最新文芸情報


2022.9〜10

●10月31日…統一教会問題で、自民と公明が、被害者救済の新法の今国会での成立を“先送り”するよう立憲と維新に提案、クラッときた。自民と公明は、被害者家族による損害賠償請求に「家族ではなく、被害者本人が請求しないと」と難色を示している。まだそんなことを言うのか。マインドコントロールによって本人が被害を認識できない状態にされているのが大問題なのに、なぜ自公は実状を無視するんだ?被害者家族に自殺者が出るほど深刻な問題であり、事態は切迫しているのに、どうして解決の先送りを提案できるのか理解不能。公明は被害者救済に消極的な姿勢を見せたことで、SNSでは「統一教会の味方」と批判する声も出てきてる。それは不本意なはず。絶対にこの国会で被害者救済の新法(献金取り消し法)成立を。

//ブラジル大統領選、左派のルーラ氏が接戦を制したけれど、案の定、ボルソナロが敗北結果を受け入れ拒否。治安の悪いブラジルで国民が分断されると、地獄のフタが開く。ボルソナロは現職で有利に選挙ができたのに負けたのだから、社会の混乱を防ぐためにも潔く退陣するべき。ボルソナロの側近や副大統領は、選挙結果を受け入れるようボルソナロを説得しているとのこと。周囲が冷静なのが救い。
●10月30日…韓国イテウォンで起きた将棋倒し事故、亡くなった方が150人以上で、約半数が立ったまま窒息死という報道に戦慄。大半が10代、20代といい、本当に痛ましい。今月上旬にもインドネシアのサッカー場で174名が亡くなったばかり。共通するのは、坂道や階段など傾斜のあるところで悲劇が発生していること。背中に200kgの重さがかかると腕で隙間を作ることができない。身の危険を感じたら、遠回りになっても違う道を選ぶしかない。
※日本で起きた最悪の将棋倒し事件は、1956年に新潟県の神社で発生し、124名の犠牲者を出す大惨事となった。
※事故の4時間前から警察に緊急通報が11件もあったのに、警察はまともに出動せず、人の流れをコントロールする人員を現場に送らなかった。そして取り返しがつかないことに。
●10月29日…僕は小林よしのり氏と歴史認識が異なるけれど、統一教会を擁護する保守に対して小林氏が激怒したコラムは、よく実名を出して叩きつけたものと思わず拍手した。
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小林氏「驚くべきことに、(天皇は男子に限るとする)皇位男系派の主な論客はみんな統一教会系の団体で講演をしていたことが明らかにされた。新田均、櫻井よしこ、八木秀次、中西輝政、大原康男、竹内久美子、小川榮太郎、渡部昇一、そしてもちろん、竹田恒泰もだ。そして、保守系と言われる論壇誌も揃って統一協会の広告塔になっていた
それだったら「保守派」がみんな男尊女卑になっていたのは当然だといえる。統一協会の教義が男尊女卑そのものなのだから。
統一協会の教義では、韓国が「アダム国」、日本が「エバ国」で、エバの日本はひたすらアダム・韓国に仕え、お金を貢がなければならないことになっている。
保守系とされる連中は全員もともと男尊女卑の願望を持っており、その下地があるから、統一協会がどんなに男尊女卑の言動をしていようと、一切違和感を持たないのだろう。
実は「(沖縄)反基地」への攻撃も統一協会の主張なのだ。
統一協会系の政治団体「国際勝共連合」の機関紙「思想新聞」では1996年には、沖縄の反基地運動に「過激派や県外からの左翼運動家が暗躍」しているという、現在のネトウヨの定番となっている主張を書き立てている。
同様に、「脱原発」も「思想新聞」は攻撃の対象としており、1989年の紙面には反原発運動を誹謗する記事が載り、福島第一原発事故以降は原発推進の主張を繰り返しているという。
もうイデオロギー闘争ではないから、反共は関係ない。中国やロシアですら、今や実質的には共産主義を捨てており、中国・ロシアとの戦いは共産主義との戦いではなく、「独裁権威主義」との戦いになっているわけで、現代において統一協会との協調点など、どこにもないのだ。
ところが保守派という連中は、今なお「反共」で統一協会と組んでいる。男女平等も、夫婦別姓、同性婚、反基地、脱原発も、全て日本共産党が賛成していることだから、共産党を敵として「反共」を掲げることで、辛うじて成立しているかのような形になっているのだ。
言ってみれば、共産党がいてくれるおかげで存在意義が維持できているようなものなのであり、統一協会は共産党に感謝すべきだろう。
わしは叔母が洗脳された被害者そのものの立場で、奪還作業までやったから、統一協会が「悪」だということが明確に分かっている。そして、そんな悪魔と平気で手を握れる奴がいるということがとても信じられない。
統一協会信者の家族などの被害者が語る惨状を聞けば、誰だって協会に対する憎悪を持つはずだ。
自民党の奴らには、なぜその憎悪が全く湧かないのか?もはや、人の心を失っているとしか思えない。票のために人の心を捨てた「餓鬼」と化しているのだ。
日本の自称保守はほとんどが統一協会である。だからこれからはもう、男系固執を唱えている者には「この統一協会め!」「統一協会の手先!」「統一協会、出て行け!」と、それだけ言ってやればいい。
(メルマガ第445号より)
●10月28日…常に保守与党を擁護し、かつては統一教会の合同結婚式を祝う広告を二度も掲載した産経新聞が、統一教会系の保守論客をまさかの批判。

《旧統一教会問題、沈黙≠フ保守に矜持はないのか!》桑原聡(産経新聞文化部編集委員)
〜驚きと憤りと幻滅に襲われる〜(以下抜粋・要約)
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との深い関係を野党やメディアに指摘されながら、「記憶にない」という言葉でかわし続けてきた忘却の達人℃R際大志郎経済再生担当相が24日、ついに辞任した。自民党は、打たれても打たれても倒れることなく立ち続けた山際氏に、殊勲賞を与えてしかるべきだ。もちろん皮肉である。
安倍元首相の暗殺を機にあらわになった、旧統一教会と保守を名乗る政治家との癒着。保守主義者の多くは、驚きと憤りと幻滅に襲われていると思う。私もそうだ。
保守を自任する以上、どんな理由があろうとも、その教義に「反日」が明記されている宗教団体と関係を持つべきではないだろう。矜持(きょうじ)の問題だ。矜持を持たぬ国会議員に何ができるのか。関係の深い団体の御用聞きぐらいだろう
確かに旧統一教会と保守政党には、「反共」と「伝統的価値観の重視」という点で共通するところがある。朴正熙政権時代、文鮮明教祖が大韓民国中央情報部(KCIA)の指示で、反共政治団体である国際勝共連合を創設したのが1968年のこと。同じ年に日本にも創設された。その中心人物が岸信介元首相だ。その後、窓口の役割は娘婿の安倍晋太郎元外相、孫の安倍晋三元首相へと受け継がれていった。
安倍元首相暗殺後の7月25日、民族派団体「一水会」は、ツイッターでこうつぶやいている。
《本来、旧統一教会と保守政治家との癒着を最も強く糾弾すべきは、土着宗教系の組織や日本の保守運動を標榜(ひょうぼう)する勢力であったはずだ。だが彼らは、原理の教義を棚上げ、反共という一致点で同教会を頼もしく思い、助っ人になると踏んだのだ。日本の保守派と旧統一教会の蜜月が、今回の事件の導火線にある》

〜強烈な選民思想 日本はサタンの国〜
ところで、旧統一教会の「反日」とはいかなる内容なのか。(教団の)「原理講論」の基底には、韓国民族は選民であるとの思想が貫かれている。自らを「第3イスラエル選民」と規定しているのだ。ちなみに第1はエジプトで400年もの苦難に耐えたイスラエルの民、第2はローマ帝国で400年の圧政に耐えたイスラエルの民である。第3イスラエル選民たる韓国民族は大日本帝国の40年にわたる圧政に苦しんだとされる。そしてこんな記述が掲載されている。
《1910年、日本が強制的に韓国を合併した後には、韓国民族の自由を完全にはく奪し、数多くの愛国者を投獄、虐殺し、甚だしくは、皇宮に侵入して王妃を虐殺するなど、残虐無道な行為をほしいままにし、1919年3月1日韓国独立運動のときには、全国至る所で多数の良民を殺戮した》
《数多くの韓国人たちは日本の圧政に耐えることができず、肥沃な故国の山河を日本人に明け渡し、自由を求めて荒漠たる満州の広野に移民し、祖国の解放に尽力したのであった。日本軍は、このような韓国民族の多くの村落を探索しては、老人から幼児に至るまで全住民を一つの建物の中に監禁して放火し、皆殺しにした》
改めて問いたい。保守を自任しながら旧統一教会に選挙を手伝ってもらった保守政治家のみなさんは、こうした歴史認識を持った団体であることを承知のうえで関係を深めたのでしょうか、と。知らなかったというのなら、それは不勉強すぎる。国政に関わる資格などない。国会から身をお引きください。知っていたというのなら、こう自問していただきたい。「自分に矜持はあるのか」、さらに「旧統一教会に自分を与えてはいないか」と。(全文


//日本のカルト保守層に人気の雑誌『月刊Hanada』が、統一教会系『世界日報』の編集局長が書いた記事を掲載したり、最新号では「脱会屋の犯罪」と題した記事で、カルト宗教から家族を奪還する動きを批判するなど、『月刊Hanada』は教団との蜜月ぶりを隠そうとしなくなった。河野大臣が統一教会の解散命令に積極的だからだろうか、トップ記事は「河野太郎総理の悪夢」。執筆者は伊藤詩織さんに2次加害を行った小川榮太カ氏。
●10月27日… いろんなものが値上がりしていると思ったら、今月だけで6700品目も上がっているとのこと。来月は800品目で今月より少ないけど、牛乳、ヨーグルト、調味料など生活に身近なものが多く、肌身で物価高を感じるかも。欧米は、物価上昇と同時に給料も上がっているからまだマシ。日本はどうすべきか。企業がため込んでいる内部留保に課税して、低所得者のための経済政策や社会保障にまわさないと。
●10月26日…今日メモった良い言葉、というかハッとした言葉→

「時間の使い方は、生命の使い方」

※子どもが学校でこの言葉を聞いてきたと。
●10月25日…僕は特定の宗教の支持者ではないですが、バッハの宗教音楽やレンブラントの宗教画、運慶の仏像を前にすると、心の奥底まで救済の光が当たったような感覚になり、深い感動を覚えます。それらの作品は誰かを憎ませようとするものではありません。
僕は本来、宗教とは罰を与えるものではなく、赦しを与えるものだと思っています。キリストや仏陀が、憎悪の感情を焚き付けたり、信者に多額の金銭を要求する姿など想像できません。
宗教は、他者との間に“壁を築くのではなく、橋を架けるもの”であってほしい。これは、宗教だけでなく、政治、哲学、アート、あらゆる分野にいえることだし、心底からそう望んでいます。
●10月24日…先日、ウクライナと戦うことを拒否して1人のロシア人ミュージシャンが生命を断った。
27歳のロシアの人気ラッパー、ウォーキー氏(本名イワン・ビタリエビッチ・ペチュニン)は、プーチン大統領が命じた部分動員令による徴集に反発し、SNS「テレグラム」に次のメッセージを残して高層ビルから身を投げた。

〈皆さんがこの映像を見ている時、私はすでに生きていないだろう。私には、ウクライナで人を殺す心の準備ができていません〉
〈私は自分の魂に殺人の罪を負わせることはできませんし、したくもありません。どんな理想を語られても、人を殺す覚悟などない。今起きている惨状を支持しなかった人間として、永遠に人々の胸に刻まれることを望みます〉
〈プーチンは、私たちに3つの選択肢を示しました。殺人者になること。反発して刑務所に行くこと。それら2つを拒否して自ら命を絶つこと。自殺は私の最後の抗議表現です。陰鬱とした時代を、皆さんで乗り越えられることを天国から祈っています〉

プーチンはウクライナ人だけでなく、ロシア人の生命も無惨に奪っている。
●10月23日…朝日新聞が今月20日、統一教会系の「世界平和連合」が、複数の自民党国会議員に選挙の推薦確認書を示して署名を求めていたことをスクープした。判明しているだけで5人の国会議員が教団から支援を受けるためにサインしたという。
確認書には、憲法改正や安全保障体制の確立、日韓トンネルの建設、伝統的な家庭教育の推進、LGBTQや同性婚に関する制度化に慎重であること、反共産主義、といった5つ政策の推進を求める内容が記されていた。そして確認書の最後に「世界平和議員連合に入会すると共に、基本理念セミナーに参加する」とあった。これは、「当選した議員が泊まり込みで統一教会の理念を学ぶ」と証言していた元国会議員の証言とも一致する。
保守の立場から安全保障や反共の理念に賛同するのはまだわかる。だが、「日韓トンネル」は数兆円の建設費が必要であり、教団が信者から献金をかき集めるために利用しているもの。国会議員の署名は、詐欺に荷担するようなものだ。泊まり込みで基本理念セミナーに参加した“保守”議員は、「教祖の前に天皇をひざまづかせる」だとか、「日本はエヴァ国家だからアダム国家の韓国に貢(みつ)がなければならぬ」という教義を知ったとき、自分の政治的信念とどう折り合いをつけたのだろう。
●10月22日…昨日の日記に関連し、杉田水脈議員が名誉毀損で訴えられている、もうひとつの重要な裁判に触れたい。デマで学問を弾圧したものだ。もし司法の世界で安倍さんへの忖度が消えたというなら、現在大阪高裁で裁判中の科研費に関する裁判=「国会議員の科研費介入とフェミニズムバッシングを許さない裁判」(フェミ科研費裁判)も逆転勝訴となる可能性が出てきた。一審の地裁判決の露骨な被告(杉田議員)擁護はえげつないものがあった。

2019年、ジェンダー・フェミニズム研究者4人=牟田和恵・大阪大学教授、岡野八代・同志社大学教授、伊田久美子・大阪府立大学教授、古久保さくら・大阪市立大学教授らが、杉田議員から事実無根の誹謗中傷を繰り返し受けたとして京都地裁に提訴した。杉田議員は教授らが科研費(科学研究費補助金)の助成を受けて慰安婦問題やジェンダー・フェミニズム研究を行うことに反発し、慰安婦問題を扱った科研費研究を「ねつ造」であると決めつけてSNSで拡散し、「反日学者に科研費を与えるな」と中傷した。

杉田議員は、教授らが助成期間終了後に研究成果を発表したことについて、「期間が過ぎて科研費を使用したのは、ずさんだ」と発言したが、これは杉田議員の誤解で、助成期間が終わってから科研費は一銭も支出されていないし、そもそも研究成果が助成期間後に発表されることは普通にあること。それにもかかわらず、杉田議員は科研費を「不正」使用したかのようなデマを流した。その上で、杉田議員は10万人を超えるフォロワーに向けて科研費について検索することができるサイト先を示し、「誰がどんな研究で幾ら貰ったかすぐわかります。『慰安婦』とか『徴用工』とか『フェミニズム』とか入れて検索もできます」とツイート。こうした扇動により、ネット上では研究者に対する誹謗中傷がいっせいに起きた。
岡野教授「25年以上『慰安婦』に対する研究をしてきたが、こんな侮辱は初めて。これは人類が積み上げてきた知に対する嘲笑であり、日本社会の現状を表してもいる」「杉田氏は“慰安婦”を扱った私たちの研究を「ねつ造」と述べて発信しましたが、かつて日本軍が行った戦時性暴力はすでに多くの研究者の調査によって明らかにされており、日本政府も謝罪し、反省を公式見解として述べている」
伊田教授「女性のセクシュアリティーに関する研究が価値のないことのように中傷された」
古久保教授「杉田氏の発言を許せば、ジェンダー平等・セクシュアリティー平等教育に大きな打撃を与える。ここで歯止めをかけなければならない」

他にも、杉田議員は牟田教授に対して「学問の自由は尊重します。が、ねつ造はダメです。慰安婦問題は女性の人権ではありません。もちろん#MeTooではありません。国益に反する研究は自費でお願いいたします。我々の税金を反日活動に使われることに納得いかない」とツイッターに投稿。その後、大阪大学に対し「なぜあんな女を教授にしているのか」と強い口調で抗議電話がかかってくるようになり、講義では「科研費を無駄使いしているというのは本当ですか」と問いただしてくる学生まで現れた。杉田議員が政府見解や歴史学者と異なる立場から中傷を繰り返した結果、そんな事態になってしまった。

僕は教授らの勝訴を確信していたけれど、京都地裁は「杉田議員の発言は原告らの社会的評価をおとしめるものではない」「訴えは棄却」とわずか10秒程度の判決文を読み上げて結審した。地裁の裁判長は、歴史学者の一般的な歴史観ではなく、安倍政権の歴史修正主義に基づいた判断をした。杉田議員は訴訟の過程で「教授らの研究が政府見解とは違うという意味でねつ造と言った」としているのに、裁判所はその判断から逃げて論点をずらし、「杉田議員は教授らの研究についてねつ造と言ったわけではなく、慰安婦問題そのものをねつ造と言った」と、裁判所は杉田議員が言っていない言い訳まで編み出して議員を擁護した。

牟田教授「本判決は有力な与党国会議員に対しわずかでも過ちを認めるような判決を書くわけにはいかない、そんなことをすれば裁判官としてのキャリアに傷がつきかねない、というところから、結論ありきで書かれた判決文なのではないか。この裁判は杉田氏の言動の問題を問うものであると同時に、現在の裁判所の姿勢やあり方を問うものでもあると痛感し、私たち原告は大阪高裁への控訴を決意した」
岡野同志社大学教授「研究がねつ造で研究費を不正流用していると、現職の国会議員が流布したのに、判決では社会的評価をおとしめるものではないと判断された。これで社会的評価が下がらないのなら、研究者の社会的評価とは一体なんなのか」「研究にねつ造があれば、即ポストを追われ学界から追放される。科研費の不正使用が発覚すると、その研究費の返還義務が生じるだけでなく所属大学にも重いペナルティが課され本人だけで済む話ではない。研究者にとってはこれらの言葉は、たんなる悪口、行き過ぎた表現、ではとどまらないのだ。研究者にとっては、それらの言葉は研究者生命を危うくする深刻な暴言だ」

この問題を追っていた毎日放送の斉加尚代ディレクターが、杉田議員に「主張されている科研費の不正使用をテーマにインタビューしたい」と申し入れたところ、「私は科研費に詳しくないのでインタビューは受けられない」と断られたという。科研費疑惑としてネットや国会で何度も教授らを攻撃しながら「私は科研費に詳しくない」とはどういうことなのか…。
杉田議員が教授らに向けた「ねつ造」という言葉は、誰が見ても否定的評価なのに、判決は「社会的評価を下げる表現ではない」という。こんな馬鹿げた判決は、必ず高裁でひっくり返るだろう。
●10月21日…昨日、ジャーナリストの伊藤詩織さん(33)が逆転勝訴!伊藤さんは意識を失っている間に性暴力を受けた側にもかかわらず、自民衆院議員で現・総務政務官の杉田水脈(みお)氏(55※女性)から「女として落ち度があった」などと執拗に攻撃されてきた。
伊藤さんを暴行した山口敬之氏は安倍さんの友人かつ伝記本の著者であったため、ネット上では「伊藤詩織はハニートラップ」「中国の工作員」「金目的のブス」など聞くに堪えない中傷があふれた。杉田議員はこれらの誹謗ツイートに繰り返し「いいね」ボタンを押し、その回数は25回に及んだ。

《杉田議員が「いいね」した25件のツイートの一例(一部要約)》
「顔を出して告発する時点で胡散臭い…同情で国を貶め、それを飯のタネにしたいという意図が見える」
「最初っから今まで自分の私利私欲。自分から危ないとこに飛び込んでってんの」
「自称#伊藤詩織は、そもそもレイプの事実関係が怪しすぎる」
「彼女がハニートラップを仕掛けて、結果が伴わなかったから被害者として考え変えて」
「枕営業の失敗ですよね」
「伊藤おばさんは自分の望みが叶わないと相手をレイプ魔呼ばわりした卑怯者」
「被害者ぶるのもいい加減にして下さい」
「お前は本当のキチガイか?…この屑野郎!」
「どういう育て方を受ければここまでキチガイになれるんだ!?」
「悪意に騙されやすい、まっすぐでお花畑の方でしょうか。…確信犯のサヨクなら知りませんが」
「どう考えてもカネを?まされた工作員」
「ジャーナリストになる為のコネを作ろうとホテルに行ったのに、上手くいかなかったと分かるとレイプされたと虚言を吐き始めたのです」
※これらが国会議員の「いいね」欄にズラリと並んだ。地獄。


裁判で争われたのは「いいね」を押すことが名誉毀損になるかどうか。過去の判例では、《リツイート》は“積極的・意図的な拡散”と見なされアウトだった。
今年3月、東京地裁は「“いいね”ボタンはメモとしても使われる。加害の意図があったとは認められない」として伊藤さんの請求を棄却し、彼女は敗れた。僕は地裁の判決を知って怒髪天に。確かに「あとから読もう」という意味で、付箋(ふせん)のように「いいね」を使うこともある。しかし、杉田議員の場合は普段からネット番組などで伊藤さんを侮辱する発言をしており、しかも中傷ツイートばかり25件の「いいね」を押して、伊藤さんを擁護するツイートには1件も「いいね」を押していないのだから、“メモ目的”でないことは明らかだ。

杉田議員は、性暴力被害を訴えた伊藤さんを描いた英BBCの番組(2018年6月)で「彼女(伊藤さん)の場合は明らかに女としての落ち度があった。男性の前でそれだけ飲んで記憶を無くした」「社会に出て女性として働いていれば嫌な人からも声をかけられる。それを断るのもスキル」と批判。
2020年9月の自民党内の会議では、内閣府が性暴力被害者のための支援センターを全国で増設する方針を説明した際、杉田議員は「女性はいくらでもウソをつけますから」と、加害者の側に立ったような発言をした。こんなことを言われては、被害者はますます「誰にも言えない」と追いつめられてしまう。この発言は大学教授らでつくる「公的発言におけるジェンダー差別を許さない会」が21年2〜3月に実施したネット投票で、ジェンダーに関する問題発言のワースト1位に選ばれた。

昨日の2審・高裁判決では、杉田議員の過去の言動を踏まえ「名誉感情を害する意図があった」と認定し、1審の地裁判決を覆して55万円の賠償を命じた。石井浩裁判長は、約11万人ものフォロワーがいる国会議員の杉田氏が「いいね」を押したことについて、「一般人とは比較しえない影響力がある」と賠償責任を認めた。中傷投稿に『いいね』を押す行為で賠償を命じた司法判断は初めてだ。勝訴の判決後、伊藤さんはこう語った。「いま、誹謗中傷を問題視する声が上がってきている。その社会の変化がこの判決をもたらしてくれた」。

杉田議員だけでなく、他の政治家にも中傷に近いツイートに「いいね」を押す人がいる。僕が議員さんに訴えたいのは、ネットに誹謗中傷を投稿した人が、国会議員から「いいね」をもらえたら、全肯定された気持ちになって絶対にエスカレートするということ。“承認欲求”をもっと満たそうと間違いなく過激になる。それを自覚していない政治家が多すぎる。
いま問題になっている統一教会もそう。国会議員が教団のイベントに祝電を送ったら、信者は「首相や大臣が支持している宗教なんだ」と、自己破産してもカルトにのめり込んでしまう。議員の場合は、ただの「いいね」も、ただの「祝電」もない。

ちなみに、杉田議員は待機児童問題でこんな持論を持っている。2016年の発言。「子供を家庭から引き離し、保育所などの施設で洗脳教育するのは旧ソ連のやりくち」「コミンテルン(共産国際組織)が日本の一番コアな部分である『家族』を崩壊させようと仕掛けてきました」、つまり幼児を保育園に預けることは共産主義者の陰謀というのだ。家計が苦しいから共働きをしているのに、それが陰謀というのだから唖然とする。
そして2018年、月刊誌「新潮45」8月号に「『LGBT』支援の度が過ぎる」とのタイトルでこう寄稿した。「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」「多様性を受け入れて、さまざまな性的指向も認めよということになると、同性婚の容認だけにとどまらず、例えば兄弟婚を認めろ、親子婚を認めろ、それどころかペット婚や、機械と結婚させろという声も出てくるかもしれません」。“機械と結婚させろ”?この暴論に批判が殺到し、掲載を許可した「新潮45」は休刊となった。

総務省は誹謗中傷のない健全なSNS利用を呼びかける官庁なのに、その総務政務官が杉田議員というのはシャレになっていない。ヘイトクライムを煽る杉田議員を司法が断罪したのに、そのような人物を総務政務官に任命し続けるのは大問題であり、岸田首相は更迭すべき。
そもそも、なぜ岸田首相は問題発言を繰り返す杉田議員を総務政務官に大抜擢したのか。政務官は大臣、副大臣に次ぐナンバー3だ。白羽の矢が立った理由は、杉田議員を自民党に招き入れたのが安倍さんであり、生前の安倍さんは選挙で杉田議員を比例区の名簿上位(当選圏)に置くなど、とても可愛がっていたからだ。岸田首相は最大派閥・安倍派の支持を得るために杉田議員を重用したとされている。

伊藤さんが高裁で逆転したのは本当によかった。一審の地裁判事はなぜ「いいね」ボタンの役割のみにこだわり、押した側の動機(杉田議員の思想的背景)に踏み込まなかったのか。あまりに不自然すぎる。地裁と高裁の判決の間に起きた最大の出来事は首相銃撃事件だ。以後、日本が急に動き出した。「統一教会と政治家の癒着判明」「東京五輪賄賂で電通トップ(高橋元専務)逮捕。角川らも逮捕」「“桜を見る会”の費用補填問題、再捜査へ」「杉田議員が誹謗中傷で賠償命令」、検察が生き生きと働いている。これまで官邸が強力な人事権を握っていたので、官僚、警察、検察、司法で安倍さんに逆らった者は出世の道が閉ざされ、左遷のリスクがあった。この国が大きく変わろうとしているのを日々実感している。

それにしても、伊藤詩織さんはすごい。相手は政務官を務めるほどの国会議員であり、政権支持者から伊藤さんへのバッシングは全人格否定レベルのものだった。僕が同じ立場なら精神的に持たない。よくぞ戦い抜いたと思うし、その勇気に心から敬意を感じている。あらためて、伊藤さんの逆転勝訴を心から祝いたい。

※判決後、一部の保守論客が「“いいね罪”は言論弾圧だ」と騒いでいるけど、それはミスリード。今回杉田議員が負けたのは、「いいね」したツイートの内容、件数、国会議員の影響力、なにより普段の言動で負けたのであって、一般人の「いいね」とは違う。
※伊藤さんを叩いてる論客の多くが、こぞって統一教会を擁護しているのは偶然?
※杉田議員が女性でありながら女性を叩く背景には何があるのか。男性優位社会の中でのし上がって行くには、権力を持つ年配の男性議員と同じ価値観をアピールするしかないのか。その意味では、この社会を作っている僕にも責任の一端がある。
※今年7月に世界経済フォーラムが発表した最新のジェンダーギャップ・ランキングの政治分野(女性議員の割合)で、日本は先進国で最下位、146カ国中139位だった。経済分野も121位であり、今のペースでは平等の実現まで日本は132年もかかると警告されている。
●10月20日…先月イギリス首相に就任したばかりのトラス氏がもう辞任を表明。富裕層をひいきにしたトリクルダウン政策が国民の反発を受け、支持率がガタ落ちだった。

//1ドルが150円!2011年10月は1ドル75円だったのに!輸出企業には円安の方が有利といっても、日本は原材料、エネルギー、食料の多くを輸入に頼っており、長い目で見れば円高がプラス。なんとか1ドル=100円で安定されると嬉しいんだけど…。
我がライフワークの墓巡礼もここで中断してしまうのか。あと東欧に1回、仏に1回、米国に1回、中国に2回行けば、ほぼすべての墓参が終わるというのに。墓巡礼は体力勝負なところがあるから、老いてしまう前に行かないと…焦る。伊能忠敬みたいに国家の支援がほしい(真顔)。

  さらに上がりそうで怖い
●10月19日…今国会、野党がすごく頑張っている。当初は統一教会に対する解散請求に及び腰だった岸田首相が、野党の追及で方針転換。昨日まで「刑法違反で有罪判決が出ないと解散請求は難しい」と答弁していた首相は、今日の質疑の中で「民法も適用される」「裁判の終了を待たなくても解散請求できる」という2点を確約。教団は民事裁判では既に20件以上も負けており、答弁を引き出した立憲・小西議員の大手柄だ。この岸田首相の言葉で、解散に向けて大きく前進した。
ちなみに、解散して法人格を失っても、税の優遇措置(無課税)が消えるだけで教団は存続するため、信教の自由は侵害されない。教団に納税の義務が発生するため、組織内のお金の流れの透明性が増し、自己破産するまで高額献金を要求されることも減るとみられ、信者にとっても良い話と思う。

/昨日、野党の議員が霊感商法の具体的な資料として、統一教会が高額で信者に買わせてきた壺や聖典を国会に持ち込もうとしたところ、自民党が妨害して議場に入れることができなかった。凶器の危険性がない壺がなぜダメなのか。あの壺がテレビ画面に出れば、信者が家族に内緒で壺を買っている場合、「あ!うちにある壺と同じだ!」と家族が気づくことができるのに。
国会が終わってから、自民は持ち込み禁止の理由を「壺が本物かどうかわからないから」とした。なんだそりゃ。だったら、何度も教団の総裁と面会している山際大臣に鑑定してもらえばいいじゃん。

 
山際経済再生大臣(右から2番目)は、今日の国会で統一教会の韓鶴子総裁(左隣り)と「会った記憶がない」と答弁した。出回っている写真は、そんなに古いものではなく、2019年のものだ。3年前のことも覚えてないわ、「事務所の資料は1年で捨てる」から残ってないわ、どうなってるんですか、この大臣は。国の経済政策は長期的な視野が必要なのに、こんなに記憶力がなく、政治家としてどんな活動したのかも資料として残さない=政策をチェックできない人物に、国家の舵取りは無理。記憶力が弱いというのが真実なら、それを補うためになおさら資料を残さないといけないのに、それをしないのだから政治をなめているのかと。日本経済が傾いているときに、この人を経済再生大臣に置くのは、何かのブラックジョークですか岸田さん。

※4年前の2018年7月には、山際大臣は京王プラザホテルで開催された「日本宣教60周年記念2万名大会祝勝会」に参加し、韓鶴子総裁の前で「真のお父様のメッセージをお聴きしたとき、言葉を超えた真実を感じた」と信者同然の祝辞を述べており、そのことまで丸ごと忘れているという…。何度会っているかカウント不能なレベルなのに、それでも真顔で「会った記憶がない」というんだからサイコ的な恐怖を覚える。
※山際大臣は7月の参院選の街頭演説で「野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞かない。本当に生活を良くしたいと思うなら、自民党、与党の政治家を議員にしなくてはいけない」と主張、野党に投票する国民もいるのに、野党議員の意見をいっさい無視すると宣言。昭和の自民党ならここまで傲慢なことをいう議員はいなかった。岸田首相は「聞く力」をアピールしているのに、どうして「聞かない」という人物を大臣に任命したのか理解不能です。

//元ドリフターズの仲本工事さんが81歳で他界。哀悼の意を表します。
●10月18日…日本最古の博物館、東京国立博物館が創立150周年記念事業として、史上初めて所蔵国宝89点を全部公開!特別展《国宝 東京国立博物館のすべて》は10/18から12/10まで開催。これだけ大規模に国宝が展示されるのは、次は50年後かもしれないので、大阪から夜行バスで観に行きます。混雑緩和のため、チケットは日時指定となっており、親子で11/5(土)18時半の入場回を予約しました。今月中なら長谷川等伯《松林図屏風》があるのですが、時間がなく11月に。大人は2千円ですが中学生まで無料。展示品は前期と後期で一部が入れ替わるとのこと、目当ての作品がある人は、公式サイトで情報をチェックしてから予約しましょう。

//イランは1か月前から大規模デモが続発して大混乱になっており、240名もデモ参加者が亡くなっている。きっかけは22歳のマフサ・アミニさんが、風紀警察(宗教警察)から「ヒジャブ(スカーフ)をきちんと着けていない」と連行され、“再教育センター”で死亡したこと(9月16日)。イランでは9歳以上の女性はヒジャブを着ける義務がある。
当局は死因を心臓発作と発表したが、彼女には持病がなく、警察の拷問や暴力が強く疑われた。人々は真相究明を求めてデモを行い、特に女子学生たちは「アミニさんの死は他人事ではない」と、当局に激しく抗議し、「人間の命よりもヒジャブの方が大切なのか」とヒジャブを焼き捨てたりしている。
その後、デモに参加した少女が立て続けに死亡。ニカ・シャカラミさん(16)は9月20日に首都テヘランでの抗議に参加、「警察に追われている」と友人にメッセージを送ったあと行方不明になり、テヘランの勾留施設で死亡しているのが見つかった。当局の家族への説明は「転落死」だった。
9月21日に抗議行動中のハディス・ナジャフィさん(22)が治安部隊に射殺され、9月23日に抗議デモで16歳のサリナ・エスマイルザデフさんが治安部隊に警棒で頭部を激しく殴られ死亡した。酷すぎる。
風紀警察に対する抗議運動は、やがてイランの体制そのものを批判する反政府デモに発展し、今も収束する気配がない。あまりに女性が生きづらい社会であり、強権的なイラン政府へ各国から懸念の声が出ている。最高指導者アリ・ハメネイ師の対応次第で、抗議運動はさらに激化していくだろう。
最初に亡くなったアミニさん(22) デモに参加し亡くなった少女(16)

/イランがロシアに供与した自爆型無人機(特攻ドローン)で、ウクライナの市民に多数の死傷者が。イラン国民はそんなことを望んでいるのか?ロシアによる虐殺の片棒を担ぐなんて、イラン政府はどうかしている。
●10月17日…昨夜のフジ系『Mr.サンデー』に《地球の歩き方 ジョジョの奇妙な冒険》』が登場!作品の舞台になった仙台“むかでや”さん懐かしいです。18年前(2004/平成16)に“吉良吉影”名義で領収証をいただいた時の店主さんとの会話。
「こんな字です」
「忍者みたいな名前ですね」
「この名前の人は時々来ますか?」
「いえ、お客さんが初めてです」
  「吉良吉影様」
●10月16日…『鎌倉殿の13人』、教科書では影の薄かった3代将軍・源実朝(柿澤勇人)ですが、今回のあの寂しげな目…。とにかく切なく、見終わって数時間経ってもまだ胸に。このドラマのお陰で、実朝が遺した和歌すべてに生命が通った感覚に。知らない人が詠んだ昔の歌ではなくなりました。

 
「大海の 磯もとどろに 寄する波 破(わ)れて砕けて 裂けて散るかも」(実朝)
●10月15日…今期のアニメで本編中のBGMが特に良いのは『ガンダム水星の魔女』と『チェンソーマン』。「水星の魔女」はガンダム・シリーズで女性が主人公というのが斬新だし、第1話と第3話はラストの引きが見事だった。LGBTなど現代の要素を取り込んでいるし、新しいことをやろうという意気込みが伝わってくる。主人公は、「すごく強い敵がいて、逃げたら安心安全が手に入ります。でも、逃げずに進んだら、逃げなかった自分とか、経験とか、認められたりとか、逃げるよりいっぱい手に入るんです。だから逃げたら1つ、進めば2つなんです」と。この考えは非常に素晴らしく、前進する勇気をくれる。
チェンソーマンは、まず背景の風景のひんやりとした色調に見入った。樹木も大地も寒々しい色なのに美しい。そのまま劇場で上映できるほどの映像クオリティだ。2度流れた透明感のあるシンセサイザーのBGMが神曲で、友達となった小さな悪魔との会話では泣きそうに。グロシーンが苦手な人はきついかも知れないけど、物語そのものに強く引き付けるものがあり、第2話の放送が待ち遠しい。主人公には幸せになってほしい。
●10月14日…本日、消費者庁は「日本アムウェイ」に対し、連鎖販売取引(マルチ商法)について社名や目的を言わずに勧誘したことなどが特定商取引法違反に当たるとして、6カ月(!)の取引停止命令と、再発防止策を講じることなどを求める「指示処分」を出した。アムウェイは、会員が勧誘により別の会員を増やすことで報酬を得るネットワークビジネスが主事業。この処分でマルチ商法についての勧誘や契約などが禁じられるとのこと。同庁によると以下の4種類の違反があったという。
(1)社名や目的を言わずに勧誘した
(2)目的を告げずに誘った相手を密室に連れ込んで勧誘した
(3)相手の意向を無視して一方的に勧誘した
(4)契約締結前に書面を交付しなかった
サークルメンバー募集に応募したら勧誘されたり、SNSを通じて誘われた「女子会」でハンドクリームを勧められたり。会員数は約60万人、21年の売上高は約985億円に達する。消費生活センターに寄せられたアムウェイに関する苦情相談件数は、19年度〜21年度の3年間で844件、年代別では20代が45%を占めるという。
消費者庁「苦情相談が全国に広がっており、マッチングアプリを利用して誘い込んでから『実はアムウェイである』と告げる悪質性を総合的に考慮し、処分が必要と判断した」。
※っていうか、「社名や目的を言わずに勧誘したらアウト」のルールを宗教団体にも適用してほしい。多額の金銭を要求するカルト宗教は人生をめちゃくちゃにする。億単位の被害が出ているのに、国がそうしないのは犯罪に荷担しているのと同じ。
●10月13日…シュールなギャグが片道切符で炸裂する『ポプテピピック』第二期。蒼井翔太さんの楽曲「PSYCHO:LOGY」を使った第2話のオープニング映像(90秒)がとてつもなく凝っていて、「いったい、どれだけの労力をこの1分半にかけたのか!」と感嘆&制作者に脱帽。こんなぶっ飛んでるOPは、ジョジョ4部のバイツァ・ダスト(逆回転)OP以来だ。
●10月12日…今期のアニメはストーリーだけでなく、音楽面でも優れた作品が多い。エンディング曲で一番好きになったのは、ゴールデンカムイ(第四期)の『すべてがそこにありますように。』(90秒)。演奏はTHE SPELLBOUND。ぶ厚い音とハーモニーの心地よさでリピート視聴。登場人物を壁新聞で紹介するアイデアも斬新だ。
●10月11日…アフガニスタンで人道支援に30年携わり、3年前に武装集団の凶弾に倒れた医師・中村哲さん(73)。その功績をたたえる広場「ナカムラ記念庭園」が、東部ナンガルハル州に完成したとのこと。現地では今も中村さんをしのぶ声が相次いでいて、追悼広場には中村さんが微笑む写真が飾られ、医療支援や農業用水路の整備といった活動内容が石碑に刻まれました。記念式典では広場を建設したタリバンのメンバーが「この地域に尽くしてくれた中村さんに、住民はとても感謝しています」と挨拶。アフガンでは中村さんの遺志が受け継がれ、今も農業用水路をつくる事業などが進められています。個人崇拝が禁じられているアフガンで広場に写真が掲げられるのは珍しく、中村さんを強く慕う人々の想いが伝わります。

  

  
●10月10日…クリミア大橋破壊でメンツを潰されたプーチンが、その報復としてウクライナ全土18箇所をいっせいにミサイル攻撃。これまでは曲がりなりにも軍事目標を狙っていたのが、首都キーウ中心部を無差別に攻撃した。市民への攻撃は完全に戦争犯罪。
●10月9日…ひろゆき氏をはじめとした沖縄の反基地運動に対するネットの冷笑的な声に接すると、沖縄の人に基地を「押しつけている」という当事者感がなさ過ぎて、目の前が真っ暗になる。先日、報道番組で沖縄の人が「沖縄県民だって中国・北朝鮮の脅威は感じている。でも、米兵がいるのも怖いんだ」と訴えていた。本土ではあまりニュースになっていないけど、復帰後(1972〜2020)の米軍人・軍属とその家族の検挙件数は6068件にのぼり、そのうち、殺人、強盗、放火、強制性交等罪(旧強姦罪)の凶悪事件は582件も発生している。平均すると年間20件も凶悪事件が起きているわけで、そこに軍用機の不時着や保育園などへの部品落下、飲酒運転による交通事故なども加わり、“怖い”という気持ちが生まれる。日本の国土面積の0.6%しかない沖縄県に、全国の約70%の在日米軍専用施設・区域が集中している事実の重みを、もっと本土の人は認識しないと。ひろゆき氏が「汚い字」といって笑った辺野古基地建設反対の看板は、親をあの戦争で殺害された人が書いたもの。
●10月8日…経済協力開発機構(OECD)が、「大学など高等教育機関の教員の女性割合は、日本は3割しかおらず、加盟国で比較可能な32カ国のうち最下位』と発表した。OECDの担当者いわく「女性の才能を十分活用できていない。改善が必要だ」。OECD平均は45%。最も高いのはリトアニアの59%で、ラトビア55%、フィンランド53%が続いた。米国は平均を上回る51%。韓国、スイス、ルクセンブルクが2番目に低い36%で並び、最下位の日本(30%)は大きく引き離されている。
●10月7日…ロシアの総人口の70%がロシア民族なのに、新たな動員の70%が少数民族のブリヤート人という。ブリヤート人はモンゴル国境というモスクワからはるか彼方に暮らしている。彼らが狙い撃ちにされているのは、都市部と違って小さな集落が点在し、反徴兵の運動を連携してとりにくいこと、そして少数民族への差別意識がある。一つの民族の危機であり、プーチンのやり方は自国民に対してもえぐい。
●10月6日…ジョジョ6部アニメの第3期(最終回まで!)は来年の夏と思っていたのですが、なんとNetflixでは12月に、地上波では来年1月から放送開始とのこと!まさかこんなに早く見られるとは!あの究極のラストバトルを動く絵で見られるなんて夢のようです。楽しみすぎる!

  第3期のキーヴィジュアル
●10月5日…いつも週末に1週間分の録画予約をセットするんですが、この20年ほどアニメは2本程度だったのに、いま週に9本も予約してビックリした!アニメ黄金期が再びきたのかも!? (お薦め番組情報に「弱虫ペダル」しかないのは、他の作品が民放で地域別に放送時間・曜日が異なり、混乱を呼ぶからです)

ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン
SPY×FAMILY
弱虫ペダル
ガンダム水星の魔女
ゴールデンカムイ
チェンソーマン
ポプテピピック
うる星やつら(新)
ダイの大冒険

//ロシアの盟友、欧州ベラルーシの独裁者ルカシェンコが、物価のインフレを抑制するため、法律で「値上げ」を禁止にした。前代未聞の命令で国家の経済がどうなるのか、どえらい社会実験だ。
●10月4日…今朝、北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したことで大騒ぎになっている件。もちろんミサイルは許せませんが、ミサイルが飛んだ「高度1000km」は完全に宇宙空間です。国際宇宙ステーションが浮いてるのが「高度400km」なので、その倍以上の高さ。ちなみに領空は大気がなくなる「高度100km」まで、そして通過したのは津軽海峡。そこをちゃんと報道せず、高度1000kmをまるで肉眼で見えるくらいの頭上を飛んだみたいに政府が騒ぐから、北海道で地下鉄が運行をストップしたりするんです。
っていうか、統一教会から北朝鮮に5000億円以上が流れているので、ミサイルに怒るなら政府は統一教会をまず解散させろと…。日本人を騙したお金を北朝鮮に送る組織と国会議員が蜜月とかあり得ないです。そして、北朝鮮の核を批判するためにも、既に世界91カ国が署名している「核兵器禁止条約」に日本も加わるべきです。広島・長崎の被爆者団体はずっと政府に加入を求めています。被爆国なのですから、ここは米国の意向に従うことはないです。マスコミにはそこまでをセットにして報道してほしいものです。
●10月3日…ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が最終戦の最終打席でシーズン56号ホームランを放ち、王さんを抜いて“58年ぶり”に日本人選手歴代1位に!今年はプロ野球史上初の5打席連続本塁打という大記録も達成し、三冠王にも輝いた。ヒヤヒヤしたのは、村上選手はシーズン終盤に魔のスランプに陥り、本塁打が20日も出なかったこと。実に61打席ぶりの快音となった。村上選手はまだ22歳と若い。昨季も39本塁打で本塁打王に輝いており、いずれウラディミール・バレンティンが持つ60本塁打の記録を塗り替えるだろう。来年の活躍が楽しみ。
●10月2日…ジェームズ・キャメロン監督の2009年の映画『アバター』を、もう一度大画面で観たいと思っていたら、近所の映画館にて4DXでリバイバル上映!立体&座席稼働で最高の臨場感、身も心も惑星パンドラにGO。翼竜に乗って大空を舞うシーンで「これこれ、この飛翔を味わいたかったんよ。キャメロンありがとう」と涙ぐんだ。
●10月1日…速報で“燃える闘魂”アントニオ猪木さんの訃報が。享年79、心不全とのこと。昭和のレジェンドがまたひとり旅立たれ、寂しく思います。墓所は今年5月、青森県十和田市の森にご自身が建立されました。墓石には“道”と刻まれています。哀悼の意を表します。
●9月30日…Eテレ『クラシックTV』にて10月6日にカナダの伝説の天才ピアニスト、グレン・グールド特集!レコードは鼻歌入り、コンサート拒否など生き方も演奏も超個性派。墓石にはデビューアルバムのバッハ《ゴルトベルク変奏曲》の楽譜が刻まれ、トロント市内のベンチに銅像があり、市民に愛されてます。
●9月29日…命がけで統一教会と戦っているジャーナリスト、鈴木エイトさんの新刊『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』を注文(Ama)。社会派の書籍なのに、アマゾン全体でトップ10入りしているのはすごい。銃撃事件が起きるまで、誰からも注目されなくとも、20年間、地道に取材してきたエイトさん。その努力が報われて自分のことのように嬉しい。少しでも取材費の足しに。
●9月28日…アメリカ政府がロシアに居住・滞在している米国人に「限られた民間の移動手段が残っているうちに直ちに出国せよ」と退避勧告した。他国からアメリカ人を全員退避させるのはよほどのこと。しかも“即時”にとは!いったいどんな混乱が待ち受けているのかとハラハラする。
プーチンの号令で始まった徴兵は有名スポーツ選手にも次々と及び、フィギュアスケート男子で平昌五輪7位だったドミトリー・アリエフ選手(23)や、昨年のロシア選手権で2位のマカール・イグナトフ選手(22)が招集された。サッカーのロシア代表だった複数の選手も戦場へ。プーチンの暴走をロシア人の手で早く止めないと。
●9月27日…安倍元首相の国葬儀は滞りなく終了。都内では国葬反対派のデモと賛成派のデモが一触即発になるなど、緊迫した場面も見られたけど、テロが起きなくてよかった。菅さんの追悼スピーチは心がこもっており、自分の言葉で語られているように感じた。気になったのは弔砲と祭壇。銃撃事件で命を奪われた人物の弔いに、大砲を鳴らす必要はなかったと思う。大砲の号音を聞くと、あの日鳴り響いた大きな銃声を思い出す。
祭壇は正面から見ると立派だけど、横から見るとペラペラのハリポテだった。16億円(式典2.5億円)をかけた葬儀には見えず、この国葬を演出した「電通」が、またどれだけ“中抜き”したのだろうといぶかった。


祭壇を横から見ると、コントの背景のようなハリポテ祭壇。巨額の予算はどこへ

会場は1階こそ埋まっていたけど、上の方はガラガラだった。それもそのはず、生前に安倍さんと接点があった人を中心に、国内の約6000人に案内を発送したものの、出席したのは約3600人のみで、4割にあたる2400人が招待を辞退したとのこと。元職を含む国会議員にいたっては6割が欠席の意向を示したという。自公でも欠席している人が結構いることになる。
華やかな弔問外交が繰り広げられるハズだったのに、フタを開けてみればG7首脳の出席はゼロ。トランプ前大統領やオバマ元大統領といった大物も来なかった。安倍さんは外交を自身の最大の成果としていたので、こうした海外要人の反応は寂しく見える。

ニュースでは一般献花者の行列を映し「最長3時間、2万人」と伝え、ネットでは“こんなに安倍さんは愛されていた”という言葉が飛び交った。
先日、英国で国葬されたエリザベス女王の弔問は「最長30時間」「約100万人」という圧巻の規模。しかも英国の人口は日本の約半分しかいないことを考えると…。
もちろん、2万人だって少ない人数ではない。でも、1998年の「X JAPAN」ギタリスト・hideさんの告別式(東京・築地本願寺)に約5万人が参列、1989年の美空ひばりさんの葬儀(青山葬儀所)に4.2万人参列、 1992年の尾崎豊さんの追悼式(東京・護国寺)に雨にもかかわらず4万人が参列、1996年の渥美清さんのお別れ会(大船撮影所)3.5万人参列、2009年に催されたプロレスラー・三沢光晴さんのお別れ会に2.5万人が参列したことを考えると、国葬で2万台というのは、どうしても少なく感じてしまう。別格は石原裕次郎さんで、1999年の十三回忌(総持寺)に20万人が参列!
東京都の人口は約1400万もいて2万、今夏の参院選全国比例で自民は1800万票以上を獲得したのに2万、そういう数字になってしまう。僕は2万人という人数を聞いたときに、2018年に統一教会が「さいたまスーパーアリーナ」で開催したイベントに2万人の信者が集まったことを思い出した。
自民執行部は、2万人という数字を過大にとらえるのではなく、むしろ謙虚に受け止めて、今後の政治にあたってほしい。

※それにしてもトランプ元大統領は冷たい。安倍さんが亡くなったときに「本当に偉大な人物」「彼のような人物はこれまでいなかった」「世界は本当に素晴らしいリーダーを失った」「私たちはとても親しい友人となった」と最大限に讃えたのに、なぜ葬儀に参列しないのか。ハリス副大統領が来日しているのに、「とても親しい友人」のトランプ氏が来ないということに僕は驚いた。

//僕は安倍さんのすべてを否定しておらず、高く評価した外交判断もあるので、それを記したい。
中東エルサレムはユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地。イスラエルはこの土地を武力で手に入れ、1980年にエルサレムを首都と宣言した。もともとはパレスチナ人の土地であるため、国際的には認められず、各国は大使館をエルサレムではなく、経済都市テルアビブに設置した。ところが、2017年12月、ユダヤ保守層の支持を得たいトランプ大統領(当時)は「イスラエルのアメリカ大使館を首都エルサレムに移す!」と宣言、同盟国にも「米国に続いて大使館を移すことを望む」と強く迫った。しかし2018年5月、安倍さんは自ら中東を訪問し、パレスチナ自治政府のアッバース議長と会談し、「日本はテルアビブの日本大使館をエルサレムへ移転させるつもりはない」と明言。エルサレムはイスラエルに土地を奪われたパレスチナ人が独立後に将来の首都と決めている場所。
米国から大使館の移転を強く要求されていたのに、安倍さんがこれをはね付け、弱い立場であるパレスチナの味方をしたことに僕は強く感動した。安倍さんの素晴らしい決断でした。
●9月26日…明日は安倍元首相の国葬儀。安倍さんという個人の死去には、悲劇的な最期を含めて弔意を示したいですし、“静かに見送りたい”という方のお気持ちも理解できます。
一方で、既に7月12日に「増上寺」で葬儀は終わっており、世論調査でも国葬反対の声が6割に達している現在、税金を投入せず自民党葬で見送ってほしかったという意見もあります。
僕自身いくつか引っかかっているのですが、何より安倍さんは、自死に追い込まれた財務省職員・赤木俊夫さんのお墓参りを、遺族が求めているにもかかわらず、ただの一度もされなかった。安倍さんが公文書改ざん事件と無関係であったとしても、安倍さんが首相になっていなければ、赤木さんは現在も生きておられたのです。安倍さんの国会答弁から始まった公文書改ざんで、森友問題に昭恵夫人の名が出ている痕跡が消されたのです。せめて線香を1本でもあげる優しさを見せていただきたかった…。

そしてアフガニスタンでテロリストの凶弾に倒れた中村哲医師。アフガンの大統領が中村医師に最大限の感謝と敬意を示し、大統領自ら中村医師の「棺を担いで」帰国便に乗せたのに、安倍さんは成田空港で出迎えることもなく、同時刻にご自宅で過ごされていた。同じ日本人ではありませんか。また、南アで人種差別と戦ったノーベル平和賞受賞者ネルソン・マンデラ氏の葬儀でも、世界中のトップが参列するなか、安倍さんは日本で財界との食事を優先して出席しませんでした。そういう姿をずっと見てきました。
霊感商法などで人々を苦しめた統一教会に関係した政治家を、国が多額の公費で顕彰することに違和感を抱く人たちは数多くいます。安倍さんの国葬にG7(先進7カ国)の現役首脳が誰1人として参列しないことに、カルト宗教との癒着が少なからず影響しているのではないでしょうか。

岸田首相は国葬の理由として「憲政史上最長の在任期間」「経済や外交での功績」などをあげています。前者については、安倍さん自らが党則を変えて総裁任期の上限を2期6年から3期9年に延長したのですから、歴代首相と比較するのは違和感があります。また、“最長”といっても、それはどんな不祥事が起きてもけっして辞任しなかった結果です。僕は安倍政権下で起きた以下の諸問題が解決されたと思っておらず、同時代に生きた者として、後世に向けて自分の想いを10項目書き残します。

(1)公文書改ざん
(2)統一教会との癒着
(3)桜を見る会
(4)伊藤詩織さんのこと
(5)閣議決定だけで解釈改憲
(6)アベノミクス
(7)“外交の安倍”の違和感
(8)東京五輪汚職
(9)河井元法相夫妻・参院選買収事件
(10)「論破」を口にした唯一の首相

以下、1万8千字にのぼるため、この日記に入りきらず、別ページにアップします。
●9月25日…ウクライナ軍の反撃にあったプーチンが、兵力不足を補うため無差別に召集令状を出し始めた。恐ろしいのは、同じタイミングで占領地域(ウクライナ東部)の市民に対し、ロシアの一部となるかどうかの住民投票を強行していること。占領下のウクライナ市民は、ロシア軍に脅されて投票所へ連行されており、ウクライナ東部のロシア編入は決定されるだろう…。
今後プーチンは、新たにロシア領土となったウクライナ東部の住民を召集して軍に入れ、最前線に送り出してウクライナ人同士を戦わせるだろう。プーチンはなんという残酷なことを考えつくのか。

//安倍元首相の国葬に参列を予定していたG7で唯一の現職リーダー、カナダのトルドー首相が訪日を取り止めると発表。弔問外交とは何だったのか。あれほど親密さをアピールしていたトランプ氏も来日しないとは。
●9月24日…前回の『鎌倉殿の13人(36)武士の鑑(かがみ)』、北条時政の暗躍で窮地に陥る武将・畠山重忠を演じた中川大志さんの演技力にブッ飛んだ。北条に屈して生き延びるよりも、武士の名誉を守って壮絶に散ることを選んだ畠山重忠。北条とのその最後の一騎打ちは大河史上に残る激しいものとなった。中川さんは理不尽に追いつめられていく人物の怒りと悲しみで視聴者を引き込んだ。討死にの前に見せた、自分の意志を貫いた“やりきった”という表情が目に焼き付く。まだ24歳であの存在感!10年後、20年後、その先も実に楽しみ。
最後の戦いにのぞむ畠山重忠 北条との一騎打ちに勝った!
畠山の気迫に圧倒される北条軍 “やりきった”。この後、死を迎える
●9月23日…石文社『月刊石材』に2011年から連載している墓巡礼レポート《墓を訪ねて三千里》。同社ホームページでも一部が公開されていましたが、さらに追加で24名分がアップされたので項目を紹介しますね。
『月刊石材』で取り上げる人物は、単に有名人だからという理由では選びません。教科書で知られていない一面を伝えたい、なぜ墓参したのか語りたい、そういう人物を“愛を込めて”紹介しています。 誌面ではモノクロ画像ですが、WEBではすべてカラー写真になっています。

《新規追加》
・世界一有名な日本人〜天才絵師・葛飾北斎
・夭折の画家モディリアニとジャンヌ〜2人は同じお墓に
・演技も生き方も破天荒!〜スター俳優、勝 新太郎
・“三重苦”を乗り越えて人々の希望に〜ヘレン・ケラー&サリバン
・圧巻の行動力!〜18ヵ国語を操った博物学者・南方熊楠
・命がけで真理を訴えた天文学の父〜ガリレオ・ガリレイ
・ユダヤ人6000人の生命を救った!“日本のシンドラー”杉原千畝
・南太平洋タヒチの絶海の島へ〜画家ゴーギャン巡礼
・手塚治虫〜生命の尊厳を描き続けたマンガの神様
・ブルース・リー〜世界にカンフー・ブームを巻き起こし32年を疾走
・西郷隆盛〜西南戦争に散った私学校生徒と眠る
・国民に夢を語った最年少の大統領〜ジョン・F・ケネディ
・“俳聖”松尾芭蕉〜自然や人生の洞察を深く歌い込み俳句を文学に昇華
・日本美術を守った日本人の大恩人〜アーネスト・フェノロサ
・詩に昇華された愛〜高村光太郎と智恵子
・永遠の青春スターとしてハリウッドの伝説となったジェームス・ディーン
・木戸孝允〜急進倒幕派の長州をまとめ明治の世を切り開く
・アンネ・フランク〜悲しみの中でも希望を捨てなかった15歳の少女
・明智光秀〜あえて謀反者となり「天魔」を討つ
・「神のごとき」と讃えられた男〜ルネサンスの巨人ミケランジェロ
・連合艦隊司令長官・山本五十六〜英雄と讃えられた非戦派の苦悩
・“サッチモ”の愛称で慕われたジャズ創世記の巨星ルイ・アームストロング
・手まり遊びで仏を語る〜歌と書を愛した良寛さま
・悲しみを明るいメロディーに変えて〜神童モーツァルト、35年を駆け抜ける


アクセスはすべてこちらが入口になっています♪
●9月22日…本日発売の『週刊実話』巻頭カラーで、世界に名を刻んだ女性の偉人21名の墓参レポートを7ページにわたって書いています。 取り上げた顔ぶれは作家、科学者、歌手、俳優など以下になります。

ナイチンゲール、キュリー夫人、ヘレン・ケラー&サリバン、アンネ・フランク、マザー・テレサ、オードリー・ヘプバーン、アガサ・クリスティ、トーヴェ・ヤンソン作家(ムーミン)、ジャンヌ・ダルク、エビータ(エヴァ・ペロン)、ココ・シャネル、テレサ・テン、カレン・カーペンター歌手、マリリン・モンロー、グレース・ケリー俳優、エリザベス・テイラー俳優、イングリッド・バーグマン俳優、グレタ・ガルボ俳優、マリア・テレジア女帝、エカテリーナ2世 ロシア女帝、マリー・アントワネット。

今回は墓巡礼レポートの第10弾。『週刊実話』は“お色気グラビア”と山口組の抗争で埋め尽くされた超・男性誌。2015年に初めて本誌に巡礼記を掲載し、それから7年をかけて第10弾まできました。以前、担当の方に「このコーナーだけ浮いてますよね?」と聞いた際、「浮いていません。お色気とお墓は“生と死”で表裏一体、ふたつでひとつです」的なことを説明され、なるほどと思ったものです。ヘレン・ケラー、ナイチンゲール、アンネ・フランク、マザー・テレサなどの名前が本誌に並ぶのは、ある意味、革命的なことだと感じています。
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●9月21日…エリザベス女王の壮麗な国葬は費用が800万ポンド(約13億円)と発表された。一方、安倍さんの国葬費用は日本武道館のみで完結するのに16億6千万円で、エリザベス女王を上回っている。しかも、この16億はあくまでも事前概算であり、五輪のように終わってみればさらに高くなる可能性が大。安倍さんの国葬を運営するのは電通、会場の設営は「桜を見る会」を担当してきたイベント会社で、入札に参加したのはこの1社のみだった。いったい、どれだけ税金を中抜きするつもりなのかと。イギリスより日本の方が物価は安いのだから、安倍さんの国葬はエリザベス女王より低予算なものにするべき。
※エリザベス女王の国葬費用の13億円は、今夏の円安レート(1ポンド163円)で計算しているため、円安前のレート(1ポンド140円)なら約11億円で、さらに低い費用になる。
●9月20日…ついに自民党の中から国葬欠席の表明が。70歳の衆院議員・村上誠一郎(愛媛)氏いわく「最初から反対だし、出るつもりもない」「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」。
村上議員は当選12回のベテランなのに、安倍政権ではずっと冷遇されてた。それは安倍政権の時から、秘密保護法、集団的自衛権行使、共謀罪に「違憲の可能性があり」と異を唱えてきたから。採決では議場を退出して抗議した。自民党で国葬に反対するのは覚悟がいることだけど、統一教会問題に逃げ腰の党執行部に疑問を持つ若い議員に勇気を与えるだろう。自民政権が続くなら、村上誠一郎首相と河野太郎幹事長で。

※村上誠一郎議員といえば、2020年に安倍・菅政権が政府の意(大学での軍事研究推進)に沿わない6人の学者を日本学術会議から排除した際の言葉が印象的だった。もともと日本学術会議は「軍事目的の科学研究は行わない」との立場。
「菅さんも、周りの人も、学問への畏敬(いけい)の念、リスペクトがあまりになさ過ぎるのではないか。思い出してください。かつて米国では、少なからぬ物理学者が核兵器開発の一端を担い、広島・長崎の惨状を経て、例えば原爆開発の責任者だったオッペンハイマーは反核運動に転じ、アインシュタインも特に科学者に対し、核などの科学技術の軍事転用について反対をした歴史がある。人々の幸福を追求すべき科学者が、大量破壊兵器などの開発に携わってはならない、ということです。そこを忘れてはいけません。そもそも、拒否された6人は、いずれも人文・社会科学系の人たちです。この分野は、政治や行政を批判的に検証し、意見したり、問題点を指摘したりするのが仕事です。それが自分の意に沿わないから任命しないというのであれば、全体主義国家と同じです。」(村上誠一郎)

//イギリス政府は女王の国葬に4カ国のみ招待しなかった。ロシア、北朝鮮、ミャンマー、シリアという人権侵害国家で、いずれも招待しないことで相手政府への抗議とした。
ところが、日本政府は安倍さんの国葬の招待状を、独裁ミャンマー国軍に送ったといい、非難の声があがっている。特に、命がけで日本へ逃れてきた亡命ミャンマー人に大きな衝撃と失望を与えている。あまりの国際感覚のなさに日本外交の劣化を痛感。とにかく、ミャンマー国軍の招待だけは一刻も早く取り消すべき。でないと、日本政府は中国・ロシア政府と同じ価値観を持っていることになる。
●9月19日…エリザベス女王の国葬、行進する隊列の長さが2.4km、護衛の軍人約4千人というヴィジュアル面も凄かったけど、なんといっても音楽面が圧巻だった!出発時、多数のバグパイプがいっせいに鳴った瞬間に鳥肌が立った。厳粛な葬送行進曲にあわせて太鼓が叩かれ、そこにビッグベンの超低音「ゴォオオオオン」が定期的に轟き、もう背中にアートサンダー連発。聴覚で英国民の想いを感じ取る国葬だった。

 

//連休は台風なので、録画した映画を見まくります!5本、できれば6本はいきたい!3時間40分の超大作『ラストエンペラー完全版(ディレクターズカット)』を観るときがきた。
●9月18日…投票数35万、NHKBSで先日やっていたウルトラマン全投票の結果に時代の流れを感じた!てっきり、セブンが1位、初代マン2位のワンツーになると思っていたら、ティガが第1位に!僕の世代だとゾフィーは3位でもおかしくないのに19位。でも昭和のウルトラ兄弟の順位が低いということは、それだけ20代、30代の若いファンが増えているということだから、全体から見ると心強いアンケート結果なのかも。

【ウルトラヒーロー部門】ハヤタ隊員を演じた黒部進さんが初代マン5位という結果にめっさショックを受けていた(汗)
1位 ウルトラマンティガ1996年
2位 ウルトラセブン1967年
3位 ウルトラマンZ2020年
4位 ウルトラマンゼロ2009年
5位 ウルトラマン1966年
6位 ウルトラマンメビウス2006年
7位 ウルトラマンオーブ2016年
8位 ウルトラマンネクサス2004年
9位 ウルトラマンタロウ1973年
10位 ウルトラマンコスモス2001年

11位 ウルトラマンA(エース)1972年
12位 ウルトラマンガイア1998年
13位 ウルトラマンジャック(帰ってきた)1971年
14位 ウルトラマンレオ1974年
15位 ウルトラマンジード2017年
16位 ウルトラマンX2015年
17位 ウルトラマンダイナ1997年
18位 ウルトラマンアグル(ガイア)1998年
19位 ゾフィー1966年
20位 ウルトラマントリガー2021年

【ウルトラ怪獣部門】ベムスター、メフィラス、タイラントは10位に入らず!
1位 ゼットン「ウルトラマン」第39話「さらばウルトラマン」
2位 ジャグラス ジャグラー「ウルトラマンオーブ」第1話「夕陽の風来坊」
3位 バルタン星人「ウルトラマン」第2話「侵略者を撃て」
4位 ゴモラ「ウルトラマン」第26話「怪獣殿下(前篇)」
5位 キングジョー「ウルトラセブン」第14話「ウルトラ警備隊西へ」
6位 ウルトラマンベリアル『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
7位 メトロン星人「ウルトラセブン」第8話「狙われた街」
8位 エレキング「ウルトラセブン」第3話「湖のひみつ」
9位 ガタノゾーア「ウルトラマンティガ」第51話「暗黒の支配者」
10位 ジャミラ「ウルトラマン」第23話「故郷は地球」

【ウルトラメカ部門】ウルトラホーク1号がぶっちぎりで1位と思っていたのでショック。でも、Zを見るとセブンガーの首位に納得するのだろうか。見なくては…。
1位 特空機1号セブンガー「ウルトラマンZ」ストレイジ
2位 ウルトラホーク1号「ウルトラセブン」ウルトラ警備隊
3位 ポインター「ウルトラセブン」ウルトラ警備隊/地球防衛軍
4位 ガッツウイング1号「ウルトラマンティガ」GUTS
5位 特空機3号キングジョーストレイジカスタム「ウルトラマンZ」ストレイジ
6位 ジェットビートル「ウルトラマン」科学特捜隊
7位 ガン フェニックストライカー「ウルトラマンメビウス」CREW GUY
8位 ガッツイーグル「ウルトラマンダイナ」スーパーGUTS
9位 ナースデッセイ号「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIG」GUTS-SELECT
10位 マットアロー1号「帰ってきたウルトラマン」MAT

【エピソード部門】※こちらは2016年に発表。ノンマルトが8位というのは低いけど、5位以内が名作揃いなのでやむを得ないか。ムルチが2位になったので社会派作品の票が分かれたのかも。
1位 ウルトラセブン第49話 史上最大の侵略(後編)
2位 帰ってきたウルトラマン第33話 怪獣使いと少年
3位 ウルトラセブン第8話 狙われた街
4位 ウルトラマン第23話 故郷は地球
5位 ウルトラマン第39話 さらばウルトラマン
6位 ウルトラマンタロウ第34話 ウルトラ6兄弟最後の日!
7位 ウルトラマンレオ第40話 恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅!円盤は生物だった!
8位 ウルトラセブン第42話 ノンマルトの使者
9位 帰ってきたウルトラマン第34話 許されざるいのち
10位 ウルトラセブン第26話 超兵器R1号


 
ウルトラマンA最終回の名セリフを今の時代こそ噛みしめたい。
「やさしさを失わないでくれ。弱いものをいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも友だちになろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえ、その気持ちが何百回裏切られようと。それがわたしの最後の願いだ」
●9月17日…NHK『あさイチ』の15日放送分に登場した仙台放送局・宮崎あずさアナがめっちゃジョジョラーで、見ていてほんと楽しかった。番組の公式インスタには、鈴木奈穂子アナ、女優の濱田マリさん、宮崎アナが3人で仗助ポージングをとる3ショットが、効果音「ババァン!!」付きでアップ!宮崎アナは番組中、宮城の食や観光地を紹介するたびに、キラークイーンやジョリーンのポージングを何度も炸裂させていた。生放送で全国津々浦々にジョジョ立ちを披露するには、黄金の『覚悟』が必要であり、見事にやり遂げた宮崎アナに敬意を表したい。NHKさん、ぜひ宮崎アナを次の『ブラタモリ』のパートナーに!(^^)

  NHK『あさイチ』にてジョジョ立ち!
●9月16日…ロンドン・ウエストミンスター寺院に棺が安置されているエリザベス女王。お別れの弔問をするための市民の大行列は、当初の3時間待ち、8時間待ちから増え続け、なんと20時間待ち!どれほど敬愛されていたかよくわかる。サッカーのベッカムも一般市民と一緒に12時間並んだという。
●9月15日…ノーベル賞のパロディだけど研究内容は本物、アメリカの科学誌が毎年主催している第32回イグノーベル賞の授賞式が開催され、日本人が工学賞を受賞!日本人による栄冠は、なんと16年連続。今年の10部門の内容は次の通り。
・応用心臓学賞…「ロマンチックな出会いがあり、互いに惹かれていると感じてるとき、心拍数はシンクロするという証拠の発見について」
・文学賞…「法律文書の理解を不必要に困難にしている原因の分析」
・生物学賞…「便秘がサソリの交配に影響を与えるかどうか、またはどのように影響するか」
・医学賞…「化学療法を行う際アイスクリームを使用すると副作用が減少することの証明について」(ポーランド)
・工学賞…「円柱形つまみの回転操作における指の使用状況について」(日本)
・美術史賞…「古代マヤの土器に描かれた浣腸儀式への学際的アプローチについて」
・物理学賞…「子ガモが編隊を組んで泳ぐ方法を理解しようとしたことについて」
・平和賞…「ゴシップ好きがいつ本当のことを言い、いつウソをつくべきかを判断するためのアルゴリズムの開発に対して」
・経済学賞…「なぜ最も才能のある人ではなく最も幸運な人が成功することが多いのかを数学的に説明したことについて」
・安全工学賞…「衝突試験用にダミーの“ヘラジカ”を開発したことについて」(スウェーデン)
●9月14日…朝ドラ『ちむどんどん』、俳優は素晴らしいのに展開が安易で、突然のトラブルと偶然による解決が繰り返され、ここまで何度も視聴者を唖然とさせてきた。登場人物の行動が行き当たりばったりに見えたり、視聴者の共感を得られる言動をしないなど、SNSは連日炎上。だけど、9月30日に迫った最終回を前に、内容がどんどん良くなってきた!伏線の大回収ターンが始まった!ようやく視聴者が見たかった、「登場人物と喜怒哀楽を分かち合える」朝ドラになってきた。

このドラマは出てくる人物の大半が、人生の挫折を経験していて、周囲の信頼を失い、自己肯定感が低い。従来の朝ドラは、朝から元気がもらえるものが多かったし、主人公の行動に「それはアカンやろ!」と思わず突っ込むこともなかった。途中、僕は何度か脱落しかけたけど、脚本家の羽原(はばら)大介氏は、映画『フラガール』『パッチギ!』で日本アカデミー賞に輝き、名作朝ドラ『マッサン』も担当しているので、“きっとこのドラマも大化けするはず”と見続けてきた。
8月末の第100回で、独立に失敗して気持ちが腐り果て、勤め先もなかった料理人が、久々に厨房で包丁を握り、嬉し泣きをしながら野菜を切っている場面があった。もう、このシーンのために100話まで見てきたと思った!

このドラマのニーニー(主人公の兄)は、「いつかビッグになってやる」が口癖で、手っ取り早く大金を得ようとしては、怪しい商売に手を出して騙されて借金を作り、何度も家族に迷惑をかけるため、視聴者のイライラを集める“ストレス源”となっていた。でも、第113回では、自分のことを嘘つきで最低と落ち込む相手に、「最低というならこっちも負けていない。ケンカして家族に迷惑かけて、怪しい話にのってすぐ騙されて、みんなに嘘ついて…。だけどお前が教えてくれた、人間はやり直せる。何度でもやり直せる!」とこれまでの数々の失敗がすべて生きたセリフに!ニーニーの過去のやらかしをたくさん見てきたので、非常に説得力があった。

そして第114回。主人公が上京して開いた沖縄料理店は、閑古鳥で経営に行き詰まったけど、苦心して何とか再オープンに漕ぎつける。お客さん第一号のおじさんは“沖縄そば”を食べたけど反応が薄い。でも、数日後にその男性が知り合いを連れてきて“沖縄そば”を注文し「うまくて腰抜かしますよ」と会話しているのが聞こえた。初のリピーター、それも知人を連れて!主人公と一緒に喜んだ。最終回まであと2週間。ここからさらにどう展開するのかデージ(すごく)楽しみにしてます。
「いつかきっと、失った信頼を
取り戻せるはずです」
「もう一度料理がしたいんです!」と
いろんな店で頼み込む
主人公の沖縄料理店で
久々に料理人として野菜を刻む
野菜を切りながら嬉し泣き。静かに
喜びがこみ上げてくる名シーン
「人間はやり直せる、何度でも」
ニーニーがいうから説得力絶大!
「うまくて腰抜かしますよ」名もなき
お客さん第一号がリピーターに
●9月13日…スタジオのセットを飛び出し、街頭で撮影。世界三大映画祭のすべてで最高賞を受賞している監督ジャン・リュック・ゴダールが13日に他界。享年91。映画の歴史を変えたヌーヴェル・バーグの旗手であり、ひとつの時代が終わった。スイスでは合法となる自殺幇助により、医師が処方した薬で自ら命を断ったという。こんな逝き方をした著名人は、僕の知る限りゴダールが初めてだ。
高校時代に名画座で観た『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』には頭をガツンとやられた。前者はスクリーン上から観客に向かって「勝手にしやがれ!」と罵倒、後者はダイナマイトの束を頭部に巻いたシーンが衝撃的だった。学生や労働者のデモが吹き荒れた1968年、ゴダールはカンヌ映画祭に乗り込んで中止に追い込んでおり、その人生は最期まで破天荒だった。さらばゴダール!
●9月12日…ウクライナ軍がハルキウ州の全域を奪還!これでウクライナ南部を占領しているロシア軍への補給路が断たれた。ロシア軍は武器を捨てて撤退しており、パニックぶりが伝わってくる。政治にも大きな動きがあり、モスクワやサンクトペテルブルグ地区など18の地方議会で、議員が連名でプーチン大統領の辞任を要求する声明を発表した。ロシアでは反プーチン発言だけで殺された人がいるなか、これはとても勇気いる行動で、まさに命がけ。署名した議員らは、ロシアをメチャクチャにしたプーチンを国家反逆罪で告発する予定という。大統領を国家反逆罪に、というのがインパクト絶大。
●9月11日…統一教会が引き起こしたトラブルの相談を受けるため、法務省、警察庁、消費者庁などの関係省庁が設置した合同電話相談窓口に9月5日〜9日の最初の5日間だけで計1002件の相談が寄せられたとのこと!内容は献金がらみの金銭トラブルが多く、他にも「生活困窮に陥ってしまった」「親族に信者がいるがどうすればいいか」といった様々な相談が寄せられているという。政府は、典型的な相談内容を抽出して対処方法を国民に示すことを「検討」するとしている。現在進行形で被害が出ているんだから、検討とか悠長なことを言わずに即実行すべきだ。 先日、統一教会側は会見を開いて「最近は信者との間にトラブルは起きていない」と言っていたが、事実は5日間で相談千件だ。こんなに苦しんでいる人がいるのに、教団の目にはトラブルに映っていないことが本当にやばい。
※相談窓口は0120・090590で、今月30日までの平日の午前9時半から午後5時まで受け付け。
●9月10日…昨年末にNHKBSで放送された番組『河瀬直美が見つめた東京五輪』で、虚偽の字幕「五輪反対デモの参加者は金銭をもらって動員された」が流された問題で、放送倫理検証委員会(BPO)は昨日「放送には重大な放送 倫理違反がある」とする意見書を公表した。BPOによると、番組で取材を受けた匿名の男性は、編集前のインタビューで「原爆や原発の反対デモに参加したことがある」と話していたが、五輪反対デモへの参加予定は複数回にわたって否定していた。ところが、番組ではこれらの音声は流されず、「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」という字幕と男性の映像だけが放映された。またNHKは、金銭の授受があったか裏付け取材をしていなかった。


NHKによる虚偽のテロップ「お金をもらって動員されていると打ち明けた」

意見書は「別のデモに関する発言を、東京五輪(反対デモ)のものであるかのように誤信させる編集が行われていた」と指摘。
そして「放送によって、五輪反対デモは確固たる信念を持った者が集まって行われているのではなく、主催者が金銭で組織的に動員し、意向に沿って行動させているという誤った印象を与えることになった」と結論づけた。
NHKの説明によると、大阪放送局の担当ディレクターが河瀬監督や撮影者の島田角栄氏に“無断で”この虚偽テロップをつけたという。放送後、NHKは大阪放送局のディレクターとチーフプロデューサーを停職1カ月とするなど、計6人を懲戒処分にした。

『河瀬直美が見つめた東京五輪』では、河瀬監督が五輪記録映画の監督としての立場から「日本にオリンピックを招致したのは私たちです。ここ数年の状況をみんなは喜んだはず。だからあなたも私も問われる話。私はそういうふうに描く」と発言し、直後からSNSには「#五輪を招致したのは私達ではありません」といったハッシュタグが飛び交い、“お金をもらって反対デモに参加”という嘘の字幕への抗議もあって炎上に近い状態が続いた。
この状況に河瀬監督のツイッターにフォロワーから「自分達に都合が悪いとすぐBPOだの放送倫理違反だの言ってくる人たちの誹謗中傷に負けずこれからも頑張ってください」と擁護する投稿があり、河瀬監督は「はい(キラ星マーク)」と返答。

自分の名前を冠した番組がデマを流しておきながら、批判されると誹謗中傷と受け止める感覚がわからない…。疑問を持たれている点は5つ。
(1)五輪記録映画の取材なのに、五輪反対デモに参加していると確認できない男性を“選んで”取材したのはなぜなのか。
(2)日雇い労働者が多い山谷地区で撮影し、男性の手にビール(未開封)を持たせて公園のベンチでインタビューし、その後に撮影者の島田氏がそのビールを持ち帰っているのはなぜなのか。イメージづくりの演出ではないのか。
(3)撮影が行われたのは8月7日で、翌日は五輪の「閉会式」。もう五輪が閉会するというその前日に、「これから五輪反対デモに参加予定のある男性」という設定に疑問をもたなかったのか。
(4)河瀬氏と島田氏は、事前に見た素材映像に問題の男性は含まれていなかったと主張するが、疑惑の場面は島田氏がインタビューを主導しており、番組内でも島田氏が素材映像を河瀬氏に見せながら「プロの反対側(デモのプロ)もいてるし」と発言し、河瀬氏が取っているメモには「パンクshop店主」「町の変なオヤジ」等と取材対象者を羅列したと読み取れる文字が映っている(実際、店主→オヤジの順で登場する)。明らかに事前に見ているのではないか。捏造に2人が加担した疑いが拭いきれない。
(5)NHKは河瀬監督と視聴者にはお詫びのコメントを出したが、謝罪する対象に五輪反対デモの主催者や参加者が入っていないのはなぜか。侮辱したという気持ちが抜け落ちているのではないか。

実際にデモを行ってきた市民団体は、参加者に金銭を支払ったことは一切ないと主張。そして「参加者を金で動員しているかのような悪質な印象操作がされた。主体的に参加した多くの人々への侮辱だ」と批判。河瀬氏や島田氏に責任はないとするNHKの事後対応についても「担当者のチェックミスで幕引きを図ろうという思惑が働いているのではないか」と疑問を投げかけ、「デマ、捏造が行われたことに対し、当事者として謝罪を求める」とする抗議文を提出した。
デモ参加者の杉原浩司さん「日本で社会運動に参加するのはただでさえ敷居が高いのに、デモは金で動員されていると貶(おとし)め、さらにハードルを上げた。社会運動全体に対する許しがたい攻撃だ」。
いずれにせよ、デモの価値を下げようという悪意がなければ、あんな酷いテロップはつけない。番組名は『河瀬直美が見つめた東京五輪』であり、河瀬氏は自分自身の名前が冠された番組を事前に見ずにオンエアするなど、プロとしてあり得ないことをしている。河瀬監督にはいっさい責任がないというのは違和感がある。
NHKは「再発防止策を着実に実行して、信頼に応えられる番組を取材・制作してまいります」とコメントしているけど、具体的にどんな再発防止策を実行するのかそこが大事なので明らかにしてほしい。
受信料がデマのねつ造・拡散に使われてはたまらない。

※1969年生まれの河P直美監督は、28歳のときに『萌の朱雀』(1997)でカンヌ国際映画祭のカメラドール賞(新人監督賞)を史上最年少で受賞。2007年には『殯(もがり)の森』でカンヌの最高賞に次ぐグランプリに輝き、国際的に知名度が高い。『殯(もがり)の森』はお墓を中心に故人との交流を描き、墓マイラー的にも胸を打たれる良い映画だった。それだけに近年の暴力事件や政権との一体化(政治権力に近すぎる)は残念きわまる。
河瀬監督は2015年に、自身が代表を務める映像制作会社「組画」のスタッフの顔面を事務所内でグーパンチで殴打(理由は不明)、崩れ落ちた相手をなおも暴行し、居合わせた数人の職員は恐怖のあまり別のフロアに逃げ出し、抵抗せずに一方的に殴られたスタッフは顔は腫れ上がり、荷物をまとめて退職したという。
2019年にも映画「朝が来る」の撮影現場で、カメラを回していた河瀬監督が、撮影助手に触れられたことに激怒し、カメラマンの腹を蹴り上げて、撮影監督がチームごと降板している。
今年3月に、映画業界内で性加害などのハラスメントが告発されていることを受け、是枝裕和ら映画監督有志6人が声明を発表した。大切なことなので河瀬監督も耳を傾けてほしい。
「映画監督は個々の能力や性格に関わらず、他者を演出するという性質上、そこには潜在的な暴力性を孕み、強い権力を背景にした加害を容易に可能にする立場にあることを強く自覚しなくてはなりません」
「暴力性を常に意識し、俳優やスタッフに対し最大限の配慮をし、抑制しなくてはならず、その地位を濫用し、他者を不当にコントロールすべきではありません」
●9月9日…沖縄知事選が11日に。玉城デニー氏以外の候補者は統一教会と関わりがあり、「現職VS統一教会」という様相。特に自公が支持している佐喜真淳候補は台湾で統一教会の合同結婚式に参列し、ステージ上で「素晴らしいです。私も非常に感動しております」と称賛している。
この問題を追及された佐喜真氏は「統一教会のイベントを知らなかった」と弁明しているけど、会場内や出入り口には「統一家庭連合」と大きく書かれた「のぼり旗」が林立し、そのロゴマーク入りの白い布を首にかけた100組以上のカップルが集まっており、旧統一協会の式典と一目で分かる。それなのに“知らなかった”という不誠実さ。棒で男女が互いの尻をたたく同宗教の独特の儀式もやっていた。もう1人の候補者、元維新の下地幹郎氏も統一教会のイベントに参加したことがある。
それにしても…佐喜真候補が統一教会とベッタリと判明したときに、公明党(創価学会)は推薦を取り消すかと思ったのに、結局取り消さずに応援し続けたのは大問題だし、この方針に疑問を持つ学会信者の人は少なくないはず。外から見ればカルト宗教の擁護と判断されるわけで、最大の失策だと思う。
岸田政権は、この選挙の直前に来年度の沖縄振興予算の200億円“減額”を発表し、あたかも「知事が野党支持の玉城デニー氏ではダメ、自公推薦の知事(佐喜真氏)にしないと」と県民を脅すようなえぐいことをしている。自民党と統一教会の深い関係が発覚してからの、初の大きな選挙。どのような投票結果になるのか注視しています。

〔追記〕選挙結果が出た。玉城デニー氏が再選したのは良かったけど、佐喜真氏に27万票も入ったことに驚愕。この27万の人は統一教会との癒着はさほど考慮しないということ?たぶん、この結果を見て自民執行部は「佐喜真氏は落選したが、得票差は心配したほどではなかったな」と感じているだろう。実際、もし下地氏が立候補していなかったら保守票は佐喜真氏に入り、かなりの接戦だった。う〜ん。
玉城デニー、無所属・現。当選。33万9767票。
佐喜真淳、無所属・新。27万4844票。
下地幹郎、無所属・新。5万3677票。
●9月8日…東京五輪組織委員会の元理事で、日本のスポーツビジネス界の頂点に君臨する高橋治之氏(78)が、選手の公式ユニフォームなどを担当した紳士服の「AOKI」から総額約2億8千万も金銭を受け取り、大会の公式パンフレットを作成した「KADOKAWA」からも7600万円の賄賂を受け取っていたことが発覚。五輪で公式スポンサーとして契約できるのは、一つの業種に1社だけであるため、多くの企業が「ぜひ我が社を!」と高橋元理事に接近し、元理事はそこにつけ込んだ。スポンサー企業の選定過程は秘密にされている。恐ろしいのは、五輪の正式スポンサーとなったのは60社以上あるため、「AOKI」と「KADOKAWA」だけで収まるとは思えず、既に東京地検特捜部は不動産、建材・住宅設備メーカー、教育などのスポンサーに呼び出しをかけ始めている。

報道で「KADOKAWA」の末端社員が、「現場の人間は真面目に頑張っているのに、上層部が汚職をして企業のイメージが悪くなるのは勘弁してほしい」と肩を落としていたのが印象に残った。
創業者の角川源義(1917-1975)もこの事態を嘆いているだろう。氏は富山出身。青年期に戦争を体験し、28歳で敗戦を迎え、同年秋に「角川書店」を設立した。創業のきっかけとなったのは、たまたま手にした東大教授・河合栄治郎(1891-1944)の著書の欄外に「目がつぶれるほど本が読みたい」と書き込みがあり感動したこと。河合教授は戦前に軍部のテロを批判し、軍国主義や資本主義体制を批判したことから、右翼・軍部などファシズム勢力に弾圧を受け、全著作発禁となり、起訴されて東大を休職に追い込まれ、終戦を見ることなく1944年、失意のうちに53歳で病没した。
その翌年に角川源義は出版社を創業し、4年後、新しい憲法の施行からちょうど2年の5月3日の憲法記念日に「角川文庫」を創刊し、次の刊行の辞を巻頭に刻んだ。素晴らしい名文。

《角川文庫発刊に際して》角川源義 ※抜粋
第二次世界大戦の敗北は、軍事力の敗北であった以上に、私たちの若い文化力の敗退であった。私たちの文化が戦争に対して如何に無力であり、単なるあだ花に過ぎなかったかを、私たちは身を以て体験し痛感した。(略)近代文化の伝統を確立し、自由な批判と柔軟な良識に富む文化層として自らを形成することに私たちは失敗して来た。そしてこれは、各層 への文化の普及浸透を任務とする出版人の責任でもあった。
一九四五年以来、私たちは再び振出しに戻り、第一歩から踏み出すことを余儀なくされた。これは大きな不幸ではあるが、反面、これまでの混沌・未熟・歪曲の中にあった我が国の文化に秩序と確たる基礎を齎(もた)らすためには絶好の機会でもある。角川書店は、このような祖国の文化的危機にあたり、微力をも顧みず再建の礎石たるべき抱負と決意とをもって出発したが、ここに創立以来の念願を果すべく角川文庫を発刊する。
一九四九年五月三日

この高い志を、その子どもが贈賄事件で傷つけるなど、あってはならないこと。しかも平和の祭典である五輪をめぐっての汚職。いま一度、創業者の言葉に耳を傾けるべき。
※長女に作家の辺見じゅん(1939-2011)、長男に角川春樹、次男に角川歴彦(つぐひこ)。

 
角川源義の墓(東京都東村山市の小平霊園)

/ちなみに、岩波文庫の発刊の辞も感動的。こちらはもっと古く、戦前の1927年、治安維持法の施行の2年後。これを書いた岩波茂雄は日中戦争に反対し、発禁となったリベラルな書籍を刊行した罪で戦時中に有罪判決を受けている。覚悟の人。

《読書子に寄す 岩波文庫発刊に際して》岩波茂雄※抜粋
真理は万人によって求められることを自ら欲し、芸術は万人によって愛されることを自ら望む。かつては民を愚昧ならしめるために学芸が最も狭き堂宇に閉鎖されたことがあった。今や知識と美とを特権階級の独占より奪い返すことはつねに進 取的なる民衆の切実なる要求である。岩波文庫はこの要求に応じそれに励まされて生まれた。それは生命ある不朽の書を少数者の書斎と研究室とより解放して街頭にくまなく立たしめ民衆に伍せしめるであろう。

※「民衆」が強調された名文です。

//イギリスのエリザベス女王(在位70年)が他界。享年96。新国王は長男チャールズ皇太子が継ぎ、国歌の歌詞はゴッド・セイブ・ザ・キングに。
●9月7日…読者に保守層が多い読売新聞でさえ国葬反対の世論が過半数超えに。岸田首相は国葬実施の理由を「わが国は暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示すためだ」という。もちろん民主主義は大切だ。でも、新聞・テレビなどほぼ全てのメディアで、国葬に反対する声が賛成を上回り、しかも賛成30%反対60%などダブルスコアになっている調査もある。世論は数十億もの税金を投じる国葬ではなく、内閣葬や自民党葬を求めているのに、その過半数の声を無視して国葬を強行するのは、それこそ首相が重視している民主主義に反することではないのか?
最近の物価高により、貧困家庭の子どもにボランティアで食事を提供する“こども食堂”は、どこも運営が大変な状況ときく。アベノミクスで格差が拡大したことを考えると、国葬の費用は未来をになう子どもたちの支援に使う方が、安倍さんも喜ぶのではないだろうか。
●9月6日…1ドルが144円なんですけど!しかも、144円でストップする理由がないため、もっと円安になる可能性がある。安倍政権が始めた“異次元の緩和”の副作用。円を刷りまくったら、当然、円の価値は下がる。
●9月1日…先日出演したNHKラジオ『ラジオ深夜便 世界偉人伝・その16』が聴き逃し配信にアップされました!リンク先の“開始4分付近”から約15分、ニューヨークに眠る偉人について語っています。ベーブ・ルース、ラフマニノフ、ジョン・レノンなどを取り上げ、現地の方との交流など旅の話もあります。最後にジョンの『イマジン』をオンエア。事前に「もし可能ならイマジンを…」と思い切ってお願いして良かったです。
※それぞれの墓所に印象的なエピソードがあります。以下の画像を見ながら聴取されると現地の状況がわかりやすいと思います(配信は9月6日の24時まで)
ベーブ・ルースの墓 ラフマニノフの墓
ヴァルハラ駅 ジョン・レノン追悼碑







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