前に、暗殺犯は井伊大老が正しかったのではと過去を悔やむ。大老暗殺から13年後、ついに主人公は暗殺者を追い詰めるが、自分も相手も明治日本から取り残され、時間が桜田門から止まっていること、侍の世は去り、互いに「死にぞこない」であることを認識する…。明治の街角でヤクザ者(借金取り)と対峙した際、今は別の仕事をしている通りすがりの元武士たちが、「拙者は元○○藩士、××と申す!」と次々と助太刀を申し出る場面にしびれた。ポジティブなラストに好感。

【2013年公開作品】

『蠢動-しゅんどう-』(6点)…藩の不正の濡れ衣を着せられた無実の男と、この男を殺すために派遣された友人たちとの雪原の死闘に息を呑む。ただ、斬っても斬っても血が出ない。別に流血を求めている訳ではないが、雪原での戦いで雪が赤く染まらないと不自然すぎる。平岳大が好演。彼が出ると画面が引き締まる。

【1979年公開作品】

『蘇える金狼』(7点)…カネをめぐる男たちの野望。ハードボイルド映画ではあるが、演出が未熟でどこか牧歌的。松田優作は男に殺されるより、女に殺される方が絵になると確認。

【1963年公開作品】

『この首一万石』(8点)…武士の世界の裏側、不祥事が起きたときの責任のなすり付けあい、買収や裏金、その醜さをこれでもかと見せつける異色時代劇。武士になりたいと願う主人公が、身代わりの切腹をやらされそうになり、槍を持って大暴れ。前半はほのぼのしており油断していたら、後半は突如スプラッターとなり仰天。大川橋蔵が力演を見せる。

以上、映画レビュー完。来年も傑作と出会えますように。今年はこの後、『ボヘミアン・ラプソディー』『くるみ割り人形と秘密の王国』『シュガー・ラッシュ:オンライン』を観に行く予定。

●12月6日…年末恒例シネマレビュー邦画編(その1)※10点満点

【2018年公開作品】

『万引き家族』(9点)血縁にこだわらず家族になろうとする人、産んでないけど親になろうとする人の物語。近年問題になっている児童虐待など、様々な社会問題を正面から描いている。エンドロールが終わった後も、この映画に出てきた子ども達の幸せを祈らずにいられない、そんな作品だった。是枝監督「日本は経済不況で階層間の両極化が進んだ。政府は貧困層を助ける代わりに失敗者として烙印を押し、貧困を個人の責任として処理している。映画の中の家族がその代表的な例だ」。

『カメラを止めるな!』(9点)もう楽しいの何の。台本と想っていたらアドリブだとわかったシーンで何度も噴き出した。まさに神脚本。この映画は「最初にやったもん勝ち」であり、アイデアの完全なる勝利。公開から3カ月後に観に行ったが、毎日ネットに身を置いているのに、よくぞネタバレを目にすることなく済んだと思った。これは映画を観た多くの人が、話したいのをグッとこらえて黙っていたおかげ。この映画に関しては、ネタバレが子孫末代までの重罪という共通認識が鑑賞者にあるのだろう。

『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』(9点)…カミングアウト、ということになるのだろうか。文豪と同じ名前のキャラが作品にちなんだ異能力を駆使してバトルを繰り広げる本作。文学ファンの中には「文豪への冒涜」「そもそも文豪の名を使う理由がわからない」と怒っている人もいるが、僕はアニメ版を見てサントラを買うほどTVシリーズにハマってしまった。
当初は愛する作家梶井基次郎がクレイジーな爆弾魔になったキャラデザインを見て脱力し、距離を置いていた。だが、山口県・中原中也記念館の特別企画展「太宰治と中原中也」を見に行った際、文ストの原画コーナーがあり、「記念館的には、中也がマフィアになっている文ストは“あり”なんだ」と知り、同時に若いファンが原画の前でハイテンションになっている光景を見て、“食わず嫌いはいかんな”とアニメを見始めた。
最初は「ん?太宰が芥川に憧れていたのに、なんで芥川が太宰に憧れる設定に?逆じゃん」「おい…泉鏡花と尾崎紅葉が女体化してるぞ…」と反発を覚えたが、一方で、中島敦が虎になったり、谷崎の能力「細雪」が美しく&妹の名前がナオミだったり、芥川の必殺技「羅生門」の格好良さ、癒やし系の宮沢賢治、与謝野晶子の治癒能力「君死にたまふことなかれ」、能力無効化系の太宰「人間失格」など、ツボにはまるものもあり、アニメを見続けた。あと、主人公の中島敦がめちゃくちゃ良い子で、彼の運命がどうなるのか見届けたくなった。メインキャラは敵も味方も生きることに不器用で、自己肯定感が低く、それでも必死にもがきながら生きている。

どハマリする転機となったのは第10話「羅生門と虎」。前半の太宰と中也のウィットに富んだ会話のやり取り、後半の芥川(マフィア)VS中島敦(武装探偵)の凄絶なバトル。元マフィアの暗殺者で人一倍孤独な鏡花を、中島は陽の当たる場所へと救い出し、命懸けで守ろうとする。芥川はかつて組織にいた鏡花に、暗殺者として生きる価値を与えたと主張。怒る中島「誰かに生きる価値があるかどうかを、お前が決めるな!どうして彼女に、もっと違う言葉を掛けてやれなかったんだ。人は誰かに「生きていいよ」と言われなくちゃ、生きていけないんだ! 」。
2度目の胸熱ポイントは、第13話から第16話までの過去編。元マフィアだった太宰が、生き方を変えて人を救う側になったのは、親友・織田作之助のおかげ。太宰、オダサク、坂口安吾がBAR「Lupin(ルパン)」で酒を飲むくだりは、文学ファンにはたまらないものがあった。未見の人は、この過去編全4話を見てから第1話を見始めてもいいかも。オダサクとアンドレ・ジイドの未来予知バトルはアニメ史に刻まれるべき名シーンかと。
3度目のリミッター解除は第17話。この回、世界文学の文豪異能力者、強敵のスタインベック、ラヴクラフト、マーガレット・ミッチェル、メルヴィル、ホーソン、マーク・トゥエインらが一気に来日、登場シーンにカジポン昇天。
その後、第21話で中原中也が最終奥義「汚濁」をラヴクラフトに発動、太宰と中原のキュンキュンくるエピソードが展開、作画スタッフの力の入れ方ハンパなし。
そして第二期最終回の第24話、白鯨上でのフィッツジェラルドとの対決に雪崩れ込み、映画を数本観たような満足感と共に終劇。この文面だけでは訳がわからんと思うけど、全話を通して作画に恵まれ、音楽に恵まれ、声優陣、演出家に恵まれた幸福な作品だった。作画の崩壊は一度もなし。

前置きが長くなった。劇場版文ストの『DEAD APPLE』、これはもう完全にファン向けの作品。そして僕はファンであり、存分に文スト・ワールドを満喫した。冒頭のオダサクでいきなり劇場内はすすり泣きの渦。ドストエフスキーの能力は依然謎であり、第三期のオンエアが楽しみ。同時に、過去編にシルエットと声だけ登場した夏目漱石の降臨希望。
※僕の周囲には、NHKのアニメ『クラシカロイド』をきっかけに、クラシックを聴くようになった人や、文ストを通して純文学を読み出した人が実際にいる。文芸に触れる“きっかけ”は多いほどいい。この流れ、是非、画家の世界にも来て欲しい。名画を使ってなんか画家たちが大活躍する物語を作れないものかねぇ。

『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』(7点)…ラスト30分のマジンガーZの大暴れはカタルシスがあった。ロケットパンチを発射する度にエンドルフィン大分泌。なんならドラマ部分はいっさいなくて、90分ひたすらZとグレートの無双でも良い。

●12月6日…年末恒例シネマレビュー洋画編(その4)※10点満点

【2013年公開作品】

『ダイ・ハード/ラスト・デイ』(1点)…シリーズ第5作。前作から6年を経て公開されたのに、98分は短すぎるし、なんでこんな中身ゼロの脚本なのか。通常なら娯楽映画に社会問題をねじ込まなくてもいいけど、舞台がチェルノブイリとあっては話が別だ。いわば文明の墓標を舞台にしながら、なんら事故に言及することなく、濃縮ウランを転売して大金を得ることだけが目的のアホみたいな連中が敵。しかも、ジョン・マクレーンと息子ジャックが倒す最後の敵は若い女性。悪党とはいえ娘さんの死で終わって後味がいいわけない。車を壊しまくるカーチェイスもダラダラ続き、まさかダイ・ハードのアクションで欠伸が出るとは思わなかった。「なんで俺が」と巻き込まれながら知恵を絞って悪党を出し抜くような、第1作の心理戦が懐かしい。息子が真面目キャラ過ぎるのも作品のテンションを下げる原因。

【2012年公開作品】

『アンナ・カレーニナ』(8点)…モダンダンス振付師シディ・ラルビ・シェルカウイが俳優の動きにバレエの要素を加えているため、登場人物の所作の優雅なこと!アカデミー衣装デザイン賞に輝いた衣服もあって、これらを見ているだけでも楽しめた。何もかも失おうと不倫に落ちていくアンナの生き方は、夫のカレーニン伯爵が優しい人格者であるだけに、無条件に肯定できるものではない。だが、若くして結婚した彼女が、人生で初めて恋の炎に焼かれた際、周囲が見えなくなってしまうのも理解できる…。文庫本3巻の大長編を130分にまとめるのは大変だったと思うが、その中でリョーヴィンとキティの結婚エピソードもちゃんと描いていた。ジューロ・ロウがカレーニン伯爵だったことにエンドロールで初めて気づき驚く。

【2010年公開作品】

『タイタンの戦い』(7点)…巨大サソリやクラーケンとの戦いはなかなかの迫力。特筆すべきはメドゥーサとの死闘!目を見れば石にされるのに、あんなに高速で接近してくるとは恐ろしすぎる。仲間たちの犠牲のおかげで倒せて胸熱。敵ながらメドゥーサの悲しげな表情が瞼に残る。
※メドゥーサ戦 https://www.youtube.com/watch?v=PBfe9uX0Xk0

【2006年公開作品】

『パンズ・ラビリンス』(8点)軍部独裁が勝利した内戦後のスペイン。民主主義が滅んでいく時期が舞台であり、抵抗するゲリラの壊滅を見るだけでも辛いのに、主人公の薄幸の少女が迷い込む迷宮には、ダークファンタジー史上最も不気味な造形(手のひらに目玉がある喰人鬼)のペイルマンが待ち受けている。あんなの子ども時代に見たら大人になるまでトラウマになるよ…。ゲリラの味方の医者がめっちゃカッコ良く、家政婦メルセデスの誇り高き精神に感動し、弟を渡さなかったオフェリアの優しさにグッときた。彼女は地下の王国で幸せに暮らしていると思える描写(王妃が赤ん坊を抱いてる)があったので、せめてそこに希望を託したい…。

【2001年公開作品】

『アンネ・フランク』(8点)父親のオットー・フランクを名優ベン・キングズレーが演じた3時間11分の力作。アンネ役のハナ・テイラー・ゴードンは本人とそっくりなうえ演技力もある。アンネの逮捕前から収容所の死、戦後の後日談まで丁寧に描いていた。戦前の生き生きとしていたアンネの姿を描写したことで、この作品は彼女の石なき墓となった。

【1978年公開作品】

『ブラジルから来た少年』(8点)アウシュヴィッツで「死の天使」と呼ばれたナチス医師メンゲレが、逃亡先の南米でヒトラーのクローンを94人も作る不気味な話。史実ではヒトラーが13歳のときに公務員の父が65歳で死んでおり、同じ家庭環境にするためナチ残党は「クローンの里親となった65歳の公務員男性94人を殺す」というマッド計画を実行。この動きに気づいたナチハンターが作戦阻止に動く。本作で狂気の医師メンゲレを演じたのが、「アラバマ物語」で人種差別と戦い、「ローマの休日」でオードリーをエスコートした“アメリカの良心”グレゴリー・ペック!よくこの悪役を引き受けたもの。一方、執念のナチハンターを演じたのは「マラソンマン」でナチ残党の歯科医を演じたローレンス・オリビエ。つまり立場が逆転している。映画界を代表する名優2人が老体になって取っ組み合いの肉弾戦。今でこそクローンを扱ったSFはゴマンとあるが、1978年の段階では観客の度肝を抜く内容だったろう。

【1970年公開作品】

『ワーテルロー』(9点)1815年6月18日、復位したフランス皇帝ナポレオンが72000の兵を率い、イギリス軍司令官ウェリントン公率いるイギリス・オランダ連合軍68000と、ブリュッヘル元帥率いるプロイセン軍5万に、ベルギーのワーテルローで決戦を挑んだ「ワーテルローの戦い」。監督は『戦争と平和』で大会戦を撮ったセルゲイ・ボンダルチュク。ソ連陸軍が全面協力し、2万人のエキストラを投入、1500頭もの軍馬が用意された。合戦シーンではCGを一切用いず、早朝から日没まで刻々と変化する戦況を描写。ロケではウクライナのジャガイモ畑がワーテルローの丘として整地され、広大な戦場として甦った。雪崩のような騎馬突撃のド迫力映像は、映画史に残る名シーンだ。
会戦当日、朝の時点では仏軍の相手は英蘭軍だけだった。兵力は仏軍が上回っており、早朝に開戦できればナポレオンに勝機があったが、運悪く前夜は豪雨であり大地は水浸しに。泥に阻まれ砲兵が移動できないため、地面が乾く昼頃まで攻撃開始が遅れてしまう。その結果、午後になって戦場にプロイセン軍が到着してしまい、仏軍は二正面作戦をとらされ兵の不足に陥り、英軍の堅固な方陣を崩せず、ジリ貧となって敗北した。この戦いで仏軍騎兵は英軍砲兵に何度も無謀な突撃を行い、膨大な戦死者を出した。その様子は「草刈鎌で雑草を薙ぎ払うようだった」(英兵)という。死傷者・捕虜は仏軍が4万人、英蘭軍が27000人、プロイセン軍が7000人。戦場にいた両軍19万のうち5万人以上の戦死者が出た。ナポレオン脱出後、戦場に残っていた皇帝近衛隊の一部が降伏を勧告され、「近衛兵は死ぬ。降伏などしない!」もしくは「くそったれ!」と叫び全滅の道を選んだ。
この時代の将校は、戦闘が始まるまできらびやかな軍服を着て優雅に食事をとっているが、ひとたび戦端が開くと、泥と血にまみれてボロボロになって死んでいく。そのギャップが印象に残った。ウェリントンを演じたのは『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐クリストファー・プラマー。連合軍も多大な犠牲を払っており、ウェリントンの「敗者の次にみじめなのは勝者だ」という言葉が重く響いた。

【1966年公開作品】

『男と女』(8点)カーレーサーと映画業界の美女の恋、そんなもの共感できる要素は皆無だろうし、わざわざ102分かけて観る義理もない、そんなふうに思ってずっと観なかった。50歳になり初めて鑑賞し、人を愛したときに気持ちが臆病になるのは、イケメンもフツメンも関係ないと、自然に感情移入できた。女性から脈のある電報が届けば、そりゃあ夜通しで車をかっ飛ばす。そして頭の中で「会ったら何て言おうか」と作戦を練るシーンにほっこり。カンヌ映画祭でグランプリを獲っているのは、人間普遍の心理を描いていると皆が思ったからだろう。
互いに配偶者に先立たれている2人が、ブレーキをかけながら接近していく。その過程で男と女の感情の違いが実にうまく表現されていた。男の方は気持ちの整理がある程度ついていて、女の方はまだ心の中に相手が生きている。男はレーサーでイケメン、モテモテのはずが、女の思い出の中にいる元夫に勝てない。なぜなら元夫が「一風変わった男」だったから。元夫はひょうきんで良く妻を笑わせてくれたスタントマン。女は心から故人を愛していた。これはリアルだ。どんなにカッコいい男でも、「一風変わった男」には勝てない。イケメンや金持ちは代わりがきくが、「一風変わった男」の代わりはいない。女は次の人生に進もうとしたが、いさ肌を合わせると死別した元夫を思い出し、悲しみがこみ上げてくる。重たい空気、気まずい別れとなり、それまで燃え上がっていた気持ちが後ろめたいものに。女は男の車に乗らず、列車で帰る。男の「急ぎすぎたのか」という呟きは、男なら誰もが一度は口にするであろう後悔。でも、諦めることなく、勇気を出して先回りし、駅で待ち受けた。諦めなかったから、彼女の心の扉が開いた。女がいったん断っておきながら、最後に笑顔を見せて駆け寄る気持ちも分かる。すぐには元夫への申し訳ない気持ちは消えないだろうけど、新たな愛が真実のものであれば、きっと故人も祝福してくれると思う。お幸せに。

『ロシュフォールの恋人たち』(8点)ジャック・ドゥミ監督が『シェルブールの雨傘』に続いて作曲家ミシェル・ルグランとコンビを組んだミュージカル作品。『雨に唄えば』のジーン・ケリー、『ウエスト・サイド物語』のジョージ・チャキリスをハリウッドから迎え、フランス側はカトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックの姉妹が出演。画面にパステルカラーの衣装やアイテムが踊り、ときに明るく、ときに哀愁を帯びた名旋律のミュージカルナンバーが恋を彩る。個人的には若者たちの恋よりも、ダムという名前のせいで振られた男(妻の名が「マダム・ダム」とダジャレみたいになる)と姉妹の母親のロマンスがグッと来た。すごいイケメンの俳優がいると思ったら、なんと『ニュー・シネマ・パラダイス』で中年トトを演じていたジャック・ペランでびっくり。幸福感に満ちた作品だった。
サウンドトラック(83分)
※おすすめ曲 Concerto (ballet)(2分47秒)

【1961年公開作品】

『突然炎のごとく』(9点)男2人(ジュールとジム)、女1人(カトリーヌ)の三角関係を描いているが、各自があとの2人を愛しているため、いろいろ切ないことが起きる。中でもジュールの純愛がたまらない。彼はカトリーヌとの結婚後、夫婦生活の危機に際し、別れたくないため親友ジムに妻と結婚して欲しいと頼む。そして3人で暮らすことを願う。妻が赤の他人と再婚すると手が届かなくなるが、親友と結婚すれば理解を得て共同生活できるからだ。ジムは独り身になっても、彼女の側で生きることができる喜びを噛みしめる。トリュフォーは本作の原作を映画化したくて映画監督になったとのこと。ジャンヌ・モロー演じる自由奔放なカトリーヌを、ジュールとジムは女神のように讃えているが、若い頃の僕はカトリーヌに“自分勝手すぎる”と怒っていた。でも、原題は「ジュールとジム」であり、カトリーヌこそが2人の男に翻弄されていたのかも知れない。公開当時、トリュフォー監督に「カトリーヌはわたしです」という手紙が世界中から届いたという。世の中に三角関係を描いた作品は山ほどあるけど、3人ゆえの1対1対1ではなく、2対2対2になっているところに先の読めない緊張感があった。

【1953年公開作品】

『シェーン』(9点)…「シェーン!カンバーック!」のラストシーンだけ知っていた本作をついに鑑賞。X-MENシリーズの『LOGAN/ローガン』に『シェーン』が登場し、シェーンの「人を殺してしまえば、もう元には戻れない」がキー的な台詞として使われていたことから、早く鑑賞せねばと思っていた。早撃ちガンマンが登場する西部劇にもかかわらず、銃がかっこいいものではなく、「暴力」の象徴として否定的に描かれていたことに驚いた。ワイオミングの大自然を背景に、流れ者シェーンと少年一家の交流が描かれ、シェーンが銃を抜くのはジョーイに撃ち方を教えるシーンとクライマックスの酒場での対決だけだ。殴り合いの方が圧倒的に多い。シェーンは自らを銃で問題を解決する旧世代の人間と考え、新世代のジョーイの親が銃を使うこと(人殺しになること)を断固許さなかった。悪党を倒した後、「もうこの町で銃は必要なくなった」といって町を去るシェーン。こんなに銃のマイナス面を全面に出した西部劇であったとは。
※殺し屋ウィルスンを0.3秒の早撃ちで倒した俳優アラン・ラッドは、『シェーン』公開の11年後、自殺未遂を経て、睡眠薬とアルコールの同時摂取により50歳で他界している。

/洋画編は以上。次は邦画編をアップします。

●12月5日…年末恒例シネマレビュー洋画編(その3)※10点満点

【2016年公開作品】

『ドリーム』(9点)原題は「Hidden Figures(埋もれた事実)」。NASAの輝かしい宇宙開発の歴史において、その初期に大きな功績をあげた黒人女性たちを描いている。科学の殿堂であるNASAでさえ、半世紀前はトイレや水飲み場は白人用と非白人用に“区別”されていたことに驚く。黒人差別、女性差別を扱った作品は重い作風のものが多いが、本作は冒頭からユーモアに富み、テンポ良く物語が進んでいく。3人のヒロインが実力で人生を切り開いていく姿に拍手。印象に残った台詞は、「私は差別意識なんて持ってないわ」と“理解力”を見せようとする白人上司に、「そう思い込んでいることを分かっています」と切り返したもの。ドキリとする言葉だ。ケヴィン・コスナーがトイレの「白人用」表示をぶっ壊したシーンにカタルシス。

『ハクソー・リッジ』(9点)…米軍衛生兵から見た沖縄戦。150メートルの絶壁を登るとそこは日米両軍の屍が累々と横たわる「前田高地」(ハクソー・リッジ)。主人公デズモンド(実在の人物)は聖書の「汝殺すなかれ」を守り、絶対に銃を持たない。他の兵士から馬鹿にされ侮辱されるが、戦場では危険を顧みず何人もの負傷兵の生命を救い、アメリカ史上初めて「良心的兵役拒否者」として名誉勲章が与えられた。戦友たちのデズモンドを見る目が変わっていく過程が素晴らしい。そして沖縄戦が米兵にとっても、いかに地獄であったか伝わってきた。至る所で血煙があがり、身体はバラバラに…容赦ない描写が続き、息を殺してスクリーンを見ている自分がいた。それにしても、監督としてのメル・ギブソンの才能はすごい。“衛生兵”という地味な題材を使い良作を完成させた。性格俳優アンドリュー・ガーフィールドを主役に選んだのも大正解。アカデミー録音賞と編集賞を受賞。※ギブソンは来年、米海兵から見た神風特攻の映画を撮るそうだ。22回も特攻を受けた船員がいるらしい。

『否定と肯定』(8点)「ホロコースト(ナチのユダヤ虐殺)はなかった」と言い張る歴史修正主義者と戦う映画。このアーヴィングという否定派はやっかいな男だ。議論相手がその場で即答できない質問を矢継ぎ早にして、相手が正確な情報を言おうとして返答がもたつくと、すかさず「ほうら、ホロコーストはなかった!」と勝利宣言を行い、それが新聞に載ることで世間にユダヤ人虐殺への疑念を植え付ける。後日、アーヴィングが間違っていることを証明しても、既に広がったデマをなかなか消せず、歴史修正主義者がほくそ笑む結果となる。アーヴィングは「確かにシャワー室の換気装置からシアン化合物(チクロンB)は発見されたが、それはユダヤ人を殺すためではなく、チフスを広めるシラミの駆除のためで、極めて薄い濃度だった」と主張。「薄い濃度」と聞けば安全に思えるが、元々シラミを殺すには人間の20倍の濃度が必要であり、それ比べて「薄い」というだけ。薄くても人間は死ぬ。やがてアーヴィングは「思いつきでデマを書いたかも」と認め、主人公は勝訴するが、裁判を通してデマが判明したことを、再びアーヴィングが反省することなく流している姿を見て目まいを覚えた。彼はホロコーストはないと盲信しているため、敗訴しようが同じ主張を繰り返すのだ。こういう、どれだけ証拠を見せても歴史を捏造する人をどうすりゃいいのか。日本版アーヴィングは政界にも論壇にもいっぱいいる。

『パッセンジャー』(8点)宇宙船のフォルムや、船体内部のデザインが非常に美しく、主人公と一緒に惑星間航行飛行をしている気持ちになれた。食堂、ジム、プール、宇宙遊泳、ロボット・バー、事故さえ起きなければ楽しそうな船旅だ。乗員が5000人もいる船なのに、冬眠装置の故障で1人目覚め、死ぬまで一人きり…。主人公はあまりに孤独な環境で正常な判断ができなくなり、自殺すら考え、“もう1人起こす”という絶対にしてはいけないことをやってしまった。あの激怒した彼女の表情…。謝っても許してもらえない罪、できることは、それでも謝り続けること。見ていて胃が痛くなった。最後の選択に救いがあって良かった。

『ラ・ラ・ランド』(7点)…ラスト15分の「もう一つの未来」、あれを実現すれば良かったのに…できないのが人生なのか。アカデミー賞で『タイタニック』『イヴの総て』に並ぶ史上最多13部門14ノミネート(歌曲賞に2曲入ったため)となり、監督賞、主演女優賞(エマ・ストーン)など6部門を受賞。 良い映画ではあるけど、最多タイのノミネートというのは、主人公が女優の卵であり、舞台演技を酷評され挫折を味わう姿に、ハリウッドの映画関係者が軒並み感情移入したからでは。思えば『イヴの総て』も女優の話だし、役者モノはアカデミー会員の心を掴みやすい気がする。

『ムーンライト』(7点)…LGBTを扱った映画として初のアカデミー作品賞を受賞。黒人ゲイの少年期、青年期、成人後の内面を繊細なタッチで描く。あの優しく温厚なシャロン少年が、いかつい麻薬の売人になるとは。だが外見はマッチョでも、ストイックに何年も相手を想い続けていたことが最後の一言でわかった。デリケートなシャロンのままだった!もうヤクなんか売らず、まっとうな仕事をして生きてくれい。

『メッセージ』(7点)…映像詩人ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品。宇宙人と会話を試みる女性言語学者にスポットを当てた異色SF。スター・ウォーズやアベンジャーズの対極にある、まっこと静かなSF映画。音楽を担当するのはポストクラシックを代表する1人ヨハン・ヨハンソン(2018年急死)であり、彼は同じくポストクラシックの旗手であるマックス・リヒターの音楽「On The Nature of Daylight」を随所で使用、これが見事に映画の雰囲気と合っている。原題「arrival(到着)」も奥が深い。 本作の宇宙船の形がお菓子の「ばかうけ」とそっくりなことが話題になると、ヴィルヌーヴ監督は日本人への“メッセージ”として「ご推察の通り、宇宙船のデザインは『ばかうけ』に影響を受けたものだ」とジョークでコメント(24秒)。面白い監督だなぁ。

  
確かに全体のバランスとか比率とか、宇宙船には“ばかうけ”の影響が(笑)

【以下「メッセージ」ネタバレ】人は頭の中で何かを考えるときに言葉を使って論理を組み立てている。それゆえ、宇宙人の言葉を理解すると、全く新しい考えが生まれるなど思考が変化していく。この映画の宇宙人にとって「時間は流れるものではなく」、彼らには未来のことが分かって当たり前。結果、言語学者も「未来の想い出」が見えるようになってくる。その能力を持つことは幸なのか不幸なのか。自分の子どもが早逝すると分かっていて、またパートナーとも破局すると分かっていて、それでも結婚・出産に踏み切れるか。僕が彼女なら、それでも出産を選ぶだろう。我が子に出会えない未来より、たとえ短い間であっても一緒に時間を過ごす喜びを感じたい。

【2014年公開作品】

『不屈の男アンブロークン』(8点)先の大戦中、ドイツの収容所における米軍捕虜の死亡率は1%であったが、日本軍管理下の収容所では米軍捕虜の死亡率が約40%に跳ね上がった。ドイツに比べて実に40倍という酷さ。本作の主人公、米国のベルリン五輪陸上選手ルイス・ザンペリーニは、戦時に日本軍の捕虜となり過酷な虐待を受けたが、終戦から半世紀を経た1998年の長野五輪で聖火ランナーとして再来日する。劇中、爆撃機が墜落して47日間も海上をゴムボートで漂流する話がリアリティに富み、その部分だけでも見応えのあるサバイバルムービーになっている。新潟・直江津の収容所で、重い木材を延々と担いでいた姿が印象的。残念だったのは、戦後がエピローグの実写スライドショーで簡潔にまとめられ、僕が一番知りたかった、主人公が日本兵を“赦す”気持ちにどうやって至ったのかがまったく描かれていないこと。そこが抜け落ちると、長野五輪で走っている映像を見ても感動が薄れ、消化不良のまま終わった。
※この映画の収容所での虐待が「反日的」であるとして、一部の保守右派が上映禁止運動を行い、当初は公開が見送られた(2年後に上映)。僕にしてみれば、この映画には米兵捕虜が生きたまま解剖された九州大学生体解剖事件も登場しないし、日本軍将校が米兵捕虜の人肉を食べた小笠原事件もスルーしており、かつて日本で大ヒットした『戦場にかける橋』『戦場のメリークリスマス』などの捕虜虐待描写と変わらないレベルだった。それどころか、日本への無差別爆撃の非人道性を告発するような描写まで出てくる。監督のアンジェリーナ・ジョリーは、日本人の狂気ではなく、戦争の狂気を描いているのであって、上映反対運動は的外れなものだった。戦犯指定された渡邊睦裕伍長は逃げ切ったという。ザンペリーニは80歳で聖火ランナーを務め、2014年に97歳で他界した。

●12月4日…年末恒例シネマレビュー洋画編(その2)※10点満点

【2017年公開作品】

『グレイテスト・ショーマン』(10点)時代は19世紀。見世物小屋で好奇の目に晒されるフリークスたちが、「私はなるべくして今の自分になった、これが私」と誇りを掲げて歌いあげる名曲「THIS IS ME」(3分46秒)。本作を飛行機で見てこの歌に激感動し、周囲がドン引きするほど嗚咽。もうこの歌だけで満点に。実在したP・T・バーナム(主人公)がどんな理由でサーカスの興行を始めたとしても、集められた人々の居場所になったことは想像できる。見世物小屋の負の面を吹っ飛ばすほど、歌、ダンス、メッセージにパワーがあった。火事で全てを失ったと落ち込んだ時に、友達という宝が残っていたことに気づくシーンが良い。アカデミー作品賞にノミネート。

『リメンバー・ミー』(10点満点で1億点)「時を超え私たちを支えてくれた人たちを決して忘れない」。ピクサーからまた大傑作が爆誕!なんという完成度。「死後に誰からも思い出してもらえなくなった時に2度目の死が訪れる」、アニメでこの重要テーマを描いたスタッフ(『トイ・ストーリー3』のチーム)に最大限の敬意を捧げたい。通常でも満点だけど、僕の場合は“墓マイラー加算”があるため、「1億点」という限界突破点に。アカデミー長編アニメ作品賞にも納得。ファミリー向けのアニメで、骸骨が大量に登場する死者の国を舞台に選んだのは英断。しかも決して不気味ではなく、終始観客の笑いが起きる脚本にしびれた。日本にお盆があるようにメキシコには「死者の日」がある。国や文化が違っても、故人に想いを馳せる日を持つことに、人類普遍の共通点を感じて嬉しかった。自らの命は先祖からの授かり物、命を大切にしなくては、そう思える温かいストーリー。さらに言うと、たとえ主人公ミゲルのような幸福な家庭でなくとも、個々の命は古(いにしえ)から受け継がれてきた尊いもの。死後に思い出してもらえるのは家族じゃなく友人でもいい。それゆえ人に愛される生き方をしなくてはと思う。こういう時代だからこそ、全世界の政府が「リメンバー・ミー専門チャンネル」を作って24時間オンエアして欲しい。音楽も実に素晴らしく、鑑賞後、その場でサントラCDを購入!(悪役を倒すのではなく和解するのであれば2億点だった。でも米国のアニメは「カールじいさん」にしろ「インクレディブル」にしろ、悪役は生き残れないものが大半…。「トイ・ストーリー3」でさえ、ピンクの熊は心を入れ替えなかった。そこがいつも引っ掛かる。米国の国民性なのかな。不思議だし、もったいない)

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(7点)スター・ウォーズにしてスター・ウォーズにあらず。もう僕が大好きだった夢あり笑いありロマンありのスター・ウォーズは帰ってこないんだ…。でも、良いシーンはあった。2つの夕陽を見ながら大気となるルーク、レイとカイロ・レンの胸熱な共闘、ラスボス候補の退場、ハイパースペースの特攻(禁じ手という気もするが)、ズラリと並んだスノーウォーカーと対峙するルーク…。一方で、宇宙空間に生身で放り出されてもフォースの力で生還したレイアはやり過ぎだし、フィンと整備士ローズのロマンスは唐突感が否めない。次回作はハン・ソロもルークもいない世界。レジスタンスは壊滅状態、バックボーンが何もない普通の市民とわかったレイ、ここからどう大団円を築くのか期待している。

『シェイプ・オブ・ウォーター』(9点)声を出せない女性と言葉を話せないアマゾンの半魚人との珠玉のラブストーリー。言葉で交流できない両者を繋ぐものが音楽と手話というのもグッとくる。映画の前半は半魚人をモンスターと思って見ていたけど、途中から“本当のモンスターは、差別主義者の人間じゃないか”と考えるように。「あいつ(半魚人)は人間じゃない」「彼を助けねば私たちも人間じゃない」に胸を打たれた。本作を怪獣を倒す物語として見た場合こういう構図になる。あの白人の暴力的な差別主義者が怪獣であり、怪獣と戦う正義のヒーローが、聴覚のない者、ゲイの老画家、黒人清掃婦、半魚人、冷戦下の宿敵ロシア人という、マイノリティ・チーム。社会的弱者がマッチョな連中を出し抜く。モンスター・ムービーを土台にヒューマニズムを語ったデル・トロ監督の手腕に脱帽。

『ダンケルク』(8点)華々しい大勝利を描いた戦争映画ではなく、戦に敗れた約35万人の兵士を戦場から脱出させる「撤退戦」に着目したノーラン監督。そのセンスはやはり非凡だ。時間の経過は、陸が1週間、海が1日、空が1時間という、別々のもので、それがラストに向けて重なっていく複雑な構成。ドイツ兵の姿は見えず、流血もほとんどない。それなのに全編を通して緊張感がみなぎっている。壮大な叙事詩であり、ノーラン監督にしか作れない映画だった。「生きて帰っただけで十分」と、敗残兵を温かく迎えるイギリス国民が良い。

『ベイビー・ドライバー』(8点)…隠し録りした悪党の会話で音楽を作っていたことに笑った。オスカー俳優のジェイミー・フォックスがマッドな強盗を演じたので怖いの何の。レストランでベイビーの恋人が殺されかけてヒヤヒヤした。ベイビーが鉄パイプに向かってアクセル踏んだのは正解。ジョン・ハム、ケヴィン・スペイシー、みんなブッ飛んでたなぁ。クイーンの「brighton rock」が最高にキマッてた。

『ブラックパンサー』(7点)スーパーヒーロー映画としては『アベンジャーズ』を抜いて米映画史上最高の興行成績となり、全体でも「タイタニック」を抜いて歴代3位に輝いた(1位は「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、2位は「アバター」)。黒人がスーパーヒーローを演じ、監督も黒人、キャスト、制作スタッフの大半も黒人という、従来になかった作品。他国と交流せず、鎖国体制にあったアフリカの架空の国家ワカンダの王が、方針を変えて国連で「賢者は橋を架け、愚者は壁を造る」と演説したのは、メキシコ国境の壁建設に固執するトランプ大統領と真逆の姿勢として対比され、米国人にとって特別なメッセージを持つ作品となった。親衛隊長オコエや天才発明家が女性であるように、本作は女性の活躍を描いた作品でもある。黒人と女性、どちらも米社会で差別やセクハラで尊厳が踏みつけられ問題となっており、それがメガヒットの一因に。ただ、あまりに期待値が高すぎて、見終わった後に「面白かったけど世界3位…なんだよね?」と、スケールでもアクションでも『アベンジャーズ』に負けていたことに戸惑った。

『ジャスティス・リーグ』(7点)バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンが画面に登場して、なおも盛り上がりに欠けるのは、ひとえに悪役の薄っぺらさにある。悲愴な過去も苦悩も思想もなく、単純に破壊と侵略をやりたいだけ。まったく記憶に残らない。一番テンションが上がったのは、冒頭のテロリストから民衆を守るワンダーウーマンの戦いと、“寝起きの悪い”スーパーマンが混乱して味方を攻撃した際の内輪もめ。光速移動中のフラッシュをスーパーマンが目で追うカットが素晴らしかった。つまり、どちらもラスボスが絡んでいない。もっと敵に魅力を!

『カンフー・ヨガ』(3点)ジャッキー・チェン主演作品で最大の興行成績、「カンフー・ヨガ」という面白そうなタイトルに惹かれて正月の映画館へ。そして大混乱。(1)ジャッキーのカンフーがない。2012年の『ライジング・ドラゴン』でアクション俳優卒業を宣言しているとはいえ、タイトルがカンフーだから披露してくれるとばかり…(2)ヨガはまったく関係ない(3)美女ばかり登場し、前時代的に女性が商品のごとく撮影されている(4)編集が間に合わなかったのか、エンディング音楽が途中で切れ、無音のテロップを眺め続ける観客…。結局、「カンフー・ヨガ」のタイトルは、中国とインドの合作だから両者をイメージさせるカンフーとヨガを単純に合わせたようだ。ラストの僧侶との大規模ダンスは楽しかった。

『カーズ/クロスロード』(7点)…大人向けのカーズ第3作。マックィーンはレーサーからトレーナーとなる第二の人生へ。アニメは基本的に主人公が見守られながら成長するもの。第1作から11年が経ち、主人公が見守る側になったことが感慨深い。

●12月3日…この一年間に鑑賞した新旧映画47本(洋画36本、邦画11本)のレビューを脱稿!新作から順番に載せていきます。一部、過去の日記に書いた作品もありますが、加筆しているため再掲します。10点満点です!

【2018年公開作品】

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(9点)…「アベンジャーズ」にハズレなし、映画代を払ってお釣りが来るほどの大ボリューム。クライマックスが終わったと思ったら、もっと大きな超クライマックスがあり、その後に超々クライマックスが、そしてさらにという具合に冒頭から最後まで続く。過去のシリーズ18作品の伏線がすべてこの一本に集約された。悪役サノスは単なるクレイジーな破壊神ではなく、悲しみを感じることができる敵であり、そこが作品に深みを与えている。マイナス点はクライマックス・バトルのソーの長時間の不在と、スター・ロードのウザキャラ扱い。スター・ロード好きなのにあんな使い方しないで…。ヒーロー映画では前代未聞のラストに驚愕。
※鑑賞前にマーベル作品全18本を観ておくのがベターだけど、多忙な人は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(続編“リミックス”ではなく、第1作の方)だけでも観ておこう。最凶の敵サノスはここから登場する。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(9点)…シリーズ第6作。2時間半もあるのに、ずっと見せ場が続き殆ど休憩なし。どうやって撮影したのか分からないアクションばかり。パリ市内をバイクで疾走するカーチェイスとラストのヘリコプターのヘリチェイスが完全に異次元レベル。トムはもう50代半ばなのに畏敬の念を覚えるほど。ビルからビルに飛び移るアクションでトムは本当に骨折しており、そのシーンがそのまま使われている。なんという役者魂。アクションを観てるだけで泣かせるのはトムくらいでは。ストーリー自体はいつもの身内の裏切りだし、3年前の「ローグ・ネイション」の完全続編なのに、冒頭で前作の振り返りを挟んでくれないから、置いてけぼり感があった…それにもかかわらず、スーパーアクションでここまで高得点に。それくらい凄かった。

『犬ヶ島』(9点)…近未来の日本で猫派の市長の弾圧と戦う犬たち。世界観に慣れるまで距離を感じていたけど、不幸な少年アタリが涙を浮かべて「聞こえるかい?」って犬に話しかけるシーンから一気に引き込まれた。犬が「聞こえます、聞こえます」って…。野良犬のチーフが「俺は絶対に人間と“取ってこい”はやらないぞ」と言ってたのに、棒を取ってくるくだりが和む。犬たちがめっちゃ良い声してるのもGOOD。『七人の侍』テーマ曲でテンションが上がった。偏執的なまでの日本愛を炸裂させたウェス・アンダーソン監督は本作でベルリン映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞!※ブルーレイを買ってしまった!オフ会でちょっと紹介します。

『レディ・プレイヤー1』(9点)…世代的に最高に面白かった!1980年代のポップカルチャーが全開、冒頭からヴァン・ヘイレンの「JUMP」が流れ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンや「AKIRA」のバイクが疾走し、あの時代に青春を送った人は300%楽しめる。女優フィービー・ケイツの名前を聞いたのは何十年ぶりだろう。4DXスクリーンで鑑賞したら、まるでUSJのライド・アトラクションに乗っているようだった。逆に、この映画を小さなテレビで鑑賞したり、中年以外の世代だと、ストーリーに既視感がある分、低い評価も出てくるだろう。事前にキューブリック監督のカルト・ホラー「シャイニング」、米SFアニメ「アイアン・ジャイアント」を観ておくとネタを最大限に楽しめて吉!4DXの「シャイニング」はヤバイ。ガンダムとかメカゴジラとか、もうほんとスピルバーグありがとう!週2日のネトゲ禁止にも賛成。

『アントマン&ワスプ』(7点)…目まぐるしく小さくなったり大きくなったりのサイズチェンジ・バトル。このアイデア満載&奇想天外なアクションシーンはアントマン・シリーズの醍醐味であり、それを存分に楽しめたので一定の満足はしている。だが、いかんせんストーリーが物足りない。ストーリーが弱いと他の部分が気になってくる。「このシーンも、あのシーンも、全部予告編で流してるヤツじゃん。予告編作った人、ネタバレふざけんな」とか、「マイケル・ペーニャの吹き替え声優さん、なんでこんな棒読みなんだ…」というように。声優さんはブラマヨ小杉さんだった。小杉さんは好きだけど、本編に集中できないほど声が気になってしまった…。ラストは「インフィニティ・ウォー」と繋がっていてテンション上がった。マイケル・ダグラス、ローレンス・フィッシュバーン、ミッシェル・ファイファー、キャストがあり得ないほど豪華。

『インクレディブル・ファミリー』(7点)…前作から14年ぶりの続編。夫(インクレディブル)が家事・育児に励み、妻(イラスティ・ガール)がヒーロー活動、これは時勢を反映していると思った。ジャックジャック(赤ちゃん)の覚醒は楽しかったけど、ダッシュとバイオレットの活躍をもっと見たかったなぁ。冒頭のバトルが一番楽しかった。逃げたアンダーマイヤーがパート3の敵に?バイオレットが幸せな恋愛を出来ますように。同時上映の短編「Bao」はなんと中国の一般家庭が舞台。ハリウッドにおける中国資本の影響力を象徴する作品だった。

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(3点)…何のために作ったのか。同じスピンオフでも『ローグ・ワン』はベイダー大暴れのサプライズがあった。このハン・ソロの地味なこと!スター・ウォーズでなければ平均点をあげてもいいけど、仮にもスター・ウォーズの名を掲げているのだから、他のSF作品と同じレベルでは駄目なんだ。主役があまりハリソン・フォードと似ていないのもマイナス点。

●12月2日…早朝5時ごろ、東の空に下弦の三日月と、明けの明星の金星が並んでおり、カメラを構えてツーショット。実に美しい。朝からいいものを見た。これまでずっと普通のデジカメを使っていたけど、故障したのでオリンパスに修理に出したら「部品がもうないので別のカメラと交換」と言われ、初めてミラーレスのカメラを手にした。普通のレンズと望遠レンズを取り替えたりするやつだ。不便だけど、プロのカメラマンにちょっと近づいたみたいでテンションあがった。
夏の南欧巡礼で3日目に故障したときは気絶しそうだったけど、あの故障がなければ、一生普通のデジカメを使っていたと思う。その意味ではオリンパスに感謝。

  

●12月1日…最近保存したツイートから。

HMA-04@HMA04
昔よく聞いた「幕末の日本人は機械の仕組や外国語はすぐ理解したが権利や自由といった概念はなかなか理解できなかった」という話が、今となっては別の文脈を持って現代社会に襲いかかってくるの不要な伏線回収すぎる

平野啓一郎@hiranok
「小生は彼ら(ナチス)に反対する旨を表明したことによって、なんと国家を、ドイツを侮辱したことになるのだそうです!彼らは、自分たちとドイツ国家を混同するという、信じられないような図太さを持っているのです!」(トーマス・マン 「ボン大学との往復書簡」1937年)

蓮池透@1955Toru
国会で私を「北朝鮮の工作員」呼ばわりした中山恭子氏。ご自分は、大層な工作をやっておられるではないか。/中山恭子氏、(日本のこころ)党支部解散の前日に交付金2億移動(読売新聞)

山下芳生@jcpyamashita
「どれだけ痛みがあるか。でも他に選択肢はありません」たどたどしい日本語で語り、日産で2万人以上のリストラを強行したカルロス・ゴーン氏。その目的が50億単位で私服を肥やすことだったとしたら、首を切られた労働者は浮かばれない。リストラすれば株価が上がる資本主義の腐朽を思う。

異邦人@Beriozka1917
水道管が老朽化しているならバンバン公費を投入して更新して下さいって話なんですが、自公維の三バカトリオは逆に民営化の口実に利用し、その妄動に政府広報NHKも加勢している有様です。カジノ万博に240億円も突っ込んだり、1兆円も使って100機もF-35を買うぐらいなら水道管新品にしろって話ですよ。

きっこ@kikko_no_blog
ソ連にぶん取られた北方四島の面積は、歯舞が11km2、色丹が249km2、国尻が1489km2、択捉が3167km2だ。安倍信三は「二島の返還」を優先させ、あたかも「半分」を取り戻すかのようにアピールしているが、安倍が取り戻そうとしている歯舞と色丹は北方四島の総面積の「わずか5パーセント」に過ぎない。

外教@yuantianlaoshi
もうみんな忘れてると思うが、2010年〜2012年頃の自民党の口癖は「財源は?」「バラマキだー」だったな。あの頃の自民党は、子供手当や高校無償化を潰そうとしたり震災時にはデマを流したり、今の野党と比較にならないレベルで政権の足を引っ張るためだけに存在してた。

柴山哲也@shibayama_t
まさか大阪に2度目の万博が来るとは予想しなかったが、考えてみると、ローマがオリンピックを辞退し、パリが万博を辞退した流れを見ると、大増税や財政破壊につなかがる巨大イベントを先進国は避けるようになったということだ。時代遅れの五輪や万博を有り難がるのは税にたかる連中だけではないのか。

ブルドッグ@Bulldog_noh8
生活保護費『不正受給』の77.9%は、高校生の娘のバイト代とか障害年金の申告が必要だと知らなかった世帯の、いわゆる申告漏れ。それを『不正』と呼ぶとして、その金額は平均で38万7千円(年間)。今回の片山さつき氏の訂正額はその15倍。

菅野完事務所@officeSugano
毎日新聞の見出しだと「片山さつき氏側、政治資金支出先に訂正要請も」なのに、同じ記事がYahoo!ニュースに行くと「片山氏 収支訂正4回目の背景」と、随分、片山さつきに優しい感じになるw買ったニュースの見出しを変えるのはヤフーの自由かもしれんが、こういうのを「印象操作」っていうんだよ。

mimipon@kiraranomimi
政府は「失踪した外国人実習生=悪い人」と印象操作して、入管法の改正だけパパッと決めてしまいたかったのでしょうが、野党が炙り出した実態は「失踪」ではなく「避難的逃走」か「緊急避難」と言える酷さ!それを無視して「安い労働力だけもっとほしい」と言う財界と政府のワガママ許しません

但馬問屋@wanpakutenshi
ミャンマーから来日された方が“技能実習生”の実態を語る。「日本についてすぐ、会社にパスポートを取られた。給与は月およそ8万円。半分を会社が持っていく。日本人と同じ仕事」。技能実習生の生の声を聞くべきと言われた安倍首相、“法務省がやることじゃん”と回答

タイガースとおる@uyctoru4903
「羅生門」録音の大谷巌さんがリマスター版の音を聞いて、「あ、俺の録った蝉の音がない」。頼むで、何でもかんでもきれいにしたらええのとちゃうでアメリカには蝉おらんし雑音にしか聞こえんのかも知れんけど。宮川一夫さんの溝口作品も、撮影監督協会で問題になってる。

●11月30日…占い師から誰にでも当てはまることを言われているのに、まるで自分だけにドンピシャの内容と思ってしまう現象に、心理学で名前がついていることをウィキで知った。「バーナム効果」というらしい。ウィキのページには例文として「あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります」「あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます」などが載っている。ランダムに選ばれた星座占いの内容を10個読んで、「なんでこんなに自分のことが分かるんだ、この占い師はすごい」ってなりかけて笑った。別に射手座とか関係ないのに。

●11月29日…年末恒例、この一年間のシネマレビューを一挙執筆中。今年は『リメンバー・ミー』『グレイテスト・ショーマン』という超ド級の大収穫があった。

●11月28日…発売中の『音楽の友12月号』に「世界音楽家巡礼記(21)」を寄稿、今回は「異国に眠る亡命作曲家」としてラフマニノフとストラビンスキーを紹介。当初はバルトークも入れる予定だったけど、彼は没後にアメリカの墓地から祖国ハンガリーに改葬されたから“異国に眠る”ではなくなった。

ラフマニノフはチャイコフスキーに心酔していた。望郷の想いを抱きながら帰国を果たせなかったラフマニノフのために、アメリカ人ピアニストのヴァン・クライバーンが、冷戦中にロシアのチャイコフスキーの墓前から土を持ち帰り、ニューヨークのラフマニノフの墓前に撒いたエピソードはグッと来る。ラフマニノフは遺言でモスクワに眠ることを希望したのに、戦争の混乱で果たされなかった。

これまでストラビンスキーの曲と言えば、彼の3大バレエ曲『火の鳥』『ペトルーシュカ』『春の祭典』くらいしか聴いてなかったけど、執筆を機にほぼ全曲を聴いた。聴きまくった。僕は不協和音が爆裂する、いわゆる“前衛音楽”を聴くと体調を崩しそうになるので、積極的に聴いてこなかったけど、だんだんメロディーラインがないに等しい曲でも「響き」を楽しめるようになってきた。

〔当初は面食らった曲〕
『ピアノと管弦楽のためのムーブメンツ』(8分22秒)。ストラビンスキーいわく「この曲のリズム言語は自分の書いた曲のうちでもっとも進んだもの」。77歳の作品。

・『管弦楽のための変奏曲/変奏曲オルダス・ハクスリー追悼』(5分)。声楽以外では最後の作品かつ非常に難解。オルダス・ハクスリーは1932年にディストピア小説『すばらしい新世界』を発表し、機械文明の発達の中で尊厳を見失う人間たちを描いた。同作はジョージ・オーウェル『1984年』と並ぶアンチ・ユートピア小説の傑作として知られている。大戦中、ストラビンスキーが米国で亡命生活を始めた際の隣家の住人がハクスリーで家族ぐるみのつきあいをしていたので、死を悼んでこの曲を捧げた。82歳の作品とは思えない前衛っぷり。攻めてるなぁ。

/で、ストラビンスキーでどの曲が一番好みかというと、前衛派ファンから“ぬるい”と叱られそうだけど、彼がまだ前衛に爆進する前の、弦楽合奏のみで演奏されるバレエ音楽『ミューズを率いるアポロ』(32分)。46歳のときのもの。ぶっちゃけ、不協和音が少なく聴きやすい。時々たまらない和音が出てくる(この辺!)。なんかホッとした。彼はこういうのも書けるんだよね…。
僕も次第に後年の前衛作品にハマっていくのだろうか。前衛音楽ファンの人に22日のオフ会で魅力を語ってほしい〜。ちなみに振付を担当したジョージ・バランシンは本作で名声を確立した。
ストラビンスキーの墓は、彼の才能を見出し、世に出してくれたバレエ・リュスの主宰者ディアギレフの側(ヴェネチア)にある。

//いま某旅行会社さんと「墓マイラーとめぐるパリの墓地」という企画を進めている。これ、実現するといいなぁ。ショパン、ドラクロワ、ボードレール、スタンダール…芸術家や文豪の墓を案内&解説できたら最高。行くなら3月末に。

●11月27日…本日、衆院で外国人労働者受け入れ拡大を自民・公明・維新が強行採決。外国人労働者(技能実習生)がとんでもない低賃金(時給300円)でこき使われるなど、年間7千人が失踪している実態があるのに、そっちの労働環境の改善を放っておいて、事実上の移民解禁に突っ走る安倍政権。僕は原則移民に賛成だけど、それは日本人の労働環境が他の先進国と同等(残業ゼロ、有休全消化、大型夏休み3週間以上)になってからの話だ。現状は低賃金の維持に繋がってしまう。不況というけど日本の超富裕層は増加しており、ますます格差拡大が加速していく。
それにしても…日本は世にも珍しい移民賛成の右翼ばかり。保守論客の、この清々しいほどのダンマリっぷり。まさにビジネス右翼の面目躍如。なんなのか。ハッキリ書いておく、衆院で移民解禁をゴリ押ししたのは自民与党、拙速な解禁に反対したのは立憲民主、共産、社民。保守右派が推進し、左派が反対した。天皇陛下の退位声明のときも、陛下が恒久法を切実に求めていたのに、それを踏みにじって一代限りの限定法にしたのが右派保守、陛下の意向を尊重して恒久法にしようとしたのが左派。宗教カルト右翼が掲げる「愛国」の底の浅さよ。

●11月26日…大阪ジョジョ展、一般公開の初日第1回に昨日行ってきました!会場スペースの関係で東京展よりは規模がやや小さかったものの、逆にいえば12枚(十二神)の新作巨大絵画を数センチの距離で鑑賞でき、荒木先生の筆致を間近で感じることが出来ました。大阪の小さな会場でもボリュームある展示が可能と分かったので、あのスペースがあれば名古屋や福岡、北海道でも開催でき、全国巡回に道を開いたと言えます。
/東京展では売り切れて入手できなかった“家系図手ぬぐい”をゲットできて良かった。これ、ヴェルサス、リキエル、ウンガロまで載っててニンマリ。そして、やや値が張るけれどパーカーも妻を説得して買った。だって背中に各部ボスのイラストがあるんだもの、そりゃあ買うよ…。

//『ラストエンペラー』『暗殺の森』『1900年』『ラストタンゴ・イン・パリ』『暗殺のオペラ』『シェルタリング・スカイ』など傑作映画を数多く生み出したイタリア映画界の名匠ベルナルド・ベルトルッチ監督が他界。享年77。反ファシズムという信念を尊敬。独自の映像美、甘美な音楽、作家性の強いベルトルッチ・ワールドで映画ファンであることの喜びを何度も味わわせてくれた。心から哀悼の意を表します。

●11月25日…伝説のアメコミ原作者スタン・リーが今月12日に他界。95歳の大往生。1960年代にマーベル・コミックで『スパイダーマン』、『X-メン』などのスーパーヒーローコミックの原作を手がけ、マーベル・コミック発行責任者などを歴任。『アイアンマン』『ハルク』『マイティ・ソー』『ドクター・ストレンジ』『アベンジャーズ』など、すべてがスタン・リーの頭脳から生まれた。マーベル・コミックの実写映画版の製作総指揮などを務め、劇中に必ずカメオ出演する遊び心を持っていた。夢を与えてくれたことに感謝!
●11月24日…フランス・ロケから帰国!秋のパリは8時過ぎに日の出、9時にようやく街全体が明るくなる。気温は昼でも4度という日があり、かなり寒かった。番組の収録とはまったく関係なしに、自由行動で巡礼した墓がいくつかあり、その中で最も感動したのが女優ジャンヌ・モロー、そして画家ニコラ・ド・スタールの墓。

フランス映画界の巨匠フランソワ・トリュフォー、ルイ・マル、ゴダール作品に出演し、オーソン・ウェルズから「世界で最も偉大な女優」と讃えられたジャンヌ・モロー。昨年7月に他界し、一刻も早く墓参したかったが、その願いがかなった。墓所はトリュフォー監督が眠るモンマルトル墓地と知り、「トリュフォーの側に眠っていたら嬉しいな」、そう思って墓地を訪れると、なんとトリュフォーの2列背後という近距離に彼女は眠っていた!『突然炎のごとく』『黒衣の花嫁』でトリュフォー監督と組んだモロー。構えたデジカメのワンフレームに2人が収まって、胸が激アツでござった。ちなみに、ゴダールは存命、ルイ・マルは遺灰を家族が持ったまま墓を建てていない。
手前の黒い墓石がトリュフォー。
後方の白い花束がジャンヌ・モロー
秋の陽射しとジャンヌ。墓石にはあふ
れんばかりの献花、さすが大女優

そして、50歳最後に墓参したのが、ロシア出身の画家ニコラ・ド・スタール。ジョジョ荒木先生のお気に入り&露伴が熱くリスペクトしているド・スタール!ロシア貴族の子息ゆえ革命のため亡命、3歳で両親を失う。ベルギーで絵を学び、フランスで作品を発表。長い貧困生活を経て、後年高く評価され成功を手にしたにもかかわらず、「私は工場ではない、これでも出来るだけやっている」と苦悩、41歳でアトリエのテラスから投身自殺した。遺書には「絵を描きあげる力がなかった」。
彼はパリ郊外の墓地の一番奥に眠っている。墓前に立つと、墓石に置かれた絵筆のオブジェにちょうど夕陽が当たり、劇的な光景に見入った。露伴いわく「抽象画でありながら同時に風景画でもあってそのギリギリのせめぎ合いをテーマに描いている。こんな簡単な絵なのに光と奥行きと哀愁があって泣けるんだ。つまり『絵画』で心の究極に挑戦しているんだ」



ニコラ・ド・スタールは41歳で
自ら命を断った。人妻への
失恋が原因と言われている
日陰に位置した墓に、一瞬、ビルの窓
が反射した夕陽があたり、絵筆のオブ
ジェが輝いた。なんかもう泣きそうに!
「こんな簡単な絵なのに光と奥行きと哀愁があって泣けるんだ」(岸辺露伴)

//そんなこんなで、今日から51歳。信長“人間五十年”の時代なら、もうゴールイン。中世の人々にとってはボーナスタイムともいえ、生命を有効に使いたい。

●11月11日…明日12日から23日まで、北部フランスの墓巡礼に行ってきます。初めての海外テレビ・ロケ&初の冬の欧州。これは50歳イヤーの最後を飾る大きなもの。無事に巡礼が終われば、来年に放映される予定。これで最初の渡仏から約30年かかったフランス全土の墓参が一区切りに。次回のサイト更新は11/24になります!

//リンク先「旅の持ち物チェックリスト」「海外の運転の注意点」をアップ。

●11月10日…来月22日に年末恒例の読者交流会をやります!オフ会としては記念すべき30回目!近年はクジに外れて新年会になっていましたが、今年は4年ぶりに年末に当たった!詳細や申込みはリンク先から。下記、前回のオフ会の様子をレポートします!
参加者26人、“お薦めアート”をプレゼンしたのは18人。関西以外の参加者は、群馬、富山、東京、愛知。各自がプレゼンしたラインナップは以下の通り→

アール・ブリュット(無流派)の作品=アドルフ・ヴェルフリの絵画と、建築家フェルディナン・シュヴァルの理想宮/横溝正史角川文庫旧緑版全100巻コンプリート・アート作品としての“表紙絵”の魅力(画・杉本一文)/スウェーデンの作曲家クット・アッテルベリ「交響曲第2番」/アートとしての“うどん”/マヤ文明やトルテカ文明のメキシコの遺跡、ウシュマル、チェチェンイッツァ、テオティワカンなどのピラミッド/大河ドラマ「花の乱」の魅力/京都国立博物館「国宝展」、書の鑑賞/ウルトラマン・シリーズの歴史/松浦まさふみの漫画「アウターガンダム」/反田恭平演奏のショパン「別れの曲」/メアリー・シェリーの小説「フランケンシュタイン」/『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」アウトロー俳句』北大路翼編/脊椎動物門脊椎動物亜門両生綱に分類される動物のうち尻尾がない生き物(カエル)の世界/東京都町田市を舞台にしたローカルヒーロー『超伝神トライブレイバー』/寿限無(落語ドラマ)/ビーだま・ビーすけの大冒険(ピタゴラ装置)/ビートルズ:サージェントペパーロンリーハーツクラブバンド50周年CD/ラーメンズのコント「good day house」より"3rd.Floor"/ネット上で都市伝説を作っていくムーブメント「SCP Foundation」紹介


スイスの画家アドルフ・ヴェルフリ
病棟の独房の中で作品制作を開始
リンク先に作品の画像大量
この建築の作者シュヴァルは
郵便配達人!他の作品も超インパクト
フランスのガウディだ
アール・ブリュット=アウトサイダー・アートは強迫的幻視者、統合失調症患者などの作品で、正規の美術教育を受けていないケースが多い。作品に圧倒的存在感。
横溝正史130冊の表紙が並び壮観!
著者・横溝正史×装画者・杉本一文×角川文庫編集局の三位一体の
情熱の結晶こそが、日本出版史上至高のポップアートを産み出した  !

クラシック・ファンとして個人的に大収穫だったのが、スウェーデンの作曲家アッテルベリを知ったこと。右上画像では交響曲で最初にメロディーを演奏する楽器の分析がされており、ベートーヴェンの金管率0%に対し、アッテルベリは67%もあり、金管楽器を多用した作曲家と分かる。紹介された「交響曲第2番の第2楽章」はレコード会社が勝手に作ったコンセプト・アルバムに「地球への帰還」として使われている。実際、聴いてみると、惑星間航行を終えて久々に地球が見えたときの風景そのもの!宇宙船に乗ったことないのに窓から地球が見える曲!
※YouTubeリンク・第2楽章の頭出し済み
藤原行成の書の美しさを解説 胸に迫るアウトロー俳句プレゼン
アウトロー俳句から
「駐車場雪に土下座の跡残る」
「呼吸器と同じコンセントに聖樹(クリスマスツリー)」
各地のうどんを食べ「うどんは小麦粉と塩と水が作り出した“芸術品”!」
紹介があった「飲み込めないくらい固い、のどごしゼロのうどん」食べてみたい
本人撮影によるマヤ文明や
トルテカ文明の建築物解説
カエルLOVEを力説中!ジャンル
関係ないのもオフ会の魅力
参加者から大好評だった
ウルトラマン・シリーズの歴史
ご当地ローカルヒーロー
町田人(ちょうでんしん)=超電神
僕がメモったウルトラマン講座のトリビア
・ウルトラセブンのキングジョーは世界初のスーパーロボット
・「帰ってきたウルトラマン」は初代マンが帰ってくる設定だった
・ウルトラマンAの防衛チームは仲が悪く特撮で最低のチーム(笑)
・ウルトラマンティガは特撮初の初期からタイプチェンジ可能
・コスモスは劇場版で始まって劇場版で完結する唯一の作品
・ネクサスは主人公が最終回で初めて変身する

応仁の乱がテーマの異色作「花の乱」
視聴率は伸び悩んだが、役者は
市川團十郎、野村萬斎など超豪華
戦争の中で貫かれる人間性
シリアスな「アウターガンダム」

単なるモンスターものではない! ビートルズの超名盤から50年
息子はピタゴラ装置の名作解説 最後はバレエ「ボレロ」に皆で挑戦!

読者の皆さん、一緒にアートを味わいましょう!作品のプレゼン時間は1人15分、是非あなたのお気に入りアートをお聞かせ下さい。会場で待ってます!(*^_^*)

●11月9日…先日、NHKと民放の垣根を越えて、年間の傑作ドキュメンタリーを讃える放送がBSプレミアムであった。6本ほどオンエアされ、どれも力作ばかり、本当に見応えがあった。
(1)教科書から日本の戦争、黒歴史が次々と消えていく過程を追った「教育と愛国〜教科書でいま何が起きているのか」(50分)。取材を受けた保守派重鎮が「歴史から何も学ぶ必要がない」と断言したシーンにブッ飛んだ。大戦で死亡した日本兵の過半数は、戦死ではなく“餓死”。戦争指導者が補給を軽視し、無茶な命令を連発した結果なのに、「何も学ばなくていい」なら、それこそ無駄死にではないか。
(2)担当ディレクターが日テレを退職する前に作った『南京事件U』(全編 45分/ハイライト 7分)。テレビ史上初めて南京の虐殺をCGで描き、これまで日本兵の当時の日記、文字でしか知らなかった現場の状況が、映像で見ることで戦慄の体験となった。やっと何が揚子江の河岸で起きていたのか理解できた。
(3)最も衝撃を受けたのは、故樹木希林さんがナレーションを担当された反戦ドキュメンタリー『記憶の澱(おり)』(19分)。地上波では珍しい、旧日本軍の加害行為に触れた番組だった。空襲など被害の体験は伝えやすいが、加害の実態は語りにくいもの。この作品を完成させた山口放送のスタッフに心から敬意。自虐的とかじゃなく、知っておくべきこと。なぜならアジアの旅行客はこのことを知っているからだ。後半は沖縄戦にも言及している。

 ※これ以前は『最新文芸情報バックナンバー』へ!


 
日本だけ労働者は涙目。もう自民政権ではこの構造を変えることは出来ない。固定化してしまっている。電力会社などの企業献金に支配されて、他国のような労働者保護の政策がとれない。
戦後1000兆円も借金を作ったうえに(同じ敗戦国のドイツは借金ゼロ)、少子化問題を放置、タックスヘイブンも野放し、過労死多発でもサービス残業を取り締まらない(独仏の労働者は残業なし、夏4週間・冬2週間の休み。現政権は憲法破壊の安保法制強行、不必要な原発再稼働、財源がなくても議員や公務員の給料はアップ実施、もうめちゃくちゃだ。


昨年、安保法制の強行可決後、安倍氏がNYの
国連本部に行った際に出迎えた反戦市民グループ。
画像はコラじゃなくガチ。
「宗主国へようこそ・お土産は戦争法制」
宗主国(そうしゅこく)とは植民地の主。“日本は米国のポチ、
主権なんかない”という皮肉MAXの言葉。
そして左の女性が持っているプラカード、ここには『1984年』
に登場する以下の有名な洗脳スローガンが書かれている。

「戦争は平和なり
自由は隷従(れいじゅう)なり
無知は力なり」

★YouTube『新型学問 はまる!ツボ学/ジョジョ立ち学』(12分)



討論の相手が普通の自民支持者なら会話が成立するけど、新興宗教の信者だと本当に骨が折れる。あまりに教祖がすべて過ぎ、話が一向に進まない。疲れる。真言宗、天台宗など昔からある宗派は反戦・非暴力が信条だし、日本の古いカトリック教会や修道会もリベラル。秘密保護法、安保法制などタカ派の安倍内閣を支持、或いは協力しているのは幸福の科学、統一教会、創価学会という3大新興勢力。創価には知り合いがいる(しかも良いヤツ)からあんまり批判したくないけど、立憲主義を踏みにじってはカルトと言われても仕方がない。安保法制が絶対に必要なら、ちゃんと憲法改正すればいいのに、それをやろうとしない。僕が持っている釈迦やキリストのイメージは、秘密保護法や戦争法を容認する人物じゃない。むしろ真逆。

 
 
 ★動画リンク→「安保法制採決、山本太郎議員の渾身の叫び」(60秒/YouTube)
--------------
「やられたらやりかえす」のは個別的自衛権。これは問題ない。集団的自衛権は日本が「やられていないけどやりかえす」こと。中国や北朝鮮と不測の事態になれば個別的自衛権で対応できる。
〔安倍氏から日本を取り戻す〜時事まとめ〕 集団的自衛権 / 秘密保護法 / メディア /
自民憲法草案の条文解説

●サイトで自分の思いを語るということ
HPで意見を発表すると、自分の「間違った知識」や「一方的な思い込み」を指摘され、初めて誤りに気づけます。これは本当に有難いことです。勘違いしたまま一生を終えるところを、真実に気づくことが出来るからです。自分が独りよがりな誤った考え方をしていないかを確認する為にも、勇気を出して積極的に意見を発表していきますネ!!(*^v^*)
僕は過去の反省と愛国心は両立すると考えている。
むしろ、過ちを反省できぬ国なら情けなくて愛せない。


歴史認識問題に決着!…日本と韓国 /中国 /台湾 / 東南アジア / 米国
・昭和天皇かく語りき / 靖国問題 / 愛国心 / 君が代起立強制 / 消費税 / 残業問題
・安倍首相は原発事故を防げなかった責任を感じて欲しい
・集団的自衛権の問題点
●二次加害者にならないために〜日本人慰安婦の話(美輪明宏)と元日本軍慰安婦に関する正確な知識

・日本軍の記録に残る南京大虐殺(軍命令により実施) http://urx3.nu/ouPU (7分)
・残念だが南京事件はあった〜当時の陣中日記から(2008) http://goo.gl/d2fGMA (32分)
・当時の一次史料『南京事件・兵士たちの遺言』(2015) http://goo.gl/K0U1Ef (45分)
・南京大虐殺の証拠〜当時の記録映像と生存者の確実な証言(32分40秒)

(愛国心を強制することは、「国民には愛国心がない」「法律で“愛せ”と命令せねば愛してもらえない国」と世界に公言してるのと同じ)
「生活」「社民」「共産」は小異を捨て大同団結すべし。リベラル大連合を作り、EU、北欧のように残業ゼロの社会を!EU、北欧に可能なら日本でも可能なはず。日本人に人間らしい生活を!
日本には過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない。
※一般市民が他人の財布からお金を盗めば、すぐ警察に捕まる。だけど、経営者が従業員の財布からお金を盗んでも処罰されない。これが「残業代未払い」。他国では許されない。

●『アイヌ、琉球は縄文系=本土は弥生人との混血』…国立遺伝学研究所(遺伝研)や東大などの研究チームが過去最大規模の細胞核DNA解析を行った結果、日本人を北海道のアイヌ、本土人、沖縄の琉球人の3集団に分けた場合、“本物の日本人”は縄文人に起源があるアイヌと琉球人が近く、本土人は中国大陸から朝鮮半島経由で渡来した弥生人と縄文人との混血(弥生人7〜8割、縄文人2〜3割の混血)と判明。国籍や人種にこだわる人はこれで冷静になるだろう。

●『なぜ当サイトは原発再稼働に反対するのか

●YouTube『メディアは沈黙・3分でわかる日米原子力協定の闇
“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法の理想の方へ時代を変えて行かなきゃならない。「人に無理強いされた憲法だと云うが、拙者は戦争はいたしません、というのはこの一条に限って全く世界一の憲法さ」(坂口安吾/作家1906-1955)

「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。(略)だますものだけでは戦争は起らない。だまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でも既に別の嘘によって、騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作/1946年8月「映画春秋・創刊号」)

//ルイ・アームストロングが歌いあげる『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』(2分15秒)を聴きまくり。この全てを包み込む優しい笑顔がたまらない。目を見てるだけでウルウルくる。歌詞も最高!『♪僕は緑の木々や赤いバラを見る/それは僕らのために花開く/僕はしみじみ思うんだ/なんて素晴らしい世界かと/僕は青い空や白い雲を眺める/明るく喜びに満ちた昼、暗く神聖な夜/そして僕はしみじみ思うんだ、なんて素晴らしい世界なのかと/七色の虹が空にかかり、行き交う人々の顔を染めている/僕は友人たちが「ご機嫌いかが」と挨拶しながら握手を交わす姿を見る/彼らは心から告げる「アイ・ラヴ・ユー」と/赤ん坊の泣き声が聞こえる。僕はあの子らが僕よりも多くのことを学び成長していくのを見守ろう/思わず感動してしまう/なんと素晴らしい世界じゃないか/そうさ、僕はしみじみ思うんだ/嗚呼、この世はなんて素晴らしい世界なのかと!」。2分チョイの短い曲なのに、胸がジワ〜と温まり、歩き続ける力をくれる素晴らしい作品っすね。※影絵とのコラボAmazing Hand Shadow(2分21秒)も泣かせます!


●特選レポ&動画…命の環の話//サービス残業問題//普天間基地は国外へ//チェ・ゲバラ巡礼レポ//アフガン伊藤和也さんを悼む//パレスチナについて//暴力団について//2008 南極・スコット巡礼 //チベット問題について//障害者自立支援法の問題点//『YouTube Classic』//静止画像と思えないヘビの回転テントウ虫//ミルクとパンダの赤ちゃん(53秒)//ウーマン・イン・アート(2分52秒)//『世界一周ダンス』(3分42秒)世界7大陸・39カ国をダンスで巡る。見終わって何とも言えない幸福感に包まれる動画。地球最高!※最新版もスゴイ!(4分半)//『SF名文句集』//ボブ・マーリィ巡礼レポ//人体の免疫効果を調べている阪大の研究チームによると、「1日に8回以上笑うことでガンに対する免疫があがる」とのこと。
宇宙はこんなに美しく、
そして果てしなく広大!
究極の天体写真10選
をアップ!美の極致ッス


 

ミレーとゴッホの『種まく人』〜負け戦が続いても、死後に実る麦の種を撒いたと信じて今日頑張る


東京ローカルのMXテレビがパナマ文書に踏み込んだ内容を放送(8分43秒)。パナマ文書リスト記載者の言い訳は全部同じ。
以下の7つを繰り返しているだけ。番組内で企業や投資家の弁明を論破していた。

「ビジネスのためで租税回避(脱税)目的でない」
→租税回避(脱税)目的以外で租税回避地は使われない

「投資先の依頼で」
→投資先の租税回避(脱税)に協力、さらに自分も租税回避、言い訳にならない

「損したから租税回避ではない」
→国内で課税対象の元本の租税回避であり、投資後のゲイン(利益)の話ではない。
 租税回避への投資そのものが税逃れ行為。

「租税回避地と認識していなかった」
→契約書に登記地明記。プロとしてあり得ない。

「金額が小さい」
→大小の話ではなく国民の当たり前の義務を回避したということ

「政治家でないから節税は問題ではない」
→節税ではなく脱税。政治家でなくても犯罪。

「みんなやっている」
→子供の論理






大手メディアがひた隠しにする
“ほんとうのリスト(一部)”

「電通、東電、JALの社名を一切出さない
日本のメディアはジャーナリズム失格、
国会で取り上げない政治家たちも同罪」


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●11年の名品…岸辺露伴ルーブルへ行く/戦国無双3 Z/アメトーーク17・ジョジョ芸人/奇妙なホラー映画論
●12年の名品…オペラ座の怪人・25周年ロンドン公演
●13年の名品…レ・ミゼラブル/ハッシュパピー/荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟
●14年の名品…ゼロ・グラビティ/ガンダムUC(7)/アナと雪の女王/日本鬼子・元皇軍兵士の告白
●15年の名品…インターステラー/荒木飛呂彦の漫画術

【 各種リンク※クラシックは「ユング君」
PART1(71個) お笑いフラッシュ他(44個)
★2014年のお薦め展覧会&美術館リンク集

文芸ジャンキー版・東京探訪MAPを作成!
北海道 東北 愛知・岐阜 四国 奈良 九州
 東京2
 静岡 北陸 北関東 大阪・三重 京都・滋賀 山陽・山陰 神奈川
ヨーロッパ アメリカ

アメリカ自然史博物館(NY)が制作した『The Known Universe』はヒマラヤ発→宇宙の果て→ヒマラヤ着を6分半で表現しており、美麗映像とコスモな音楽がめっさ心地良い!現世から遊離したような、神さま目線の浮遊感覚を味わった。ぜひ最大画面で壮大な旅を味わって欲しい。時々画面の下に出ているのは“光年”などの距離情報。地球の周囲の無数の軌道は人工衛星のもの。その後の軌道は月。70光年離れると青い光で包まれるけど、あれは人類の電波が現時点で届いている距離(つまりそれより遠い惑星に異星人がいても、UFOで来ない限り人類の存在に気づけない)。さらに離れると宇宙が扇状に見える。ホントは球形だけどまだ未観測部分があるため扇状に表示されているんだって。なんちゅう、贅沢なひととき!


(STOP THE HATE!! 国連本部前のオブジェ)
「科学と芸術は全世界に属する。それらの前には国境など消え失せてしまう」(ゲーテ)
「あなたが空しく生きた今日は、昨日死んでいった者が、あれほど生きたいと願った明日」(趙 昌仁)作家
「人間の先祖は本人の血族ばかりでなく、文学の内にも存在している」(オスカー・ワイルド)作家
「人を憎んでいる暇はない。わしにはそんな時間はない」(黒澤監督の映画『生きる』から)
「私は殺されることはあっても、負けることはない」(ヘミングウェイ)作家
「僕が最もウンザリするもの、それは無知による憎しみだ」(マイケル・J・フォックス)俳優
「船は港にいる時、最も安全であるが、それは船が作られた目的ではない」(パウロ・コエーリョ)作家


●『戦争絶滅受合法案』 (原案は第一次世界大戦の終結後、1929年にデンマーク人フリッツ・ホルムが起草したもの)※長谷川如是閑の創作説もあるけど、ウィキに原文=1928年11/16発表があり、やはり本物のようだ。
戦争開始後、10時間以内に次の行動をとること。以下の者を順番に“最下級”の兵士として召集し、できるだけ早くこれを最前線に送り、敵の砲火の下で戦わせること。
1.国家元首。君主も大統領もこれに該当。ただし男子に限る。
2.国家元首の男性親族で16歳以上の者。
3.総理大臣、及び各国務大臣、並びに次官。
4.国会の男性議員。ただし戦争反対の投票をした者は除く。
5.キリスト教や仏教のほか、あらゆる宗教関係者の高僧で、公然と戦争に反対しなかった者。
付記.該当者の妻、娘、姉妹等は、戦争継続中、看護婦または使役婦として召集し、最も砲火が接近した野戦病院に勤務すること。
(後年の妙案)
※有権者の責任…戦争に賛成した議員を選んだ選挙区の有権者から順番に徴兵せよ。
※戦費について…戦費は戦争に賛成した議員の資産、及びその議員を選んだ選挙区の財政でまかなうべし。

  文・糸井重里


●「もともと普通の人々は戦争したいと思っていない。運がよくてもせいぜい無傷で帰って来る位しかない戦争に、貧しい農民が命を賭けようと思うはずがない。だが、国の政策を決めるのは結局指導者であり、反対の声があろうがなかろうが、人々を指導者の望むようにするのは簡単だ。民主主義であろうと、ファシストの独裁であろうと、共産主義であろうとそれは同じだ。『我々の国が攻撃されている。愛国心のない反戦・平和主義者が国を危険にさらそうとしている』と非難しさえすればいい。この方法はすべての国で同じように上手くいく」(ヘルマン・ゲーリング)元ナチス最高幹部/秘密警察創設者
●「(終戦翌年に記す)多くの人が、今度の戦争で騙されていたという。みながみな、口を揃えて騙されてたという。私の知ってる範囲では、“俺が騙したのだ”と言った人間はまだ1人もいない。(略)“騙されていた”といって、平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でも騙されるだろう。いや、現在でもすでに別の嘘によって騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作)※伊丹十三監督の父
●「最初にナチスが共産主義者を弾圧した時、不安に駆られたが、私は共産主義者でなかったので、何の行動も起こさなかった。次にナチスは社会主義者を弾圧した。私はさらに不安を感じたが、社会主義者ではなかったので何の抗議もしなかった。それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃し、その度に私の不安は増したが、それでもまだ行動に出なかった。ある日、ついにナチスは教会を弾圧してきた。そして私は牧師だった。だから立ち上がって行動に出たが、その時はもうすべてが遅かった」(マルチン・ニーメラー牧師)
※結局のところ、武器に頼ろうとする弱虫より、他人を信じて武器を捨てる勇気を持つ人間に、全人類がなれるかどうかということ。たとえ非武装の結果、信じた相手に裏切られようと、僕は弱虫として死ぬより、勇気ある人間として死にたい。これは名誉やプライドの問題でもある。僕はどの戦争であろうと、「侵略」かどうかを決めるのは、「軍隊を送った側ではなく、送られた側」だと思ってマス。これは自虐的云々ではなく当たり前のこと。

高畑勲監督(79)といえば『かぐや姫の物語』の他にも、戦争の悲劇を描いた『火垂るの墓』で知られている。監督は9歳の時に岡山で空襲に遭い、焼夷弾の中を家族とはぐれな がらも逃げのびた。東大卒業後、東映動画で「ハイジ」「三千里」などを演出し、宮崎駿さんとジブリを設立した。2015年の元旦、神奈川新聞に載った高畑監督の メッセージが素晴らしかったので以下に紹介。
→(高畑)原爆をテーマにした「はだしのゲン」もそうですが、日本では平和教育にアニメが用いられた。もちろん大きな意義があったが、こうした作品が反戦 につながり得るかというと、私は懐疑的です。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。
なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる。
「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中 の人と比べて進歩したでしょうか。3.11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、 人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです。
再び戦争をしないためには、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならないと思うのです。私が戦争中のことをどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っています。
集団的自衛権の行使を認めるということは、海外では戦争ができない国だった日本が、どこでも戦争できるようになるということです。政府は「歯止めをかける」と言うが、あの戦争を知っている者にとっては信じられません。ひとたび戦争が始まれば歯止めなどかかるものではありません。そもそも 日本人は戦前から米国が好きだった。ジャズや野球、映画といった文化に親しんでいた。その国と戦争をするとは誰も思わなかった。やっても勝てないと思っていた。
ところが、真珠湾の奇襲作戦が成功して戦争になってしまったら、あとは日本が勝ってくれることだけを皆が願い始めた。それはそうでしょう。負けたら悲惨なことになるに決まっているんですから。
息子の兵役を逃れさせたり、戦争に反対して逮捕されたりした人もいたが、ごく少数。始まってから反対の声を上げるのは難しい。いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。
「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃな いか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。
日本人は昔から意見の対立を好まない。皆を仲間内にして、和気あいあいとして争いを避ける。寄り合いも全員一致主義で、どうしても駄目なら村八分にする。 個を確立し、意見が異なっている人との違いを認め、その上でうまくやっていくという努力を好まない。議論を戦わせない。古くからあるこの体質によって日本 は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずに はいられません。
だからこそ憲法9条の存在が大事だと思うのです。これこそが「ズルズル体質」を食い止める最後の歯止めです。
戦後の平和をつくってきたものは何かといえば、9条です。基地の負担を押し付けられている沖縄の犠牲を忘れてはなりませんが、米国が戦争を繰り返す中、9条のおかげで日本人は戦争で命を落とすことも人の命を奪うこともなかった。政権の手足を縛ってきたのです。
これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です。
隣国との対立が深まり、不穏になっているからといって不戦の理想の方を変えるのはどうかしています。9条を大事にしているということは、武力で解決するつ もりはない、というメッセージになる。東アジアに戦争の記憶が残る中、戦争をしないというスタンスはイニシアチブになるはずです。「普通の国」なんかにな る必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。
あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな 歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった。「最小限の武力行使」「戦争をやるとしてもうまくコントロールしてやる」なんて、そん な能力を私たち日本人が持っていると思わない方がいい。安倍首相だけが特別無自覚というわけではないと思います。私たちはこの70年で基本的な体質が変わることはなかったのです。(神奈川新聞2015.1.1より)


奴隷は、奴隷の境遇に慣れ過ぎると、驚いた事に自分の足を繋いでいる鎖の自慢をお互いに始める。
どっちの鎖が光ってて重そうで高価か、などと。そして鎖に繋がれていない自由人を嘲笑さえする。
だが奴隷達を繋いでいるのは実は同じたった1本の鎖に過ぎない。そして奴隷はどこまでも奴隷に過ぎない。
過去の奴隷は、自由人が力によって征服され、やむなく奴隷に身を落とした。
彼らは、一部の甘やかされた特権者を除けば、奴隷になっても決してその精神の自由までをも譲り渡すことはなかった。
その血族の誇り、父祖の文明の偉大さを忘れず、隙あらば逃亡し、あるいは反乱を起こして、労働に鍛え抜かれた肉体によって、肥え太った主人を血祭りにあげた。
現代の奴隷は、自ら進んで奴隷の衣服を着、首に屈辱のヒモを巻き付ける。
そして、何より驚くべきことに、現代の奴隷は、自らが奴隷であることに気付いてすらいない。
それどころか彼らは、奴隷であることの中に自らの唯一の誇りを見い出しさえしている。
(リロイ・ジョーンズ 1968年、NYハーレムにて)
※ニュージャージー出身、1934年生。詩人、脚本家、小説家(イスラム名/アミリ・バラカ)

格差拡大・福祉削減路線の政治ではなく、所得再分配・社会福祉拡充路線の政治を切望!!

《最後に、これだけは言わせて欲しいッ!》
〜他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」〜

人間は国籍、人種、宗教など、自分と「違うもの」を理由に戦争するけど、芸術を味わうことは他人の中に自分と「同じもの」を見つけることだ。相手(作者)の気持ちに心を重ね共感した時、人は初めて“感動”できる。
僕は確信している、人類は絶対に分かり合えると。そうでなければ、こんなにも多くの作品が、時代や国境を越え残っているはずがない。ここまで世界が芸術で溢れ返っているはずがない。芸術の存在が、国家、民族、文化を越えて人々が分かり合うことが可能だと証明している!
芸術は生き続ける力をくれる。もう人生の選択肢がなくなった、行き詰まって打つ手がない、そう思ったときに文学や映画を通して違う価値観、別の生き方の存在を知ることはいくらでもある。僕は何度もそうやって救われてきた。
こんな時代だからこそ“あえて”叫びたい。この世界は断固生きるに価するとーッ!!

※やたらと「日本人は他民族と違う」と強調している人には「日本人は他民族と異なる部分が多い。ただし共通点はさらに多い」と付け加えて欲しい。
※言葉や口先だけの“人間は素晴らしい”では、僕は納得できない。僕だって“素晴らしい”という証拠が欲しいんです。だからこそ、手当たり次第に音楽を聴き、映画や絵画を見、文学を読み漁るのです。確かな証拠が欲しくて!そして「見つけた!」と思ったものを、このサイトで報告しているのです。

民主主義は「最大多数の幸福を目指す」で思考が止まってはいけない。「最大多数の幸福によって救われない可能性のある少数派をいかに救うか」、そこまで考えるのが真の民主主義

過去の反省と愛国心は両立する:歴史認識問題に決着!…日本と韓国 / 中国 / 台湾 / 東南アジア / 米国 / 昭和天皇かく語りき


日本に誇りを持つ者として、「日の丸を拒否する自由を認ない愛国者」ではなく、個人の内面を大切にし「日の丸を拒否する自由も認める愛国者」で僕はありたい。


愛国心とは他国を憎むことではなく、自国の文化を愛すること


【管理人の雄叫び〜リベラル派は力を合わせてCS専門チャンネル開設を!】NHKが秘密保護法の問題点を伝えず、民放が原発問題を避けるように、大手メディアは政権やスポンサーの顔色ばかりうかがい、時事問題に深く斬り込みません。歴史認識問題についても、一部保守メディアが架空の近代史を広め、ネット上には戦争被害者に対する二次加害の言葉が飛び交っています。保守はCS「チャンネル桜」をフル活用していますが、リベラルでは岩上安身氏の動画配信サイト、IWJが孤軍奮闘している状態。CSに専門チャンネルを持つには多額の資金が必要ですが(“桜”は資本金1億)、リベラル側には宮崎駿氏、坂本龍一氏、大江健三郎氏、山田洋次氏、菅原文太氏、吉永小百合氏といった著名人のほか、ノーベル賞・益川敏英氏などの大学教授がたくさんおり、法曹界にも日弁連の弁護士が大勢います。戦後民主主義が最大の危機に晒されている今、開局資金は集まるかと!池上彰氏や堀潤氏がメインキャスターになれば視聴率も期待可。右傾化が進んでいる若者たちに「リベラルはお花畑」と言われないよう、ちゃんと南京事件の証拠となる一次資料を伝え、慰安婦問題なども保守サイドの認識が国際社会の常識からズレている理由を丁寧に解説すれば、理解してもらえると思うのです資料その2)。権力者は特定の国を敵視させることで内政から目を逸らさせています。若者の義憤は、政治家や官僚の腐敗(天下り、ズブズブの特別会計予算)、生存に直結する労働問題(非正規雇用4割=約2043万人、サビ残・ブラック企業野放し)、原発問題(核ゴミの捨て場なし)、オレオレ詐欺・弱者を苦しめる暴力団、タイミング最悪の増税等々に向けられるべきもの。早急に政権からも企業からも干渉されない、真にジャーナリズム魂・反骨精神のある専門チャンネルを立ち上げましょう。秋には秘密保護法が施行されるため状況は待ったなしです。(2014.3)

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ジャーナリズムとは報じられたくない事を報じることだ。
それ以外のものは広報に過ぎない(ジョージ・オーウェル)




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重要なのは行為そのものであり結果ではない。行為が実を結ぶかどうかは、生きているうちに分かるとは限らない。
正しいと信ずることを行いなさい。結果がどう出るにせよ、何もしなければ何の結果もないのだ(ガンジー)

闇は闇を追い払えない。ただ光だけがそれをなし遂げる。憎しみはヘイトを駆逐できない。ただ愛だけがそれを叶える(マーティン・L・キングJr

「生まれながらに肌の色のせいで他者を憎む者などいない。人は憎むことを覚える。ならば、愛することを学べるはずだ。なぜなら、
愛というものは人の心にとって、ずっと自然なことだから」(ネルソン・マンデラ/獄中27年)

戦前の日本について肯定的に評価する政治家たちは歴史認識が不十分で、見ていて恐ろしい。考えが足りない人たちが憲法に手を付けるようなことはあってはならない(宮崎駿)

Now is the time

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「海外の活動家は自らが自殺しない宣言をする」(フィフィ)。あえて“自殺しない宣言をする”意味は何かあるのか?ある。「自殺に見せかけて消されるジャーナリストや活動家がいるから」。
うおお…。それであれば、僕も宣言しておく。絶対に自殺はしない、と。(2012.12.17)

『ある芸術作品に関する意見がまちまちであることは、とりもなおさず、その作品が
斬新かつ複雑で、生命力に溢れていることを意味している』 by オスカー・ワイルド

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2010.6.8 ツイッター開始



著者近影/ラジオ・墓マイラートーク(48分)