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まさか、荒木先生と御一緒にジョジョ立ちを解説する日が来ようとはッ!文字通りのゴールド・エクスペリエンス(黄金体験)。ここまで来ると、もう現実のことなのか、スタンド攻撃で幻覚を見ていただけなのか、我が身のことながら分からない…! 10月上旬に「荒木先生が11月2日の東北大の講座の中で、ジョジョ立ちとのコラボを考えておられます」と集英社さんからオファー。「サプライズにしたいので当日まで伏せておいて」とのことだった! ※あまりにも当日のマンガ講座や質疑応答が充実していたので、「これは会場に来られなかった方の為にも、そして未来のジョジョファンの為にも、可能な限り内容を記録すべき」と思い至り長大なレポになりました。ジョジョ連載20周年の記念の年に行われた2時間の歴史的講演を、翌日の青山学院講演のエピソードも交えながら、ここに綴っていきますッ!! (ジョジョ立ち動画はレポ後半にあります。いきなり動画を見ると、声が聞き取りにくかったり、状況が分かりにくいので、レポを読んでから観る方が良いと思いマス!) |
先生「この指は正確にはこうだよ!」※左から、鬼教官、荒木先生、僕 講演の前日、ジョジョ立ち教室をプリントアウトして、皆で夕食後に細かな指の角度などを徹底検証! |
ぐおお!荒木先生がプリントにペン入れされ、鬼教官のポージングの美しさを 語って下さいました!「鬼教官は肩、腰、膝、足首、角度が調和してるんですよ。 この斜線のラインが身体の美しさを際立たせるんです」 |
指を反らせる先生。「この反りが大切。 年をとると関節が固まって反らなくなるの で、若さというか生命力の象徴なんです」 |
打ち合わせ後、携帯ストラップの ジョジョ・フィギュアで話が弾む |
先生は造形だけでなく色にも思い入れがあり、 ツェペリのパール・ホワイトとシーザーのミント・ グリーンがお気に入りとのことでした! |
フィギュア20個で ちぎれる寸前! |
朝食をとりながら最終的な打ち合わせ。第5部キャラの名前は食べ物からきているので、食事中に自然とネーミングの話題へ。「ナランチャは“1個のオレンジ”ですよ。“ウノ・アランチャ(オレンジ)”の発音からナランチャに」。“フーゴ”って僕はイチゴと思い込んでたけど「フーゴはキノコだよ」。「ミスタはミックスです」とミスタの話題が出た時に、鬼教官「ミスタは帽子の下はどうなってるのですか?スキンヘッドとか」先生「ないない、ミスタはちゃんと髪がありますよ(笑)」僕「ジョルノのコロネもインパクトありますね」「あれはサザエさん、というよりサザエボンからきてるんだよ。知ってる?サザエボン(笑)」。まさかのサザエボン!ディアボロの髪の謎の模様は、オシャレな帝王がわざわざ染めあげているとのこと。 後半は第6部トークで盛り上がる。先生いわく「ハッピーエンドの形には色々ある。メインキャラの精神がしっかりと後世に伝わっていることが大切。その意味で第6部の最後はまぎれもなくハッピーエンド」「プッチとのバトルは、アイリンやアナキスが未来に待ってることを分かっているから、あの海に沈むシーンを描くことができた」。ジーン。(T_T) |
NHK教育の人形アニメ『カペリート』のシュール っぷりに吹き出し、緊張をほぐす鬼教官 |
髪のセッティング中 |
朝食後の空き時間に、ジョジョ美術館や、 各部キャラクター館の絵を見て頂きました♪ |
【ジョジョの奇妙な講演/東北大学祭〜当日のプログラム】 13:00〜14:10 荒木先生のトーク“損をしない漫画を描く為の地図” 14:10〜14:30 ジョジョ立ち講座 with 荒木先生 14:30〜15:00 質問タイムQ&A |
楽屋に向う途中で石仮面と記念撮影 「学生実験棟ってなんだか面白そうだねぇ」 |
会場の下見。左右のスクリーンに加えて、 講座の際は中央にメインスクリーンが下りてくる |
角度や高さの 最終チェック |
バトル・スーツに着替えて ポージング・スタンバイOK |
ゴゴゴゴゴ…講演直前、体内に 波紋を練り上げていく先生と鬼教官 |
ソ〜ッと会場の様子を覗き見る |
すでに400人の超満員!! |
舞台脇で先生からのジョジョ立ち コーナーの合図を待つ鬼教官 |
講演“損をしない漫画を描く為の地図”は11月2日に東北大で、翌3日には青山学院大学で行われました。原則的に同じ内容ですが、個々に語られたエピソードもあり、当サイトでは両講演を統合し、あますところなく紹介しますッ!
●冒頭あいさつ(講演が苦手なのに引き受けた理由をジョークで)
東北大バージョン…「杜王町出身の僕としては、地元・東北大のこの依頼を断るわけにはいかない」(場内湧きまくり) 青学バージョン…「娘が来年ここを受験するらしくて、もし通うことになった時に“お前の父親去年断ったよなぁ”って嫌味言われないように引き受けました」(客席爆笑)
●子供時代の思い出 「僕は謎を追うのが好きな少年だったんです。UFOやお化けの謎と同じように、ピカソはなんであんな変な絵を描くんだろうって疑問に思っていました。好奇心が昂じ、 5歳の時に池で魚を見ているうちに滑って頭から落ち、親が言うには僕は一度死んでいるそうです。母親が見つけた時は池の底に沈んでて、足を掴んで逆さまにふって生き返らせたんです。 冬の仙台は朝になると雪の上に動物の足跡がついてたりして、子どもの頃はそれを追跡するのが好きでした。ある日、追ってるうちに雪の下にあった“肥(こえ)だめ”に落ちてしまったんです。落ちた瞬間とっさに反転して地面を掴んだから命を救われたけど、一歩先は死の領域でした。家に帰ると体が臭いので入れてもらえず、真冬なのに親からホースで水をぶっかけられ、そっちの方で死にそうでした(笑)。そんな酷い目にあって以来、用心深い性格になりました。新製品は誰かに食べさせて様子を見てから食べるようなり、プラズマ薄型テレビが出た時も、すぐに飛びつく他の漫画家の様子を見ながら、“2〜3年で安くなり性能も良くなるだろう”と数年過ごし、いまだにブラウン管を見ています(笑)」。 ●『損をしないマンガの描き方』 「講座の名前はちょっと生々しいんですが、『損をしないマンガの描き方』。要するに雑誌に載るにはどうしたらいいか、この基本を踏まえてないと大ヒットまでいかないということです。 最近の世の中を見ていると、政治家は権力や名誉を求めるあまり、接待とかでいつの間にか金まみれになっていたり、企業は売上げの数字だけを目指して環境破壊を起こしたり、労働者のことを考えなかったりとか暴走しがちです。マンガも同じで、売れるマンガばかり追求してると落とし穴に作家自身も出版社もハマッてしまいます。皆に読んで貰うためには売れなきゃならないけど、売れることだけ考えてると間違った方向に行っちゃうので、その為にも『地図』が必要なんです。
未開の山があったとして、山に登るための麓(ふもと)までの地図がないと、どこに未開の山があるかも分からないじゃないですか。麓までいく基本地図があれば、未開の山に登ってもヤバイと思ったら戻ってこられます。スランプになったらそこまで戻ればいい。こういう黄金の地図は絶対に必要なんです!」。
●絵について〜まず読者が最初に出合うのは絵 「絵には古典的なものやクールなもの、ファンタジーやリアリティを追い求めた作品など色々ありますが、一番大切なのは15m先から見ても“あのキャラだ”と分かるのが良い絵だと思います。新人の時に、『リングにかけろ!』や、『キャプテン翼』、『北斗の拳』などを見てそう感じました。最近でも『ワンピース』なんかは(遠くから)分かりますね。 ピカソの絵は初見の作品でも「これピカソだな」って分かるし、ミッキーマウスは丸を3つ描けば影だけでミッキーマウスって分かります。ミケランジェロなど古典の画家だけでなく、最近では単に色を塗ってるだけのバーネット・ニューマンも、ただオレンジを塗ってるだけなのにバーネット・ニューマンなんですよ。 ウルトラマン、スパイダーマン、マイケル・ジャクソン、なんでも一目見て分かるのがスーパースター。ちっちゃな映像でもマイケルって分かりますよね。そんな風に、どこから見ても分かるデザインを追求するのが絵だと僕は思ってます。画力が高ければそれに越したことはないけれど、うまい下手はあまり重要じゃあない」。 ●キャラクターについて〜絵の次に飛び込んでくるのはキャラクター
「ヒーローとは孤独に戦う人です。仲間はいても最後は自分一人で戦っていく人に泣けるんです。「お前頼むわ」というキャラはヒーローじゃない(笑)。変人と世の中から爪弾きにされても影ながら人の為に戦っていくのがヒーローの基本なんです。キャラは善と悪に分れていて、悪というのはDIOにしろ吉良にしろ描いてて楽しいですね。ストレスがとんでスカッと(笑)。悪いヤツにも理論があって、吉良はただ静かに暮らしたいだけで、そこには読者も共感できる部分があると思う。悪役は細かい設定を考えるのも楽しくて、吉良は爪を集めて体調を調べるとか、DIOは本当は女の子が好きだけど男でもOKだぜとか、そういうのを想像するのが面白いんです(笑)。 一方、善のジョースター側は描くのが難しいです。正義とか勇気とかは、描き方によっては読者が「何を良い子ぶってんだよ」と反感を持ちます。でも、互いを引き立てる為に、この難しいのを描かなきゃならないんです。白い原稿用紙に黒いインクで漫画を描くように、キャラも黒と白がないと互いが引き立ちませんから。 悪ばかり描いてるマンガっていうのは虚しいと思うんです。世の中には美しい心があるわけで、それを目標に何かしていかないと。正義とか善とか希望を貫いている主人公がいないと、悪だけを描いていると、一時的には人気が出て皆の話題になるかも知れないけど、時代を超越するには人間の普遍的なもの(善)が必要なんです。 NG設定はバカとマヌケのコンビで、武器やケータイを家に忘れるとか、そんなストーリーを作ってはダメです。持ってるのが当然だし、外に逃げずに2階に逃げるとか、そんなバカなキャラには読者が引きます。虫が怖いとかそういう欠点はいいけど。絶対に主人公は孤独に世の中の人の為に戦う人なんですよ」。 ●ストーリーについて〜絵とキャラクターが融合したものを動かしていくのがストーリー。ポイントは4つ(起承転結) 「漫画家によっては“キャラクターさえいればストーリーは自然に出来上がっていく”という人もいます。でも、ストーリーがないとキャラだけでは時代を超えないんです。確固としたストーリーの上でキャラが動かないとだめなんです。 (1)主人公がいきなり困難な状況に突き落とされる (2)その困難を主人公は乗り越えようと努力する (3)乗り越えようとするが、悪化してさらに絶体絶命になる (4)最後はハッピーエンド これはバトルマンガに限らず恋愛モノにも言えて、好きな女の子に彼氏がいた→しかも彼氏は主人公の兄貴だった、みたいに状況を悪化させて最後にハッピーエンドを持ってくるのが鉄則です。この地図から外れたものは支持されません。ただし、この地図を知っている上で、わざと外して新しい芸術として出すのは良いです。 主人公が負けるというハッピーエンドもあります。負けても友達を助けるとか、子孫に何かを残す為に死ぬとか、美しい心の為に死んでいくのは、悲しいけどそれもハッピーエンドだと思ってます。
あと、 1頁目で読者を引きつけるのが僕の目標なんです。1頁目を読まれなかったら当然2頁にいきませんから(笑)。 ※ジャンプSQに描き下ろした新作の露伴外伝について。「僕はよく鼻血を出すんです。春は花粉で鼻をかんで鼻血出して、夏は暑くて出して、秋は乾燥して出して、冬はチョコを食べ過ぎて出してという感じ。もしこれが止まんなかったら怖いなと思った時にメモしたものが今回の読み切りのネタになったんです」。 ●テーマについて〜すべてを統括しているのがテーマ(作者の哲学)
「絶対にやっちゃいけないことは読者を説教すること。説教すると“お前なんかに言われたくない”と読者は引くと思う。テーマは背後にあるべきもの。キャラの行動を通じて描いたり、最後の台詞でちょっと描くとかその程度。新人の審査をするとテーマだけ描いてくる人が多く、そういうのは通らないですね。“俺は何々をするんだーッ!”とか言いながら戦っている主人公はスマートじゃない。テーマは背後に隠すのが創作の基本だと思ってます」。 |
●ジョジョ立ち〜ファンタジーとリアリティーの融合
「ジョジョは現実とファンタジーという、水と油を融合させようと努力している作品です。リアリティーを描きたいけど、スタンドというファンタジー、現実にない世界も描きたいと。絵にもそれが現れていて、古典的な手法の絵なんだけど、ポージングの部分で関節を人間じゃないところまでひねりあげ、実際にはあり得ない、日常からかけ離れたポーズにしているんです。ところがそのあり得ないことを実際にやっている方がいます(場内爆笑)。普通、CGってCGの方が現実に近づいているじゃないですか。ジョジョ立ちって現実の方がファンタジーに近づいているんですよね。そういうアートだと思うんです。新しい世代の人はスゴイと思う。
後半はジョジョ立ちを通して、ファンタジーがリアリティーに、そしてリアリティーがファンタジーに近づいていく感じを説明しようと思います。今日は特別にゲストで専門家に応援に来て頂いてます!」
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先生が僕らを紹介「鬼教官は 身長が190cmあるんですよ」 |
大スクリーンを背後に ジョジョ立ち教室がスタート! |
先生もマイク片手に レベル1ポージング |
第4巻 | シンプルなポーズだけに美しく決める事 が難しい。最後に左脇をしめるのがコツ |
(カジポン、以下K)「これは顔が隠れるのであまり恥ずかしくないですよね」 (先生)「そうですね。でもファンタジーが来ますよね」(笑) |
第8巻 | 最後に腰を左にクィッと入れることで、下半身に核融合が起きる |
(先生)「これは背筋(はいきん)がいりますよ、背筋が。驚異的な背筋が」 (K)「そんなにヤバイですか」 (先生)「ほんとヤバイですよ。30代以上の人がやると危険です。ピキーンと(腰に)来ます」(場内爆笑) |
第13巻 | (先生)「右肘をあげると手首が直角にならないんですよ」 |
(先生)「これね、レベル3じゃないですよ。もっと上ですね。特に手の角度が絶対できないんですよ。しかも指を曲げちゃいけない」 (K)「そして最後にニヤリと笑う。このキツイ状態で笑わないとジョースター家じゃあない」 (先生)「そうそう」(笑) |
「この指の反りが大切なんです」前夜に話されていた“指の反りは若さと生命力の象徴”の解説 |
第7巻 小指と人差し指をくっつける 「先生、ジョセフの指が大変なことに…」 |
「僕、両手でこの指 できるんですよ」 |
レベル4はアゴをしゃくれさせる |
スクリーンのジョセフが圧巻の迫力!大きい! |
第5巻 | なんとォォオオ!先生がディオ、鬼教官がジョナサンという奇跡コラボ! まさかの共演に会場から拍手喝采ィイイイイイッ! |
第3巻 | 先生のディオは完璧!手順を言う前から すでに右手首が出来上がっていたッ! |
うおお!ミラクル合体アゲイン! 興奮しすぎてカメラマンの腕がガクプル |
(K)「先生、DIOなので悪のオーラを出して下さい」(笑) (先生)「この原稿(表紙)、見当たらないんですよね。集英社のどこかにあると思うんですけど(笑)」 |
第27巻 | 邪悪な指先!DIO指! | 鬼教官はダークサイドへ |
(K)「DIOは描いてて楽しいとおっしゃってましたね」 (先生)「ヤツは悪事を考えてるから(笑)」 (K)「あの靴…オシャレですよね。とんがってる(笑)」 (先生)「よくやるよね(笑)」 ※先生がDIOに履かせている靴なのに「彼はよくやるよ」っていうコメントがツボにハマって、すごく可笑しかった! (K)「あと、この表紙の色がお好きだと」 (先生)「そうそう、黄色とね、水色の組み合わせが好きなんです」 |
第51巻 | 美しいナランチャ・ポージングの為には腹筋を鍛えていなきゃならない |
(K)「ナランチャは宙に浮いているのですか?」 (先生)「ヴェネツィアのビルから落下してるんですよ。落下しながらポージングしてるんです」(笑) (K)「この絵のナランチャ、というかジョジョのキャラは唇が尖ってますね」 (先生)「そう、ちょっとセクシー。唇はね、絵の生命なんです」 |
第61巻 ジョルノが奇妙な 世界に誘(いざな)っている |
「椅子の前足を浮かせるように」と先生からダメ出し! 後方で椅子を支え、2人がかりでポージングに挑む |
(K)「先生、これ、極悪なポージングですよ」 (先生)「ジョルノは倒れる瞬間なので、もうちょっと椅子を倒して下さい。倒れながらポージングを決めてね」(笑) |
第6巻 | レベル10の空中停止!190cmが跳ぶ! |
(K)「レベル10も指がポイントなんですよね」 (先生)「とにかくねじるんですよ。生命はらせんですから。手首をひねり、上半身をひねり、腰をひねり。体がらせんになってるんです」 |
第70巻 | 決めセリフは「祝福しろ」。横向きの美しいポージングだ |
(K)「アナスイは良い男ですよね」 (先生)「いや〜、途中で絵が変わってすみません」(場内爆笑) |
第47巻 胸元からフェロモン放出 |
「ギャング・スターに憧れるようになったのだ!」 服を右と下へ引き裂く感じ。希望に燃えてアグレッシブに! |
(K)「これもカッコいいポージングですよね」 (先生)「見よ!セクシーって感じだね」 |
第13巻 効果音は「ズアッ!」 | 「そうかな」花京院のビビットなジャンピング・ポージング |
(先生)「これは首をグッと伸ばして下さい!」 |
客席の頭上に降臨する花京院 |
「やれやれだぜ」 この勝利ポーズをアレンジ |
さらにジョジョ度を上げる為に、 前足のカカトを浮かせた進化形! |
(先生)「コツは偉そうにやることです」(笑) |
SBR8巻 右足はツマ先立ち、 左足はカカト立ち |
「すいませェ〜ん」 ヘタレ感を強調するため 目一杯トホホ顔で! |
母性本能を激しく揺さぶる、か弱いポージング |
(先生)「この男は雨の上を歩けるんです」 (K)「ブラックモアの髪型もけっこうスゴイですよね」 (先生)「そうですね、まとめて前から出すんですよ」(笑) |
第58巻 衝撃の登場シーン |
簡単そうに見えるが肘を真上に引き上げるので 結構ツライ。背筋が強くないとプルプル震えてしまう |
(K)「リゾットのズボンもオシャレですよね」 (先生)「ウチの奥さんがね、蜂が嫌いなんですよ。そっからきたんです」(笑) |
「先生、リゾットやポルポは白目と黒目が逆なんですか?」 「あれは黒の中に白い目があるように見えるんですけど、白いのは光です。黒目が超デカい人なんです」 |
第28巻 DIOといえばコレ! | 「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアア!」ゴージャズにダブルDIO! |
(先生)「このWRRYYYYYYは巻き舌で言うんですよ」 ※先生の発音でナマWRRYYYYが聞けて場内から拍手喝采! |
第27巻 「DIO!くらえッ!」 美しく優雅なポージング |
片足をピンと伸ばしたまま完全に静止。バレリーナのような高度なバランス感覚が必要だ。 ※鬼教官はステージ上で、この姿勢をキープしながら正面→側面に方向転換したゾ! |
(K)「ジョジョ立ちというか、これはスタンドです」 (先生)「あり得ないって」 (K)「鬼教官、このポーズで一番つらいとこはどこ?」 (鬼)「これはもう、確実にお尻の筋肉ですね。足を固定しないといけないので」 (先生)「ちょっと変えるとブルース・リーの“死亡遊技”だよね」 |
第39巻 第一の爆弾! |
人差し指と小指だけを立てるべし |
「キラークイーンッ!」 腰を落とし、腕は上下の直線! しかも左腕(下)は手の甲が前! |
(先生)「だからスタンドだってば」(笑) (K)「このポージングって腕を骨折してるんじゃないですか?」 (先生)「キラークイーンは猫だから柔らかいんですよ」(笑) |
第5巻 ダイアーさんの必殺技!攻守において完璧だ! |
「かかったなアホが!」 究極奥義が杜王町(仙台)に炸裂! |
「サンダークロス・スプリット…」 | 「アターーーーーーック!!」上空で開脚という荒技! 背後のスクリーンのダイアーさんとコラボ状態! |
助走をつけて2度目のジャンプ。ワイヤーも使わずこの高さは異常(笑) |
(K)「お疲れさまでした!以上で20ポージング終了ですッ!」 (先生)「素晴らしいですね〜、ファンタジーの世界に突入しました」(笑) |
熱血!『ジョジョ立ち教室 with 荒木先生』動画ムービー!(7分20秒) 荒木先生の「WRRRYYY!」、鬼教官のダイアー・ジャンプなど、見所が約7分の動画に凝縮! このムービーを観れば当日会場にいたも同然デス!(YouTubeではなく動画ファイルになります) ※大人の事情につき、ホント、動画の転載だけはマジでご遠慮下さい。スミマセン! m(_ _)m |
講座の第3部は30分にわたるQ&A! |
(学生)ジョジョの奇妙な冒険、連載20周年おめでとうございます。 (先生)ありがとうございます。 (学)20周年を迎えられてどんな感慨をもたれましたか。 (先生)若い芸人さんやミュージシャンの方が盛り上げて下さるんで有難いなぁと。20年やってきたのに何も言われないのは寂しい じゃないですか。 (学)連載を振り返ってみて印象に残っていることは? (先生)色々ありますが、スタンドを初めて描いた時、周囲の皆から「読んだ人は分からないよ」と言われて、人気も全然出なくて、 その時に一人の編集者だけが味方をしてくれて、それで勇気づけられて描いたことですね。 (学)スティール・ボール・ランではジャイロがスタンドではなく鉄球を使っていますね。 (先生)あれは波紋とダブらせてるんですよね。ツェペリの血統だし(笑)。 (学)連載が週刊から月刊に変わったことで何が大きく変わりましたか。 (先生)週刊だと月に80枚描かねばならず40歳を超えるとすごく体力的に辛いんですよ。それに月刊はページ数の制約が週刊より 自由なので描きたいことが表現しやすいです。 (学)制作に行き詰まることはありますか。 (先生)腰が痛くて行き詰まることがあります(笑)。生活の中で常に謎を意識していればアイデアは湧きますね。画家(ゴーギャン)が タヒチまで行って絵を描くのも謎だし、いろんな謎からアイデアは出てきます。 (学)スタンドを考える時は、アーティストとの名前から能力を連想するのですか?それとも能力にあった名前を後から探すのですか? (先生)アイデアにマッチしたものを探してきて、怒られないような範囲で付けてます。(場内爆笑) (学)一番好きなスタンドはなんですか。 (先生)重ちーのハーヴェスト。あの頃僕はCDのクーポン券とか集めてて、ベッドの下とかに落とすと“ハーヴェスト便利だろうなぁ”って(笑)。 (K)4部といえばどうして間田や玉美は最初身長が高かったのに小さくなったのですか。 (鬼)あれ、最後は60cmくらいじゃないですか?康一君は55cmくらいで。 (先生)デザイン上の理由っす(笑)。週刊だから直せないんですよ。月刊なら直せるんですが。 ※これについては後の会話で「あれは康一君の心理が反映されていて、最初は玉美が怖くて大きく見えたんです」とも。 (学)杜王町の名所はモデルがあるのですか。たとえばアンジェロ岩とか。 (先生)そうですね。アンジェロ岩は松島のナントカ岩からとってるんですよ。 (学)これまでにイタリアやアメリカが舞台になりましたが、今後の舞台にしたい土地とかありますか。 (先生)やっぱ杜王町に帰ってきたいですね。露伴の読み切りを描いた時に、故郷に戻ってきた気がした。また描きたいです。
(学)今までに体験された奇妙なことを教えて下さい。 (先生)つい最近なんだけど、スポーツジムでシャワーを浴びてたら、あるオジサンに尻尾が生えてたんですよ。ビックリしてその事を ジムの人に報告したら“この人頭おかしいんじゃないか”という目で見られました(笑)。 (K)それってDioの恐竜化みたいですね(笑)。 (先生)あと、家の近所で猫が車にひかれたんですが、その猫はパッと立ってタタタタって走っていったんですよ。“アイツ、不死身だなぁ”って 感心したので、漫画家の迫先生に“スゴイ猫がいるんですよ!”って話をしたら「先生それね、死んでるのに気付かないんですよ」って。 でも次の日もいましたからね、そいつ。絶対あの猫は不死身なんですよ(笑) (K)ノトーリアスBIG…。 (学)そのうち草と合体していたりして…。 (先生)本当に見たんですから、言っておくけど!(場内爆笑) (学)ジョジョという作品のバックボーンにあるものは何ですか。 (先生)ズバリ、血統ですね。 (K)先生、アブドゥルの血統に厳しくないですか? (先生)アブドゥルねぇ〜。(場内爆笑) (学)拝見してるとお三方はとても親しいようですけど、知り合ったのはどういうきっかけなんですか。やはりジョジョ立ちですか。 (先生)一昨年くらいに、噂でスゴイのがあるって聞いてパソコンで見せてもらって、大阪城の前でやってるのが、なんかこう、地球(アース)アート みたいな感じで、それに新興宗教みたいな感じもして(場内爆笑)、今までにない異世界というか、新しい芸術として僕は感じていて、 パーティーの時とかにこうやって来てもらってるんですよ。 (学)一番愛着のあるキャラクターは? (先生)東方仗助です。承太郎までは神話的な憧れの人物だったけど、仗助は友達を描いている気がして、億泰と仗助が喋ってる 場面は描いててもすごく楽しかった。 (学)仙台に帰ると必ず立ち寄るところはあるんですか。 (先生)牛タン屋には必ず行きます。僕が住んでた頃は牛タンは名物じゃなかったのに、いつのまにか誰かが名物にしていて(笑)。 (学)ジョジョに影響を受けている若手マンガ家とかはどう思われますか。 (先生)真似されるのは光栄なので、どんどん真似して漫画界を発展させていって欲しいですね。 (学)先生から見て後継者的な方はいるのですか。 (先生)後継者は大亜門かなぁ。(場内爆笑) (学)ネタはアリですか(笑)。 (先生)大亜門はしょっちゅう謝りに来てるんで。(再び爆笑) (鬼)僕は全巻持ってます(笑)。 (学)逆に影響を受けた先輩のマンガ家はどなたですか。 (先生)先輩全員から影響を受けていますが、中でも『バビル2世』の横山光輝先生は感情を排した表現がすごいなと。『バビル2世』 はサスペンスだけをひたすら描いて、感情とかはあまり描かないんですよ。あと、『巨人の星』の梶原一騎先生からはセリフの言い回しの 影響を受けてます。「〜だ!」と言い切る感じは梶原一騎なんですよ。 (学)“圧迫祭り”にはビックリしたのですが、あれはどこから出てきたんですか。(笑) (先生)ウチの奥さんがよく突撃してきて「圧迫祭りだ、圧迫祭りだ」って言うんですよ。(場内爆笑) (K)ジャイロの“モツァレラチーズの歌”も楽しかったです。(笑) (先生)暗い話が続くと緩急が必要で、読者をリラックスさせておいてから恐怖に突き落としてやれみたいな(笑)。 (学)“4・2・0”(シツレイ)のギャグも楽しかったです。 (先生)ああいう会話が大事。仗助と億泰との関係もそうだけど、何気ない会話で読者に仲の良さを伝えたいんです。この2人は 絶対に裏切ったりしないんだなっていう。 (学)今後、恋愛モノとかそういう変わったものを描いてみようとかありますか。 (先生)ジョジョの中で恋愛させるのはできるけど、2人が出会うシーンは特殊な状況で、爪が剥がれたりするんでしょうね(笑)。 (学)最後に会場の若い学生たちに一言お願いします。 (先生)大学生はこれから社会に出て行くわけじゃないですか。基本地図を知ってて外れるのは戻ってこれるからいいんですけど、 知らないで外れると暴走するんじゃないかと、今日はそのことをマンガを通して言いたかったんです。 |
Q&A後に爆弾戦車(シアー・ハート・アタック)が登場! | 「コッチヲミロ」実際に走行してます! |
最後に東北大の実行委員の方から花束を贈呈して頂きました! 先生は最高の笑顔ですね〜♪ (*^v^*) |
みんなで「アリーヴェデルチ!(さようなら)」 鬼教官が手をあげると5mくらいありそう(笑) |
講演後、緊張が解けてようやくお昼御飯。サインペン を持つ先生と、箸を持つ鬼教官の不思議な構図(笑) |
頭上にゴゴゴ効果音入りの レベル1ッ! |
翌日の青山学院の講演のため新幹線で東京へ!! みんなが道の両側から先生のタクシーを見送った |
荒木先生、2時間もの長時間の楽しい講演を、本当に、本当に、有難うございましたーッ! |
翌日の青学講演は600人の聴衆!音声のみの別会場を合わせると、その数1000名!入室時には地鳴りのような歓声と共に、なんとスタンディング
オベーションが起きた!冒頭の「スゴく緊張しています。素数を数えていたんですが、緊張で素数が何かすら分からなくなりました」で場内は大爆笑! |
●追記その2〜東北大&青学の講座では、マンガを描く為の“基本地図”の資料として、07年12月4日刊行のジャンプ SQ(スクエア)に掲載された、新作ジョジョ外伝『岸部露伴は動かない〜六壁坂』の生原稿が使われたッ!ジョジョ第4部が完結したのは96年。“露伴先生”とは読み切りで1997年に会って以来、10年ぶりの再会!ページをめくると露伴だけでなく2人の過去キャラとも会え、「あうう…みんな元気そうだ!」と超ウルウル。作中での露伴と新人編集者のやり取りはコントのような可笑しさもあり、コーヒーを使った“ドリッピング画法”に思わず噴いた!連載が終わった各部キャラと、外伝という形で再会できるのは至上の喜び。次回は是非「ミキタカ宇宙へ還る」を希望(笑)!//作中で露伴先生が決して手放さなかった宝物、ニコラ・ド・スタールの画集。露伴先生いわく「抽象画でありながら同時に風景画でもあってそのギリギリのせめぎ合いをテーマに描いている。こんな簡単な絵なのに光と奥行きと哀愁があって泣けるんだ。つまり『絵画』で心の究極に挑戦しているんだ」。恥ずかしながら僕はこの画家のことをよく知らなかった。調べてみると、1914年にロシアに生まれ、5歳の時に革命の混乱を避けてポーランドへ脱出するも両親は病死。貧乏画家として筆を握り続け、ようやく成功を手に入れた途端、41歳の若さでアトリエのテラスから投身自殺していた。なんと波乱に満ちた人生。死の1ヶ月前の言葉は「僕を工場だと思わないでくれ。これでもできるだけはやっているのだ」。(07.12.10)
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★07年12月16日(日)朝8時からNHKBS2『ザ・ネットスター』にて東北大・ジョジョ立ち教室の様子が一部オンエアされます(再々放送)。 3分程度ですが、テレビなので当然ながら画質はめちゃめちゃいいです。キラークイーンやレベル10ジャンプの模様が流れます♪ |
●おまけ〜ジョジョ立ち5年間の軌跡 2002.6 鬼教官と共にジョジョ立ち教室を開始。相手は友人たち。 2003.4 その模様をサイトにアップ。 2003.6 渋谷で青空教室を開く。200名が集まり仰天する。 2003.10 大阪で青空教室を開く。500名が集まり腰を抜かす。 結果、「集まりすぎて不測の事態に対応できない」と2人のイベントを封印。 鬼教官はより完成度をあげるべく中国武術を学ぶなど修行に突入。 自分はアステカ、イタリア、NASA、杜王町(仙台)など作品舞台で単独ロケ立ち。
一方、ジョジョ立ち参加者同士の企画が各地で開催される。 仙台オフ 京都オフ 東京ジョジョリンピック 神戸オフ やがてバンダイがゲームCMに採用したり、雑誌に掲載されるなどする。 テレビCM 『現代用語の基礎知識』に登場! 2006.9 荒木先生執筆25周年パーティーに招待され奇跡のジョジョ体操。 ジャンプの人気漫画家さんがズラリと居並ぶ前で披露! 2007.3 日本の最高学府・東京大学にてジョジョ立ち教室。 初の屋内イベント!音と光を駆使! 2007.8 番組収録でジョジョ芸人さんに、鬼教官が直接ジョジョ立ちを指導! ※中川翔子さん、南海キャンディーズ・しずちゃん、スピードワゴン小沢さん、喜屋武ちあきさんなど 巨大な鬼教官がしょこたんの背後でスタンド状態(笑) 2007.11 そしてッ!東北大にてッ!『ジョジョ立ち教室with荒木先生』が実現ッ! |
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