最新文芸情報


2004.9〜10

 10月31日〜今夜はイラクのことを書くので更新が遅くなります。「国益」「自業自得」とかすぐ口に出す人、何様のつもりなんだろう。ちょっと待ってくれって言いたい。→朝になったけど、まだ書けない。あまりに悲惨な事件過ぎる。
 10月30日〜週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!//ジョジョ絵板ファンの方、お待たせしました!ジョジョ美術館の開館一周年を記念して上野公園で敢行された、絵師16人による炎のオフを記録した『ジョジョ絵師オフin上野/潜入ルポ』がついに完成ッ!お楽しみあれ!//「テロに屈しない」という言葉がテロを引き起こす泥沼。軍事力では絶対にテロを根絶出来ないどころか、憎しみの火種を作り新たなテロ犯を生み出すだけ。こんな簡単なことがどうして為政者は分からないのだろう。イラク戦争の誤爆による市民の死者10万人(多くが女性や子ども)という記事を読んであらためてそう痛感した。ドイツ、フランスをはじめ、世界の大半の国(6分の5以上)がなぜ派遣しないのか考えるべき。
 10月29日〜本日アクセス200万ヒット!いつも遊びに来て下さっている皆さん、本当に有難うございます!このサイトも、ようやく初期構想の4割ほどのコンテンツが完成しました。最終的にはこの倍以上の規模になりますので、これからも文芸ジャンキーをよろしくお願いします!m(_ _)m※2008年頃には完成したい!//200万記念に僕が考えていたのは石川啄木の短歌の紹介!「世界一短い文学」といわれる“短歌”。僕は中学の頃に啄木の歌を習ったけど、その時は何も感じなかった。高校の時も素通りだった。なのに!20代後半、そして30代になってからは再読する度に激しく胸を揺さぶられるようになったッ!思うに、学生時代の僕はまだ人生経験が蓄積されておらず、啄木の世界が“他人事”だったんだ。「国語の時間以来、啄木はご無沙汰」という方は、以下にお薦めを15編紹介しますので、ぜひもう一度彼の心に触れてみては如何でしょうか…26歳で亡くなった、その魂に!

●この四五年空を仰ぐといふことが一度もなかりき。かうもなるものか?
●途中にてふと気が変り勤め先を休みて、今日も河岸(かし)をさまよへり。
●呼吸(いき)すれば胸の内にて鳴る音あり、こがらしよりも寂しきその音!
●何となく明日はよき事あるごとく思ふ心を叱りて眠る。
●久しぶりにふと声を出して笑ひてみぬ−蝿の両手を揉むが可笑しさに。
●過ちて茶碗をこはし物をこはす気持ちのよさを今朝も思へる。
●真夜中にふと目が覚めてわけもなく泣きたくなりて蒲団をかぶれる。
●話しかけて返事のなきによくみれば泣いていたりき隣りの患者
●枕辺(まくらべ)に子を坐らせて、まじまじとその顔を見れば逃げてゆきしかな。
●ある日ふと、やまひを忘れ牛のなく真似をしてみぬ−妻子の留守に。
●すっぽりと蒲団をかぶり足を縮め舌を出してみぬ、誰にともなしに。
●五歳になる子に、なぜともなくソニヤといふロシア名をつけて呼びては喜ぶ。
●汚れたる手を洗ひし時のかすかなる満足が今日の満足なりき
●子を叱れば泣いて寝入りぬ。口すこし開けし寝顔に触りてみるかな。
●笑うにも笑われざりき−長いこと捜したナイフの手の内にありしに。

//香田君の安否は以前不明。これまで被害にあった人質は、米軍関係施設で働いていたり、外国企業の従業員だから、単なる旅人の彼は命まで奪われないと僕は信じている。信じたい。
 10月28日〜カ、カウンターが回るの速過ぎる!ここまで速いと200万までに全レポート・アップ計画は無理ッス…グハーッ!//ジョジョ美術館にギンさんの新作を展示させて頂きました!夕暮れの風に吹かれる暗殺チームっす。さぁ、野郎ども泣いて来いッ!//23時のBS2「アニメ夜話」は“ガンダム徹底解説”!//…と、ここまで書いて、やはりイラクで人質になっている24歳の香田君のことに触れないわけにはいかない。タイムリミットは明日なんだから。今回は新潟地震のこともあるけど、3人の時と違って知識人は皆ノーコメント&他人事。7時のニュースでも40分以上経ってから放送され、マスコミはスルーしている。交渉も出来ない最も過激なグループに捕まったので、誰もが現実を見ないようにしているようだ。確かに単なる旅行で入ったことや「何とかなりますよ」発言など、あまりの危険意識の欠如には呆れ果ててしまう。だが「すみませんでした」と言ってうつむく姿、あの映像を見て、救える命なら政府は何としても救うべきだと思った。それにしても、犯行グループも無茶だ。1週間の猶予があれば世論の動きが政府に反映するかもしれないけど、たった48時間じゃ撤退派がデモする時間さえない。まるで殺す事を前提にしているようだ。ひどい。
 10月27日〜最新墓巡礼、ジョジョ絵師オフ、鬼教官邸訪問、ガンダム・ミュージアム爆裂ルポなど様々なレポートを激筆中ッ!200万ヒットまでに全部アップします!今回の上京で12月に創刊される月刊ランティエ(角川春樹事務所)への連載も決まった!急に人生が加速してきた今日この頃です。
 10月22日〜明日から仕事&墓巡礼の為に上京します。水曜の朝に夜行バスで大阪に帰って来るので、それまでサイトの更新はストップ!しばし、既存のコンテンツでお楽しみ下さいませー!m(_ _)m//週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!BSアニメ夜話にガンダムが選ばれて仰天。28日がめっさ楽しみ。
 10月21日〜NHKの“みんなのうた”。今月の新曲のうちの一曲に『ハロー・アゲイン、JOJO』というブッ飛ぶタイトルの曲がある。歌っているのは“ジュピター”でブレイクした平原綾香。「君はJOJOを知っているか?」という問いかけが激烈にツボ!カラオケに入ってくれ〜!//この上でダンスしている6人の動きが、簡単に揃うコツが掲示板にカキコされていた!いったん他のページに飛んでからバックボタンで戻るだけで良いとのこと。自分のサイトだけどこれは気づかなかった!
 10月20日〜今日出合った良い言葉。1995年オランダ・ハーグの国際司法裁判所で、核兵器が合法なのか違法なのか、超大国が主張する核抑止論は認められるのかを問う世界法廷が開かれた。各裁判官の意見は分かれ半年にわたって激論が交わされる。下された判決は「核兵器による威嚇(いかく)や、核兵器の使用は国際人道法に反し一般的に“違法”である」。この議論の中で、“核兵器(核抑止力)があったからこそ戦後の世界平和が保たれた”とする説に対し、スリランカ出身のクリストファー・ウィーラマントリー裁判官はこう強く反論した--「たとえそれが圧倒的な恐怖感を引き起こし、相手の戦争行為を抑止する心理的効果を持つのだとしても、そのことだけで、核ミサイルを使うぞと脅すことが合法化される訳ではないのだ。この裁判所は恐怖に基礎を置く安全保障といったものにお墨付きを与えることは出来ない。この裁判所が支えるべき責務を負っているのは、法の支配であって、力の支配や恐怖の支配ではない」。これはとても大切なメッセージだと思う。人類が選択する未来は“法の支配”を中心におくのか、“力の支配”を中心にした世界にするのか、どちらを選ぶのかという点で。//先日、鉄塔に美とロマンを求める人のサイトを紹介したら、掲示板で“ガスタンク”を愛する人のサイトを教えてもらった。さらにそこから水門LOVE、そしてダムLOVEのサイトも発見!ほんと、色んな美が世の中には溢れているんですね。
 10月19日〜11月3日の文化の日、1年ぶりに「アート感電ツアー」をやります!第7回目となる今回は、奈良の『モネ展』、大阪の『万国博覧会展』『エミール・ガレ展』の3本立て。秋の一日、一緒に芸術を満喫しましょう!//このサイトでジョジョを語って、最近強く感動したことが2つ。私事なんですが、アニメ版ジョジョのセル画、それも花京院がディオのザ・ワールドをくらい絶命する直前のクライマックスのものを、サイト読者の方が「ジョジョ立ちコーナーが楽しかったのでお礼に」と、御好意で送って下さいました!(鬼教官には“族長”のセル画!)。2つ目はヤフーのオークションでナランチャのフィギアを落札したのですが、入金する段になって出品者の方から「ジョジョ体操に爆笑したので値引きします」とのメール!オークション後に出品側から値引きをしてきてくれたなんて話、聞いた事がない!(☆o☆) 互いに見知らぬ者同士で、言葉も交わした事がないのに“サイトが楽しかったから”という理由でこんな人間関係ができるなんて、ほんと感無量です。つくづくジョジョ・ファンは善い人が多いと実感しましたッ!//このトップで「ジョジョ第5部」のメイン・キャラがギャングダンスを踊っていますが、ダンスが揃わない時は何度かリロードすればピッタリ揃います(制作者のしやなさんは青森の学生さん。神の手の使い手です!)//『JOJOオンリー・イベント・ルポ』がついに完成!
 10月18日〜人の趣味というのは千差万別で、何を見て美を感じるかも様々。以下のHP『そこに鉄塔がある』は鉄塔をこよなく愛する人のサイト。よくぞこれだけ珍しい鉄塔の写真を集めたものだ!僕のお気に入りは、1番「親子鉄塔」(解説に納得)、15番「千手観音」(超複雑)、18番の「君がいて僕がいる」(個人的にはこれがベスト)、27番「ポケッ塔」(かわいい)、37番「肩パットの麗人」(なんてキレイな鉄塔)、41番「こまいぬ」(2枚目の下から空を見上げたものが良い)etc!//→復活したばかりの昨年の『渋谷JOJOフラッシュ』、無料サーバーにアップしたら2日で削除!(インフォシーク、非情!)ということで、いきなりアドレスが変わりました。今度は有料サーバーなので絶対落ちないハズ!
 10月17日〜先日ここで高浜虚子の俳句を紹介したところ、“他の歌人や俳人でオススメの作品があったら教えて下さい”というメールを複数の方から頂きました。ウオーッ!ぜひ紹介させて下さい!僭越ながら5首を選ばせて頂きましたッ!
●柿本人麻呂『秋山の黄葉(もみじ)を茂み迷いぬる 妹(いも、妻)を求めむ山道(やまじ)知らずも』※意味…「秋の山の紅葉があまりに茂っている為に、山に迷い込んでしまったお前を探し求めようとしても、私にはその道が分からない」。万葉の時代、死者の霊は山で生活すると考えられていて、彼は妻の死に際して彼女の故郷の里山に分け入り、この哀しくも美しい歌を詠んだ。
●源実朝『大海の磯もとどろに寄する波 割れて砕けて裂けて散るかも』※金槐和歌集から。めっさワイルド!後半のたたみ掛ける様な言葉のリズム感が良い。鎌倉3代将軍の実朝は26歳で暗殺され、将軍より歌人として有名。
●正岡子規『いくたびも雪の深さを尋ねけり』…結核で寝たきりになって、外を見ることが出来なくなった子規が、死ぬ直前に書いたもの。なんと切ない17文字なのか!(子規はまだ35歳だった)
●松尾芭蕉『蚤虱(のみしらみ) 馬の尿(ばり)する 枕もと』
※意味…「ノミやシラミに一晩中悩まされて眠るどころではない。その上、枕もとでは馬が小便する音まで聞こえて、こりゃ、大変な宿じゃわい」。この句を読めば、なんだか俳句の神様芭蕉がグッと身近になりませんか!?
●山部赤人『春の野にスミレ摘みにと来(こ)し我そ 野を懐かしみ一夜(ひとよ)寝にける』※意味…「(冬が去り)春の野にスミレの花を摘みにきた来た私は、野があまりに懐かしかったので、思わず一晩泊まってしまった」。赤人は自然がメッチャ大好きな男!風景画のように花や鳥を歌で描写し自然を賛美し続けた。その歌はどこまでも温かい。(*^v^*)
 10月16日〜週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!//ついにウチの公式アドレス「kajipon.com」が復活!契約の更新忘れでまさかの2週間の閉鎖。自業自得とはいえ、伝えたい思いを発信できないのは、本当に辛かった。アクセスが繋がった瞬間、マジで目に涙がにじんだよ〜!//そして!ジョジョラーの皆さんお待たせしました!先日大阪で開催されたジョジョ・イベントの熱血レポート『JOJOオンリー・イベント・ルポ』がついに完成!ただのコスプレではない、「アート・コス」でのジョジョ立ちを見届けた、僕の爆発ルポです!コスプレに偏見を持っている人は、最初こそ面食らうかも知れませんが、最後までちゃんと読んでもらえたら、純度120%の本気ジョジョ愛が伝わると思いますッ!(☆o☆)
 10月15日〜今日メモった良い言葉。イチローがシーズン中に残した言葉を2つ。「他人の記録を追うのは簡単。でも自分の記録を追うことは大変なこと。だってそれが自分の限界だから」「(記録の達成を)驚かれているならまだまだ。驚かれないようになりたい」。クーッ、やはり言うことが違う!//これまでに作られた「ジョジョ立ちフラッシュ」の中で最高傑作といえば、昨年6月の渋谷イベントのもの!でも、随分前からファイルが落ちてしまって見られない状態が続いていた。今回、あらたにアップして『渋谷ジョジョ立ちFlash』が再び見られるようになりました!この伝説のフラッシュが全世界への「ジョジョ立ち」布教に果たした役割は絶大。音楽のノリも最高なので未見の方はぜひどうぞ!(当時はまだスティール・ボール・ラン連載前で「第7部待ってます」という雄叫びをあげていた。今となっては懐かしくもあり、レモン味でもあり、笑)//ジョジョの最近の「神フラッシュ」といえば、絵板の“神の手を持つ絵師”ヴァージニアさんが制作した、過去のジョジョ絵の名作を妄想雑誌にした『月刊ラヴ・デラックス』(7M)が秀逸!様々な絵師の傑作を「ネタづくし」でまとめあげた超力作デス。自分のペースで見たい方は、リンク先を「右クリック保存→プログラムから開く→Winのメディアプレーヤーやクイック・タイムを選択」、これで一時停止を押すと画面が止まり、実際に頁をめくる感覚で読めます!
 10月14日〜僕が新作映画を観に行く前に参考にするサイトがこの『みんなのシネマレビュー』にある『新作レビュー一覧』。10点満点で大体が6点台に集まるんだけど公開中の『劇場版デビルマン』だけが驚異の0.8点!サイト史上、それより低いのは『死霊の盆踊り』だけ。だが、後者はエド・ウッド監督の愛すべきアホ映画としてリスペクトされている。一方、『デビルマン』は怒りの対象だ。なんかもう、ここまで叩かれてると、逆に興味が湧いて観に行きたくなってきた!(特に1番目にカキコした人のご年配の方のエピソード、僕まで申し訳ない気になった…)
 10月13日〜巨大ニュース・サイトさんが『マンガ・ベスト100』をとりあげて下さり、自分でも再読してみた。“マスター・キートン”の紹介で、サイト読者のアポロさんの感想を以前にアップしたのを、久しぶりに読んで改めて感動!「(人間は一人一人が孤島だけど)真に美しいものや芸術に触れたとき、自分の宇宙(世界)を抜け出して、その場にいる者は皆、同じ事を感じる事ができます。たまに、夕日を見に行ったり、夜景を見に行ったりしますよね。芸術もそうです。そういうのを黙って見ている時って、筆舌に尽くし難い気持ちをみんな同じ様に感じているのだと僕は思います。だから、名所や美術館には人が絶えず訪れるのではないでしょうか?感動の共有を実感すると、ドキドキしますよね」。赤の他人同士が、自然や芸術の圧倒的な美の前では無言のうちに共感に包まれる…人間のそういう部分って本当にいいよね。//今夏に代々木でモーニング娘。ファンがJOJO立ちを敢行したという情報は入っていたけど、これまで画像は見たことがなかった。昨日ついに『代々木JOJO立ち』レポを発見!ものすごい人ごみの中で「立ち抜いてる」姿を見て、えも言われぬ感動に襲われた!しかも、僕がまだ屋外で未挑戦のレベル7や乙雅三の「チープトリック・ブリッジ立ち」までやっていた!だ、脱帽です!//各地で熊騒動が起きているけど、『超かわいい白くま写真』を見つけたので貼っておきます。なごんでネ〜。//こっちは『トンデモ寝相の猫』。どこかのお店の猫かな?側のメモがグッド(笑)。
 10月12日〜『スーパーマン』の俳優クリストファー・リーブが心臓発作で死去。落馬事故で身体がマヒして以来、同じ様にハンディを抱えている人をバックアップし、社会運動を積極的に行なってきたリーブ。人望も厚かっただけに52歳という若さの死が本当に残念。彼の最高傑作は『スーパーマン』じゃない。あまり有名な作品じゃないけど、最も素晴らしいのは、恋愛ファンタジー『ある日どこかで』!古い肖像画に描かれた女性に恋焦がれ、ついにはタイムスリップして会いに行くというロマン爆発の映画だ。涙チョチョ切れのラフマニノフの音楽、超美麗な映像、そしてはかなくも切ない恋の行方…ハチョーッ!何もかも美しく愛しい作品っす!!(時々レンタル屋に置いてるの見ます!)//昨年の大阪JOJO立ちから今日で一年。早かったような気もするし、色々ありすぎて5年位前の出来事のような気もする。ジョジョを通してこんなにも大勢の同志と出会えて本当に嬉しいッス!(先日のJOJOイベント・ルポ、ほとんど出来上がったので間もなくアップ出来ます。めっさ楽しいから期待してて!)
 10月11日〜歌舞伎、能、文楽等の古典芸能は、僕らの日々の生活とは直接接点がないので、なかなか自然にハマることはない。僕の場合、文楽(人形浄瑠璃)に激感動し、開眼するきっかけとなった決定的体験が、本日深夜1時54分からBSでオンエアされる文楽映画『曽根崎心中』だった!300年前、実際に大阪梅田の曽根崎の森であった若い男女の心中事件。無実を証明する為、そして来世で結ばれんが為の自死だった。近松門左衛門は帯で一つに結ばれた2人の亡骸を見て胸を打たれ、1ヵ月後に脚本を書き上げて舞台にかけた。それまで文楽の主役は戦国武将の英雄伝ばかりで、同じ時代を生きる町人を題材にした物語はこれが初めて(しかもほんの1ヶ月前の事件)であり、その意味でこの作品の登場は革命的だった!『曽根崎心中』は大ヒットし、若者たちに物語を真似た心中事件が続発。江戸幕府は「上演禁止令」を出して封印した。そんな文楽の舞台を驚異的な映像美で綴った映画が『曽根崎心中』なんだ。’81年に作られ各国の映画祭で絶賛されたこの映画が、テレビでオンエアされるのは、僕が知る限りこの十数年で初めて。レンタルビデオ屋にはまず置いてないので、BSが受信できる環境にある人は、何としても録画して永久保存して欲しい!(そして友達にビデオを貸してあげよう!)※僕はこの映画がきっかけで文楽にハマった後、歌舞伎や能にも親しんでいった。古典芸能への“苦手意識”がスッ飛んだ“恩人ムービー”だ!
 10月10日〜本日23時45分から民放の『世界遺産』をぜひ見ませう!いつもの滝や公園といった自然遺産ではなく、芸術や伝統行事など無形文化遺産の紹介です!各局中、最も詩心のある撮影チームがとらえた貴重な映像に酔いしれよう!//→今、見終わった!すごいボリュームだった!わずか30分の間に世界中の無形文化遺産が次々と登場して、めっさ贅沢な時間を過ごした!(特に、リトアニアの十字架街道に夕日が重なる映像に鳥肌が立った!)あと2週続くとのことで、公式サイトにはもう予告が出ていた。無形文化遺産は受け継ぐ者がいなければそこで消滅する世界遺産。ほんと大切にしたい!
 10月9日〜週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!今週は様々な良い番組がある「当たり」の週デス!!//本日アクセス190万ヒット!!
 10月8日〜黒澤明監督の作品をまだ未見の若い人でも、「世界のクロサワ」と名前は聞いたことがあると思う。スピルバーグやジョージ・ルーカスが師と仰ぐほどの日本人。アカデミー賞の壇上に上がると、あの「ハリウッド」の全映画人が立ち上がって拍手で迎える映画の神様だ。僕も機会を見ては「クロサワを見よう!」と吠えているんだけど、映像や演出の凄さを文字で表現するのはかなり困難だ。特に「昔の白黒映画なんて全然興味ナッシング」と最初から拒絶モードの人を、「これを見ずに死ねるかッ!」とレンタルビデオ屋にダッシュさせるのは至難の技。そこで今回は切り口を変え、脚本や撮影テクの話ではなく、黒澤が過去に何を体験したのかを書きたい。これを読めば、黒澤という人間自身に興味が湧くと思う!少し長いけど、ホント強烈なエピソードなので是非とも読んで欲しいッ!!
●『恐ろしい遠足』(自伝『蝦蟇(ガマ)の油』より) 
(14万人もの犠牲者を出した関東大震災の直後、兄に焼け跡を見に行こうと誘われて。黒澤13歳。兄は17歳) 
私は、まるで遠足へでも出掛けるような浮き浮きした気持ちで、兄と一緒に出掛けた。そして、私が、その遠足がどんな恐ろしいものかに気が付いて、尻込みした時はもう遅かった。兄は、尻込みする私を引っ立てるようにして、広大な焼け跡を一日中引っ張り回し、おびえる私に無数の死骸をみせた。 
黒焦げの屍体も、半焼けの屍体も、どぶの中の屍体、川に漂っている屍体、橋の上に折り重なっている屍体、四つ角を一面に埋めている屍体、そして、ありとあらゆる人間の死に様を、私は見た。私が思わず眼をそむけると、兄は私を叱りつけた。 
「明、よく見るんだ」
いやなものを、何故、むりやり見せるのか、私には兄の真意がよくわからず、ただただ辛かった。特に、赤く染まった隅田川の岸に立ち、打ち寄せる死骸の群を眺めたときは、膝の力が抜けてへなへなと倒れそうになった。兄は、その私の襟を掴んで、しゃんと立たせて繰り返した。 
「よく見るんだ、明」 
私は、仕方なく、歯を食いしばって、見た。眼をつぶったって、一目見たその凄まじい光景は、瞼に焼き付いて、どうせ見えるんだ!そう思ったら、少し、腹が坐ってきた。兄はそれから、隅田川の橋を渡り、私を被服廠跡の広場へ連れていった。そこは、関東大震災で一番人の死んだ処である。
見渡すかぎり死骸だった。そして、その死骸は、ところどころに折り重なって小さな山をつくっている。その死骸の山の一つの上に、座禅を組んだ黒焦げの、まるで仏像のような死骸があった。 兄は、それをじっと見て、しばらく動かなかった。そして、ポツンと云った。 
「立派だな」 
私も、そう思った。その時、私は死骸を嫌というほど見過ぎて、死骸も、焼け跡の瓦礫も区別の付かないような、不思議と平静な気持ちになっていた。
(略)
その恐ろしい遠足が終わった夜、私は、眠れるはずはないし、眠ったにしても怖い夢ばかりを見るに違いない、と覚悟して寝床へ入った。しかし、枕に頭を載せたと思ったら、もう朝だった。それほど、よく眠ったし、怖い夢なんか一つも見なかった。あんまり不思議だから、その事を兄に話して、どういうわけか聞いてみた。兄は云った。 
「怖いものに眼をつぶるから怖いんだ。よく見れば、怖いものなんかあるものか」
今にして思うと、あの遠足は、兄にも恐ろしい遠足だったのだ。恐ろしいからこそ、その恐ろしさを征服するための遠征だったのだ。

この13歳の少年が大人になってどんな映画を撮ったのか、クロサワ作品を未見の方、気になりませんかッ!?幸いにも全30作品が、すでにビデオ化されてマス!ズバ抜けた人間観察力に圧倒されちゃって下さい!作品はどれもが「目の前の光景、現実から絶対に目をそらさない」という、監督の生きる姿勢に裏付けれてます。さあ、レンタル店にダッシュしなはれ〜ッ!
※『ジャンル別おすすめ作品』→
★ヒューニズム炸裂編「生きる」「白痴」「赤ひげ」「七人の侍」
★ド緊迫サスペンス編「天国と地獄」「羅生門」「野良犬」「七人の侍」
★映像美極めつけ編「影武者」「乱」「七人の侍」
★超痛快大興奮熱血ハイテンション娯楽作「用心棒」「椿三十郎」「隠し砦の三悪人」「七人の侍」…「七人の侍」スゴ過ぎ!!
 10月7日〜夜になるとコオロギが良い声で鳴くようになったね。秋の夜長、高浜虚子の俳句本などを手にとってみた。特に胸にジーンと来たのを7句紹介!!
「手毬唄かなしきことをうつくしく」※読み返すほどにウルウル
「桐一葉 日当りながら落ちにけり」※寂しさと暖かさの神技配合
「虹立ちて 忽(たちま)ち君の在る如し」※女性への殺し文句!
「鴨の中の一つの鴨を見ていたり」※彼がジッとしてる感じでいい
「白牡丹といふといへども紅(こう)ほのか」※淡い色が見えてくる
「大空に伸び傾ける冬木かな」※冬の情景は身が引き締まるから好き!
「遠山に日の当りたる枯野かな」※なんて目の前に景色が広がる俳句なんだろう!言葉ってスッゲ!!(そんでもって虚子最高!)
 10月6日〜先日、11月に出版される本の原稿を脱稿したと書いたんですが、戦いは終わっていなかった。校正作業がめっさ大変!3度読み返しても見つからなかった誤字脱字が、4度目に見つかったりすると「俺はどこをチェックしてたんだ!」って顔面蒼白になる。うぐぐ…。というわけで、ジョジョ・イベントの報告ページを早く制作したいけど、仕事が山積してるのでもうちょっとだけお待ち下さい。ああ〜、早くレポが書きたい!m(_ _)m//海外のスターウォーズ・マニアの少年の動画、ここまでいくと見てて感動!
 10月5日〜ホンゲーッ!公式アドレス「kajipon.com」(カジポン・ドットコム)が繋がらないと思ったら「契約期間切れ」で“廃止アドレス”になっていた!ギョエーッ!なぜこの悲劇が起こったのか?それには2つの要因がある。サイトのアクセス数が増えたのはとても嬉しいけど、それに比例して、広告メール、ウイルス・メール、お下劣アダルト・メールが一日に200通以上(!)届くようになった。数百のゴミメールから大切な仕事のメールを探すのは至難の技。激怒した僕は、海外スパムはタイトルが英語なので、メーラーの受信条件を変更して、“件名にアルファベットが含まれるものは全て抹消”するようにした。ピンクメールについても、“☆”や“だよ♪”や顔文字を削除することでかなり撃退成功。しかし!当然、件名に英語を含む重要メールもあるわけで、今回ドットコムからの「契約更新のお知らせ」がまさにソレだった。先方のメールは英字入りだったので一通も僕に届かず、サイトがアクセス不可になってようやく事態に気づいた次第だ。呪われるべきは押付けメール!日本の法律は甘すぎ。販促メールやエロメールを送った者は無期懲役以上にすればいい。それだけでアッという間に日本中からゴミメールが消える!次に2つ目の要因。5年契約、10年契約など選択できたのに、僕は最初に2年契約しか結んでいなかった!今でこそ毎日約5千人の人が足を運んでくれるけど、2年前までは150人いればいい方だった。あの時点では、2年後に自分がサイトを続けているか分からなかった(食べていく為に文芸研究家を諦めて他の仕事に就いてるかも知れなかった)ので、一応「2年契約」にしておいたんだ…。今日、ドット・コムに泣きつくと“廃棄アドレスの復活は可能”との返事!やった!ただし…復活手数料5千円(プラス更新料7千円)!ゲゲーッ!背に腹は変えられぬ、油断していた自分への戒めとして払うしかない。でも、いいこともあった。これまでニフティを経由してドットコムと契約してたけど、自分で直接契約することで年間2千円も安くなった!しかもそれとは別に年間2400円払ってたニフティのURL転送サービスも、直接手続きしたので無料に!これだけで5千円近く戻ってきてる。この先ずっとこのサイトを運営していくなら、今回自分で契約して正解だった!//ジョジョ立ち動画は1000メガ以上あって、こちらはインフォシークとの契約更新。請求がなんとン万円(はうッ!)。無料サーバーは不安定なので、これも仕方なし。キザな言い方だけどあれはお金に換算できない映像だと思っている!//っていうか、動画抜きでも年に10万以上、普通にプロバイダーに払ってるんだけどね…自分で作っておいてなんだけど、このサイト巨大すぎ。そんでもって画像多すぎ。画像2千枚って、ここの管理人アホとちゃうかって思う。//ということで「kajipon.com」は1週間ほどで復活するハズ。
 10月4日〜昨日ジョジョ・イベントのことを書いたところ、次回の予定や関東の開催情報の問い合わせメールが数通寄せられた。規模の大きさでいえば一番デカイのは、何と言っても来年1月10日に予定されている『ジョジョ・エキスポin東京』!クイズ大会やコス・コンテストやもあってメッチャ盛り上がりそう!次に、イベントで一番近いのは『パッショーネ東京』が来週企画している“ジョジョ立ち・レジェンド”でしょう!パッショーネ東京は次々と面白そうなことをやっているので、関東ジョジョラーの方は気軽に参加されてはどうでしょう?//新発売のスター・ウォーズ旧三部作DVDは、追加撮影分があるので話題になってるけど、9千円は手が届かないと苦悶されているファンに朗報!この海外のスターウォーズ映像比較サイトで比較画像を公開してます!最大の見所はラストに立っていたアナキン(ダースベイダー)のビジョンが、EP2でアナキンを演じたヘイデン君に変わっている所!青年アナキンはカッコイイ!※別ページもアリ//偶然クジラに乗ったサーファーのニュース、ロマンがあるなぁ。羨ましすぎ!//今日出合った良い言葉「老醜(ろうしゅう)という言葉は様々な生物にいえるが、大木には当てはまらぬ。大木は老いていよいよ美しい」(小林秀雄・文芸評論家)
 10月3日〜本日、行ってきました関西ジョジョラー祭り『擬音だらけの超剛金2』!僕は30分限定の「ジョジョ立ち・ミニ講習会」を担当!ずっとこの話題に触れたかったけど、去年の大阪城公園立ちと違って会場が小さいので、僕のHPでは宣伝できなかった。(実際、ポージスト&ギャラリーの140名だけで会場はもういっぱいだった!)主催者スタッフ&裏方の皆さん、本当にお疲れ様でした!//明日4日はミレーの誕生日(190周年)なんだけど、ジャニス、グールド、レンブラントという超々ビッグネームの命日が集中する日でもありマス!
 10月2日〜本日、イチローが1シーズン最多ヒット数の大リーグ記録を84年ぶりに更新!今季はチームが最下位で、例年より回ってくる打席が少なかったにも拘らず、新記録259本(既に2本オーバー!)を達成したのは本当にスゴイ!大記録を打ち立てた瞬間、ベンチから飛び出てきたナインにモミクチャにされ、ヘルメットを脱いで大歓声に応えている彼の姿にウルウルきてしまった。米国の国技であり、1920年から誰も追い抜けなかった「257本」を、日本人のイチローがスランプを越えて更新したのは驚異としか言いようがない。塁に出た彼の元へ、敵の選手までがわざわざ祝福しに来る光景は、見ていて本当に胸が熱くなった…! (T_T) ジーン ※報道リンク //週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!//カウンターの回転が加速してると思ったら、ガンダム・コーナーにある『ファン用制作エピソード集』のページが、なんと2日間で2万5千件もヒットしてた!あのページは公開して1年は経っているハズ。突然光を浴びるからネットはつくづく不思議(笑)。
 10月1日〜イチロー、84年ぶりの大記録までついにあと1本!しかも明日は本拠地シアトルでの試合。舞台は整った!//タイの掲示板から、めっさJOJO立ち・ページにアクセスが来た。言語が違っても、ビジュアルで異国の人の胸を震わせ、「人間賛歌」を伝えることができると改めて確信。//もうホント、超マニアックな話題で申し訳ないんですが、20年前にオンエアされた傑作アニメ『装甲騎兵ボトムズ』の1/1スケール・モデルを作っている人の工房へ、なんとメカ・デザインを担当した大河原邦男御大が訪問した!(リンク先の8月をクリック)なんかもう自分の事の様に僕は興奮した!//もういっちょ、マニアック・ネタ。知らなかった!大傑作OVA『ジャイアント・ロボ』がゲーム化されるなんて!もう、この画面を見ただけでモニターの前で失神寸前になった!クーッ、長生きはするもんじゃのう! 嗚呼、あの大怪球が動いてる(涙)
 9月30日〜ズギュゥゥン!『JOJOゲーム・コラボ館/改装版』新作を大量にアップ!伝説の絵師クライヴさんの協力も得て、一気に今までの倍に増えましたッ!(「ジョジョクエ」体験記など僕の妄想もフルスロットル!)今宵はお楽しみ下さいッ!//JOJO美術館本館も一部改装。ジョリーン&トリッシュ(これホントに絵です)、雨の中のウェザー(涙!)、ジョジョ妄想雑誌(動画)など、ハイレベル作品のオンパレードっす!!//今夜22時25分NHK教育の『オトナのための教養事典/歌舞伎編』、超初心者向けなので、絶対の絶対に見よう!//イチロー、あと2本で記録達成!残り4試合!
 9月29日〜昨夜お薦めした番組『オトナのための教養事典/やきもの編』は食事に使う器がメインで、戦国武将や利休が愛したようなワビ・サビ系の茶碗は全く紹介されなかった(トホホ、でも25分なら仕方がないか)。国宝級の茶道の茶碗などは、僕が以前に作った『名作茶器ウットリ展示室』にズラリと並んであるので、そちらでお楽しみ下さい!m(_ _)m今夜オンエアされた仏像編は、駆け足ながらも重要なポイントは全て網羅されていたと思います。録画された方は、2度見ることでかなり知識が身に付くでしょう!明晩22時25分からは歌舞伎入門。嗚呼、楽しみだ〜!//昨夜アニメ『サムライチャンプルー』の“打ち切り”最終回を見た…全26話の予定が17話で終了…当然“ヒマワリの匂いのする侍”には会えず、旅の目的地長崎にも行けず…。なぜ、なぜなんだァーッ!超久しぶりに登場した大人向けの本格時代劇アニメだったのに。制作サイドは最後までヤル気満々だった。ラスト1秒まで全くテンションは落ちてなかった!ということは、フジテレビ営業部が犯人なのか?スポンサーが降りたのか?視聴率がなくても「芸術保護」の為に踏ん張るという文化人としての信念はないのか!?バッキャローウッ!プンスカ。
 9月28日〜「生きている限り飲もう。死んでしまえば、ワインとも恋ともお別れだ。財産も、知識も、名誉も、疲れた心を癒してはくれない。再び幸せになる為にワインを飲もうではないか」(モリエール『町人貴族』)これは今週毎夜NHK教育で22時25分からオンエアされてる『今さら聞けない!オトナのための教養事典』の第一夜「ワイン編」に出てきた言葉。今夜は「やきもの」、明晩は「仏像」、明後日は「歌舞伎」です!このサイト読者の方はぜひ見て欲しいッス!残ってきた芸術には必ず残るだけの素晴らしさがあるんですーッ!!(☆o☆) //イチロー、いよいよあと5本!残り試合は6試合。ドキドキ。
 9月27日〜毎日、多くの方からサイトの感想メールを頂き、とても勉強に、そして励みになっています(なかなか返事を出せなくてスミマセン)。頂く内容で多いのは2日毎に更新している『人生の名言』に関するもの。最近一番反響が大きかったのはフランスの哲学者アランの『我々は現在だけを耐え忍べばよい。過去にも未来にも苦しむ必要はない。過去はもう存在しないし、未来はまだ存在していないのだから』。過去の思い出に苦しんだり、未来への不安に押し潰される必要もない、アランのこの言葉と出会い“数年間苦しんでいたことから救われた”とおっしゃられた方が何人かおられ、改めて「言葉」の持つ力の大きさを実感しました。“どんな長編小説、多くの映画でも癒せなかった傷が、アランのわずか数行の言葉で癒されました”とあり、僕も以前に全く同じ気持ちを経験していたので胸に熱いものが込み上げました。//昨日、「乃梨子って誰!?」と書いたところ、複数の方から「コバルト文庫の小説『マリア様が見てる』の二条乃梨子ッス!」との情報を寄せて頂きました。激感謝ッ!!(それにしても、カトリックの学校の生徒なのに仏像マニアっていう設定は楽しいですねぇ)//先日紹介した菊池寛の“小説は25歳まで書くな”に対し次のメールを頂きました--『「小説に大切なのは人生観だから25歳になるまで小説を書くな」ではなく、 「小説に大切なのは人生観だから日々の生活を大事に生きて、どうしても書きたい ことがあったときだけ小説を書きなさい」ではないでしょうか。若い頃にしか抱けない感情、リアルに表現できない感情というものも存在するでしょうし、そうしたものを描いた小説の出現を促すのも、小説文化の発展や、現役の小説家への刺激という意味で大いに意義があると僕は考えます』。その通りだと思いますッ!//イチロー、記録達成まであと6本!
 9月26日〜「勘違いするなッ!!100点差をつけられただけで、まだ負けたわけじゃない!」僕が以前から声をからし、眼を血走らせて魅力を吠えまくってきたマンガ『逆境ナイン』が映画化決定!(あの超素晴らしいストーリーを知らない方はコチラで解説しています)ただし、映画はアニメではなく実写というのがめっさ不安。実写だと違う作品になりそうで怖い…。でも、作者の島本和彦先生が日記で“期待してOK”とおっしゃってるので、楽しみに待っているッス!//『習字ごっこ』ができるサイトがおもしろい。マウスを合わせるだけで書けマス//3日前に美形仏像バンド『イケメンズ』のことを書いたら、なんと1日に1万ヒット。感想メールに「あの乃梨子さんも喜びますね!」というのが何通かあったんだけど“乃梨子さん”って誰なんだろう…??
 9月25日〜週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!//なぜ「ライブドア」も「楽天」も急に仙台を本拠地にすると言い出したのか。僕はここに断言しよう、両社とも、社長が間違いなく「ジョジョ立ちin仙台」を見たからに違いないとッ!社長の2人はジョジョ愛読者で、杜王町(仙台)に以前から特別な愛情を持っていたところ、あのページを読んで、いても立ってもいられなくなったと見た!(ニュースではまだこの真相が流れていないが、スクープされるのも時間の問題だろう!そして最後は宮城県知事の前で「ジョジョ立ち対決」になり、その判定が決め手になると僕は予測するッ!!)/イチロー、記録まであと8本!
 9月24日〜朝目さんちで僕が大好きな中期ビートルズの名曲「トゥモロー・ネバー・ノウズ」のフラッシュを発見!嗚呼、なんてカッチョイイ曲なんだ。超クール!(byエルエル)//南極で観測された「3つの太陽の日没」、あまりに壮大&幻想的で卒倒寸前。「幻日(げんじつ)」という気象現象で、大気中の氷の結晶が光を屈折させるらしい。この場所に立って日が沈むまで見ていたいなぁ。

  はぁ〜、ウットリ。
 9月23日〜僕がプロデュースしている、知る人ぞ知る、だが知らない人は全く知らないイケメン仏像バンド「イケメンズ」。一部に熱狂的なファン(通称イケメニアン)を持っているこのバンドには、メンバーと肩を並べるほど人気を集めている名物マネージャー「無著(むちゃく)菩薩」がいるんだけど、なんと上野の「東京藝術大学大学美術館」で開催中の「興福寺国宝展」にて閣下とお会いできるとのこと!無著菩薩(運慶の遺作)は年に2回しか公開されない興福寺の「秘仏」。それをお堂の外の明るい場所でジックリ鑑賞できるなんて、なんて贅沢な展覧会なのかーッ!奈良に行かずとも東京で会えるこの好機を、東日本のイケメニアンは断固逃すべからず!//イチロー、4安打の固め打ちで、あと10本まで来た!残り10試合。1試合に1本だけでもヒットを打てば記録達成だ!
 9月22日〜“今年はアートツアーをやらないのですか?”という問い合わせを時々頂くのですが、02年のゴッホ展、03年のミレー展のような超目玉の美術展が04年はなく、動くに動けませんでした。でもここに来て、正倉院展(奈良国立博物館)、モネ展(奈良県立美術館)、エミール・ガレ展(サントリーミュージアム天保山)の会期が“惑星直列現象”の如く偶然重なる日を発見!一緒に美術館のハシゴをされる方、11月3日・文化の日を空けておいて下さいッ!集合場所等、後日発表します。m(_ _)m//昨日イチローがめっさピンチと書いたら、何と本日5打席連続ヒット!これで一気にあと14本となり、残り11試合あるので記録達成の可能性が出てきた!//大阪万博の会場となったエキスポランドに岡本太郎が造った「太陽の塔」があるんだけど、“顔”が光るということを、このニュースを読むまで知らなかった!

   WRYYYYYY!!
 9月21日〜ミュージカル『コモンビート』(日本語版)の東京公演チケットが発売!今年は10月24&25日の2DAYS。僕は25日の方を観に行きます!これまで英語版だったけど、今年は日本語版なので、ストーリーやメッセージがよりダイレクトに伝わるようになってるハズ。毎回チケットが速攻で売り切れるので、行くつもりの方はお早めに。(あの鬼教官も出演!)//23日に発売されるスターウォーズ旧三部作DVDがえらいことに!「ジェダイ」のクライマックスでダースベイダーがヘルメットを脱ぐけど、追加撮影でEP2のヘイデン・クリステンセンが中に入ってるらしい!//イチロー、かなり厳しくなってきた…。残り12試合でヒット19本、果たしていけるのか…!?
 9月20日〜ジョジョラーの皆さん、ジョジョ絵師が取り組んでいる第4部キャラのイラスト化計画が折り返し地点を過ぎたことをここに報告します!まだ半数のキャラですが第4部キャラ館には既に80点以上の作品が展示されてますので、よかったら遊びに来て下さいね!//関東在住の方、上野の国立博物館がリニューアル・オープンされ、国宝の大量展示中です!普段、国宝の多くは作品保護のため倉庫の奥に眠っているので、まとめて見られる今は千載一遇のチャンス。しかも常設展(特別展ではなく)なので、入館料は大人420円、大学生130円(安ッ!)、高校以下は“無料”っす!こんなに安い値段で鑑賞できることがあまり知られてなく、もったいな〜いッ!(ちなみに近所の国立西洋美術館も420円、130円、高校生が70円とバカ安。これでルノワールやゴッホに会えるんだよ〜!)芸術の秋、上野に繰り出すべし!
 9月19日〜“人生を愛する者は映画を愛す”これを座右の銘の一つにしている僕にとって、“映画断ち”をしていたこの一ヶ月間はめっさ辛かった。久々に身を沈める映画館の暗闇は実に心地よく、故郷に帰ったような感じだ。以下、イッキに見た3本のレビューっす。『アイ、ロボット』→30年後の未来のシカゴを舞台にしたロボット反乱映画。定番のストーリーながら、話がどんどん展開していき最後まで見せてくれた。新製品の発売で廃棄される旧型ロボットたちの描かれ方にホロリ。CG技術の発達で、自分が未来社会を旅してきた気になった。『バイオハザード2』→パート1でもそうだったけど、とにかくミラ・ジョボビッチがカッコイイ!それに尽きる!彼女はどんどん良くなる。バトルシーンはカメラが近すぎて何をやってるのか分からんが、それでも超クールでイカしたミラの勇姿に釘付け!全体のテンポがよく、全くダレないアッという間の93分。ホラーというより完璧にアクション映画。パート3も絶対見に行く!『ディープ・ブルー』→ガックリ、最悪。30分の内容を無理矢理90分にしたような中身の薄さ。海洋ドキュメンタリーとして解説が必要な場面(蟹のとことか)にナレーションはなく、同じ場面をバカみたいに繰り返し上映。海の映画なのに鳥ばかり出てくるし。“詩的にしたい”という狙いは外れ、ひたすら間延びしまくり。編集の大失敗で、撮影してきたカメラマンがほんと気の毒。戦犯は監督か?プロデシューサーか?とにかく予告編が一番良かった。//本日アクセス180万ヒット!!毎日遊びに来て下さる方、本当に有難う!!
 9月18日〜1973年、アメリカ航空宇宙局・NASAは宇宙ステーションで様々な実験を行なう「スカイラブ計画」をスタートさせた。三ヶ月という長期にわたって宇宙に滞在した三人の宇宙飛行士は、任務を終えて地上に帰還した時、全員が自力での歩行が不可能になっていた。彼らは抱きかかえられて宇宙船から出てきた。理由はふたつ。無重力で筋肉が刺激を受けずにやせ細ってしまったこと、また運動による骨への圧力がないため骨芽細胞の活動が衰え骨が弱くなったことだ。今日、僕は墓巡礼本の原稿(102人分!)をついに書き終え、約一ヶ月ぶりに外の空気を吸った。一日20時間イスに座っている生活がやっと終わり、忘れていた太陽の光を浴びた。そして散歩しようとした瞬間、下半身から力が抜け、腰砕けになった。まったく足に力が入らない!膝を地についた僕の脳裏をよぎったもの…それが「スカイラブ計画」だった。明日、一ヶ月ぶりに映画を見に行きます!断固、3本は見る!//週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!
 9月17日〜太宰治の入門ページ『あの人の人生を知ろう〜太宰治編』をアップ!ここさえ読めば、「カッコ悪すぎて逆にカッコいい」という太宰の人物像がバッチリつかめるハズです!全女性のハートがキュンとなるような若い頃の写真も盛り沢山なので、ぜひ御一読下さい!!
 9月16日〜「25歳未満の者、小説を書くべからず」…芥川賞を創設した菊池寛が35歳の時に書いた『小説家たらんとする青年に与う』がとても良い文だったのでアップしました!氏は“まず生活して自分の人生観を築きあげてからでないと始まらない”という主張から、冒頭の「25歳未満云々」と書いている。//今日指摘されて分かったんだけど、昨日紹介したリンク先の真ん中にある白黒の突入動画、衝突直前にWTCにミサイルを発射したのだろうか、閃光が一瞬映ってる…。シャレにならん…。
 9月15日〜13日の更新で「9.11テロでペンタゴンに旅客機は堕ちてない」とする説を紹介したら、数人の方がコチラの海外サイトを教えてくれた。なんとWTCに突っ込む旅客機の右腹にミサイルがくっ付いている映像だ(リンク先を下にスクロール)。ニュース画像が元なので画質は粗いが、よく見れば確かに胴体の一部が膨らんでいる。あんな場所にエンジンがあるわけない!背筋がゾッとした。また、空軍少佐の証言として、ペンシルバニアに“墜落した”とされていた93便は、「大統領命令でノースダコタ空挺隊所属の“ハッピー・フーリガン”というニックネームのF16戦闘機の3機編隊が緊急発進して、サイドワインダー・ミサイル2発を発射して撃墜した」とかなり具体的に記されている。パイロットのRick Gibney(リック・ギブニー)少佐は自分が消されない為にあえて証言に踏み切ったという。→これが事実なら乗客の家族のケータイにかかってきた“乗っ取り犯はアラブ人、今から犯人と戦う”という「美談」も嘘っぱちということ。同時にこれは犯人がアラブ系という「唯一の目撃情報」が偽物ということになる。…これらの情報が全部ネタで僕が騙されてるなら、その方がまだマシ。WTC、ペンタゴン、93便、これがすべて自作自演なら、その後の「報復攻撃」の誤爆で死んだアフガン・イラクの子どもたちが、あまりに浮かばれない。今後の展開次第では、後世の歴史家にブッシュとヒトラーは同列に語られることになるだろう。

ビルの手前、衝突直前の映像。
明らかに何かがくっついてる!
「93便は私が撃墜した」
と証言(ギブニー少佐)
 9月14日〜作家や芸術家の生涯を調べていると、グッとくる遺言に出会うことが多い。文豪の名声だけでなく、陸軍軍医総監という高い地位に就いていた森鴎外の遺言は、何度読み返してもカッコイイ--『死は一切を打ち切る重大事件なり。いかなる官憲威力といえども、これに反抗するを得ずと信す。余は石見(いわみ=島根県)の人、森林太郎(※本名)として死せんと欲す。宮内省陸軍省縁故あれども生死別かるる瞬間にあらゆる外形的取扱いを辞す。森林太郎として死せんとす。墓は森林太郎の外、一字も彫るべからず。宮内省陸軍省の栄典(=位階、勲章)は絶対に取りやめを請う。これ唯一の友人に云ひ残すものにして何人の口出しも許さず』。
 9月13日〜先日9.11の検証番組で、ペンタゴン(国防省)に突っ込んだ3機目の飛行機は、ハイジャックされた旅客機ではなく、米軍の無人偵察機(もしくはミサイル)というスクープをとりあげていた。理由は1.旅客機の大きさ(横幅)より国防省の崩壊部分の方が小さい、2.旅客機の主翼も残骸も何一つ見つかっていない、3.斜め上から墜落したのではなく地表スレスレを「地面にこすれず」水平飛行してきた(熟練パイロットでも不可能)、4.墜落場所が“偶然にも”国防省の「改築中(工事中)」の部分で一番人がいない所(しかもそこは、ラムズフェルド達お偉いさんがいる部屋から最も遠い)、5.現場に無人偵察機の部品が落ちていた…などいろいろだ。国防省にわざと落としたのは国民に「被害者意識」を持たせる為だという。この話を9.11被害者の遺族会の弁護士(遺族たちはブッシュを告訴中)がしてるというのが、トンデモ話でないという信憑性を感じさせた。これがマジなら大変なことだ。一機が自作自演ならこの一連の何もかも(911→アフガン→イラク)がシナリオ通りということじゃないか。とにかく、話の内容が内容なので、僕は安易にこの話には突っ込まないが、そういう話もあるということをここに記しておく。
 大きさが全く合わない!
 9月12日〜歌人・劇作家・舞台演出家の寺山修司のことを調べていたら唐十郎と乱闘していた(知らなかった!)。1969年12月12日夜のこと(寺山34歳)、唐十郎率いる「状況劇場」の『ヘアー』初日に際し、寺山がジョークで“葬式用の花輪”を開演祝いに送り届けたところ、怒った唐(当時29歳)たちが「天井桟敷」(寺山の劇団)前に押しかけ、「寺山を出せ」とやり取りする内に総勢20人の大乱闘となった。通行人が渋谷署に通報し、この騒動で寺山、唐を含めた9人が暴力行為現行犯で逮捕、拘留される。事情聴取で唐は「天井桟敷の方で、こちらが殴り込みにいったと勘違いしたらしい。我々の競争相手は天井桟敷なんかではなく、俳優座だ」。寺山は「彼とは脚本や作品を見てやったこともあるし、近くで公演する(200mしか離れていなかった)からといって敵対意識なんてとんでもない」。--うーん、熱い時代だ(笑)!この当時に青春時代を迎えたかったものだ。(*^v^*)

〔寺山の良い言葉を紹介!〕
『なみだは人間の作る一番小さな海です』
『ゆく秋の磯の浜辺の立つ墓に今も咲けるや矢車の花』※矢車=矢車菊
『きみが歌うクロッカスの歌も新しき家具の一つに数えんとす』
『青空はわがアルコール仰向けにわが選ぶ日々わが捨てる夢』
『歌ひとつ覚えるたびに星ひとつ熟れて灯(とも)れるわが空をもつ』
時間はね、こうやって、大きい時計に入れて家の柱にかけておくのが一番いいんだよ。みんなで同じ時計を持つことができるから、しあわせなんだ。腕時計なんかに入れて、時計を外に持ち出そうなんて、とんでもない考えだ』
※ちなみに寺山修司は“あしたのジョー”で、ジョーの宿命のライバル・力石徹が死んだ時に、葬式をあげて喪主となった漢だ。(巡礼コーナーに力石徹の墓をアップ!)
 9月11日〜週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!
 9月10日〜 「試合に出るということは何かに挑戦するということ」(イチロー)…イチローはつくづくスゴイ。1920年にジョージ・シスラーが打ち立てたシーズン最多安打記録257本にあと28本まで迫っている。シスラーの記録は米国で「アンタッチャブル・レコード」(更新不可能な記録)と言われており、実際83年間誰一人破ることが出来なかった。イチローの残り試合は23。世紀の大記録まであと28本、一試合に1.2本ヒットを打てば84年ぶりに大リーグの歴史が変わる!!//今話題になっているプロ野球1リーグ案。どうして選手がストを持ち出すまで必死に抵抗しているのかが、リンク先の『プロ野球1リーグ案がダメな理由』を読めばイッパツで分かります!
 9月9日〜今日はサイトを幾つか紹介!/『字幕版・冬のソナタ第一話』…“ブームなのは知ってるけど見たことない”という人にも、オリジナルのヨン様の声を聞きたい人にもお薦め(笑)。ADSLなら殆ど待ち時間ナシで1時間見られる。いやはや、すごい時代になったものだ。/『ピザーラのCM』…宅配ピザ屋のCM。動く“真実の口”に度肝を抜かれた。2種類あるムービーは60秒版を見よう!/『こまねこ』…NHKの「ど〜も君」の制作スタッフが撮った短編人形アニメ。全5話中今はまだ2話しか見られないけど、面白さは充分伝わりマス!超かわいいッス!(*^v^*)
 9月8日〜ここ一ヶ月ほど毎日20時間パソコンの前に座って原稿を書いている。11月に出る墓巡礼の本の締切りが迫っているからだ。睡眠時間を4時間に絞り、他の仕事を全部後回しにして、ひたすらキーを叩いて、叩いて、叩きまくってる。今は朝なのか?昼なのか?夜なのか?目覚めると同時にタウリン3000mgの栄養ドリンクを流し込み、睡魔の攻撃にはエーザイの眠気除去剤「カーフェ・ソフト錠」で反撃&強制覚醒、視界が霞むと激クールな目薬FXを注入。だが、一番辛いのは腰だ。昨冬は坐骨神経痛に悶絶痛哭したので、再発防止の為にコルセットをガチガチに巻き、椅子を人間工学に基づくという「ヒザあて付2段イス」にした(こんなの)。この椅子、確かに膝で体を支える分だけ腰への負担は軽いんだけど、20時間連続で座ると斜めになってる分、椅子との接触部分が痛くなってしまう。っていうか、この世に20時間座っても痛くない椅子なんか存在するのか!?壁に『文芸極道』と書いた紙を貼って気合を注入するが、痛いものは痛い。だが、この仕事がしたかった。(だから前の仕事をやめた!)両手に持ちきれないほどの芸術と文学を証拠に、人類の素晴らしさを後世に伝える!この腰痛こそ生きている証!存在証明!そんなこんなで、昨日の星新一の言葉は、ホント胸に沁みた。
 9月7日〜僕はSF作家の星新一が大好きで、彼が約30年間に1000編もどうやって作品を生み出したのか秘訣を知りたかった。早川書房の世界SF全集のあとがきにあった同氏の一文を読んで、“我々と同じ人間だった!”と感じ、何かとっても嬉しかったので紹介!
「締切りが迫ると、一つの発想を得るためだけに、八時間ほど書斎に閉じこもる。無から有を生み出すインスピレーションなど、そう都合よく簡単に湧いてくる訳がない。メモの山を引っ掻き回し、腕組みして歩きまわり、溜息をつき、無為に過ぎてゆく時間を気にし、焼き直し(リメイク)の誘惑と戦い、思い付きを幾つかメモし、そのいずれにも不満を感じ、コーヒーを飲み、自己の才能が尽きたらしいと絶望し、目薬をさし、石鹸で手を洗い、またメモを読み返す。けっして気力をゆるめてはならない。
 これらの儀式が進むと、やがて神がかり状態が訪れてくる。といっても、超自然的なものではない。思い付きとは、異質なもの同士の新しい組合せのことだが、頭の中で各種の組合せがなされては消える。そのなかで見込みのありそうなのが、幾つか常識のフルイの目に残る。さらにその中から、自己の決断で最良と思われるのをつまみ上げる一瞬のことである。分析すれば以上の如くだが、理屈だけではここに到達できない。私にはやはり、神がかりという感じがぴったりする。
 この峠を越せば、あとはそれほどでもない。ストーリーにまとめて下書きをする。これで一段落、つぎの日にそれを清書して完成となる。…初期の数作を除いて、全部この過程を通っている。そのうちに慣れて楽になるかと期待していたが、一向にその気配はない。生きている間に、あと何回この苦痛を耐えなければならないかと考えると、とても正気ではいられない」
※僕のイチオシは『午後の恐竜』。ある日、地球上の全生物(ヒトも犬も)が、一斉に恐竜や猿人の幻覚を見てしまう。幻覚は両生類、爬虫類、哺乳類の順で、つまり進化の歴史順に目の前に現れた。結末で幻覚の理由が分かった時、全身鳥肌&卒倒寸前になったッ!(短いので10分で読める。読もう!)
 9月6日〜今日は斉藤茂吉が作ったお薦め短歌を紹介!“洗練された野人”と評された茂吉は、内側から湧き出るあらゆる感情を、五・七・五・七・七の5句31字で表される小宇宙、短歌にブチ込んだ。以下、僕の好きな彼の歌を年代順にピックアーップ!

・ふるさとの 蔵の白壁に 鳴きそめし 蝉も身に沁む 晩夏のひかり(なんと10代前半の作品)
・故郷の 地図をば眺め つくづくと 燈の下に泣く 夜もありけり(20歳ごろ、山形から東京に出て。寂しかったんだね…)
・死に近き 母に添寝の しんしんと 遠田の蛙(かはづ) 天に聞ゆる(30歳ごろ、母の死に際し)
・山ふかき 林のなかの しづけさに 鳥に追はれて 落つる蝉あり(30代後半)
・焼けあとに われは立ちたり 日は暮れて いのりも絶えし むなしさのはて(40代半ば、医師として長年勤めた病院が焼失)
・わが帰りを かくも喜ぶ わが子等に いのちかたぶけ こよひ寝むとす(50歳ごろ)
・最上川 逆白波(さかしらなみ)の たつまでに 吹雪くゆうべと なりにけるかも(60代後半)
・最上川の 上空にして 残れるは いまだうつくしき 虹の断片(死の直前の歌集から。浄化されていくようだ…)
 9月5日〜19時すぎの地震、めっさ恐かった!あんなに強くて長時間なのは久しぶり。ベートーヴェンの胸像やテレビの上のザクやガンダムが“自由落下”して焦りまくり。本棚から本もバサバサ落ちてきた。お、落ち着け、地球!//…って書いてたら、い、今(24時ちょうど)、またきた!ぐああ、ズゴックが木っ端微塵になった!!ちょっとタンマ!!//収まった。ふぅ…。台風も来てるし最近の豪雨で地盤が柔らかくなってるとこはマジ危険。なんて長く感じた一分なんだろう。
 9月4日〜週末恒例、おすすめ番組情報を更新ッ!今週は大爆発、40番組オーバーのアタリ週ッス!!(本日土曜の昼から良いのいっぱいあります)
 9月3日〜史上最高の浮世絵師・葛飾北斎の徹底特集をアップ!このコーナーにサクッと目を通せば、作品だけでなく、どれだけ北斎という人物が魅力にあふれていたか分かると思います!!ぜひ御一読下さいッ!!絵師の中の絵師ッス!!//現在第5作が上映されているドキュメンタリー映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』。その第3弾までを特別編集した画像がネットで見られます!このリンク先の“最新作クローズアップ”左下の「第一番」から「第三番」のダイジェスト映像 (11分14秒)がそう。めっさ心地よい映像ッス!!
 9月2日〜ジョジョ美術館に新コーナー誕生!その名も『JOJOゲーム・コラボ館』!“こんなゲームをやりたい”というジョジョ絵師の煮えたぎる思いが結集したページっす。ゲーム会社の方、これ全部ゲーム化しちゃって下さいーッ!!(30点を展示中!)//名画コラボ館も更新済!ガゼルさんの尾形光琳コラボに脱帽ッ!

 9月1日〜詩人高村光太郎について調べていて、20年ぶりに「智恵子抄」を読む。すると10代の頃に教科書で読んだ時は素通りしていた言葉が、次々と身体に染み込んできた。“長生きするとはこういうことなのか…”そう思った。光太郎たちの出会いから智恵子の発狂、そして死別に至る過程を刻んだ詩から、究極の6編を選んで『光太郎と智恵子』のコーナーにアップしたので、ぜひご覧下さいましーッ!!






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