〜04.7.25 ロック・オデッセイ2004〜
ザ・フー(The Who)初来日LIVE・レビュー








これは特撮でもCGでもない!! 若かりし頃のザ・フー 60になっても熱いッ!



04年7月25日、大阪ドームの『ロック・オデッセイ2004』に行って来た!目当ては初来日した英国の伝説的バンド「ザ・フー」!フーがデビューしたのは1964年。つまり結成から40年目の来日だ。ギターのピートは現在59才、ヴォーカルのロジャーに至っては60才!(ベースとドラムは既に他界している。)メンバーが還暦になった今、正直日本でフーのライブが見られる日が来ようとは思わなかった。日本では洋楽ファン以外に知名度の低い彼らだが、フーは史上初めてロック・オペラ(劇中のセリフがすべてロック)を創り上げ、NYのメトロポリタン歌劇場といったクラシックの聖地にロック音楽を流すという、前代未聞の快挙を果たした神バンド。英国本国での評価は1.ビートルズ、2.ザ・フー、3.ストーンズという位置づけであり(少なくとも僕が出会った英国人は皆そうだった)、ストーンズが来日して「やっぱロックはストーンズだよ」と周囲がフィーバーしてるのを見る度に、フーのファンとして歯ぎしり&地団駄を踏んでいた(ストーンズも好きだけどネ)。
 
今回ついにフーが来日し、社会的事件になるかと思いきや、大阪ドームの1階スタンド席は3割しか入っておらず、2階スタンド席に至ってはゼロ!アリーナだけは何とか埋まっていた。日本の人口は1億3千万人。当日は天神祭りの花火大会と万博の野外フェス(ミスチルや一青窈が出てる)がぶつかったとはいえ、あらためてフーの知名度の低さを痛感した(いや、他にエアロスミスやウルフルズも出たんだけど)。
フーは絶対にバンド名で損をしている。そりゃ“ザ・フー(あんた誰)”よりも“ディープ・パープル”“キング・クリムゾン”の方が圧倒的にクールだ。っていうか、“レッド・ツェッペリン”の名付け親はフーのキース!
他所のバンドにそんなイカシた名前を付けるより自分のトコを何とかしろー(笑)。友人に「フーを聴いて欲しいッス」って言って「フーって誰?」というダジャレのような返答が返ってきたのを、これまで何度体験したことか…。
 
待望のライヴは機材の不調で予定の17時から20分遅れでスタート。僕は早く始まれってヤキモキしたが、隣席のおじさん2人組が「40年も待たされたんだ。今さら30分くらい屁でもない」って話してるのを聞いて、そうだよねって思った。演奏された曲数は全15曲。ステージの彼らは、想像を遥かに上回る、空前絶後のカッコ良さだった!ピートは“風車奏法”といって腕をグルングルン回転させる独特の弾き方を披露してくれたし(後ろの席から「出た!腕コプター!」の声)、ロジャーはマイクコードを握ってカウボーイのようにブンブンと頭上でマイクを振り回していた。亡くなった天才ドラマー、キース・ムーンの代わりがリンゴ・スターの息子ザック・スターキー。キースのドラムは、音の隙間という隙間に極限までオカズ(装飾音)が入っており、アドリブだらけで演奏には計算が微塵もなく「コピー不可能」と言われている。そのキースのドラミングをザックは見事に再現していた!軽快なのに音に重みがある独自の「歌うドラム」を、あそこまでコピーできるとは!(単に技法が似ているのではなく、魂がキースのそれだった!ザックがここまで凄いとは思わなかったッ!)

    腕コプター旋回中!!(『The Kids Are Alright』から)

本ステージのラスト3曲は“愛の支配(by四重人格)”“マイ・ジェネレーション”“無法の世界”というロック史上の大傑作が並び、続くアンコールがなんと“ピンボールの魔術師”から始まるロック・オペラ『トミー』のメドレー!僕の斜め前の同世代の男性は、途中まで縦ノリだったのが、最後の曲“リスニング・トゥ・ユー”では感動のあまり両手を合わしたままうつむいてガクガク震えていた。隣席のおじさんはひっきりなしに涙を拭ってるし、客席はもうえらいことになってた。僕も60兆個の細胞すべてにフーのサウンドを刻み付けようと、魂を底の底まで完全に開放し、アチラの世界にトリップ。終わった瞬間は陶酔していて、意識が戻った時に思わず「ありがとーう!」って叫んだッ!(☆o☆)

まだ三十路の僕が言うのもなんだけど、長生きしてりゃ色々楽しいことも待っている。フーの来日なんて、去年までは夢のまた夢だった。こういうことが先に待ってるから人生は面白い。生きて、生きて、生き抜くぞー!!

※フーの後はエアロスミス。エアロも好きだけど、フーを聴いた後ではロック演歌。来日しすぎて日本のバンドと思われてるんじゃないのか(笑)。とはいえ、“ドリーム・オン”と“リヴィング・オン・ジ・エッジ”は別格!あの2曲を聴く為に最後まで残っていたようなもの。ギターのジョー・ペリーが「さっきのフーは本当に素晴らしかったなぁ。ほんと、フーは良かった」としみじみステージ上で語っているのを聞いて、前から好きだったジョー・ペリーの好感度が、さらに百万倍アップ!
 
※僕が初めてフーを知ったのは高校時代に見た映画『さらば青春の光』から。映画の使用曲がどれもやたらにカッコ良かったのでパンフを見たら全曲がフーで、映画が『四重人格』というアルバムを元に作られた事を知った。僕にとっての初ライヴは1989年10月、ロンドンの再結成公演。当時21才の僕はたまたま同時期に英国ホームステイ中で、歓喜して聴きに行ったんだ。ところが前席に190cmクラスの男性が3人並び人間山脈が出来てしまった。おかげでライブなのにラジオ状態。そういう意味でも、今回の来日LIVEは実質的なフーの初体験になった(涙)。
来日ライブの模様は04年9月18日にスカパーでオンエアとのこと。フーはこの後7月28日〜8月4日までオーストラリア、8月7日〜9日がUSAでツアーLIVE。追っかける人は参考に。





“怒れる若者”をアピールするため、
ライブの最後は楽器を木っ端微塵に。
ロジャーのマイクもブンブン旋回!
ピートは一人マトリックス!!




★ザ・フーの元ドラマー、キース・ムーンの墓へ

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