至福!傑作仏像写真館・25選+α
★向源寺(滋賀、渡岸寺=どうがんじ) 十一面観音〜平安初期/9世紀初頭・国宝
正面は普通の観音様 | だが後頭部は!これが《暴悪大笑面》だ! | 真後ろで爆笑しておられる |
滋賀県高月町向源寺の十一面観音(国宝)。当寺は観音様の後頭部にある暴悪大笑面 を拝観者が鑑賞出来るように、観音様の背後に通路があるうえ(普通は仏の背後に 回り込めない)、わざわざ大笑面にスポットライトを当てて下さる素晴らしいお寺だ! |
記念すべき国宝第1号、京都広隆寺の弥勒菩薩!ため息が出るほど美しい。指の一本一本に見とれてしまう。1960年、この麗しい姿に我を忘れた大学生が、頬ずりをしようとして薬指を折ってしまった。アホタレ!でも、その気持ち分からんでもない…。はぁ〜、ウットリ。 以下はこの仏を前にした、ドイツ人哲学者カール・ヤスパースの言葉→ 「私はこれまでに古代ギリシャの神々の彫像も見たし、ローマ時代に作られた多くの優れた彫刻も見てきた。だが、今日まで何十年かの哲学者としての生涯の中で、これほど人間実存の本当の平和な姿を具現した芸術品を見たことはなかった。この仏像は我々人間の持つ心の平和の理想を、真に余すところなく最高度に表しているものです」。 ※ちなみに国内の半跏思惟像は約30体 |
電話で事前予約をして許可を得た者だけが拝観を許される秘仏! 34cmと小さいはずなのに、見ているうちにドンドン大きく見えて くるから不思議。それだけ存在感がケタ違いにデカイということか。 この仏に出会えただけで生きて来た甲斐があった! |
こちらは宝物館にありいつでも拝観可能。前に来ると肩の余分な力が抜けてホッとする。命の洗濯って感じ。もう最高! |
北鎌倉東慶寺の水月観音は2体。その両方がこの世のものとは思えない大傑作!この悠然とリラックスされた、美しいたたずまいを見よ!足を崩し、右手をついて、静かに水面へ映った月を愛でていらっしゃるお姿だ〜ッ! |
見事な角。 |
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ご主人たまは顔が6面、腕が6本、足が6本 | ヨロシクネッ! | 我らがチョッパー! |
自分がこれまでに拝観した仏像で一番「カワイイッ!」って思ったのが、この醍醐寺の大威徳 明王を背中に乗っけている水牛!人気マンガ『ワンピース』に出てくるチョッパーにソックリ! |
高さは2m11cmと けっこう大きい! |
1400年目の優雅な微笑み。 |
指のラインがホント美しい(ハァ〜)。天衣 の裾(写真下)は前方に向かってカーブ しており、珍しいデザインだ。背後の支柱 も竹を模して凝りまくり。 |
ほ、細ッ!足はスラリと 長く、まるでスーパー・ モデル。9頭身はあるん じゃないだろ〜か?? |
百済観音がルーブル美術館で公開された時、フランスでは“日本のヴィーナス”と大絶賛され、1ヶ月で30万人もの人々が足を運んだという。世界の人々を虜にする“美”がこの仏像にはあるのだ。百済観音は横からの姿も大変美しいため、法隆寺では側面から鑑賞出来るようになっていた。国内最古級の仏でありながら、時空を超えて人の魂を揺さぶる最高度の美しさを備えている。 このクスノキから彫られた仏像の出生は謎に包まれている。名に“百済”とついてるものの、当時の半島では仏師がクスノキを使った作例はなく、どうやら日本国内で作られたようなのだ。ところが飛鳥の都には、百済観音と同タイプの細身で長身の仏は他にまったく残っていない。これほど腕の立つ天才仏師なら大量に仏を彫っているハズなので、何も記録が残っていないわけがないのだ。一体全体どこで生まれた仏なんだろう? |
●文芸評論家・亀井勝一郎の『大和古寺風物誌』から抜粋
(1937年に初めて奈良を訪れて) 始めどのような座像にも心をひかれなかった。殊に巨大であればあるほど。しかし立像の美しさは言語に絶した魅力をもって私を圧倒した。わけても法隆寺金堂に佇立する百済観音は、仏像に対する自分の偏見を一挙にふきとばしてくれた。このみ仏の導きによって、私は一歩一歩多くの古仏にふれて行くことが出来たと云ってもいい。 仄暗い堂内に、その白味がかった体躯が焔(ほのお)のように真直ぐ立っているのをみた刹那、観察よりもまず合掌したい気持になる。大地から燃えあがった永遠の焔のようであった。人間像というよりも人間塔--いのちの火の生動している塔であった。胸にも胴体にも四肢にも写実的なふくらみというものはない。筋肉もむろんない。しかしそれらのすべてを通った彼岸の体躯、人間の最も美しい夢と云っていいか。殊に胴体から胸・顔面にかけて剥脱した白色が、光背の尖端に残った朱のくすんだ色と融けあっている状態は無比であった。全体としてはやはり焔とよぶのが一番ふさわしいようだ。
初めて奈良へ旅し、多くの古寺を巡り、諸々の仏像にもふれた筈なのに、結局私の心に鮮かに残ったのは百済観音の姿だけであった。云わばこのみ仏を中心として、他の多くが群像としておぼろげながら眼に浮んでくる、そういう状態であった。私の初旅の思い出はつまりは百済観音の思い出となるのである。
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紅葉で有名な永観堂のご本尊は、世界唯一(?)のお顔が横を向いていらっしゃる阿弥陀如来像だ。この阿弥陀様は“みかえり阿弥陀”と呼ばれており、後に続く者が遅れていないか、振り向き確認しながら少しずつ進んで下さっている、めちゃくちゃ優しい阿弥陀様だ〜! (T_T) ウルウル |
京都・善願寺にある樹齢千年の御神木には、現代を代表する仏師・西村公朝さんが、一心不乱に一日で彫りつけた不動明王が鎮座している!大木に直接仏像が彫り込まれたのを見たのは初めて。彫り方によっては木を枯らしてしまうので、生木への彫刻はとても難しい。西村氏は植物の専門家とタッグを組んで制作に挑んだという。 この神木が元気に生きているだけに、幹に彫られて生命の一部となった不動さまの存在感はハンパじゃない。その迫力に圧倒されたッ!!(彫られて半世紀がたち、周囲の皮が不動さんを取り込み始めている。西村氏「あと百年もすれば完全に見えなくなるでしょう」。) |
聖観音(地獄道) | 千手観音(餓鬼道) | 馬頭観音(畜生道) | 十一面観音(修羅道) | 准胝観音(人間道) | 如意輪観音(天上道) |
京都・大報恩寺は、応仁の乱の兵火を奇跡的に免れた京都最古の寺だ。観音菩薩は主に6形態あるが、この大報恩寺の霊宝館には6バージョン全ての観音が勢揃いしている!この様に完全な形で残っているのは日本でココだけとのこと。各仏の高さは190cmもあり、ズラリと居並ぶとかなりのド迫力! 6菩薩全てが凛とした優雅さを備えており、身体を覆う衣は木像とは思えぬほど柔らかそうだ(准胝観音は前部でリボンを結んでおり何気にオシャレ!)。一体だけ坐している如意輪観音は、腕が6本あるのに違和感なく調和しており、全然異形の姿に見えない(すごく自然体のリラックスした姿に見える)。左端の聖観音は実に端正なたたずまいで、像の内部から気品が炸裂している。とにかく、6体ともヤバイほど崇高なオーラがスパークしまくっているッ! |
吽形(うんぎょう) | 阿形(あぎょう) | 超エキセントリック!「クゥホォォォオオオ」 |
シヴァの髪はガンジス河になっており、向って左側の髪の中にガンガー神が泳いでいた。 ガンジス河はシヴァの頭部から体を伝って流れ始めたので聖なる河とされている。 |
様々なシヴァ神(10世紀) | 正面。がに股バージョン | 裏。背後からも良い感じ |
シヴァが蛇を振り回して海をかきまぜ陸地や生命が生まれた。 (「よぅ!」って感じが、新薬師寺の“ドッコイ如来”とオーラが似ていた) |
ガルーダ像(10世紀)。ヴィシュヌ神の乗り物で 羽が生えている聖鳥。日本の天狗の原型 |
Mohini神(11世紀) 従者と共に腰のひねり具合から素晴らしいフェロモンが漂っている |
不覚!名前をメモるの忘れてた(涙) ご存じの方は是非ご一報を! |
新薬師寺本堂〜奈良時代(国宝)747年建立 微妙に屋根の中央が下がっており、繊細で美しい曲線を作っている。一方、屋根の 両端は鋭角に伸びており、実にスタイリッシュ。温かさとストイックさを兼ね備えた奇跡の デザイン。鳥が羽を開いているようにも見える。※かつては僧一千人の大伽藍だった。 |
秋篠寺本堂〜鎌倉時代(国宝) この何とも言えない安定感!見てるだけで安心する。白壁と茶色の柱との コントラストも非常に美しく、屋根の先端が二重になっているのもかっこいい! |
自分は建築物を見て、巨大さに圧倒されたり、複雑な装飾に感心したりすることはあっても、“癒された”という体験はなかった--奈良で新薬師寺と秋篠寺に足を運ぶまでは。この両寺では、本堂と向き合った瞬間に言葉にならないほどの感動を覚え、足が一歩も動かなくなった。生まれて初めて建物に“癒される”という強烈な体験をした。屋根の角度、その高さと広がり具合、お堂全体の縦横の対比、白壁と茶色の柱の色の響きあいなど、両寺はそのすべてがパーフェクトに調和していた。見れば見るほど気持ちが安らいだ。この感動は自分でも不思議だった。小説や映画なら登場人物の心の動きに感情移入して感動するわけだし、仏像なら語りかけてくるような穏やかな表情に心を奪われるわけだけど、建物はそこに“ただ在る”だけ(よく言えば何も押し付けてこない)。それなのに、こうも心を魅了され癒されてしまうのは本当に興味深い。秋篠寺は約800年前から、新薬師寺に至っては1250年前から同じ場所にあり、共に本堂が国宝に指定されている(本当に現代まで残って嬉しい!)。 タイムマシンで古代の奈良に飛び、設計者にひと目会いたいと心から思った!! |
建仁寺の法堂(はっとう)〜1765年 お寺の創建は1202年、京都最初の禅寺で開山は栄西。応仁の乱など兵火で焼かれ、この法堂も江戸中期のもの。 でも新しくたって良いものは良い!建物から伝わるこの深い安心感、絶対に黄金律がどこかで発生しているハズ! そして右写真の枯山水!ひとしずくの水滴が落ちた後に木が生れたような、とっても素敵なお庭ッス! |
幻想的な夜のライブ |
運慶20代のデビュー作「大日如来 坐像」(国宝)を収めた多宝塔! |
巨大ガラスの向こうにお姿が見える けど、ガラスが反射して見にくい。 |
…と思っていたら、足元にこんなものが!「広い方 をガラスに押付けて覗くとハッキリと見えます」と 使い方が書かれていた!厚紙で作られた眼鏡だ。 |
「なるほど、これは見やすい!」 | 「おお〜!」感嘆する老夫婦。 | 800年の時を超えた極彩色の世界がそこにあった! |
釈迦の弟子を羅漢と言う。この寺には1200人 という膨大な数の羅漢さんがおられます! |
見渡す限り、羅漢、羅漢、羅漢! |
静かな山の中。周囲の緑が岩に染み込む |
紅を塗った羅漢さん | 左奥、逆さまの羅漢さん(笑) | 花に埋もれた羅漢さん♪ | コケが髪みたいに見えるね〜 |
グッド・スマイル!(*^o^*) | 頑固じいさん | モヒカンみたいに草が…! | 楽器を持った羅漢さん | ウォークマン!何でもあり | 漱石を大切に抱きしめて |
本堂右奥にあった仏像を見てビックリ、なんとマリア様が仏像になった!(胸元に十字架が彫られている!) “宗教は平和を築く為にある。宗教の違いを理由に戦ってはダメだ”そんな仏師公朝さんの祈りが込められた像 |
触覚がくい込んだ跡が! |
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問題の石仮面 | おヘソに注目!し、信じられんッ! | 「URRRYYY!」あまりにデンジャラス! |
人間を吸血ゾンビに変えてしまうマンガ『ジョジョの奇妙な冒険』の石仮面!古代アステカの地で発見された石仮面は、1939年に欧州で確認されたことを最後に歴史上から姿を消していたが、なんと高野山の「深沙(じんじゃ)大将立像」がヘソに装着していた!この写真は怒髪天を突き、暴走モードに入っているところをスピードワゴン財団が数十名の死者を出しながら命懸けで撮影したもの。紫外線ビームの照射で石化した決定的瞬間だ。ご覧の様に、首からは生命エキスを吸い取った犠牲者の頭(6人分)をぶらさげ、吸血ゾンビのトレードマーク“蛇”を腕に巻いている!(両膝が象の頭に変化していることから、もはや吸血ゾンビではなく、「あらゆる生物に変化可能な“究極生命体”では?」と恐怖の指摘をする研究者も!) |
BSでオンエアされた『仏像100選』から、訪れてみたくなった10ヶ所をチョイス!どの仏像も、TVのモニターを通して見てるだけで美しさや迫力に圧倒された。一体、実物はどんなに素晴らしいだろう! ●覚園寺(鎌倉)の薬師如来坐像 ●慈恩寺(山形、寒河江市)の十二神将立像 ●那智山 青岸渡寺(和歌山)の如意輪観音坐像 ●大悲王院(福岡、前原市)の千手観音立像 ●浄土寺(兵庫)の阿弥陀如来立像 ●定福寺(高知)の六地蔵(笑い地蔵) ●長谷寺(奈良)の十一面観音菩薩立像 ●宝菩提院・願徳寺(京都)の菩薩半跏像 ●願成就院(静岡)の毘沙門天像&制多迦・矜羯羅童子像(柴門ふみさん曰く「演技後に点数が出るのを待ってる浅田真央ちゃんの顔ソックリ(笑)」。 いや〜、この10ヶ所に早く足を運びたいッス!(近隣にお住まいの方は訪問されてみては?)2008.2.29 |
●当ページの資料元 古都ほとけ出会い旅 日本放送出版協会 1000円 向源寺のポストカード 広隆寺のポストカード 中宮寺のポストカード 東慶寺のポストカード 六波羅蜜寺のポストカード 薬師寺のパンフ本 発行・薬師寺 醍醐寺のパンフ本 発行・醍醐寺 法隆寺のパンフ本 発行・法隆寺 永観堂のピンナップ その他、自分で撮った写真など。 |
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