(14号)
『Microsoft が車を作ったら』

かつて、ビル・ゲイツ氏は、こんなことを言ったそうだ。

「もしGMがコンピューター業界のような絶え間ない技術開発競争に さらされていたら,私たちの車は1台25ドルになっていて,燃費は 1ガロン 1000マイルになっていたでしょう。」

これに対し,GMは次のようなコメントを出したと言われている。
「もし,GMにマイクロソフトのような技術があれば,我が社の自動車の性能は次のようになるだろう。」

1.特に理由がなくても,2日に1回は クラッシュ(衝突)する。
2.ユーザーは,道路のラインが新しく引き直されるたびに,新しい車を買わなくてはならない。
3.高速道路を走行中,ときどき動かなくなることもあるが,これは当然のことであり,淡々と これをリスタート(再起動)し,運転を続けることになる。
4.何か運転操作(例えば左折)を行うと,これが原因でエンストし,再スタートすらできなくなり,結果としてエンジンを再インストールしなければならなくなる こともある。
5.エアバッグが動作するときは「本当に動作して良いですか?」という確認がある。
6.マイクロシステムズと提携すれば,もっと信頼性があって,5倍速くて,2倍運転しやすい自動車になるのだろうが,全道路のたった5%しか走れないのが問題である。
7.オイル,水温,発電機などの警告灯は 「general car fault」という警告灯一つだけになる。
8.GMは,ユーザーのニーズに関わらず,オプションとしてRand McNally社(GMの子会社)製の豪華な道路地図の購入を強制する。もしこのオプションを拒否すると,車の性能は50%以上も悪化する。そして,GMは 司法省に提訴される。
9.エンジンを止めるときは,「スタート」ボタンを押すことになる。

なかなかGMもやりますね。



(24号)

映画『シックス・センス』について、周囲の反応(声)を以下に大別してみた。

@チョ〜怖いホラー映画!独りで観てはダメ!
A難しかった。秘密って何?ブルース・ウィリスと関係ある?
Bこの「オチ」、何かと似ている。パクリだ。
C素晴らしすぎ!涙が止まらない!助かった!

@は、字幕を読めず、画面だけしか観てない人。たぶんストーリーがあると思っていない…。
Aは、テレビの見過ぎ。垂れ流し状態のインスタントな情報を受け取るばかりで、自分の頭を使って推測、洞察することに慣れていない。少し情報(ヒント等)が減っただけで何も分からなくなる。
Bは、話を分かった上での感想であるから、ある意味僕と最も離れたとこにいる人間だ。あえて言おう、木を見て森を見ず、と。
C乾杯。お互いの過去に。乾杯。

僕が思うに、@〜Bの人間には共通点がある。彼らは基本的に幸せな人生を歩んでいるのだ。この映画に「感動できない」のではなく「感動する必要がなかった」のだ。率直にそう思う。非難しているのではない。羨ましいかぎりだ。
逆に言えば、この映画で感動する人間は不幸な者、そういうことだからだ。

僕は、人生をやり直したい、否、正確に言えば、人生のあの場面をやり直したい、そんな思いに日々ドップリ首までつかって今日を生き長らえている。
・・・あの死者たちを他人事として見ることが出来ない。連中は、僕そのものだ。

僕は次の2点で高得点にした。
ひとつは僕の孤独感が死者たちによって癒されたこと。もうひとつは、「取り返しがつかぬ」と後悔し続けていることを、死後でも、「やり直せる」という夢を、その可能性を与えてくれたこの作品の優しさに!

あの「オチ」はもちろん重要なポイントだ。
だが映画100年史に残るシーンとなると、おばあちゃんをめぐる車内での母子の会話シーンであり、少女に「何か言いたいことある?」のシーンとなる。あのウィリスの「オチ」は、“仕上げ”or“トドメ”みたいなもんでクライマックスではない。

これが映画だというのは十分に承知している。僕はこの映画からチャンスをもらい、その事をすごく感謝している。

結論。僕はシックス・センスを観て、救われたのだ。
自分で作り出した地獄からね。

P.S.“ホラー映画(あえて)”を観てオバケが怖くなくなった・・・なんて、奇跡のような映画じゃないか!





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