「芸術を生むために日々努力をしている人に感謝します。僕は芸術なしでは生きられない」(S・ソダーバーグ監督、アカデミー賞受賞式にて) 「人間性への信頼を失ってはならない。人間性とは大海のようなものである。ほんの少し汚れても海全体が汚れることはない」(ガンジー) 「私は祖国を愛している。だが、祖国を愛せと言われたら、私は遠慮なく祖国から出ていく」(チャールズ・チャップリン) 「後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ」(マーティン・L・キングJr) 「私は貴方の意見には反対だ。しかし、貴方がそれを言う権利を、私は命にかけて守る」(ヴォルテール/S・G・タレンタイア) |
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文芸ジャンキー・パラダイス(文ジャン)へようこそッ!! このサイトは映画、文学、音楽、マンガ、絵画等あらゆる芸術ジャンルと偉人たちの『お墓』情報を、ド根性文芸研究家カジポン・マルコ・残月(56)が、 鬼神の如く全世界へ紹介する、愛と狂気と執念の電脳空間!旅&墓関連の掲載画像は怒涛の1万枚、総コーナー数は100ヶ以上、容量25ギガ! うっかり足を踏み入れたのも何かの縁、この文芸天国にトコトンつきあってもらいましょう。そう、毒を喰らわば皿まで!ビバ、アート・サンダー!! この世は芸術であふれ返っている!人間に他者への共感力があるからだ。芸術は人類が分かりあえる証拠!人間は国籍や文化が違っても、相違点より 共通点の方がはるかに多い。常にこれを胸の中に。他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」! 芸術は難しくない!敷居を少しでも低くして全人類が親しめるものにすることが、このHPの主旨ッス! |
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【6月14日のおすすめ番組】 | 【6月15日のおすすめ番組】 |
●10時50分NHK『ジャイアンツ対ドジャース』…ナ・リーグ西地区の首位争い。 ★16時25分NHK『アラジン』…魔法のランプを手に入れた青年アラジンの愛と冒険。アカデミー作曲賞、歌曲賞。 ●18時25分Eテレ『アニメ アン・シャーリー(11)』…母校の教師となった16歳のアン。村の改善会を設立し奮闘。 ●21時40分Eテレ『アニメ 夜廻り猫(11)今日の出来事』…心で泣く人のもとへやってくる“夜廻り猫”の遠藤平蔵。 ●22時Eテレ『おとなのEテレタイムマシン 83歳のアンパンマン〜やなせたかしの真剣勝負』…2002年放送の名作。 ●22時50分Eテレ『マチスコープ あすふぁると?』…道路はどうやって造られている? ●23時Eテレ『ETV特集 世界はことばで満ちている』…ろうの写真家が挑み続けてきたのは「“ことば”の意味を広げること」。その真意とは?独自の世界観を世に問う写真展までの日々を追う。 ●23時45分NHK『アニメ GAMERA ―Rebirth―(11)さよなら僕の夏』…戦闘シーンは見応えあり。 |
●5時10分NHK『浮世絵EDO−LIFE べらぼうの世界 絵の中の数字を探せ!江戸の遊び心』…鑑賞入門。 ●8時25分NHK『えぇトコ 文楽でめぐる秋のふたり旅〜大阪 お初天神から文楽劇場』…名作「曽根崎心中」の文楽人形・徳兵衛とともにキタからミナミを旅する。 ●11時NHKBS『ジャイアンツ対ドジャース』…大谷出場予定。 ●15時半Eテレ映画『美女と野獣』…魔法で野獣の姿に変えられてしまった王子。アカデミー作曲賞、歌曲賞。 ●19時半NHK『ダーウィンが来た! 「無人カメラは見た!動物たちのご近所ライフinドイツ』…ドイツ東部で150台の無人カメラを4年間設置。 ●20時NHK大河『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺(23)我こそは江戸一利者なり』…耕書堂は江戸で大注目の本屋に。 ★21時NHK『NHKスペシャル 人体V 第4集 果てしなき命の探求』…8年にわたる人体シリーズ完結編。私たちの健康を支える医学の進歩、そして命の意味とは。 |
【6月16日のおすすめ番組】 | 【6月17日のおすすめ番組】 |
●8時NHKBS『ジャイアンツ対ドジャース』…大谷出場予定。 ●8時NHK『あんぱん 第12週「逆転しない正義」(56)』…モデルは『アンパンマン』のやなせたかし先生ご夫婦! ●10時5分NHK『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。 ★19時半NHK『クローズアップ現代 変容するアメリカ 混乱の裏で何が』…「自国第一」を貫くトランプ政権のアメリカ。内外で反発や戸惑いの声も上がる中、その政策を強く支持する人々の思いとは。アメリカの変容の実態と世界への影響を探る。 ●19時半Eテレ『偉人の年収 How much? 戦国大名 上杉謙信』…“越後の龍”上杉謙信の素顔に迫る。 ●21時NHKBS『英雄たちの選択 選/月影の男〜天下人の弟 豊臣秀長』…万事に派手な兄秀吉と対照的な性格ながら、武将として政治家として卓越した能力を秘めていた秀長。豊臣政権を支え続けた月のごとき生き様をみつめる。 ●22時NHK『映像の世紀バタフライエフェクト選 香港百年のカオス 借り物の場所借り物の時間』…漁村から国際都市へ。 ●22時Eテレ『グレーテルのかまど アン・シャーリーのいちご水』…ラズベリーで赤く輝くコーディアルとレイヤーケーキに挑戦。 |
●8時NHK『あんぱん 第12週「逆転しない正義」(57)』…モデルは『アンパンマン』のやなせたかし先生ご夫婦! ●10時5分NHK『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。 ●11時NHKBS『パドレス対ドジャース』…大谷出場予定。 ●13時NHKBS映画『勝手にしやがれ』…鬼才ゴダール監督初の長編映画。自由奔放に生きる若者を、斬新な演出で鮮烈に描き、その後の多くの映画作家に影響を与えたヌーベルバーグの金字塔。自動車泥棒ミシェルの鮮烈な青春。 ★19時半NHK『クローズアップ現代 「わが町に来てほしい!」過熱する外国人労働者“争奪戦”』…地域の人手不足を補うために、公営の日本語学校の開設や、方言の指導、外国と直接協定を結ぶなど、独自の受け入れ策を打ち出す自治体が増加。しかし、住民の間には波紋も。「税金の使いみちとして納得できない」などの意見が。人手不足に直面する日本で、外国人労働者と共生する社会をどう築くか。 ●22時Eテレ『先人たちの底力知恵泉選 江戸幕府の支柱を作った南光坊天海物事の先を見据えろ!』…家康亡き後その神格化に尽力し、江戸幕府260年の支柱を築いた天海。日光東照宮に家康を東照大権現として祀った後、各地に東照宮を建立するよう呼び掛け、最盛期には東照宮は全国に700社以上も存在したといわれる。 |
オーストラリアで黒澤監督特集が催され、そのおかげで日本人観まで好転した。 パスポートだけでなく芸術の力で私達がいかに守られていることか(井上ひさし)作家 |
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残月徒然日記(最新文芸情報) ★ほっこり更新!日々前進!笑門福来!★ ![]() (体調やペース配分を考えて、ごゆっくりどうぞ)』 ![]() ※時事問題は新情報が次々と出てきて日記の更新が追いつかない。僕が注目しているニュースはツイッターの方でも流しているので、よろしければフォローして頂けると有難いです。r(^_^;) −−−−−−−−− ★『残月徒然日記』バックナンバー ★管理人紹介番組(墓マイラー) ★BBCニュース日本語版 ★脱「愛国カルト」のすすめ ●6月13日…「生きる目的は“感じる”こと。呼吸同様に大切。感覚や愛情もなく怒りや悲しみもなければ、息は時を刻む時計の音と同じ」 芸術も感動も禁じられた近未来を舞台にした傑作SF映画『リベリオン』(吹替)がYouTubeで無料公開中!(文末にリンク) そして本日13日は劇中に詩が登場するイエーツ生誕160年であり、お墓参りの話も合わせて紹介します。 『リベリオン』は第三次世界大戦の後を描いた作品。“第四次世界大戦になれば絶滅する”と考えた人類は「戦争根絶の為には感情を消すしかない」との結論に達し、芸術や文学など感情を刺激するものは全て違法とし、感動の涙を流せば“感情規制法違反”で逮捕・処刑する時代に。そこまで徹底せねばまた戦争になると政府は考えた。 しかし、人々の中には「戦争を防ぐ為とはいえ、生きている証である感情を消し去っては、既に絶滅しているようなもの」と、詩集や絵画を隠し持つ者がいた。彼らの地下組織は『モナリザ』など人類の遺産の名画を焼却させぬよう隠し、音楽(ベートーヴェン第九のレコードなど)を守ろうとする。 一方、主人公は法の番犬・特殊部隊のエリート。違反者を摘発しては弾圧を加えていたが、ある日、価値観がゆらぐ出来事を体験する−−−。(ここまで映画の導入部分。この先は本編で!) ![]() この映画では、アイルランドの詩人イエーツの詩が象徴的に登場し、その美しくも切ない言葉が映画の鑑賞後も心に残り、私は2015年にアイルランドでイエーツの墓参りをしました。墓地の側にしゃがみ込んだイエーツの銅像があり、その手前の地面には劇中に登場した次の詩が刻まれていました。 《私に金と銀の光で織った天の衣があれば それをあなたの足下に広げるだろう しかし貧しい私は夢を見るしかなかった 夢をあなたの足下に そっと踏んで欲しい、私の大切な夢だから》
※『リベリオン』がアクション映画ファンにも熱狂的に愛されている理由は、従来の銃撃戦を革新させた殺陣『ガン=カタ(銃型)』にあります。銃の攻防に“型”を見出し、敵の配置から弾道を予測、それを避けながら移動&攻撃することで、ヒーロー映画で無視されがちな“なぜ主人公だけ弾が当たらないのか”という疑問を見事に解決しています。 ※YouTube映画 『リベリオン』 (107分)無料期間不明なのでお早めに ●6月12日…米国ロックの代表的バンド、ザ・ビーチ・ボーイズのリーダー、ブライアン・ウィルソンが82歳で他界(6/11)。作曲も多く手がけ、精神疾患に苦しみながら書きあげた1966年の『神のみぞ知る(God Only Knows)』は“君を失った僕がどうなるか神様だけが知っている”と歌い、ポール・マッカートニーが「今まで聴いた中で最高の曲」と大絶賛。刺激を受けたビートルズは翌年に名盤『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を完成させました。 『神のみぞ知る』『素敵じゃないか』などが収録されたアルバム《ペット・サウンズ》はその帯で「悲しいほど美しい」とうたい、2020年に音楽誌ローリングストーン「史上最高のアルバム500」で2位に選出されました(1位マーヴィン・ゲイ『ホワッツ・ゴーイン・オン』)。 ブライアン・ウィルソンの訃報を受けてボブ・ディランは「長年彼の音楽を聴き、才能に感嘆してきた」、エルトン・ジョンは「彼は音楽の天才であり革命家でした」と追悼。 心より哀悼の意を表します。RIP Brian ★『神のみぞ知る(God Only Knows)』(2分50秒) https://www.youtube.com/watch?v=M0lj3WX_5ps 「ラブ・アクチュアリー」など映画にも使用されていますね ●6月11日…先日大阪で開催中の『日本国宝展』を全力で推しましたが、次の日曜(6/15)に同じく会期末を迎える奈良国立博物館『超国宝展』も空前絶後の内容でした! 今展の特色は多くの仏像がガラスケースから出ていること。必見の5大仏は、滅多に法隆寺からお出ましにならない百済観音(お寺では添付画像のようにケース内。こちらが外へ!)、優しい微笑に全細胞が癒される中宮寺・菩薩半跏(はんか)像、運慶26歳のデビュー作&イケメンな円成寺・大日如来座像(お寺ではガラスの反射であまり見えず)、肖像彫刻の超傑作で、まるで生きている様な重源上人像(通常は年に2日だけ公開)、普段は遠くからしか見えない清凉寺・釈迦如来立像(37歳の釈迦を写した貴重な像)。ガラスがないため、み仏周辺の空気が明らかに違い、この感動はネット画像や印刷物ではわかりません。可能でしたらぜひ会場へ!
※6本の枝刃を持つ“SSR武器”石上神宮・七支刀(約1700年前に製作)も大人気でした。 ※午前中は激混みで入場90分待ちでした(汗)17時閉館ですがラスト3日間は19時に延長とのこと、夕方が狙い目かもです。鹿が行列の側にくるので退屈しません(^^)
●6月10日…一昨日Xに投稿したポップコーンの燃焼時間の検証、本日23時の時点で114万ビュー!100万の大台に乗るのは旧ツイッター時代も含めて15年で初めてのことだし、ウッキウキで妻に報告したら「は!?どうして台所をきれいにしてから撮らなかったの!しかも天ぷらの次の日!(怒)」とギアッチョ瞬間冷却、“しまった!”となるも後の祭り、〔幸せの絶頂のときに絶望が襲ってくる呪い〕を味わい、映画を追体験した事を謹んでご報告いたします。 ![]() ●6月9日…妻子が男性アイドルグループのtimelesz(タイムレス)に夢中。2人とも冠番組をとても楽しそうに見ている。確かにメンバー8人とも個性があって面白い。みんな好青年だけど、特に原ちゃんと呼ばれている人が良い味を出してる。 ●6月8日…映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』鑑賞後、息子が露伴のような好奇心で「ポップコーンって何秒くらい燃えるの?」と尋ねるので検証することに。含有の油分(パーム油)ですぐ火がつき、なんと40秒もメラメラ!消すには水が必要で、風が吹いた程度では消えず。露伴の「これがリアリティだよ」と言う声が聞こえてきそうでした。 ![]() ただこの検証、よい子は絶対に真似をしてはいけません。ポップコーン1個がこれほど燃えあがると思わず仰天しました。素数を数える余裕ないです。慌てて落とさないよう、本気で気をつける必要あります(汗) 〔追記〕上記の内容をXに投稿したところ、過去最速の18時間で“10万ビュー”の大回転。特にハッシュタグもつけず、サクッとアップしただけなので驚いています。露伴人気は凄いものがありますね。 いろんなアイデアがあるなかで、あのシーンでポップコーンを選んだ荒木先生は、連載時に自分でお試しされたのではないでしょうか。 (追記2)6月9日夜、50万ビューに達しました。ちなみに使用したのはイオンで売っている塩味。キャラメルポップコーンだとさらに長く燃え、1分半も燃えたケースもありました。 ●6月7日、フランス大使館が荒木飛呂彦先生の65歳の誕生日を公式ポストで祝福!「独自の美意識で唯一無二の物語を描き出す」という賛辞もファンとして嬉しいです。海外の大使館に誕生日を祝ってもらえる漫画家さんはそうおらず、政府が『国立荒木飛呂彦美術館』の開館に向けて動き出すことを願っています! ![]() ●6月15日まで大阪市立美術館で開催中の『日本国宝展』、熱烈にお薦めします!約1300年前に製作された日本古代を代表する彫刻の名宝・薬師寺《聖観音(しょうかんのん)像》を近くから鑑賞でき、普段は見えない超絶美しい背中も見られます! 20代の頃初めて買った仏像の写真集がまさにこの聖観音像でした。高さが約190cmあり圧巻の存在感、後方から見ると長い髪の毛が両肩にかかっているのがわかります。 繰り返しますが普段は遠くの厨子(ずし)に入っておられ、背中も後ろ髪も見えません。今なら特別に360度&至近距離から鑑賞可能です。嗚呼、次はいつこんな機会があるか! ※尾形光琳《燕子花図屏風》雪舟《四季山水図巻》(ともに国宝)も出展中 ![]() ![]() ![]() 写真ではわかりにくいですが、この背中を見るためだけにチケット代を払う価値あります(断言)。そして腕にかかった柔らかい天衣(てんね)がこれまた眼福! ●日曜(6/1)に出演したNHKラジオ『ラジオ深夜便 旅の達人〜世界偉人のお墓』の聴き逃し配信が始まりました。このページ上部に臨時で貼ったリンク先にて、6/8(日)の23時59分まで聴取可能です。2時間枠と長いため、移動中や就寝時にお楽しみいただけますと幸いです。 番組ホストの徳田アナはかつて「連想ゲーム」や「のど自慢」を司会、「ピタゴラスイッチ」のナレーションでその良いお声を存じており、優しいかたでとても話しやすかったです。 自分は緊張して夕食を食べられず、本番中にお腹が鳴って焦ったのですが、零時のニュース中に徳田アナが差し入れて下さったチョコクロワッサンを食べたことで後半を無事に乗り切りました。本当に有難うございます。 今回、長時間のオンエアということもあり、生放送中に複数のリスナーの方からリアルタイムでメッセージ(メール)をいただくという、とても貴重な経験をしました。テレビよりもラジオの方が受け手との距離が近いと話では聞いていましたが、“なるほどこういうことか、この感覚が楽しくて星野源さんや福山雅治さんは長くラジオをやっているんだ”と感じ入りました。 今回、番組の音楽コーナで紹介した4曲は以下になります。 ・『母をたずねて三千里』主題歌「草原のマルコ」 ・モーツァルト『アヴェ・ベルム・コルプス』 ・ジョン・デンバー『カントリーロード(故郷に帰りたい)』 ・大河ドラマ『黄金の日日』テーマ曲 次回の出演は10月5日(日)を予定、再び2時間枠になります。ジェームス・ディーンの墓巡礼を取り上げる場合、一曲は『エデンの東』に確定です。お楽しみに! 〔番組補足〕番組内で旧ソ連の作曲家ショスタコーヴィチの墓碑について「イニシャルが4つの音符になって刻まれている」と紹介した部分に補足します。この4音はイタリア音名だと「レ・ミ♭・ド・シ」ですが、ドイツ音名だと「デー・エス・ツェー・ハー」=「D・Es・C・H」になります。それがドミトリー・ショスタコーヴィチの名前の《 "D"mitri "S""C""H"ostakovitch》にかかっており、彼はこの4音を自画像のように捉えていました。4音を墓に刻むことで、独裁者スターリンの恐怖政治や、スターリン後も続いた表現の自由の弾圧に、音楽で抗ってきた彼の「私はここにいる、私は黙らない」という叫びを伝えているようでした。 ![]() ●6月1日、日曜夜の23時15分すぎから深夜1時まで“約2時間”、渋谷のNHK放送センターから『ラジオ深夜便』(NHKラジオ第一放送)に生出演します!徳田アナと2人でお届けします。 2018年から『世界偉人伝』と題して偉人の生涯と墓巡礼について25回ほど紹介していたのですが、《ラジオ放送開始100周年》の今年、これまでの約15分のコーナーが大幅に拡充され約2時間の『旅の達人・世界偉人のお墓』として新たな番組になりました。 初回は墓マイラーとなったきっかけや、最初に訪れた偉人のお墓の話、旅を通してわかった墓巡礼の魅力について語るとともに、テーマに沿ってリクエストさせていただいた4つの名曲を紹介する予定です(大河ドラマ『黄金の日日』テーマ曲など)。 深夜に2時間も話すのは初めてなので、正直、とてつもなく緊張しています。放送のことを考えただけで心臓はバクバク、足はガクガク、口の中はカラカラです。しかし、自分ももうすぐ還暦であり、19歳から始めた墓巡礼の出来事を、話せるうちに話しておこうと。旅先で出会った、たくさんの親切な方の話や、お墓から伝わる故人の切実な想いなど、リスナーの方と分かち合えたらと願っています。 (昨年まで第5火曜日に話していたアメリカ一周墓巡礼の続きは、秋の特番でお話する予定です) ※ネットからNHKのラジオ放送が聴けます。 https://www.nhk.or.jp/radio/ ※長時間番組なので全てを聴くのは大変かと存じます(零時からはニュースを挟みます)。後日、聴き逃し配信がアップされますので、よろしければそちらをお楽しみください(アップ後にリンクを紹介します)。 //上京につき、次回の更新は6月2日もしくは3日の夜になります。 ●上映中の高橋一生さん主演『岸辺露伴は動かない 懺悔室』、荒木先生に加えて脚本の小林靖子さんも傑出したストーリーテラー(語りべ)だと思いました。原作の雰囲気を全く損なわずに“その後”を描きあげ感嘆です。大きなスクリーンで観るイタリアの街並みの美しさにも息をのみ、至福の没入感を体験できました。 自分は2017年公開の実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の続きを心から待望しており、「高橋一生さんを露伴に迎えて第二章を実現できたらどんなにいいか」とジョジョ友と語り合ってます。同じロケ地&俳優が難しくても、小林靖子さんを脚本に迎えることさえできたら、もう何もかもオール解決できるはず…!(☆_☆) ![]() ●5月28日…追悼“世界一貧しい大統領”ホセ・ムヒカさん(89歳) 「現代にこんな庶民目線の大統領がいるのか」と驚き、敬愛していた南米ウルグアイ元大統領のホセ・ムヒカさんが今月他界されました。現在のウルグアイは、風力や太陽光、水力などの再生可能エネルギーで電力需要のほぼすべて(98%以上)を賄うことができる、世界でも数少ない国の1つです。 ムヒカさんは1935年に貧困家庭に生まれ、7歳で父が借金を残して他界。母はパンや野菜を売り、ムヒカさんも家畜の世話や花売りをして家計を支えました。当時、近所に多くの日本人家族(農業移民)が住んでおり、ムヒカさんは彼らの農園を手伝いながら、道具の使い方や花の栽培について指導を受け、日本人から教わった菊の栽培を晩年も続けていました。ムヒカさんいわく「日本人はとてもいい人たちで、そして働き者だった」。黒澤明監督の映画のファンになったとも。 ![]() 20代になると貧困や格差に矛盾を感じ、軍事独裁政権打倒の社会運動に目覚めます。反政府ゲリラ組織に参加し、6発の銃弾を受けました。ムヒカさんは4度逮捕され(そのうち2回は脱獄)、最後に逮捕された1972年(37歳)から13年間も獄中生活を送り、マットレスもないコンクリートの独房に収監されるという過酷な経験をします。孤独のあまり精神を病んだ時期も。ムヒカさん「最悪の罰のひとつは孤独です」。そのような劣悪な環境にあって、母が差し入れてくれた本を読み耽り、人類学や農業、科学の知識を吸収しました。 1985年に50歳で釈放されると、ゲリラ活動ではなく、言論によって議会から世の中を変えようと決意、政治活動を開始します。 そして下院・上院議員を経て2010年に75歳でウルグアイの第40代大統領に選出されました。中道左派政権を率いるなか、ムヒカさんはかつて自身を長く投獄した軍事政権関係者に報復しませんでした。 政治家としての信条は「民主主義国家の指導者は大多数の人(民衆)と同じような生き方をするべき」。 ムヒカさんは給与の9割を貧しい人々へ寄付し、月1000ドル(約14万円)で生活し、大統領公邸には住まず首都モンテビデオ郊外の質素な農家に住みました。そして寄付金で農業学校を設立し、子どもたちに農業を教えました。 ムヒカさんは大統領専用車を使わず、友人からもらった中古車(時価32万円の1986年型フォルクスワーゲン)を自分で運転。ヒッチハイクの若者を拾ったこともあります。ムヒカさんの車をアラブの富豪が100万ドル(約1億4000万円)で購入を希望した際、「友人たちから貰った物だから、売れば友人たちを傷つけることになる」と拒否したことも。 ![]() ギャングの資金源になっていた嗜好(しこう)用大麻を世界で初めて合法化して資金源を絶ち、同性結婚や妊娠中絶を合法化したことでも注目されました。 ムヒカさんは拡大する格差の解消を目指し、在任中、1人あたりのGDPが南米最高を記録!貧困率を下落させ、国民を豊かにしました。 教育分野では小中学校の校舎を整備し、技術系大学をテコ入れ。エネルギー面では自給率向上を目指して、太陽光、風力、バイオマスなど自然エネルギー利用を推進、再生可能エネルギーで発電した企業や個人に対して、政府が20年間、電力を一定の価格で買い取ることを保証しました。 在任中の2014年の自然エネルギーへの投資額(GDP比)は世界第5位、国民一人当たりの風力発電容量では「世界第1位」となっています。2005年にはゼロだった風力発電は現在、国内に700基以上設置され、国の発電量全体のおよそ3分の1を賄うまでになりました。 2019年に同国の総電力に占める自然エネルギーの割合は「98%」に達しています。 2012年、ブラジルで行われた《国際会議「国連持続可能な開発会議(リオ+20)》の壇上で「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲望があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と演説、行きすぎた資本主義や消費社会に警鐘を鳴らしました。 ![]() ![]() 国連はムヒカさんのこの提言を受け、2015年に《2030年までの持続可能な開発目標17の目標達成を目指す(SDGs)》を採択した際に、ムヒカさんが指摘した「貧困・格差・大量消費の改善」などを盛り込まみました。 国民から「ペペ」の愛称で親しまれたムヒカさんは、2015年に高齢(当時80歳)を理由に退任。 翌16年(81歳)4月、来日したムヒカさんはヒロシマの原爆ドームを訪れました。「日本に来てここを訪れなかったら、日本の歴史に対する侮辱だと思う」。また、世界の軍事費や核兵器開発に使われる資源を、貧困や教育、環境など人道的な目的に向けるべきと主張しています。 ![]() ![]() 2025年1月、食道がんが肝臓に転移したことを公表しましたが、新たな治療は行わないと宣言。ムヒカさん「私のサイクルは終わり、死に向かっている。戦士には休む権利がある」。5カ月後の5月13日、妻に見守られ89歳で他界しました。愛読書はセルバンテスの『ドン・キホーテ』とのこと。 ウルグアイのオルシ現大統領は訃報に際し「あなたが与えてくれた全てのこと、国民に対する深い愛情に感謝する」と偲び、政府は3日間を国の服喪期間にすると宣言しました。 大量消費社会の中で「足るを知ろう」と訴え続けたムヒカさん。心より哀悼の意を表します。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〔ムヒカさん語録〕 ・「150年前に比べれば、寿命は40年延びた。その一方で、私たちは軍事費に毎分200万ドル(約2億8000万円)を使っている。また、人類の富の半分を100人ほどの富裕層が持っている。私たちはこうした富の不均衡を生み出す社会を作ってしまった」 ・「自分の資本を増やすためだけにお金を使っている人がいる。ばかげた悲惨なことだ」 ・「発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛を育むこと、人間関係を築くこと、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限の物を持つこと。発展はこれらをもたらすべきなのです(「一番大きな貧困は孤独です」とも)」 ・「(再生可能エネルギーは)最初は高いかもしれませんが、長期的には安くなる可能性があります。後戻りはせず、前に進むことが重要です。私たち人間は、エネルギーに関して、環境に負荷を与えるものではなく、環境に優しいものを探さなければなりません。なぜなら、私たち人間は地球上に80億人もいるからです。人間の活動が自然のバランスを変える可能性があり、その結果、私たちが苦しむことになるからです」 ・「わたしの生活は質素です。毎日少しずつ、1日に3時間から4時間、畑を耕しています。シンプルな暮らしの方が好きなのです。これは『多くのものを必要とする者が貧しいのだ。なぜなら、その限界を知らないから』という、古い哲学に基づいています。もし“欲求”が無限に拡大するとしたら私たちには時間がなくなり、それだけで人生が終わってしまうでしょう。シンプルに生きる道を選ぶことで、より自由を得ることができます。強制されたものではなく、自分の好きなこと、選択したことに人生の時間を費やすことこそ“自由”なのです」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〔資料〕ムヒカさんによる2012年の伝説の演説(抜粋※少し長いですが貴重な提言です) 「ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この惑星はどうなるのでしょうか。息をするための酸素がどれくらい残るのでしょうか。同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を、世界の70億〜80億人の人達ができるほどの原料が、この地球にあるのでしょうか? 私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるために地球に生まれてきたのです。 人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。過大な消費が世界を壊しているにも関わらず、ぜいたくな商品やライフスタイルのために人生を放り出しているのです。消費が世界のモーターとなっている世界では、私たちは消費をひたすら早く、多くしなくてはなりません。 消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現れるのです。このハイパー消費を続けるためには、商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。ということは、10万時間も持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです! そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので、作ってはいけないのです。人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいることに、お気づきでしょうか。 これは紛れもなく政治問題ですし、この問題を別の解決の道に進めるため、私たち首脳は世界を導かなければなければなりません。なにも石器時代に戻れとは言っていません。マーケットを再びコントロールしなければならないと言っているのです。私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。 昔の賢明な方々、エピクロス(古代ギリシャの哲学者)、セネカ(古代ローマの思想家)やアイマラ民族(南米先住民族)までこんなことを言っています。 「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」。 みなさんには環境危機が問題の原因でないことをわかってほしいのです。根本的な問題は、私たちが実行した社会モデルなのです。そして改めて見直さなければならないのは、私たちの生活スタイルだということ。 働き者のウルグアイ国民は、毎日一生懸命に8時間働きます。働いた後、さらに別の仕事をする人もいます。なぜか? 車や、その他色々なものの支払いに追われるからです。こんな生活を続けていては、幸福なはずの人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。そして、自分にこんな質問を投げかけます。「これが人類の運命なのか?」と。 私の言っていることはとてもシンプルなものです。発展というものは、人類の本当の幸福を目指さなければならないのです。愛、人間関係、子供へのケア、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。幸福が私たちにとってもっとも大切な「もの」だからなのです。 環境のために戦うのであれば、幸福が人類の一番大事な原料だということを忘れてはいけません。ありがとうございました」 (『国連持続可能な開発会議』にて。 全文 ) ★ムヒカさんを取り上げた映画2本 『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』予告編 https://www.youtube.com/watch?v=GXPBXwCB9_8 『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』予告編 https://www.youtube.com/watch?v=Z5FLlfkpntE ※次のサイトは各種グラフが充実し、参照させていただきました。 ●5月27日の毎日新聞に、兵庫県知事選をめぐるデマの嵐で自死に追い込まれた竹内・元兵庫県議の奥様がインタビューに応えており、生前も没後も理不尽な誹謗中傷にさらされる絶望が伝わってきた。これでも兵庫県警は動かないのか。 −−−−− 交流サイト(SNS)で、デマや中傷がどんどん拡散していき、兵庫県議だった竹内英明さん(50歳)は4カ月前に自ら命を断った。 竹内さんは同県姫路市議を経て、県議として5期目を迎えていた。行財政改革に通じ、県政の埋もれた課題を掘り起こすことで定評があった。 2024年、県政を揺るがしたのは斎藤元彦知事のパワハラなどの疑惑が文書で告発された問題だった。県議会に調査特別委員会(百条委)が設けられ、委員の竹内さんは斎藤氏らに鋭い追及を重ねた。 「黒幕は竹内」。知事選が始まった24年11月、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏はインターネット上で、あるメモを明らかにした。斎藤氏の当選を目的とした立候補で「2馬力選挙」を展開していた立花氏。街頭演説では竹内さんが告発文書作成に関わったとし、「うそを作った」と名指ししていた。 この頃から、妻が一人で切り盛りする竹内さんの事務所では電話が鳴りやまなかった。「責任を取れ」。事務所は閉めざるを得ず、夫婦で自宅に籠もるようになった。毎日のように出かけ、誰かに会う議員生活が暗転した。 妻は怖かった。「突然降って湧いたように悪意が広がって。それに反応することでまた標的にされてしまう」 知事選で斎藤氏が再選すると、竹内さんは県議を自ら辞めた。家族には「自分の仕事が家族に迷惑がかかるなら、辞めなきゃいけないと考えていた」と話していたという。竹内さんは自宅で県議会の話を避けるようになっていた。妻の目からは不安げに黙り込んだり、落ち着きがなかったりするのが分かる。話しかけても、返事がないことも少なくなかった。 24年12月25日。百条委の尋問があった。「見ないとあかんな」。インターネット中継を夫婦で見た。増山誠県議(維新/当時)が発言した。「竹内元県議は(姫路市であった祭りで斎藤氏の)パワハラの事実があったとして質問しましたが、デマであったことが判明しています」 これを見ていた竹内さんは「ほらね」と漏らした。誤った認識がまだ広がっていることを示していた。この質問を巡り、議事録には後に「(増山県議が指摘した竹内県議からの)パワハラの質問は確認できない」との注記が入った。 年が明けると、夫の口数はさらに減っていく。「こんなことになって、ごめん」と何度も謝るようになった。妻は「もう考えなくていいから」と返すのがやっとだった。せめて食べて寝て、生活してくれればいい。妻がそう願っていた1月18日、竹内さんは亡くなった。 「夫は一生懸命に仕事をしていただけなのに。追い込まれて居場所をなくし、それでも攻撃される。人生の全てが否定されたようでした」 竹内さんの死後、分かってきたことがある。百条委の副委員長だった岸口実県議(維新/当時)は知人とともに立花氏と面会。「黒幕」とするメモが手渡される場に立ち会っていた。岸口氏は「全てが事実だとは認識していないと伝えた」とするが、自らの行動が軽率だったと述べている。 立花氏は竹内さんの死亡直後、竹内さんについて「逮捕される予定だった」とSNSに投稿した。県警の村井紀之本部長(当時)が「全くの事実無根だ」と否定する異例の事態となった。 「何でこうなったのかずっと考えているんです。だから向き合わなきゃいけない」。なかなか死を受け入れられないが、妻は四十九日が過ぎた頃、避けていたSNSへの投稿を見るようになった。言論・表現の自由があり、それぞれの考え方があるのは分かる。それでも、デマが事実のようにされ、ものすごい速さで増幅する悪意の恐ろしさ。志半ばだった夫の無念をかみしめると、これだけは訴えたい。「容赦なく、相手をたたきつけることを想像してほしい」 斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会百条委員会のメンバーには中傷メールや嫌がらせが続いている。委員長を務めた奥谷謙一県議はその一人。「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏は「奥谷氏は悪人であり、告発文書を作成した元県幹部が死亡した原因を隠した」と発信。奥谷氏は虚偽情報を流されたとして、名誉毀損(きそん)容疑で刑事告訴している。4月には「鉈(なた)で襲われとけ」などとする中傷メールが、3日間で約2600通送りつけられた。奥谷氏は威力業務妨害容疑での被害届を県警に提出した。 丸尾牧県議にも抗議電話が相次いだうえ、3〜4月の9日間で計1万2400通の中傷メールが送りつけられた。注文していない食品を送りつけられるなどの嫌がらせも受けているという。(毎日新聞5/27) ●大相撲夏場所は大関・大の里(24歳)が14勝1敗で2場所連続の優勝!これで横綱昇進が確定し、史上最速の「13場所」での横綱誕生となる。身長192cm、体重191kgという恵まれた体型であり、今場所は負ける気がしなかった。全勝でのぞんだ千秋楽で大の里に土をつけたのは、横綱・豊昇龍。横綱としての意地を見せつけた良い戦いだった。来場所から両横綱の名勝負が見られるだろう。 ※大の里は石川県出身であり、1973年に輪島が横綱に昇進して以来、52年ぶりの石川からの横綱誕生となる。震災と水害に襲われた同県にとって、とても明るい話題に。 ●5月24日のオフ会、楽しく終了しました!10時から21時まで11時間にわたる濃密な空間でした。参加者は17名。後日レポートをまとめますね。参加された方、お疲れさまでした! ●〔重要お知らせ〕5/24(土)に開催予定のサイトのオフ会について。例年は25名前後が参加されるのですが、今年は初めて開催日を5月末にしたところ、運動会や万博とぶつかるなどで、参加人数は半数弱(5/20時点)にとどまっています。しかもそのうち3名はカジポン家です。 もしかすると、プログラム第2部の自分の基調講演『墓参りから考える戦争と平和』が“重そう”だからと、敬遠されているのかも…。しかし、今年は戦後80年の大きな節目であり、さらには80年が経ってもなお人間は戦争と訣別できないでいる現実があるため、この講演は「今やらずして、いつやるのか」と考えています。 墓マイラー38年間に訪れた世界の戦跡や、ガンジー、アインシュタイン、ジョン・レノン、キング牧師、中沢啓治(「はだしのゲン」作者)など、約20名の非暴力・平和主義者、反戦詩人などの墓所、彼らが残した力強いメッセージを紹介し、その平和への想いに迫ります。 講座の資料を作成しながら“他ではあまり聞けない内容”と感じており、もし参加を迷われている方がおられましたら、ぜひご参加を! 申込みは告知ページにあるアドレスからお願いします(配布物があるため事前申込みをお願いしていますが、日にちが迫っているため、当日の飛び入りも大歓迎です)。 ![]() 科学者ジョセフ・ロートブラット(ノーベル平和賞)の墓に刻まれた言葉は「何よりも、あなたの人間性を忘れないで」 ※5/23追記。開催前日、15名まで増えました(^^) ●5月17日の谷中霊園・偉人巡礼会(参加者30名)、雨の中を参加された方、本当にお疲れさまでした!後半はやんでくれましたが、前半は横殴りの雨で一時はどうなるかと(汗)4時間で41名の墓前を訪ね、有名・無名の偉人たちに御礼を伝えることができて良かったです。次回は秋に護国寺の巡礼を予定しています。 ●来週5月17日(土)に東京谷中墓地の巡礼会、24日(土)に当サイトのオフ会、来月1日(日)にラジオ深夜便の2時間生出演と立て続けにあり、レジュメや台本づくりに集中。そのため、しばらく更新が途切れがちになります。6/4あたりから本格復帰できるかと! ●作曲家シューマンは自死について「自分の生命に暴力をふるうこと」と表現。ドストエフスキーが小説『地下室の手記』で書いた次のやり取りを思い出した−− 「死んでやるわ」 「でも、可哀想だな」 「誰が?」 「生命がさ」(沈黙) “生命そのものが可哀想”という考え方に、息をのみました。 ●5月9日の金曜ロードショーは久々に『紅の豚』がオンエアされます。後日、熱く語りますので、ぜひ録画を! ●5月8日、キリストの一番弟子ペテロから数えて第267代となる新しいローマ教皇は、初の米国出身者レオ14世(プレボスト枢機卿)に決定!シカゴ生まれの69歳。南米で貧しい人々や移民と長く寄り添い、気候問題については「言葉から行動に移すときだ」と主張、ジェンダー問題では中道派とのこと。 国連グレーテス事務局長のお祝いメッセージに共感「私たちの世界は平和や社会正義、人間の尊厳や思いやりのための強い声を必要としている。連帯を進め、和解を育み、すべての人々にとって公正で持続可能な世界を作るために、国連とローマ教皇庁との長年の協力の伝統をさらに深めることを期待する」。 ※フランシスコ前教皇からの信任が厚かったといい、前教皇の信念「壁を築くことしか考えず、橋を架けることを考えない人間はキリスト教徒ではない」を継ぐ人であってほしい。 ※今回のコンクラーベ(教皇選挙)は短期間で終わり、“根比べ”にはならなかったですね。 ●毎日のように怪しい日本語の詐欺メールが届きうんざりしている。昔から悩まされてきたけど、今年に入って届く量がハンパない。銀行だの、アマゾンだの、国税庁だの「このリンクをクリックせよ」というものばかり。しかも国境を超えたサイバー犯罪はなかなか捕まらない。 もう、国連で「国際犯罪の被害は、犯行の拠点となった国が賠償する」と条約を締結してほしい。ロシアは企業を脅迫したり公共機能を麻痺させるなど億単位の被害を出すハッカー集団の存在が知られ、中国は個人を狙った詐欺メールやマルウェアの主要な発信源になっており、2023年のXの詐欺投稿ではぶっちぎりで中国がワーストとのこと。北朝鮮は「国家主導」のサイバー攻撃で知られ、特に暗号資産の窃盗やフィッシング犯罪が多い。国際結婚に誘導するロマンス詐欺が多いのはアフリカのナイジェリア。他に、米国、インド、韓国なども攻撃の発生源として報告されているけど、中国やロシアに比べると規模はずっと小さいという。犯罪集団を取り締まらなければ賠償金で国庫に打撃を与える=国民の税金が無駄に投じられるとなれば、中国やロシアで国民の間から「国はもっとサイバー犯罪を取り締まれ」という世論が盛り上がっていくだろう。そうでもしないと、いま以上に詐欺メールだらけになってしまう。 ※その意味では、暴力団や半グレ集団による犯罪被害者には日本政府が補償せねばならず、機動隊を入れるなど本腰で壊滅に向け動いてくれるかも。特殊詐欺の罪(懲役7年以下)があまりに軽すぎる。 ●夫婦別姓を認めない国は、世界でもう日本だけであり国連でも問題に。今国会で争点となっており、夏の参院選でも取り上げられるだろう。 現行法の“夫婦同姓の強制”が人権侵害とされる理由を整理すると次の5点に。 (1)名前を選ぶ自由、自己決定権の侵害 氏名は個人のアイデンティティ(自分らしさ等)の一部であり、結婚によって一方が自分の姓を強制的に変えなければならないのは、基本的人権の「個人の尊厳」「自由な選択」、そして人格の尊重に反する。 (2)平等の原則の違反(性別による不平等) 民法は「夫または妻の姓を名乗る」と形式上は平等だが、実際には約96%のケースで女性が改姓している。事実上「女性に改姓を強いる構造」でありジェンダー平等の観点から問題。夫婦同姓を強制する民法750条は性別に基づく不平等を生み、憲法14条(法の下の平等)に抵触する。 (3)職業上の不利益 姓を変更すると、銀行口座、仕事上の実績、学術論文、パスポートなどあらゆる場面で名前を変える必要があり、不利益・負担を強いられる。特に専門職や研究職では旧姓で築いてきたキャリアが途絶え大きなハンディに。 (4)プライバシー権の侵害 離婚や再婚を伏せたいときに、改名によって好奇の目にさらされプライバシー権の侵害となる。 (5)国際基準から離れすぎ 世界で夫婦別姓が認められていないのは“日本だけ”。国連は夫婦同姓の強制が性差別につながるとして、日本政府に選択的夫婦別姓の導入を何度も勧告している。このまま放置することは国際的な人権基準に照らして大きな問題に。 以下、別姓反対派が抱く代表的な5つの問いをQ&Aで解説。不安や懸念が少しでも解消されますよう。 Q.夫婦別姓だと「家族の一体性」が失われ、子どもへの悪影響があるのでは? A.他国では夫婦別姓が認められているが、日本よりも家族の一体性が失われているというデータはない。むしろ南欧や中南米は家族の団結力の強さで知られている。 今年3月の国会で、三原・こども政策担当相は「夫婦別氏(別姓)制度が導入されている国で、日本と比較して家族の一体感が希薄であるとする情報には接していない」と答弁。同時に「(別姓が)子どもに悪影響があることを証明する情報にも接していない」とも。 内閣府の専門調査会は「家族における子どもの安心感にとって重要なのは、親子間の対話や愛情であり、親子が同姓であることではないと考えられる」としている。離婚や再婚家庭では姓が異なる場合も多く、それでも家族としての絆が維持されているケースが大半。 Q.夫婦同姓は日本の伝統的文化であり、これを守っていくべきでは? A.源頼朝と北条政子、織田信長と斎藤帰蝶、足利義政と日野富子のように、日本は古代から夫婦別姓がスタンダード(家柄を示す武士・公家)。庶民はほとんどが姓を持たず、江戸時代が終わり、1875年(明治8年)になって「平民苗字必称(ひっしょう)義務令」で庶民に姓を名乗る義務が課せられた。当初は“夫婦別姓”で「妻は原則として実家の姓を名乗る」という慣習が行政上存在していた。それから23年後の1898年(明治31年)に民法が施行され「夫婦は同姓」が基本となる。家制度が明文化され、家(戸主)を単位とした姓の共有が制度化された。つまり、日本の長い歴史の中で、夫婦同姓となったのは127年間(2025年時点)のみであり、夫婦別姓こそ伝統文化。 ※庶民の姓について、幕府や藩の許可を得て名字を名乗ることが許されることもあったため、より正確に書くと「明治まで庶民には原則として姓がなく、明治になってから全国民が姓を持つようになった」。江戸時代、一部の豪商や医者、名主(庄屋など)など、地域で特別な地位を持つ人々は「名字帯刀(みょうじたいとう)」の特権が与えられた。 Q.夫婦別姓が導入されると、夫婦同姓を希望する人の権利が侵害されるのでは? A.日本で導入が議論されているのは「選択的夫婦別姓」であり、相手の姓に改姓したい人は従来通りに相手の姓を選べるので、不利益にはならない。現状、別姓派は同姓派に「どちらでも自由に選んでいいですよ」と言ってるのに、同姓派は別姓派に「あなたが自由に選ぶのは許せない」と強制している構図に。 Q.子どもの名前をどちらの姓にするのか? A.米英など海外では出生登録時に決定するケースがあるが、日本では「婚姻時に子どもの姓を決めておく」という現状に近い形がいま検討されている。 Q.国民の総意は夫婦同姓であり、外国は外国、「よそはよそ、うちはうち」では? A.最近の世論調査によると、国民の過半数が選択的夫婦別姓制度の導入を支持している。既に別姓賛成が日本人の民意に。 2024年4月 NHK世論調査:賛成62%、反対27% 2024年7月 日本経済新聞:賛成69%(自民党支持層でも6割弱が賛成) 上で紹介した「家族における子どもの安心感にとって重要なものは親子間の対話や愛情であって、親子が同姓であることではない」はまったくその通りで完全に同意。国民の意見が分かれているからこそ、一つを強要するのではなく、自分で選べるようにする方がいい。 ※世界各国の男女間の格差を、経済、教育、健康、政治の4つの分野で数値化したジェンダー平等指数(世界経済フォーラム)では、2024年、日本は146か国中118位でG7主要国では最下位という極めて低い順位だった。改善が急務。 /宇多田ヒカルさん(42)の新曲『Mine or Yours』、ド直球ストレートで選択的夫婦別姓の早期実現を求めていてSNSで話題に。日本の人気歌手は炎上を回避するため政治に絡む内容を避ける傾向があるけれど、そもそもクリエイターが自分の思想を作品に託すのは当たり前なこと。勇気をもらったミュージシャンもいるんじゃないかな。 ![]() 「♪令和何年になったらこの国で、夫婦別姓OKされるんだろう」 ●5/2(金)に放送されたジブリ『君たちはどう生きるか』。戦前、軍国主義に抗うように刻まれた吉野源三郎の同名小説は良い台詞が多い。 「人間が本来、人間同士調和して生きていくべきものでないならば、どうして人間は自分たちの“不調和”を苦しいものと感じることができよう。お互いに愛しあい、お互いに好意を尽くしあって生きていくべきものなのに、憎みあったり、敵対しあったりしなければいられないから、人間はそのことを不幸と感じ、その為に苦しむのだ。(略)人間がこういう不幸を感じたり、苦痛を覚えたりするということは、人間がもともと憎みあったり敵対しあったりすべきものではないからだ」。 この作品が発表された1937年、日中戦争が勃発し12月には南京の悲劇が。 もう一つ、吉野源三郎から全ての学生さんに贈られたこんな言葉も。 「人間は、どんな人だって、一人の人間として経験することに限りがある。しかし、人間は言葉というものを持っている。だから、自分の経験を人に伝えることもできるし、人の経験を聞いて知ることもできる。その上、文字というものを発明したから、書物を通じて、お互いの経験を伝えあうこともできる。こうして、できるだけ広い経験を、それぞれの方面から、間違いのないようにまとめあげていったものが、学問というものなんだ」。 作者は満州事変の年に言論弾圧(治安維持法)で逮捕されており、自由に学問できる尊さも伝えている。正しい知識で世の中を変えていきたいという切実な願いが。 ![]() ![]() ●和解より憎悪の方が早く拡散するのなら、人類にインターネットはまだ早かったということになる。しかし、ネットが誕生したおかげで、サイト読者さんなど出会えた人もたくさんいる。デマであっても内容が過激なほど動画再生数を稼げ、高収入に繋がるようにしたYouTubeやXの仕様がアウトすぎる。カルトと親和性が高すぎだし、そこを何とかしないと冗談抜きで人類社会は終わる。 ●スペインの国家規模の大規模停電、電車は止まり、スマホは充電できず、病院も麻痺。キャッシュレス社会に突入しているので、停電で買い物ができない人だらけ。現代社会で電気が使えないとどんなに大変かあらためて理解。 ●高速道路で痛ましい逆走事故が起きるたびに、構造上、逆走が可能な分岐点は、『逆走』と大きく書かれた看板を立て続けに並べてほしい。雨の夜間は特に危険なため、ネオンサインを点灯していいくらいだ。ベストなのは料金所や駐車場の出入り口にあるようなバーを取り付け、逆方向からは開かない方式。それなら数カ月で危険地点に設置できるのでは。 栃木県・黒磯板室(いたむろ)インターチェンジの事故は、地元の人が「初めての人はY字路で戸惑うかもしれない」と。危険と見なされた場所で実際に死亡事故が起きたなら、それはもう人災と思う。同じY字路タイプのICは、NEXCO東日本の管内だけで40箇所あるとのこと。 ●これは嬉しい!『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』のオープニング映像を6月末まで期間限定公開!劇場で鑑賞して目を見張った冒頭シーン。ドラえもんたちが世界の名画20点に遊びに行き、その作画クオリティに圧倒されました。特にモネ『日傘をさす女』と静香ちゃんのコラボは絵のタッチも素晴らしく涙腺直撃。思わず噴き出したのはジャイアン扮するフェルメールの『牛乳を注ぐ女』で、牛乳のかわりに紫色のジャイアンシチューを注いでいました(笑)クリムトの金から尾形光琳の金に移る演出がうまいし、半数が日本画というのも日本美術の魅力を引き出していて良い。既に興行収入が40億円を超えている本作、もちろん本編も面白かったのですが、個人的にはもうこのオープニングだけでチケット代のもとはとれました! ※オープニング映像と予告(2分)
●来年4月から大きく変わる道路交通法。自転車の交通違反に反則金を科す「青切符」が導入され、「113」もの違反行為が対象に。 ・スマホの「ながら運転」:1万2000円 ・信号無視や逆走、歩道を走る:6000円 ・指定場所で一時停止しない:5000円 ・車に追い抜かれる際に道路の左側に寄らない:5000円 ・2台並んで走ることや2人乗りなど:3000円 ・傘を差したりイヤホンを付けながら運転:5000円 ・ブレーキが利かない自転車に乗る:5000円 改正は必要だし、スマホのながら運転厳罰はわかるけど、ダンプカーが走る国道沿いは、歩道に人がいないときは歩道を走らせてほしいな…(特に夜間)。特に小さな子どもを前後に乗せている人は怖くてたまらないだろう。傘の片手運転がアウトになるのでかなりの人が摘発されそう。 あと、自転車の歩道走行の禁止が徹底されるのに従い、車の方にも自転車を追い抜く場合に十分な間隔(1.5m)をあけなかった場合は反則金7000円(普通車)が科されるように。これ、うちの近所だとバスやトラックが1.5mも空けたら対向車線に半分以上入るけど、どうなるんだろ。 ※この改正で運転免許の受験資格が18歳から17歳6カ月に引き下げられ、早い子は高2で運転できるように。 ●国際社会において「力による現状変更は認めない」というのが民主勢力の一丁目一番地だったはず。ロシアによるウクライナ侵攻の和平条約を巡り、4/22にアメリカが提示した和平案は、ロシアが占領しているウクライナ東部4州を、すべてロシアに与えるという「ウクライナの1人負け」のエグい内容。これにはクリミア半島も入っている。ここまで酷い内容とは…。 日本にとっても他人事ではない。世界一の大国アメリカが、「力による現状変更は認めない」という看板をおろしたということ。侵略して実効支配すれば自国領になるんだったら、北方領土は絶対に戻って来ない。5大国のうち3つの国のトップが権威主義者というナイトメア。 ●お米の価格が下がるどころか上がり続けているのほんと勘弁してほしい。去年まで日本のお米は5キロ2000円を切っていたのに、今は5千円を超えることも。凶作があったわけじゃない。お米の生産量は変わらず、少子高齢化で需要が増えているわけでもない。それなのに価格が高いのは、流通のどこかで買いだめして滞っているとしか考えられない。政府は何をしているのか。 ●歴史上、これまでに日本を訪れたローマ教皇は、266代のうちヨハネ・パウロ2世(1981年訪日)とフランシスコ教皇(同2019年)の2人しかいない。4月21日、そのフランシスコ教皇が88歳で永眠。教皇は世界的に貧富の差が拡大しているとして格差の解消を訴え、難民や移民の保護、気候変動への対応を呼びかけるなど積極的に発信してきた。 また、紛争の平和的な解決を願い、イスラエル軍の攻撃を念頭に「ガザを思うと深い悲しみに包まれる。あまりにも多くの残虐行為、子どもたちが銃撃され、学校や病院が爆撃されている」とも。 2017年に核兵器禁止条約が国連で採択されると、バチカンは国家としていち早く核兵器禁止条約を批准。フラシスコ教皇は歴代教皇よりこの問題に踏み込み、「核兵器の使用だけでなく、開発も保有も一切禁止すべきだ」という姿勢を打ち出し、そのうえで2019年に訪日。長崎と広島を訪れ、広島で行ったスピーチでは「戦争のために原子力を利用することは、現代において犯罪以外の何ものでもない」「核兵器は使うことも持つことも倫理に反する」「真の平和とは、非武装の平和以外にありえません」と核廃絶を強く訴えた。 ![]() ![]() 教皇の訃報を受け、プーチン、トランプ、マクロンなど核保有国のトップが「素晴らしい教皇だった」と追悼声明を出している。ならば、教皇の反核メッセージに耳を傾けてはどうか。 被爆者に寄り添い続けた教皇に、心から哀悼の意を表します。 ※フランシスコ教皇はアルゼンチン出身。2013年に中南米出身者として初めてローマ・カトリック教会(信者13億人)の最高指導者・教皇に選ばれた。アルゼンチン時代はスラム街で人身売買の被害者や低賃金の労働者を支援し、地元のマフィアから脅迫を受けることもあった。教皇就任時は、貧者のために尽くした中世の聖人「フランシスコ」の名前を選び、貧しい人たちのための教会を目指すことを表明。同時に教会改革を進め、聖職者による性的虐待の問題などに取り組んだ。 また、トランプ政権が移民を冷遇し、メキシコとの「国境の壁」建設を推進していることに「壁を築くことしか考えず、橋を架けることを考えない人間はキリスト教徒ではない」と批判した。 国連のグテーレス事務総長「フランシスコ教皇は、平和や人間の尊厳、社会正義を求める超越した声であり、信仰や奉仕、すべての人への思いやりという遺産を残した。分裂して調和のとれていない私たちの世界は、団結と相互理解というフランシスコ教皇の模範に従っていくならば、よりよい場所となるだろう」。 ※EUのフォンデアライエン委員長「教皇はカトリック教会を越えて、謙虚さと恵まれない人々に対する愛で、何百万人もの人々を元気づけた」。 ※イスラム組織ハマスも功績をたたえる声明を出している。「教皇は平和を訴え、ガザ地区でのパレスチナ人への戦争犯罪とジェノサイド、集団殺害を非難した宗教指導者の1人だった」。 ※オーストラリアのアルバニージー首相「南半球出身の初の教皇は、オーストラリアの人々に近い存在だった。教皇の人類への愛は強く深いものだった。慈悲の記憶と模範は末永く生き続けるだろう」。 ●先日の兵庫県・宝塚市長選挙は、立憲・共産・社民議員支援の候補が、自民・維新推薦(+斎藤知事応援団の筆頭・増山氏)の保守系統一候補を破った。この勝ちは大きい。新市長は市立病院を拠点とした医療、福祉、介護のネットワークの構築などをアピール。「市民と対話をしながらオール宝塚で市政を前に進め、輝きを取り戻したい」と抱負を語っている。 ●四国講演で会場に足を運んで下さった方、主催の現地スタッフの皆さん、素晴らしい出会いに感謝です。本当に有難うございました!また四国に行きたいです。 ●4月19日(土)は墓マイラー講演で四国・愛媛に行くため、次回更新は20日の夜になります。四国のサイト読者の方とお会いするのを楽しみにしています!(スライド700枚持っていきます) ●話題の中学校美術教科書(開隆堂)、表紙をめくった瞬間にジョジョ のジャイロとジョニィ&原画展の絶景、折り込みを開くと荒木先生の作品と尾形光琳やエッシャーの比較!解説には「配置を考え抜いてつくられている」と。教科書だから良い紙とインクを使ってるし、これで勉強できるの幸せすぎる! 既に中学校英語教科書『NEW CROWN』には2021年から承太郎が登場しており、うちの子は「授業のたびにテンションあがる」と(笑) 英語、美術ときたら、次は素数のプッチ神父が数学に、シャボンレンズのシーザーが理科に、荒木節のギアッチョが国語の教科書にデビューするかもですね(^^) 美術の教科書で紹介される名画は実物を観られるものが大半。先日も書いたけど、モナリザやヒマワリを常に展示している美術館があるように、荒木先生の大型原画をいつでも鑑賞できる「荒木飛呂彦美術館」の爆誕を熱望しています。実物の美しさは言語を絶するものがあり、教科書で興味を持った子ども達のためにも、今こそ美術館の開館を!
●通話サービス「Skype(スカイプ)」が5月5日でサービス終了すると発表され驚いていると、無料ホームページスペース「FC2WEB」が6月30日に終了、さらに「goo blog」が11月18日に終了すると聞いて驚愕。うちのサイトを起ち上げたときからあったサイトは戦友みたいなもの。 20年近くそこに書いてきた人はショックと思うし、墓マイラー関係のブログがいくつか閉鎖に巻き込まれそうでハラハラ。ヤフーのジオシティーズが2019年にサービス終了したとき、お墓情報をまとめた優れたホームページがたくさん消滅してめっさ嘆いた。もうあの悲しみを味わいたくないな…。どうか別の場所にWEBデータを引っ越し&再構築できますように! ※当サイトは1999年、ニフティが無料提供してくれたHP作成ツールでスタート。その後、2003年に発売されたIBM「ホームページビルダーV8」というソフトを導入、以降22年も使い続けている。ニフティがホームページスペースを廃止にしたので、「さくらネット」と契約し現在に。 ネット界はブログブームを経てSNS全盛期のいま、個人サイトは滅亡の一途。もうちょっと見栄えをよくしたい気持ちもあるけど、一度ホームページビルダーを最新版にしたら、僕のパソコンでは重すぎて動かなかったんだよね(汗)。このまま100歳まで更新を続けたい。 ●またです。N党・立花孝志氏に住所を公開された人が新たに自死。故岩井清隆氏(64)は、立花氏が都知事選で掲示板のポスタージャックを行い、裸同然の女性のポスターを張ったことに反対する署名活動をした後、ネットリンチが始まり立花氏に住所を晒された。そして自宅周囲に動画配信者が現れるように。立花氏が他人の住所を公開することは、自分の信者に犬笛を吹くのと同じ。結果、最悪の事態に…。 氏は命を絶つ前に遺書をネットに公開しており死を選ぶ理由を記していました。 「私が死を選んだ、選ばざるを得なかった最大の理由は立花孝志です。彼の存在と言動、行状が無ければ、決して死を考えることは無かったと断言します」 「何故、(警察が)ここまで立花を放置したままでいるのかが全く理解できず、最早、立花を明確に名指しした上で死をもって抗議せざるを得ないとの思いに至った次第です。私の自死を大きな契機として、立花に対する捜査、数々の疑惑に対する究明に即時着手していただくことを切望します」 「(私を追い込んだのは)立花を盲信し、あるいは自身の快楽のために大津さんやその支持者に対して罵倒、侮辱、時には中傷的な言動すら躊躇しないN信と呼ばれる人々の存在と言動、所業でした」 「人の死を弄(もてあそ)ぶ様は、兵庫県の元西播磨県民局長や竹内県議の自死に伴う罵倒や雑言の横行で明らかになっていることですが、そんな風潮を是認し後押ししているのが、立花の支持者である」 「私の自死は、単に恨みを晴らしたいと言うことではなく、文字通り「最後の手段」によって、そのことに対する反省を促し、そうした風潮を少しでも抑制したいと思ったが故のことです」 警察は次の自殺者を出さないよう行動を起こしてほしい。何人の犠牲者が出るまで静観しているのか。立花孝志氏については、最近統一教会のイベントに登壇するなど、蜜月ぶりが伝えられている。統一教会は、過去に同教会の批判番組を放送したテレビ局に無言電話を2日間で3万本以上もかけたことがあり、2世信者さんいわく「両者は親和性がある」と。 /兵庫でも動きが。斎藤知事のパラハラ疑惑を調査した元百条委・丸尾牧県議のメールアドレスに、3月31日から4月8日までの間に「お前も県民局長みたいに自殺しろよ」等と記載されたメールが約1万2400件届いたため警察に被害届を提出。今後、威力業務妨害の疑いでメール送信元などが捜査されるとのこと。丸尾県議は「誹謗中傷、言論弾圧の残念なメールで社会が分断され壊される。多くの方が恐怖心を抱くし、言論について躊躇してしまう」「このまま放置すると同じように被害を受ける方が出てくる。社会が良くなるとは到底思えない。こんなことが起こらないように警察には捜査していただき、速やかに犯人逮捕につなげていただきたい」と危機感をあらわに。 誹謗中傷メールは百条委の元委員長・奥谷謙一県議の元にも「お前もなたで襲われとけ」と記載されたメールが1万件以上届いている。 ●22年前の2003年10月、『ジョジョの奇妙な冒険』第6部ストーンオーシャンの連載終了後、ファン有志が大阪城公園に集まり人文字で「7」を作り「第7部待ってますーッ!」と雄叫びをあげました。あの日、連載開始を待望した第7部「スティール・ボール・ラン」がついにアニメ化決定です! まだスマホがなかった時代であり、当文芸ジャンキーHPで呼びかけたファン決起集会。参加された方はほぼ全員が初対面、当時、人文字を作った方はアニメ化に感無量なのではないでしょうか。 ![]() 第7部は西部開拓時代の終わり、1890年が舞台。史上初の乗馬による北米大陸横断レースに挑んだ主人公が、様々な陰謀に巻き込まれていくというもの。物語を貫くのは人間讃歌。 大谷選手もインスタでアニメ化を祝福、世界各地のジョジョファンがSNSに喜びを投稿しており、世界規模でオンエアが待たれる作品になりました! ![]() ![]() 以下の公式告知動画(30秒)は公開一日も経たずに300万回オーバーの再生(Xでは2000万ビュー)、コメントの半分が外国語というのが凄いですね! https://www.youtube.com/watch?v=RHkvkwnQbEQ ●殺伐とした昨今、養父マシュウの優しさが胸に沁みます。土曜18時25分からEテレで始まった『アン・シャーリー』(赤毛のアン)。畑仕事の働き手に男子の養子を希望するも、孤児院から手違いでアンが到着。「あの子が何の役に立つ」と孤児院に送り返そうとする妹マリラにマシュウ(60歳)は「だが…わしらの方で何かあの子の役に立てるかもしれんよ?」と。原作でもグッとくる場面です。人間、優しい人が一番。 ときに、『赤毛のアン』関連のメディアではアンが暮らす家を「グリーン・ゲイブルズ」と表記するガイド本が多く、ウィキペディアも同様。でも小説は「ゲイブルス」(村岡花子訳)と最後のスが濁らないケースが。ズなの?スなの?長年の謎を解明するべく一昨年、プリンスエドワード島に作者モンゴメリの墓参りをした際、複数の島民の方に確認しました。お返事は「ゲイブルスだよ」でした。なので、現地の発音を優先するならスを使うのがいいかもです(^^) ![]() ![]() ●国立西洋美術館公開の荒木先生によるロダン彫刻解説、先生がニッコニコで13分間推しトークされていて、なんかもう見ているだけで幸せな気持ちに!手首に重さをかける場面では「おお〜ミスタの手首だ!」と嬉しくなりました。先生いわく、ロダンは筋肉や重心の表現から人物が背負う運命まで伝わると! https://www.youtube.com/watch?v=fCV-u6zSseI ![]() ![]() ※6月で65歳ですが、また若返っています(笑) ●4/8からガンダム・ジークアクスの地上波放送が始まったのはいいんだけど、番組表では「上田と女がDEEPに吠える夜&機動戦士Gundam GQuuuuuuX」と無関係なバラエティとワンセットになっており、録画の度に編集作業をする羽目に。テレビ局のCM料金は24時を過ぎると安くなる。少しでも高くCM枠を売りたい日テレは、23時59分に始まる「上田と女DEEP」に無理やりくっつけることで、実際は24時29分に始まるジークアクスを“23時台の番組”扱いにしている。フジが炎上中なのに、まったく視聴者のことを考えない自局ファーストっぷりに呆れるしかない。土曜のゴールデンタイムに「BS11」が単体でオンエアされるから、もうそっちで録画しよう。 ●アニメや漫画の“架空キャラの墓”をまとめたページに、『北斗の拳』のラオウとユリアを加筆しました。やっぱり世紀末覇者がいないとね! ●4月9日の24時からEテレで『ETV特集 フェイクとリアル 川口 クルド人 真相』再放送があります。川口市の病院前で「大勢のクルド人が喧嘩をしていた」というのはデマだったし、クルド人の少女が「万引きをしている動画」も嘘だったし、警察のデータでは川口市の外国人犯罪率は増えていないことが判明。フェイク動画を投稿して再生数を稼ぐ配信者に取材を試みており、必見です。 【追記】放送直前に番組変更!再放送の日時が決まり次第、発表されるとのこと。いったいNHKで何が起きたんだろう? ●NHK総合で放送され話題を集めたアニメ『チ。 ―地球の運動について―』が本日4/5(土)21時15分から新たにEテレにて放送開始! ★激アツの5大推しポイント (1)真理(地動説)を追い求める生き方にしびれる! 近年、真理や真実がないがしろにされ、ネット上のデマが瞬時に拡散したり、根拠の乏しい陰謀論が人心を扇動する事例が国内外で多発。だからこそ、地動説をめぐるこの物語が胸に刺さりました。私たちは政治思想が異なっても地動説では意見が一致できます。人生の価値観が違っても、地球が太陽の周囲を回っているという点では完全に合意できます。この作品が幅広く支持されたのは、登場人物が命がけで証明しようとしている真理(地動説)に賛同できるからかと。“主人公は真理と言ってるけど、それって人それぞれじゃあない?”と解釈の余地が残るものを「真理」にしていたら、ここまで多くの視聴者の心を掴むことはできなかったでしょう。 そして重要なのは、本作は「地動説の正しさ」を語るのがメインではなく、「逆境の中で真理を探究する姿」、その「生き方」を描くことが最重点イントであり、地動説という“ツール”を使って人間の気高さや尊厳、孤高の戦いを描いています。だからこそ生きる姿勢に直接関わってくる作品になっており、涙腺にもきます。 −−−−− (2)いまの時代に必要なメッセージ 人間を敵か味方かに分けて、敵認定したら相手を(集団で)徹底的に潰すといった、昨今の風潮が本当にしんどく…。『チ。』に登場する次の台詞を、この2025年に全世界で共有したいです。 「確かに僕らは敵対した関係でした。この世には様々な人がいる。正直者も、嘘つきも、情けない奴も、勇敢な奴も。さらに驚きなのが一人の人間にそのすべての要素が入ってることもあるし、それらが日々変化したりもする。こんなに大勢いるのに、誰一人同じ人はいない。そりゃ、争いは絶えないでしょう。でも、だけどです。過去や未来、長い時間を隔てた後の「彼ら」から見れば、今いる僕らはしょせん皆おしなべて「15世紀の人」だ。僕は同じ思想に生まれるよりも、同じ時代に生まれることの方がよっぽど「近い」と思う。今たまたまここに生きた全員は、たとえ殺し合うほど憎んでも、“同じ時代を作った仲間”な気がする」 ![]() ![]() −−−−− (3)単行本の表紙に胸熱! 1巻から7巻までは登場人物が空を見上げており、最終巻の8巻だけは夜空になっています(添付画像)。つまり、最後の巻は読者がこの星空を見上げており、真理探究のリレーのバトンを受け取ったことに。漫画という架空の世界と自分が繋がった心憎い演出に鳥肌、失神寸前に。 ![]() −−−−− (4)サカナクションの主題歌『怪獣』がクセに! リンク動画はヴォーカル山口一郎さんの求道者のような表情もあって鷲づかみに。中盤に変化するリズム、終盤に上昇する3回の「遠く、遠く、遠く」は神メロ! https://www.youtube.com/watch?v=wBehfCl9IVg#t=0m08s −−−−− (5)最終エピソードの警鐘 最終回の放送後にネットで賛否が吹き荒れたシーンについて。(以降ややネタバレ)自分は圧倒的に“賛”ですし、むしろあの最終エピソードを入れたからこそ、本作が「傑作」から「神作」になったと思ってます。それまでの物語で真理のために殉じる彼らがカッコ良すぎ 「真理 > 自分の命」 という熱狂すら感じていました。普通の作品ならそのまま気持ち良く終わっていたでしょう。しかし、作者にはどうしても語っておきたいことが。真理のためなら自分の命を捨てる覚悟を持つ人は、「他人の命も軽く考えてしまう」恐れがある点を、よりによってあの人物を使って見せました。真理探究の旗を振りかざして他者を踏みにじることの危険性を描いたことで、この作品は別次元の名作に引き上げられたと感じています。いま世界で問題になっている「カルトの怖さ」もここにあります。作者の魚豊(うおと)さんに脱帽です。 ※ポトツキさん宛の手紙が届いたファンタジーにも作者の優しさを感じましたし、『チ。 ―地球の運動について―』の作品タイトルが「こう来るか!」という使い方にしびれました。 (全25話) ●トランプ米政権による世界を標的とした相互関税の発表(4/2)を受け、世界同時株安が進行中。 日米欧では時価総額が約440兆円が1日で消失したとのこと。輸入品に課税すれば米国市民も物価高に苦しむのに大丈夫なのか?ノーベル経済学賞ポール・クルーグマン氏はトランプ関税について「支離滅裂で完全に狂っている」としたうえで「関税率が誰もが予想していたよりも高いだけでなく、貿易相手国について虚偽の主張をしている」と批判。欧州連合(EU)が米国に39%の関税を課しているとの主張については「EUの米国への関税率は3%未満のはず。どこから39%という数字が出てくるのか全く分からない」と指摘。トランプ関税の背景について分析するのは「時間の無駄だ。解説すべき内容が何もないからだ」と断じ、「政権がトップの顔色ばかりみて事実を伝えない「イエスマン」で固められていることも問題。トランプ関税の裏に隠された意図などあるはずがない。氏の周囲にそのような計画を考案できる知識や独立性を持った人間がいないからだ。全てはトランプ氏の直感だ」。米国内でインフレが再燃し、有権者からの反発で関税撤回を余儀なくされるとの見方があるが、クルーグマン氏は「私はそうは思わない。なぜなら、彼の『ごますり』チームは『物事はうまくいっている』と彼に伝えるだろうからだ」。世界一の超大国が、事実に基づかない政策を強行したときにどんなことになるのか…。 ●4/5から土曜早朝5時10分はNHK『マルコ・ポーロの冒険』の再放送!1979年の名作アニメ。マルコは17歳でイタリアを旅立ち帰国は40歳。四半世紀の旅を全43回で描き、実写映像が随所に入るため一緒に旅をしている気分に! マルコの旅路は伊→イスラエル・パレスチナ→トルコ→イラン→イラク→アフガニスタン→中国→タイ→マレーシア→インドネシア→スリランカ→インド→イラン→伊。番組ロケ班は、現在危険で旅ができないイラク北部やアフガンに入っており、爆破前のバーミヤン巨大石仏も撮影。遊牧民の暮らしや、人生観に触れられるのも貴重。アジア滞在中に元寇がありモンゴル視点の戦が新鮮だった。 まさに旅に次ぐ旅で、挿入歌にこんなフレーズが。「新しい街がしばらくのうちに見慣れた街に変わる/いたたまれぬ僕」。良い街なのに足の裏を焼かれるようにまた旅支度、物語を象徴するよう。 ![]() ![]() 本作はNHKの倉庫に初回と最終回しかなく、視聴者に呼びかけ奇跡的に全話が揃った。あるエピソードは映像だけあり音声がなく困っていたところ、テレビの前にラジカセを置いて録音していた人が見つかり、復元に成功。全43話でマルコの旅を追体験できる至福! ![]() ![]() ●きたる5月24日(土)大阪にて当サイトの読者交流会(オフ会)『お薦めアートまつり』を開催します!好きな映画、マンガ、音楽、画集、小説、ゲーム、とにかく本人がアートだと思えば何を紹介してもOKです!一人当たりの持ち時間は15分以内、リレー方式でどんどんプレゼンしていきます。シャイな方は、音楽を一曲、5分だけというのもアリです。 過去には、刀剣、狛犬(こまいぬ)、数学アート、御朱印、フィギュア等の紹介もありました。また、自分の作品(絵画、写真他)や特技を紹介するのも可で、これまでギター演奏やバレエのピルエット(スピン)、気功、ブラジル格闘技・カポエイラなどが実演されました。 昨年は朝10時にスタートし、夜7時にプレゼンが終わり、そこから同じ会場で2時間の懇親会という流れでした(持ち込みの飲食可能)。 参加希望の方はオフ会ページの専用メールアドレスから申込みをお願いします。そちらにプログラムや会場へのアクセス方法など詳細を記載しています。 ![]() ![]() (1)こんな感じで10時間!“文芸トライアスロン”と呼んでいます(^^) (2)文芸ジャンキー開設25周年を祝ってお花を贈って下さった優しい方が!感涙大感謝 〔昨年のオフ会レポートです。ご参考に!〕 参加者26名、うち“お薦めアート”をプレゼンしたのは16名。関西以外の参加者は、東京、埼玉、富山、岡山。当日にプレゼンされたラインナップは以下の通りです →作家マーク・トウェインの魅力(『アーサー王宮廷のヤンキー』ほか)/インド映画『RRR』の演出の凄さ/テオ・ヤンセンのストランドビースト(ビーチアニマル)/小説『予告された殺人の記録』(ガルシア=マルケス)紹介/ムソルグスキー作曲『展覧会の絵』ウラジーミル・アシュケナージによるオーケストラ編曲とピアノ独奏について/俳句、その最前線/ロシア訪問記(初回1992年×4)と司馬作品関連のお墓紹介/仏映画『約束ラ・プロミッセ』、海外ドラマ『コペンハーゲン』、小説『君の名残を』(朝倉卓弥)紹介/邦画『アライブフーン』紹介/大河ドラマ『新選組!』OP研究/能登地方のお墓巡礼/映画『わたしたちの国立西洋美術館』紹介/〔オーケンとともに〕筋肉少女帯など大槻ケンヂさんワールド紹介/小説『恋文の技術』(森見登美彦)、漫画『こんぺい荘のフランソワ』(陸奥A子)、科学本『ロマンチック・サイエンス』(楠田枝里子)紹介/アーティスト・平沢進の世界/石井東吾、ヒロ渡邊のジークンドー(マーシャル・アーツ)/『光る君へ』『ベトナムのひびき』(ピアニスト反田恭平の紹介)/追悼・小澤征爾「G線上のアリア」「トリスタンとイゾルデ」/チョコレートの歴史とチョコ博覧会レポート(感動のもぐもぐタイムあり)
●アマゾン・プライムで多民族ドラマ『東京サラダボウル』を第6話まで視聴、めちゃくちゃ良い作品ですねコレ。近所に外国人が暮らしているのが当たり前の光景になりつつある今、生まれるべくして生まれた作品かと。祖国を離れて日本にきた人の心の声を拾っていくドラマであり、異国の言葉を話す見慣れない隣人に感じる不安が、このドラマで緩和された人も多いと思う。心根がわかれば、みんな同じ人間とわかる。 近年、ネットでは急激に外国人叩きの声が増えてきたので、第5話の次の会話を思わずメモった。→ 「外人が増えりゃ治安も悪くなるし犯罪も増える。移民政策を進めたヨーロッパがそうじゃねぇか。なのに日本も外人を増やせ、もっと増やせ、どんどん増やせって。そしたらどうなる?マイノリティーがマイノリティーじゃなくなったら、もっと権利よこせってやかましくなるに決まってんだろ!日本で働かせてもらっている立場も忘れてよ!」 「外国人を働かせてやってるんじゃないんです。私たちが彼らに働いてもらってるんです。日本は人口が減って、子どもが減って、今の社会を維持するための労働力も消費力も足りない。日本人だけじゃ、この国はもうもたないんです。外国人を無理に愛せとは言わない。でも、彼らを敵視して排除しようとしても、あなたの居場所は守れないですよ。同じ社会に生きる者としてせめて受け止めなきゃ、あなたが苦しくなるだけです。日本はもう変わっていくんです」 ●3月31日に中居正広氏の性加害を調査してきた第三者委員会が、明確に「性暴力があった」と認定し、フジテレビについても社員から「企業の体(てい)をなしていない」と声があがるほど厳しく批判を行った。 はっきり「性暴力」としたのは非常に大きい。中居氏はファンに対して「トラブルでの暴力は一切ございません」と言っていた。これは彼にとって、性暴力は暴力に入らないということ。手を上げることだけが暴力じゃないのに。 中居氏に恐怖を感じるのは、最初に複数の人間で食事会をすると思わせ、女性に「今夜は空いている」と言わせていること。その後で2人きりになったとして「2人きりで食事するのは抵抗あるよね」と聞いている。そう聞くことで、“断るチャンスをちゃんと与えた”と逃げ道を作れるから。女性は“もし断れば仕事を干されるかもしれない”と懸念。第三者委員会に「(大勢が来ると思って)今夜暇だと言ってしまった私は行かざるを得ない」と証言。そして事件が起きた。 ネット上には当初「大人の女性なんだからイヤなら断ることができたはず」と書いている人がいたけど、事実上の強制で選択の余地がなかったことが報告書からわかり、もう彼女をバッシングし二次加害をする人も減るだろう。 事件後、女性は入院し自死を未遂。一年後にPTSDでフジを退社した際、フジ幹部から(退社)報告を受けた中居氏は「了解、ありがとう。ひと段落ついた感じかな。色々たすかったよ」と返信。それに対し、幹部は「例の問題に関しては、ひと段落かなと思います。引き続き、何かお役に立てることがあれば、動きます!」と応じていた。一人の人間の人生をメチャクチャにした感想が“ひと段落”というのは、もうサイコパスの領域だ。 被害者女性は守秘義務の全面解除にOKを出したのに、中居氏が解除を拒否したことも判明し、これも中居氏の印象が悪すぎる。 中居氏は15歳でジャニーズ事務所に入った。結局、ジャニー喜多川氏がいろんな人の心をぶっ壊したんだと思う。性暴力を権力でもみ消せるという「手本」を、10代の少年たちに見せ続けた。 ※フジがスポンサーに戻って来てもらうためには、幹部を総入れ替えして、生まれ変わったことを示すことが最低でも必要。 ●きたる5月17日(土)谷中霊園巡礼会(後編) 開催決定!歴史に人あり、人に歴史あり。爽やかな5月の空の下、偉人35名の墓を心を込めて案内し、それぞれの墓前で、なぜこの人に墓参したいのか故人への熱い想いを語ります!谷中霊園は駅から30秒というアクセスの良さですが、面積が甲子園球場の約3倍あり、約7,000基の墓が並び、一般の方が自力で目的の人物にたどり着くのは大変です。是非この機会に一緒に巡礼しましょう。申込みは特設ページからになります。 ・開催日時:5月17日(土)12時半より16時半まで※休憩あり(雨天決行) ・集合時間:12時より受付開始 ・集合場所:谷中霊園・五重塔跡広場(交番の隣り) ・参加費:2000円(資料代込み) ・定員:20名強(先着順) −−−−−−−−−−−− 《墓参予定の偉人 35名》 〔メイン解説〕(10名) ●牧野富太郎(1862-1957)94歳…朝ドラ『らんまん』主人公になった植物分類学者。命名した植物は1,500種類以上!刊行した「原色牧野植物大図鑑」は植物ファンのバイブルとなり現在も書店に並ぶ。文化勲章。※先立った妻の墓に感謝を込めた2句を刻んでいる。 ●横山大観(1868-1958)89歳…第1回文化勲章を受章した近代日本画壇の巨匠。線描を抑えた朦朧体(もうろうたい)と呼ばれる画法で日本画に新境地を切り開く。代表作「生々流転」「夜桜」「無我」「屈原」。 ●長谷川一夫(1908-1984)76歳…俳優で初の国民栄誉賞に輝く。『雪之丞変化』『地獄門』などで日本映画界を代表する二枚目の時代劇スターとして活躍。大河『赤穂浪士』で大石内蔵助役。晩年に宝塚「ベルばら」を演出した。 ●常陸山(ひたちやま)谷右衛門(1874-1922)48歳…第19代横綱。大相撲を「国技」に押し上げ、品格と力量から「角聖」と呼ばれた相撲の中興の祖。出羽海部屋を創設し3横綱を育成、ちゃんこ鍋や後援会などの風習を始めた。 ●朝倉文夫(1883-1964)81歳…彫刻家。自然主義的な写実に徹し、猫の彫刻を多数彫り上げる。代表作のひとつ『墓守』は墓マイラーに人気(谷中の朝倉彫塑館に展示)。残念ながら戦時中の金属供出のために400点余の作品はほとんど消滅。文化勲章。 ●稲垣 浩(1905-1980)74歳…日本映画の基礎を作った名監督の一人で、100本の映画を撮った。『宮本武蔵』でアカデミー賞名誉賞(外国語映画賞)を、『無法松の一生』でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞した。 ●色川武大(たけひろ)(阿佐田哲也)(1929-1989)60歳…作家、雀士。直木賞『離婚』、泉鏡花賞『怪しい来客簿』を執筆。また阿佐田哲也名義で『麻雀放浪記』を発表し人気を博す。「阿佐田哲也」の由来は徹夜麻雀の「朝だ!徹夜だ!」。 ●佐藤泰然(たいぜん)(1804-1872)68歳…幕末の蘭方医。外科手術にすぐれ蘭方医学塾「和田塾」を江戸に創立、のちに医学校・順天堂大学となる。また佐倉(千葉)に病院兼蘭医学塾「佐倉順天堂」を開設した。 ●島薗(しまぞの)順次郎(1877-1937)60歳…医学者。脚気(かっけ)がビタミン欠乏症であることを発見した脚気病の権威。京大・東大教授。 ●加波山(かばさん)事件の若者たち…1884年に選挙権など参政権を求めて自由民権運動の闘士が決起、政府転覆を計画するも発覚し未遂。追いつめられ加波山(茨城県)で挙兵したが数日で鎮圧された。2千人が逮捕され、墓所には死刑となった4名=福島自由党の中心メンバーで逮捕第1号の三浦文治(34歳)・雑誌編集長で熱血漢の琴田岩松(23歳)・医学生の小針重雄(21歳)・獄中死した旧会津藩士の横山信六(20歳)・まだ17歳で未成年ゆえ無期刑となった天野市太郎の5名が眠る。 〔ワンポイント解説〕(25名) ●鵜飼玉川(うかいぎょくせん)(1807-1887)80才…幕末の日本初のプロのカメラマン(商業写真家)。横浜で米国人に写真術を学び、江戸で写真館「影真堂」をひらく。1861年に福井藩顧問・横井小楠の肖像写真を撮影したと最古の記録。 ●稲垣千頴(ちかい)(1845-1913)67歳…国文学者・歌人。スコットランド民謡『蛍の光』に作詞。中国の故事『蛍雪の功(けいせつのこう)』から「夏の夜は蛍を絹袋に入れた明かりで、冬の夜は窓辺に雪を積み上げ反射の明かりで勉強する苦学生」を歌に反映させた。 ●相馬大作(1789-1822)33歳…“赤穂浪士の再来”と呼ばれた江戸後期の盛岡藩士。主家の名誉を守ろうと、脱藩して他藩の藩主を襲撃、失敗して小塚原で斬首された。間宮林蔵の親友。 本名、下斗米(しもとまい)秀之進。 ●八代目・市川団蔵(1882-1966)84歳…歌舞伎役者。引退2カ月後、四国お遍路巡礼の帰途に船上より入水。旅先で「今は、人形のような舞台人生から離れ、生れてはじめて人間らしい自由を得ました」「わずらわしい東京へは帰りたくないのです」と語っていた。辞世「我死なば 香典うけな 通夜もせず 迷惑かけず さらば地獄へ」。 ●田母野 秀顕(たもの・ひであき)(1849-1883)34歳…強引な土木行政に自由党員(自由民権派)・農民が反発した「福島事件」で逮捕され、34歳で獄中死。田母野は人気があり、没後「谷中墓地・自由田母野君碑前」宛の葉書を配達人が墓前に届けたという。 ●澤田正二郎(1892-1929)36才…昭和初期の大衆演劇の人気役者。舞台に激しい剣戟(けんげき)「チャンバラ」を最初に導入した。関東大震災後の廃墟で無料公演をして励ます。 ●杉山 誠(1907-1968)61歳…演劇評論家。1943年、36歳で召集されて南方ニューギニアに出征、部下の加東大介の芝居『南の島に雪が降る』を上演し杉山大尉の実名で出演する。 ●石川千代松(1860-1935)74歳…動物学者。進化論を日本に紹介し、1901年に上野動物園の前身「上野動物公園」初代監督(園長)となった。 ●沢柳政太郎(まさたろう)(1865-1927)62歳…教育者。東北大学初代総長に就任すると男女平等の観点から他大学に先駆けて女子に帝国大学(国立大学)の門戸を開いた。 ●初代・松本善甫(よしいち) (興正)(生年未詳-1695没)…江戸幕府奥医師。会津の神官であったが人斬り事件を起こして逃亡、江戸で医学書を読んで幕府の御殿医に出世した。酢と飯を合わせて手で握る「早ずし」を作り、握り寿司の創始者とする説がある。 ●玉乃世履(たまの・よふみ)(1825-1886)60歳…司法官。清廉潔白な精神を持ち、裁判官としての公正な裁きにより「明治の大岡(越前)」と賞賛された。福島事件では大半の被告(民衆)を無罪とし、政府の圧力に抵抗する。大審院初代院長であったが身辺整理をして謎の自殺を遂げる。 ●渡部 温(おん)(1837-1898)61歳…英文学者。1873年に「イソップ物語」を翻訳してベストセラーに。「イソップで蔵が建った」といわれた。海外留学せずとも突出した語学力を持ち、東京外国語学校の校長に。 ●佐佐木信綱(1872-1963)91歳…歌人・万葉集研究者。唱歌『夏は来ぬ』を作詞。歌風は温和で平明。日本各地を巡って万葉集の古写本を発掘し文化勲章を受章。 ●初代・花柳壽輔(はなやなぎじゅすけ) (西川芳次郎)(1821-1903)81歳…日本舞踊家、振付師。日本舞踊の五大流派のひとつで、最大規模の花柳流創始者。現在、同派の門弟は全国に約2万人。 ●小平(おだいら)浪平(1874-1951)77歳…日立製作所の創業者。1910年に鉱山で使用する国産初の5馬力の誘導電動機(モーター)を完成させたのが始まり。2024年のグループ全体の売上高は約9兆7千億円!従業員数はトヨタに次ぐ約27万人。 ●初代清水喜助(1783-1859)76歳…江戸時代の大工棟梁で1804年に21才で「清水屋」を開業、のちにスーパーゼネコンの清水建設に発展する。江戸城西ノ丸の造営に参加し一介の職人から幕府御用を務めるまで出世した。 ●鳩山一郎(1883-1959)76歳…政治家。犬養・斎藤内閣の文相を経て、戦後1954年に首相就任。保守合同を敢行、自由民主党の初代総裁となり日ソ国交回復を実現。「原子爆弾の投下は国際法違反の戦争犯罪」と語る。鳩山由紀夫は孫。 ●福地桜痴(ふくちおうち) (1841-1906)64歳…新聞記者・劇作家。「東京日日新聞」(現・毎日新聞)社長兼主筆。福澤諭吉と「天下の双福」(才の福地、意志の福澤)と称えられる。新聞で新政府を批判し逮捕。 ●矢田部良吉(りょうきち)(1851-1899)47歳…植物学者・詩人。植物分類学を研究し科学として体系づけた。詩人としては日本人に感情を短く文字で表現する方法として「詩」を紹介、同時に「詩集」というものの存在を知らせた。コーネル大卒。鎌倉沖で遊泳中に溺死。※朝ドラ『らんまん』で要潤が演じた。 ●巻 菱湖(まき・りょうこ)(1777-1843)66歳…書家。唐の書を学び、細身かつ流麗な字形は将棋の駒に重用された。市河米庵(いちかわ・べいあん)、貫名菘翁(ぬきな・すうおう)と共に「幕末の三筆」と並び称された。 ●原田熊雄(1888-1946)58歳…親英米派の華族議員で二・二六事件の標的となったが脱出に成功。軍部独裁の流れに抵抗し、東條内閣の打倒と終戦工作を模索するが病に倒れる。奇しくも二・二六事件からちょうど10年後の1946年2月26日に病没。 ●淡島椿岳(あわしま ちんがく)(1823-1889)66歳…奇人の画家。浅草寺で「西洋目鏡」と名づけた“のぞき眼鏡”の見世物小屋を開き、西郷隆盛も見に来るほど大人気に。辞世は「今まではさまざまの事して見たが、死んで見るのはこれが初めて」。※姪・兼子は渋沢栄一の後妻に。 ●大橋訥庵(とつあん)(1816-1862)46歳…幕末の儒学者。王政復古派。攘夷論を説き、老中・安藤信正の暗殺(坂下門の変)を企てたとして逮捕・投獄。保釈後に毒殺される。 ●高橋お伝(供養碑)(1848-1879)31歳…最後の斬首刑者(明治12年)。夫を毒殺するなど悪事を重ね「明治の毒婦」と呼ばれた。彼女を題材に、河竹黙阿弥の歌舞伎『綴合於伝仮名文』、仮名垣魯文(かながき・ろぶん)の小説『高橋阿伝夜叉譚』が書かれた。 ●雲井龍雄 (供養碑)(1844-1870)26歳…幕末の志士。(山形)米沢藩士。戊辰戦争で東北諸藩の同盟を画策、官軍への抵抗を企てるが失敗。維新後、政府転覆の陰謀を企てたとして斬首(新政府への謀叛第一号)。半世紀ほど谷中に眠っていたが、60年忌法要に際して故郷米沢に改葬された。 ※当日の進行状況により人物は変更される可能性があります。 ●読売新聞と日経新聞WEBに取材を受け、先日掲載されました。 (1)3/21の読売夕刊で『呼び込め墓マイラー』という特集が組まれました。近年、各地の自治体や霊園が墓所のガイドツアーを企画するなどPRに励んでおり、昨年は歴代総理が多く眠る青山霊園(東京)が開設150年を機に初めて「著名人墓所ガイドツアー」を実施。そのツアーでは、大久保利通、斎藤茂吉、志賀直哉、尾崎紅葉ら13人の墓を1時間かけて巡ったとのことです。 3年前に始まった別の民間ガイドツアーは、毎回定員20人の5倍もの応募が殺到する人気ぶりといいます。近代日本の礎となった故人を偲び、墓所を訪れて手を合わせたいという人が沢山いることを知って、私は感激しました。 青山霊園を管理する都公園協会によると、漱石が眠る雑司ヶ谷霊園や、徳川慶喜が眠る谷中霊園でもツアーを検討中といい、「霊園に眠る方々の事績を末長く伝えたい」と担当者のコメントが掲載されていました。 ツアー参加者の感想に「名前しか知らない歴史上の人物でもお墓の前で逸話を聞くと、目の前にいるかのような親しみがわく」とあり、思わず「そうなんです、本当に生きていたと実感できる場所、それがお墓です」と胸熱に。 この記事に私は「墓はただの石ではなく、その人自身とを思って接しています」などコメントを寄せると同時に、近年、墓参者のマナーの悪さがたびたび問題になっていることを懸念し、「故人への感謝の気持ちを持って訪れて」と付け加えました。墓地は観光地ではないため、“墓マイラー5箇条”でも第一条に「お墓は見に行くものではなく、お参りするもの」と掲げており、節度ある巡礼を呼びかけています。 ![]() ![]() 2時間のインタビューがここに凝縮されています ![]() 墓マイラー38年の体験から決まった5箇条です。あくまでも自分にとっての掟であり、他の人はまた違う考えをお持ちだと思います。紙面では短くなっていますがオリジナルは次のものです。 ★「墓マイラー」の五箇条 一、お墓は“見に行く”ものではなく、お参りするもの 一、年齢を重ねるとともに、故人と語り合いたいことも変わっていくため、可能な限り再訪すること 一、有名人だから墓参するのではなく、会いに行きたい想い、故人に語る言葉を持っていること 一、一般墓参者の邪魔をしないこと。近くで他の方が墓参しているときは、距離を置いて控えること 一、墓前で写真を撮るときは故人へのリスペクトと心遣いを忘れぬこと (2)3月20日の日経新聞ネット版にも『消えゆく「偉人たちの墓」 広がる墓じまい』と特集があり、記者の方に語ったことが《墓マイラー、墓じまいに泣く》と題された囲み記事になっています。 都立霊園では、墓の継承は「6親等以内の親族」という原則があるため、どんなに著名な偉人であっても、引き継ぐ者がない墓は撤去され、遺骨は無縁塚に移されます。背景には、都立霊園の空き区画の応募倍率が3.6倍(24年度、合葬施設など除く)と人気が高く、管理費の滞納など無縁墓を放置しておけない事情もあります。 私は偉人の墓は史跡として行政が保護対象にすべきと切望していますが、誰が偉人にあたるのか線引きが難しいため、壁にぶつかっているのが現状です。そうこうしている間にも墓石の撤去は進んでおり、偉人に無縁墓の立て札が建つたびにハラハラしています。 2023年12月、文豪・泉鏡花の墓は間一髪のところで雑司ヶ谷霊園から改葬され、未来に遺りました。昨年、私は移転先の円福寺(新宿区)を訪れ、「鏡花さん、よかったですね」と手を合わせると同時に、お墓を救って下さった方に感謝しました。 ※こちらがリンク先ですが、有料記事で購読者しか読めません(汗)。そのうち本紙の紙面にも掲載されるかもしれないので(昨秋の毎日新聞がそうでした)、紙媒体になったときにまた報告しますね。 ![]() ●大阪高裁が「同性婚を認めない法律を合憲と判断したのは誤り、違憲である」と画期的な判決!同様の訴訟は全国5地裁で計6件起こされ、一審・大阪地裁だけが「合憲」としていた。二審で逆転判決が出たことで、5つの高裁の判断がすべて「違憲」で一致した。判決では「同性愛という変えることのできない性的指向を理由に排除される不利益は著しく大きい」と指摘。そして「婚姻での両性の合意や平等を求めた憲法24条の趣旨は男性優位の明治民法と決別することにあり、同性婚を排除するものではない」と説明。婚姻は「幸福追求のための重要な選択肢」であり、現行法は「個人の尊厳」に立脚した婚姻制度を求める憲法24条2項と「法の下の平等」を求めた14条1項に反すると結論づけた。 ※アダムとイブの物語に基づき、家庭を構成するのは男女の夫婦のみと定めたカルト宗教(統一教会など)から目の敵にされてきた同性婚の認可運動。この高裁判決で一気に法制化が進んでほしい。半世紀パートナーとして暮らそうが、親族しか入れない病室に入れず看取ることができない現状は悲しすぎる。 → |
●3月25日、東京地裁が旧統一教会に解散命令を出した。被害規模はわかっているだけで約204億円(約1550人)。 ネット上には「最高裁までの長い戦いの始まり」「10年かかるのでは」との声もあるけど、オウム真理教の場合は地裁から最高裁の判断までたった“3カ月”だった。これを報道はもっと伝えるべきでは。それがエールとなり司法関係者に勇気を与えます。 1995年10月30日 地裁 オウムに解散命令 1995年12月19日 高裁 即時抗告棄却 1996年1月30日 最高裁 特別抗告棄却 ※旧統一教会の2015年度〜22年度の平均収入は年間約409億円で99%以上が信者からの献金だ。 ※『文藝春秋』(2022年12月)によると、米国防総省は「統一教会が北朝鮮に約4500億円を送金していた」との情報を得ていたとのこと。その資金が核や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発に使われた可能性が指摘されており、内容が内容だけに真相究明が必要。日本人の献金がミサイルになって帰ってくるという絶句案件。 ●イスラエル軍の攻撃再開で、ガザ地区の犠牲者がついに5万人を超えた。人道支援物資の搬入が3週間以上も国境で止められており、現地は飢餓状態。3/19に国連施設がイスラエル軍の戦車に砲撃されブルガリア人職員が死亡し、国連は3分の1のスタッフをガザから退避させると発表。インフラが破壊され、人道支援物資は届かず、頼りの国連も活動縮小に追い込まれ、ガザはどうなってしまうのか…。 ●やっと岩手の大規模な山火事が鎮火したと思ったら、新たに愛媛と岡山で新たに山火事。延焼が広がり避難指示が出ていおり心配。 ●3/22の『報道特集』は誹謗中傷で自死に追い込まれた元兵庫県議の心情を奥様の視点で描き、胸に迫るものがありました。再生数を稼ぐため過激な言葉で反斎藤派を叩いていた動画制作者の謝罪も。斉藤&立花氏の元支持者「斎藤さんのやった対応は間違っていたと、自分の中で答えが見つかった。間違った情報を流している人を正していくのが、擁護派にいた僕の責任」。渾身の取材であり番組そのものが元県議の石なき墓に。消える前にご視聴をお薦めします。 番組最後の村瀬健介キャスターの言葉が印象的でした。 「私はこの1年間に兵庫県で起きたことは本当に恐ろしいことだと思っています。県は法律上、公益通報者を保護する義務がありますが、その通報者が亡くなる事態になったうえに、亡くなった後も、県が管理する私的情報が漏洩(ろうえい)してネット上で暴露されるという事態にまで至りました。これらはたとえ斎藤知事1人が何らかの責任をとったとしても文字通り取り返しがつかないことです。県関係者にはどうすべきだったのか真剣に考えていただきたい」 ※「報道特集」は過去に何度も中国・露・北朝鮮の人権弾圧を伝えており、左右の枠を越えた番組です。SNSでアンチがレッテルを貼っている“極左番組”ではありません。 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1805969 ●《トマトジュースを飲むと痩せる6つの理由》をメモ&要約したので共有します。 1. 抗酸化作用で老化防止&美肌効果 強力な抗酸化作用を持つ「リコピン」が体内の活性酸素を抑える。活性酸素は細胞の老化や肌のシミ・しわの原因となるため、美肌効果が期待できる。 2. むくみ解消に役立つカリウム カリウムが体内の余分なナトリウムを排出し、むくみの解消をサポート。夕方になると足がむくみやすい人に特におすすめ。 3. 血圧を下げる効果 GABA(γ-アミノ酪酸)が血圧を下げるため、生活習慣病の予防になる。 4. 腸内環境を整え、便秘解消をサポート 食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれる。血中コレステロール値を下げる効果も期待でき健康維持に。 5. 疲労回復を助けるクエン酸&ビタミンC クエン酸やビタミンCはエネルギー代謝を助け、疲労回復をサポート。 6. 脂肪燃焼をサポートする「13-oxo-ODA」 トマトジュースにはリノール酸の仲間の物質「13-oxo-ODA」が豊富に含まれ、この成分には脂肪燃焼を促進する働きがありダイエットに効果あり。 ※ただしトマトジュースを飲み過ぎるとカリウムや食物繊維でお腹がゆるくなるため1日500ml以内が目安とのこと。 (参考リンク) ●(大幅に加筆しました)混乱が続く兵庫県。知事の支持派と反対派の“分断”は深まる一方であり、中立公正な調査機関である「第三者委員会」の報告書が出るのをずっと待っていました。これが出れば、報告書が示した事実を基準に双方が歩み寄れると考えたからです。 3月19日、兵庫県の要請で設置された元裁判官3人を含む6人の弁護士でつくる第三者委員会は約250ページに及ぶ調査報告書を公表し、斎藤知事のパワハラが「認定」されたほか、県民局長(故人)の告発文は「外部通報(公益通報)に該当する」と判断しました。 斎藤氏は自身が疑惑の当事者にもかかわらず告発者を探し出させており、第三者委はこれを「極めて不当」と断定。そして斎藤氏が内部調査のみで懲戒処分したことは「明らかに違法」で「懲戒処分は効力を有しない」としました。正直、第三者委は斎藤知事が認可したものであり、ふんわりした結論になると思っていたので驚いています。第三者委・藤本委員長の「別に厳しい意見を言っているつもりはない。これがスタンダードだ」に司法関係者の矜持(きょうじ)を感じました。報告書の主な4点は次の通り。 ・自殺した告発者の文書は「真実相当性がある」と認定 ・告発者の文書は公益通報者保護法上の「外部通報に該当する」と認定 ・ささいなことで怒鳴るなど斎藤知事のパワハラを完全に認定 ・斎藤知事の告発者捜しと懲戒処分についても違法であると断定 一方、告発文のうち「斎藤氏が県幹部を随行させ知事選の投票を依頼」「県幹部が知事選で事前運動」「副知事が商工会などに斎藤氏の政治資金パーティー券を大量購入させた」は「事実関係が認められない」としており、ここからも第三者委員会が中立であることがわかります。 認定された10個のパワハラは「出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止とされていた為、20m程手前で公用車を降りた際、出迎えた職員を激しく叱責(しっせき)した」「長期間にわたって継続的に繰り返されてきた夜間、休日のチャットによる叱責や業務指示」「机をたたいて叱責」等。これらを踏まえ第三者委は「知事の威圧的な行為は、職員を萎縮させて勤務環境を悪化させる」と批判しました。 ※「夜間休日のチャットによる叱責や業務指示」は自分なら頭がおかしくなります。いつ連絡が来るかわからないため、夜も休日も精神的にまったく休みになりません。しかもそれが、長期間にわたって継続的に繰り返されてきたとのこと。 先に発表されていた百条委の調査報告書では「(告発者の処分は)違法の可能性がある」としていました。そのため、これまで斎藤氏は「可能性ということは適法の可能性もあるということだ」と述べ、対応は適切だったと強弁していました。それもあって、今回は第三者委がハッキリ「違法と認定」したのだと思います。 法律の専門家が関わった第三者委員会に「公益通報」と認定されたのは非常に大きいです。大切なことなので強調しておきますが、告発文が公益通報に該当するかどうかは、告発された当事者(知事)が判断することではありません。第三者委員会や司法が判断することです。 大阪に住んでいると、隣県ということもあり、ネットでもリアルでも「斎藤さんは利権を潰そうとして嵌(は)められたヒーロー。この問題は不倫元局長が嫌がらせで訴えただけ。勤務中に公用パソコンにろくでもないデータを残すマネをしていた事実は変わらない。オールドメディアによるイジメだ」との声に触れることが多いです。これについては−−− (1)自分自身も「市民のために既得権益と戦うヒーロー」がいたら全力で投票したいです。でも同じ投票するなら「パワハラをせず、多様な意見に耳を傾け、市民のために既得権益と戦うヒーロー」に一票を入れたいです。 (2)元局長のプライベートと告発内容は何も関係がありません。そもそも、斎藤知事は最初に違法な通報者探しを行い、あとから押収してわかったプライベート情報を持ち出して告発者を誹謗しています。初動こそが大問題なのです。 (3)オールドメディアは情報の裏をとって報道し、誤報であれば謝罪と訂正を出します。ニューメディアは情報源を明確にしないままセンセーショナルな内容を伝え、誤報と判明してからもアクセス数稼ぎで放置しているケースが少なくありません。今回の第三者委の結論を踏まえ、これまで「公益通報じゃなくただの誹謗中傷」「パワハラはなかった」とネットで散々叫んでた配信者がどう対応するのか注視しています。 知事は会見で「(告発文は)嘘八百」「公務員失格」と告発者を糾弾したうえ懲戒処分にしており、告発者は自死しました。速やかに故人の懲戒処分を撤回して名誉回復を行い、遺族に謝罪するべきです。選挙後には「斎藤氏を陥れた“黒幕”」としてSNSで中傷された前県議も自殺しており、知事には支持者の暴走を止めなかった道義的責任があります。 第三者委の報告書に先立ち、3月5日に百条委の報告書が本会議で議決された際に、知事は議会が約9カ月の議論の末に導いた結論を「一つの見解」と一蹴しました。それだけでなく、百条委が保護すべき対象とした告発者への攻撃をなおも続け、告発内容とは無関係な元幹部の公用パソコンの中身に言及し、「極めて不適切なわいせつな文書」があったとしました。ところが、知事は“わいせつ文書だからと処分した”と正当性を主張する一方で、その内容を聞かれると「私は見ていない」と。県トップが伝聞情報で故人のプライベートを暴露しカメラの前で叩くという信じ難い言動で、議会内外から「反論できない死者に対する冒涜だ」と批判の声が上がっています。 第三者委は報告書の中で「最も述べたいところ」として、「組織の幹部は特に公式の場では人を傷つける発言、事態を混乱させるような発言は慎むべきだ」と直言しました。これは、告発文書の信頼性を低下させるために、告発者の人格をおとしめるような発言を繰り返す知事に向けたものです。そして、「感情が制御できない」など知事の資質を挙げ、組織トップとして「自分とは違う見方もありうると複眼的な思考を持ち、人を傷つける発言は慎むべきだ」と総括しました。 ★第三者調査委員会の委員長である、弁護士で元裁判官の藤本久俊氏は、会見で斎藤知事や県幹部らにさとすようにこう語りかけました。強く胸に響きました。 『異なる意見は自分自身に、そして組織に幅をもたらします。本件文書(告発文)によるパワハラの指摘は、内部通報を通じて知事を含めた幹部職員を対象とする研修制度の実施などにつながりました。贈与問題の指摘は、物品受領ルールの明確化として結実しました。本件文書の作成と配布、それに続く内部公益通報は、県の組織体制の改善につながったのです。 公益通報は、その全てが真実であるとは限りません。当事者が見れば明らかに誤りとわかる場合でも、第三者から見れば疑惑が生じる客観的な事情が存する場合もあります。「自分は誤りであるとか分かるから」と指摘を一蹴することは適切でしょうか。指摘を真摯(しんし)に受け止め、誤りであることを丁寧に、かつ誠実に説明をすることが必要だと考えます。それこそが説明責任なのではないか。そうすれば、通報者と県民の理解を得て信頼が深まって、県政は前進するのではないかと思います。 調査の過程で、私たちは多くの職員とお話ししました。調査に応じた職員は皆、県民に尽くしたい、県政発展させたいとの思いを持っていらっしゃいました。知事に批判的な職員も、決まったことは誠実に実行しようとされていました。知事や幹部の職員は、異なる意見に直面した場合、自分の知らないことを外部からの情報で知った場合、まず聞く姿勢を持つべきだと考えます。感情をコントロールせずにいきなり叱責(しっせき)したり、注意・指導したりすることは適切ではないと思います。相手を尊重する姿勢なくして、相手との関係に発展はありません。複眼的な思考を行う姿勢を持って、自らが正しいかどうかを検証し、県政を発展させていただければと思います。 厳しい意見を言っているつもりはありません。我々はこれがスタンダードな考えだ、くらいに思っております。知事には、すぐに反論するとか、すぐに判断しないでいただきたい。ゆっくりこの報告書を読んで、「違う意見もあるかもしれない」「それなら取り入れるところは取り入れよう」。そんな姿勢を持っていただけたらと。』 《まとめ》 ネット上では「たとえパワハラがあったとしても再選挙で民意は示されたので、もう終わった話」「再選されたからセーフ」としてパワハラ問題のみに焦点を当てた意見を見受けますが、調査報告書の核心は「公益通報者保護法に違反」と法の専門家である弁護士たちが突きつけたことにあります。これによって斎藤氏は「私への誹謗中傷だから独断で処分したのは正しい」という理屈が通らなくなりました。懲戒処分を違法認定しており、“終わった話”どころではありません。 選挙演説の「パワハラではなく強めの指導」という発言が虚偽になり、2馬力を行ったNHK党・立花氏もさんざんデマを広めたわけで、ウソを含んだ演説で当選して「民意を得た」ことになるのでしょうか。 先の兵庫知事選で最も不可解なのは、立花氏が「斎藤さんを知事にするため立候補した。私には投票しなくていい」と選挙活動を始めたときに、なぜ斎藤知事は「それはルール的にグレーだからやめてほしい」と言わなかったかです。法律は選挙運動の公平性を特に重視しており、使用できる選挙カー(車)の台数や選挙ポスターの枚数などが厳格に決められています。ところが、立花氏が自らの選挙運動をすべて斎藤知事の支援に使ったことで、事実上、斎藤知事が2人いる状態になり、斎藤氏だけが2倍の選挙カー、2倍の選挙ポスター、2倍の選挙演説時間という「2馬力」になりました。そんなメチャクチャなことが民主国家で許されていいはずがありません。たとえ取り締まる法律がなくても、「これは禁じ手だ」と普通なら思いとどまるものです。斎藤知事は選挙を統括する「総務省の出身者」ですから、そのあたりは特に詳しいはずですが…。 結局、先の知事選で立花氏が政見放送で訴えていた、「(自死した)県民局長は10年間で10人と不倫していた」「不同意性交罪を犯した可能性が高い」といった事実はありませんでした。故人への中傷は、相手が反論できないだけに極めて卑劣です。どうして斎藤知事は立花氏に「不確定な情報で故人のプライベートを事実のように語るべきではない」「パワハラ問題はまだ百条委員会で結論が出ておらず、“パワハラはなかった”と断言するのはやめてほしい」「私を応援する気持ちは有難いが、ポスターや演説まで支援一色にするのは2馬力選挙になり、選挙制度が崩壊するため控えてほしい」と苦言を伝えなかったのか、首をひねるばかりです。 それに加えて、知事サイドは選挙活動を業者に委託した「公職選挙法違反」容疑で強制捜査を受けており、民主主義がPR会社のネット工作で歪められた疑惑がもたれています。斎藤陣営は2馬力選挙が当選後に問題になるとわかっていたからこそ、「当選できたのは立花氏が支援してくれたからではなく、PR会社の社長のおかげ」としたかったのではと感じています。「斎藤氏は悪くない」という前提が崩れた今、もう一度民意を問うしかないのではと思っています。 県政の混乱が1年に及び、死者が相次ぐ状況は異常です。もっと早めに調査結果が出ていれば、竹内県議の自殺を防げたかもしれず、それが残念でなりません。きちんと事実関係を調査して情報を整理するためにはどうしても一定の時間がかかってしまいます。一方、ネット上では出所の怪しい虚偽情報がアッという間に拡散されていきます。ちゃんと裏付けを取った事実が、無責任なデマより遅く出てしまうのは仕方がないとはいえ、本当に理不尽で悔しいです。これは兵庫に限ったことではなく、いま世界的に同じことが起きています。このままでは、しっかり確認した事実が、スピードでデマに負けて取り返しがつかなくなる事態になりはしないかと、馬鹿げた理由で人類の歴史が終わりそうでハラハラしています。 ●停戦中のガザでイスラエルが攻撃を再開、一晩で千人近くが死傷し、うち死者は400人以上、多数の女性・子どもが含まれているという。今年1月に発効した停戦合意は、「第1段階」とされる42日間の停戦期間中にハマスが一部の人質を解放し、イスラエル軍の完全撤退を含む「第2段階」に移行する内容だった。 3月1日に第1段階の期限になったため、ハマスは予定通り第2段階(軍撤退)に進むようイスラエルに求めたが、イスラエル側はこれを拒否して第1段階の延長を要求。米国はイスラエルに同調して第1段階を4月20日ごろまで延長する案を提示したが、ハマスは延長を拒否し、予定通り第2段階に進むよう要求した。結果、イスラエルは「アメリカの提案を蹴ったことへの制裁で爆撃を敢行した」と主張、実際、米側も「攻撃の責任はハマスだけにある」と声明。 ちょっと待てと。合意していた当初の予定を先に破ったのはイスラエルだ。NHKがそれを伝えずイスラエルと米国の言い分だけ流すのは大問題。TBS「news23」では、ちゃんと「先に合意違反したのはイスラエル」と説明していた。 停戦中は国連平和維持軍をガザに派遣すべきなのに、それをしないから千人も死傷する悲劇が起きてしまう。 ●映画『ドラえもん のび太の絵世界物語』を観てきました。西洋や日本の名作絵画と、ドラえもんキャラがコラボしたオープニング映像に思わず拍手!全体的にもアニメと絵画は相性バツグン、ストーリーはややキッズ向けでしたが、場内の子ども達は大喜び。大人はどうしても社会派ドラえもんを期待してしまうけど、今回のように純粋に子どもが楽しめる作品も当然アリですし、良作だったと思います。 //春の賃上げで、バンダイ、すき家、アシックス、コスモ石油、清水建設などが初任給30万円超え。この流れが広がりますように。 ●大河『べらぼう』主人公・蔦屋重三郎の没年に絵師の歌川広重が生まれたことに気づいた息子(中3)が「2人とも“重”って字が入ってるし生まれ変わりみたい。『べらぼう』最終回のラストシーンは、ゴッホが広重を模写してる場面で終わったら蔦重の努力が世界に伝わった感じでいいね」と。第一話を見てソッコーで「この子(唐丸)は写楽やろ」と予言してたしアリかも(笑)
●中国政府の言論弾圧を正面から取り上げ話題を呼んだ『NHKスペシャル 国境を越える“言論弾圧”』が12日24時35分から再放送されます。 以下は本放送を見た私のメモ(まとめ)です。よろしければご参考に。 −−− 2012年に習近平体制になって以降、香港における激しい言論弾圧もあり、中国からの出国者が急増。政治亡命を申請をした人だけでも2012年からの10年間で「100万人以上」にのぼる。 中国からの移民が爆発的に増えた結果、海外在住の中国人による(習近平体制への)抗議活動が起きればそのニュースが中国に伝わるようになった。もし国内でその事実が広まれば、中国共産党の権力基盤は非常に脆弱(ぜいじゃく)なものになる。 習近平政権は権力を維持し続けるための手段として、国境を越える弾圧を開始する。 中国の「国家安全部」は国の安定を脅かす者を取り締まる機関。近年、その出先機関「警察拠点」を世界各地に置き、ここを拠点に反体制派の中国人の監視などを行っている。主な監視対象は中国当局が“5つの毒”と呼んでいる、中国民主化運動、チベット独立運動、ウイグル族支持者、台湾独立運動、法輪功に関わる者。 人権団体(スペイン)の調査によると、中国によって欧州・米国・日本などに設置された「警察拠点」は、2022年時点で53か国102拠点にも及ぶという。 現在、ニューヨークでは毎週土曜の夜9時に米国在住の中国人が民主化を訴えるためタイムズスクエアに集まっている。 彼ら民主活動団体代表の王軍涛(おうぐんとう/67歳)さんは、天安門事件(1989)で現場にいた民主派リーダーの1人。 王さん率いる米国での民主化運動団体は、30年をかけ1500人を超える規模になった。彼らは中国の一党支配に反対し祖国に民主化をもたらしたいと訴えている。 王さん「中国では怒り叫ぶ場がないがここ(アメリカ)ならできる。私たちはここで種でしかないが、いつか祖国中国で花を咲かせる」。 民主化を求めシュプレヒコールをあげる彼らは、「香港がんばれ!」「台湾がんばれ!」と各地の民主派同志にエールを送っており、中国当局とっては目の上のこぶ。 近年、民主化運動を続けてきた中国系移民の周辺では不穏な動きが相次ぐ。中心メンバーだった弁護士は中国から来た女性にナイフで殺害された。被害弁護士は、米国に逃れた人々を長年保護してきた人物で、中国当局から恨みを買っていた。暗殺犯は叫ぶ「お前たちは中国の裏切り者だ!中国人なのにアメリカの中国人を扇動している!」。 さらに、民主化運動の拠点では施設の破壊や放火とみられる火災が相次いでいる。王さん「世界のどこに行っても安全ではないと、この火事で突きつけられた」。 2023年11月、サンフランシスコで習近平主席の訪米にあわせて抗議デモが計画されたが、赤い布を巻いた集団に襲撃され約100人の参加者のうち40人ほどが殴られ20人がケガをした。重傷の人は顔を7針も縫っており、恐怖を感じ活動を辞める人もでた。
アメリカは、中国が監視・脅迫を通して批判的な言論を封殺する行為を「国境を越える弾圧」と呼び、この3年で10件、69人を摘発している。 一方、中国当局は海外で活動する民主派に“揺さぶり”をかけるため、中国に残された家族に圧力をかけている。アメリカに逃れても続く弾圧の恐怖は、民主活動家たちの固い結束を揺るがしており、家族を人質同然にとられスパイに寝返る者も。 王さん「中国共産党は年月をかけ人間の弱味を巧みに利用してきた。最も失いたくないものを奪い去る」。 王さんは帰国すれば逮捕されるため、中国にいる90歳を超える母親と会えない。番組の最後、スマホに届いた母親の動画を見つめる王さんに、記者が「母親に会えなくて苦しくないですか?」と質問。王さんは悲しみの混じった静かな笑みで語る。 「苦しむくらいなら活動なんてやっていない。そんな質問は余計だよ。聞かない方がいい…」。
※ネット掲示板では一部保守派の方が「NHKは左翼の影響を受けた中国の犬だ!」と書き込んでいますが、それは大きな誤解です。自分はBSを含めてNHKのドキュメンタリーを大量に見ていますが、香港民主化運動、ウイグル問題、台湾問題、NHKは常に中国当局を批判的に描いています。NHKが左翼と糾弾されるのは、太平洋戦争の反戦ドキュメンタリーを流すためと思われますが、それらの番組も戦争指導者・軍上層部の無責任ぶりを批判しており、犠牲になった庶民に寄り添う姿勢を貫いています。間違いを間違いと指摘することに左右の思想は関係なく、中国当局への批判と、日本を先の大戦に突入させた無謀な指導者たちに対する批判は“両立する”と私は考えます。 ●11日(火)22時45分NHKBS『BS世界のドキュメンタリー ねらわれた図書館 アメリカ“分断の最前線”』放送予定。いま米国の図書館から人種問題や性的少数派等を扱った本が次々と撤去されています。抵抗する司書は殺害予告を受けるケースも。本を燃やし圧力をかけているのは誰なのか?分断が深まる米国を取材。
※1933年5月10日ベルリンの旧王立図書館前(オペラ広場)で「反ドイツ主義」の烙印を押された書物約2万冊が焼かれました。現在その広場には、空っぽの本棚が埋め込まれています(モニュメント名『地中の図書館』)
●詳細を近日に告知しますが、5月24日(土)に当サイトのオフ会を久しぶりに大阪で開催します。お薦めアートのプレゼン大会です! ●来たる4月19日、6年ぶりに四国で墓マイラー講演をします!無料です!講師として呼んで下さったのは四国中央市の郷土資料館「暁雨館(ぎょううかん)」。2019年の松山講演以来の四国上陸、この企画が実現し本当に嬉しいです。 四国中央市は愛媛の東端にあり、“中央”の名前の通り他県の主要市からも比較的に近いです。 講演では、様々な偉人の生涯や美しい墓所とあわせて、墓巡礼を通して出会った世界の人々との心温まるエピソードのほか、四国各県ごとの偉人の墓所も紹介しますので、お墓参りの参考になるかと思います。四国在住の方、会場でお待ちしています! (定員の関係で先着順となります。今月11日に電話受付開始です) −−−−−−−−− 「墓を訪ねて三千里〜世界101か国・2500人の偉人の墓へ感謝の旅〜」 開催日時:2025年4月19日(土)13:30〜15:30 開催場所:暁雨館(ぎょううかん) 企画展示室A・B 定員:100名程度 ※要申込 ※受講無料 申込:3月11日(火)9:00〜 ※先着順 電話:(0896)28−6325 ※開館時間 9:00〜17:00 ※休館日 月曜日・3/21(金) ※講演案内チラシ ●「私の雇い主は日本国民」。本日3月7日は森友問題で公文書改ざんを強要され亡くなった財務省赤木俊夫さん(54)の没7年。「内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられた」と理不尽な改ざん命令に涙を流して抗議、最後は「抵抗したとはいえ関わった者として(国民に対して)の責任をとる」と自死。遺書には震える字で「最後は下部が尻尾を切られる。なんて世の中だ」。赤木さんを忘れません。 ![]() /自死が報じられた直後(3/9)にワイドショーで「この問題っていうのは人が死ぬほどの問題じゃない」と言い放った国際政治学者の三浦瑠麗氏、同月末(3/29)にAbemaで「森友問題を解決したところで誰一人得しないし国民生活は何も変わらない。(問題追及という)クソみたいな事してんねん。(野党の)あいつらは」と切り捨てた吉本の千原せいじ氏。赤木さんは「このままでは自分1人の責任にされる」と怯えていたのに、両者の冷淡な発言は衝撃的だったし、赤木さんの死を今どう思っているのかお聞きしたい。一番酷かったのは自死3カ月後(6/4)の会見で麻生財務大臣(当時)が言った「どうしてこうなったのか。どこからスタートしたのか私らにはわからんのであって、それがわかれば苦労しない」の他人事すぎる発言だけど。あなた上司ですよと…。 ●ゼレンスキー氏がスーツでホワイトハウスを訪れなかったことをトランプ氏と支持者は「非礼だ」と問題視しているけど、だったら野球帽とTシャツのイーロン・マスク氏はなんなのかと。 ●海外には核兵器のことを「ちょっと強力なミサイル」程度にしか考えていない人がいる。特に放射能の恐怖はイメージができていないように感じる。それをどの国より強く指摘できるのは日本だし、その役割を期待されているのに、国連本部で開催中の「核兵器禁止条約・第3回締約国会議」に日本がオブザーバーとしての会議出席さえ見送ったことが本当に残念だ。今回はノーベル平和賞を被団協が受賞して以来、初の同条約会議だったのに…。政権与党が少数派になってもそこは変わらないのか。被団協事務局次長で広島の胎内被爆者、浜住治郎さんは演説で「悪魔の兵器」「被爆の悲劇を繰り返してはならない」だとして核兵器廃絶を訴えた。 ※右派論客に「日本も核を持つべきだ」と主張する人がいるけど、中国・ロシア・北朝鮮に向けて日本海沿岸に原発をズラリと並べていることの危機感のなさを指摘せずにそれを言うかと。核を使用されなくても通常ミサイルの飽和攻撃で壊滅的なダメージを受けるのに。 武器を手に持つ相手に「武器を捨てろ」というときは、手ぶらで説得せねば自分の立場を正当化できない。これは平和ボケ云々ではなく、覚悟の問題だ。 ●ノーベル平和賞受賞者で、ポーランドの元大統領レフ・ワレサ氏(現在81歳)がトランプ氏に次の書簡を送ったとのこと(SNSより一部転載)。 「私たちは、貴殿とゼレンスキー大統領との会談を、不安と不快感を抱きながら拝見しました。ウクライナがロシアとの戦いにおける米国の物質的支援に感謝すべきであると期待すること自体、侮辱的であります。 真に感謝されるべきは、プーチン政権下のロシアに攻撃されながらも、自由世界の価値観と祖国を守るために11年以上にわたり血を流し続けている、英雄的なウクライナの兵士たちです。 自由世界の象徴である国家の指導者が、この事実を理解されないはずはないのではないでしょうか。 貴殿との会談中のホワイトハウスの雰囲気は、かつて私たちが経験した共産主義体制下の治安機関や裁判所での尋問を思い起こさせるものでした。当時、検察官たちは「力はすべて我々の側にあり、お前たちには何もない」と言い放ちました。 彼らは、私たちが協力や感謝の意を示さなかったという理由だけで、自由を奪いました。ゼレンスキー大統領がそのように扱われたことに、私たちは大変驚愕しております。 (略)大統領殿、軍事的および財政的支援は、ウクライナの独立、そして欧州と世界の自由のために流された血と同一視することはできません。 人命は何よりも尊いものです。血と自由を犠牲にして戦う人々こそが、真に感謝されるべき存在です。このことは、ソ連支配下の共産主義政権に囚われていた元政治犯である私たちにとって、あまりにも明白な事実です。 米国には、1994年のブダペスト覚書を遵守されるよう強く求めます。この覚書において、ウクライナが核兵器を放棄する代わりに、米国が同国の国境を守る直接的な義務を負うことが定められております。 この保証にはいかなる条件も付されておりません。それが単なる経済的取引であるとする解釈は、いかなる条文からも導き出されるものではありません。」 ●ホワイトハウスでのトランプ氏とゼレンスキー氏の会談決裂、ゼレンスキーはまともなことしか言っておらず、逆上するトランプ氏がどうかしてる。そして、あの場にヴァンス氏はいるべきではなかった。ヴァンス氏が炎上を煽ったようなもの。欧州諸国が素早くゼレンスキー支持を表明したのは大正解。 ●5千万人が犠牲となった20世紀最大の悲劇、第二次世界大戦。その白黒映像を着色、本日3/1(土)16時45分NHK『カラーでよみがえる映像の世紀 (5)世界は地獄を見た』放送です。 無差別爆撃、ホロコースト、原爆投下、カラー化によって私達は歴史の目撃者に。過ちを繰り返さぬために、必見の75分です。 アインシュタイン 「第三次世界大戦がどのように戦われるかは分からない。だが、第四次世界大戦が戦われる方法は知っている。それは棒きれと石でだ」 伊丹万作(映画監督) 「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。だます者だけでは戦争は起らない。だまされた者の罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう」(1946年8月、敗戦翌年に) ![]() 今年は戦後80年であり、先月、広島平和記念公園を訪れました。多くの方がこの追悼碑(碑文『安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませぬから』)に手を合わせていました。奥には原爆ドームが見えます。外国の方もたくさんいました。 ●プロバイダーなど値上げラッシュでサイト維持費がけっこうきつく…。でも広告ナシを続けます。よろしければ、この上のアマゾン検索ボックスを使っていただけると助かります(文字化けの際は再度の読み込みで直ります。汗) ●〔お墓が伝える近代史〕 偉人のお墓参りをしていると思いがけず心を動かされることがあります。2月にSNSでトレンドに上がった二・二六事件の殉職警官や、小林多喜二について墓マイラー視点で紹介(2人とも享年29)。 1936年の「二・二六事件」では大蔵大臣・高橋是清や内大臣・斎藤実ら要人だけでなく、5人の警官が殉職。官邸で首相を守り、機関銃で十数発も撃たれた清水与四郎巡査は29歳でした。 岡田啓介首相は清水巡査の死を悼んで浄心寺(葛飾区)に墓碑を建て、後日、巡査が倒れた場所の血染めの芝生がお墓の横に移植されました。 警視庁警護課はずっと清水巡査にお墓参りを続けており、この事件を後進に伝えるため、1997年にお寺からプランター1鉢分の芝生を譲り受けました。現在、警視庁本部16階の警護課では、プランターの芝生に水やりを毎日欠かさず、大切に手入れしているとのことです。 自決・処刑となった約20名の青年将校、天皇が信頼していた閣僚たち、警護の警察官たち、多くの命が失われた事件でした。
「昭和5(1930)年6月2日小林多喜二建立」、生前墓です。 多喜二は前年に発表した『蟹工船』が発禁処分を受け、墓を建てる10日前(5月23日)に東京で逮捕(思想犯)されています。彼は投獄を予想していたのか、先にまとまったお金を北海道の母セキに送っており、獄中にいた6月2日に「小林家之墓」が建立されました。6月7日にいったん釈放されるのですが、お墓の完成から3週間後に不敬罪(蟹工船の内容)で再び逮捕され、今度は半年ほど刑務所に投獄されています。まるで“いま建てねば弾圧で死ぬかもしれぬ”という覚悟が込められているよう…。 そして実際に、2年8カ月後、特高警察によって29歳で拷問死したのです。亡骸は前歯が折られ全身が内出血、人差し指はペンを握れないように折られ、手の甲に指がついたとのこと…。
●先日「墓マイラーが感じたお墓の素晴らしさ」について当日記に書きましたが、フェイスブックの方に偉人たちの美しいお墓写真17点をアップしています。大きなサイズで閲覧可能ですので、フェイスブックを見ることができる方はリンク先で是非。 /名優ジーン・ハックマンが2月26日に95歳で他界。「フレンチ・コネクション」でアカデミー主演男優賞、「許されざる者」で助演男優賞を受賞。「俺たちに明日はない」「カンバセーション…盗聴…」「スーパーマン」「クリムゾン・タイド」ほか多くの映画に出演。中でも友情に目覚める粗野な男を演じた「スケアクロウ」、沈みゆく豪華客船から脱出するため生存者を率いるスコット牧師を演じた「ポセイドン・アドベンチャー」の熱演が忘れられない。牧師が叫んだ「神よ、助けは請わない、邪魔しないでくれ!」が高校時代の僕に強烈な印象を残しました。
●2/24の国連総会、米国の反対票に唖然。ロシアのウクライナ全面侵攻から3年目のこの日、国連総会(193カ国)で緊急特別会合が開かれ、「ロシアの侵攻を非難しロシア軍の即時、完全かつ無条件の撤退」を求めた決議案が賛成多数で採択されたが、トランプ氏のロシア寄り姿勢が際立つ米国は、ロシア、北朝鮮といった国と一緒にまさかの「反対票」を投じた。米国は投票直前に「過去を振り返らず未来を見据える決議」が必要だと各国に反対を呼びかけており、米国の強い影響下にある国やロシアに近い国が棄権・反対に流れた。 賛成 93カ国:欧州諸国、日本(!)、豪州、カナダ、韓国、トルコ、エジプト、メキシコ、フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシア、ヨルダン、ジャマイカ、チリ、カンボジア、リトアニア、ネパール、シンガポール、ソマリアなど 反対 18カ国:露、米、北朝鮮、イスラエル、ハンガリー、ベラルーシ、ニカラグア、スーダン、ニジェール、エリトリア、ハイチ、パラオ、マーシャル諸島など 棄権 65カ国:中国、インド、イラン、キューバ、サウジ、イラク、ブラジル、ベトナム、リビア、ケニア、南ア、パキスタン、スリランカ、シリアなど ロシアの友好国である中国とイランでさえ“さすがに反対は無理”と棄権しているのに…。これまでの“民主主義の守護者”たる米国の方針とは真逆の行動であり、トランプ氏はロシア当局に何か弱味でも握られているのか。考えられない対応だ。 一方、常に米国の顔色をうかがい、核兵器禁止条約にさえ背を向けてきた日本政府が「賛成票」を投じており、その毅然とした態度に拍手を送りたい。実は、2年前の同種の決議は141カ国の賛成で採択されており、今回は50カ国近くも減っている。戦争の長期化による支援疲れ、ウクライナ閣僚の相次ぐ汚職事件も背景にあるだろうが、投票直前に米国が反対を明確にしたことがパラオやマーシャル諸島など小国の投票行動に影響を与えたのは間違いない(トランプ政権の報復を恐れて)。 それだけに日本の「賛成票」は立派だし、ここで明確にロシアによる侵略を非難しないと、中国が台湾を強い態度で取りに動いたときに台湾が見捨てられかねない。 ウクライナ領土への侵攻は明確な侵略戦争なのに、ロシアは「特別軍事作戦」と呼んできた。トランプ政権になってこれに同調するように“どっちもどっち”的な「紛争」と表現しており、欧州勢と米露で急激に対立が鮮明になっている。 揺らぐ国際秩序。トランプ政権はウクライナ支援の国際連携にくさびを打ち込んでおり、欧州チームとアメリカ・ロシアチームがぶつかるとき、日本はどう振る舞うのか。世界に新たな緊張が走っている。 ウクライナの人々が望む形で、早く平和が訪れますように! ※ウクライナでは4万人以上の民間人が死傷し、約11%の領土の支配権を失い、数百万人が自宅を離れて避難している。それにもかかわらず、トランプ氏はウクライナに「支援した見返りに天然資源(レアアース)を半分よこせ」と圧力をかけている。まるで溺れた犬を棒で叩くが如しだ。英仏はロシアから天然ガスなど燃料輸入が減ってダメージを受けているのに、ウクライナにそんな要求をしていない。米国がこれまで掲げてきた民主主義の旗に泥を塗るようなことを続けていては、国際社会からの評価は地に墜ちるだろう。 ●ちょうど1年前の2月25日、アメリカ空軍のアーロン・ブッシュネル氏(25歳)が米首都のイスラエル大使館前で「フリー・パレスチナ!(パレスチナに自由を)」と叫び、ガザ侵攻への抗議で焼身自殺しました。当時、戦闘開始から5カ月足らずで3万人のガザ市民が死亡し、半数以上が女性と子供という状況でした。 ハマスが約1200人ものイスラエル民間人を殺害したことは絶対に許されません。しかし、イスラエル軍の報復攻撃によるパレスチナ側の犠牲者で最も多い年齢層は5〜9歳。事実上の無差別爆撃であり、1万人以上の子供の殺害は完全に国際法違反です。国際刑事裁判所はイスラエルのネタニヤフ首相と、パレスチナのハマス幹部の“双方”に戦犯容疑で逮捕状を発行しました。 ブッシュネル氏は遺書に「自身の貯蓄をパレスチナ児童救済基金に寄付する」「もう虐殺に協力しない」と記しました。自死の翌日、イスラエル大使館前で行われた氏の追悼集会には100人以上が参加し、複数の退役軍人が「退役軍人は言う」と書かれた横断幕の前で順番に軍服を燃やしました。 ブッシュネル氏は自死直前のライブ配信でこう語っています。「私はアメリカ空軍の現役隊員です。もはや大量虐殺に加担するつもりはない。私はこれから極端な抗議行動を起こそうとしている。しかし、パレスチナの人々が植民地支配者の手によって経験してきたことに比べれば、まったく極端ではない」。 ![]() 私は氏が炎の中で繰り返し叫び続けた「フリー・パレスチナ!」の声が忘れられません。命日にあたって動画を貼るべきか悩みましたが、ご遺族はボカシ入りの動画公開を許可したとのこと。ご自身の判断でご視聴下さい。当時のバイデン大統領は黙殺しました。 ※「私は極端な抗議行動を起こそうとしている」2分半 https://www.youtube.com/watch?v=vhHFQpv3J2A&rco=1 ●〔墓マイラー38年を通して感じたお墓の素晴らしさ〕 1987年、19歳の夏に墓マイラー・デビューして以来、2500人以上(のべ1万人以上)の偉人のお墓を巡礼し38年が経ちました。この間に感じた、墓マイラーから見たお墓の素晴らしさを5点にまとめました。 1.お墓に花を供えたり墓所を掃除することは死後もできる親孝行!墓前は命のリレーが続いていることがわかる貴重な場になります。 2.お墓は「人がこの世に生きた証」です。墓石はただの石ではなく“人そのもの”。感謝を伝えたり、お墓を作った人の想いも感じる、優しく温かい記憶の地です。故人の生き方がリアルに伝わり墓を訪れた者を励ますことも多々あります。 3.人は生きている時より、死んでからの時間の方が圧倒的に長いです。時代を超えて残っていく石なら、刻んだ言葉、形、墓を建てた場所などを通して想いを託すことができます。世界の大半で石を墓としているのはただの偶然ではないでしょう。地球で長い時間をかけて作られた石のエネルギーに惹かれることもあるのではないでしょうか。 4.小さな善行や人助けは自分では覚えていないもの。でも、その行為や存在が後々大きな意味を持つことがあります。そんな時、お墓があれば感謝を伝えられます。名もなき人こそが社会を支えてきたことが墓地では感じられます。 5.死は終わりではなく、人は死後も墓によって世の中と繋がり、墓前を訪れた生者を結びつけます。どの国の墓地を訪れても、故人を想う人々の同じ光景、同じ表情がありました。悲しみを胸にたたえた人もいれば、「会いに来たよ!」と声をかける人もいて、思い思いに追悼しています。社会の分断が問題になるなか、人は文化や国籍が違っても、相違点よりも共通点の方が“はるかに”多いことをお墓が教えてくれました。
●2月22日(土)15時5分NHK『カラーでよみがえる映像の世紀(4)ヒトラーの野望』、いよいよ放送です。 民衆はなぜヒトラーを熱狂的に支持してしまったのか。白黒フィルムをカラーにすると情報量が数倍に。番組では着色されたナチの党大会映像から人々を虜にする手法を検証。 自分はヒトラーが群衆に演説した独ニュルンベルクのツェッペリン広場を10年前(戦後70年)に訪れ、この広大な空間を約40万人もの支持者が埋めたことに圧倒されました。 計算された演説テクニック、無数の旗やサーチライトの演出で会場を沸騰させたヒトラーはこんな言葉も残しています→ 「支配者にとって人々が思考しないということは、なんたる幸運であろうか」
※ナチ党の最高幹部でヒトラーの後継者だったヘルマン・ゲーリングも人心のコントロール術について次の言葉を残しています。 「一般市民は戦争を望んでいない。貧しい農民にとって、戦争から得られる最善の結果といえば、自分の農場に五体満足で戻ることなのだから、わざわざ自分の命を危険にさらしたいと考えるはずがない。しかし、結局、政策を決定するのは国の指導者達であり、国民をそれに巻き込むのは、民主主義だろうと、ファシスト的独裁制だろうと、議会制だろうと共産主義的独裁制だろうと、常に簡単なことだ。自分達が外国から攻撃されていると説明するだけでいい。そして、平和主義者については、彼らは愛国心がなく国家を危険にさらす人々だと公然と非難すればいいだけのことだ。この方法はどの国でも同じように通用するものだ。」 (ゲーリングは戦後に死刑判決を受け自死) ●広島出張のため次回更新は2/21になります。寒波がどうなるか。 ●2月19日から仕事で広島に行くため、その準備に集中。今年は原爆投下から80年、滞在中に『はだしのゲン』作者の中沢啓治先生のお墓参りを実現したく、広島平和霊園への行き方を調べてます。児童雑誌「赤い鳥」を創刊した鈴木三重吉や、忠臣蔵大石内蔵助の妻・大石りく、秀吉の遺髪墓、69連勝していた双葉山に勝った安藝ノ海の巡礼もしたく、レンタサイクルを漕ぎまくるか! ●ただ一言の「了解」がこんなにカッコいいとは!しかも脇役なのに!変な髪型のオッサンなのに!アニメ『チ。地球の運動について』の第21話、マジで鳥肌が立った。っていうか泣ける。 近年、真理や真実が二の次にされる風潮があるから余計に刺さるのか。本作には優先順位が『信念>自分の命』という人物が何人も出てくる。その信念が独りよがりだったり陰謀論なら幅広い共感は得られない。「地動説」という絶対真理であればこそ殉じる姿に多くの人が心を鷲づかみにされるのだろう。背筋が伸びる。 (4月からさっそくEテレで再放送されるとのこと!) ![]() ●民放にて3週連続で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズをやってる。主演のマイケル・J・フォックスを見て、2006年にNHK-BSで放送された『マイケル・J・フォックス自らを語る−アクターズ・スタジオ・インタビュー』で彼が語ったことを思い出す。マイケルいわく「僕が最もウンザリするもの、それは無知による憎しみだ」。約20年後の今、選挙で“強い自分”を演出するために分断を煽る政治家や、再生回数を狙って過激な動画をあげて憎悪をばらまくネット民がわんさかいるこの世界の現状に、マイケルの言葉が刺さりまくっている。 ●ネット世界の危うさは、ある集団が組織的に書き込みをした際に、その意見を世論の主流と閲覧者に勘違いさせてしまうことだ。ニコニコ動画の元運営者、川上量生(のぶお)氏の証言が興味深い。これは統一教会のことを言っているのだろうか。 「いまのSNSにおいて組織的な工作活動はどれくらいされているのだろうか?特に組織的な活動があったのは、自民党の政治家を持ち上げ民主党の政治家の発言は徹底的に叩くことをやっていた謎の集団だ。彼らは政治系の生放送番組で注目が集まるようなものがあると、番組開始と同時に待機していて、終了時までずっといる。ただし、突発的な放送には弱く、当日に番組が告知されるような時には現れない。十分な事前告知が必要だ。 そして、自民党の政治家がなにをいっても持ち上げ、民主党の政治家がなにをいっても、否定するコメントを書く。ニコ生は視聴者のコメントが画面に表示されるため、なにも知らないユーザーが見ていると、自民党の政治家は世論に支持されていて、民主党の政治家はまったく信用されていないように見える。 こういった狂信的な自民党のネットサポーターがいつから出現したかについても明確に分かっていて、それは第2次安倍政権の誕生直前に、野党時代の自民党で安倍晋三総裁が選出された時からだ。そして第2次安倍政権時代はもちろん、そのあともずっと彼らはニコ生で活動を続けていた。 しかし、石破政権の現在は、彼らはニコ生には存在していない。いつから、いなくなったのかというと、岸田政権の時だ。この謎の集団は、だれがなんの意図で動かしているかは、結局、ぼくらも分からなかった。 これは自民党自身がやっているのではない。相当なネットリテラシーが必要であり情報が漏れたら大スキャンダルになるため、自民党自身が関与するにはリスクが高すぎるプロジェクトだ。 おそらくは自民党に恩を売りたい団体で、ある程度の人数の工作員が動員できるカルト的な組織が行っているはずだ。そして、彼らは、いまは自民党を応援していないのだとすれば、だれを応援しているのだろう。関連は分からないが、それまで知名度が全然無かったのに、突然、ネットで大人気みたいな政治家が発生するような場合には、なんらかの工作活動の存在を疑うべきではないだろうか。」(全文) ●メキシコ人の死生観を象徴する詩がNHKで紹介されたので思わずメモ。ピクサー映画『リメンバー・ミー』を思い出しました。 −−−−− メキシコ人は死と頻繁に会い 死を茶化し 可愛がり 死と一緒に眠り そして祝う 死はメキシコ人のお気に入りのオモチャであり 不滅の恋人である メキシコの詩人オクタビオ・パス(1914-1988) ●酒屋さんに予約していたヱビスビール荒木飛呂彦バージョンが到着!幸せすぎる! ![]() ●漫画『ベルサイユのばら』は、少女漫画、少年漫画という枠を超えて、人間の生き方に光を当てた傑作ヒューマンドラマ。高校時代、“少女漫画は女性が読むもの”という誤った偏見を最初に取っ払ってくれた作品。 現在上映中の劇場版ベルばら、来場者特典が池田理代子先生の名前入り原稿袋と、原寸大の複製原画でした!大きい!これから、原作が漫画のアニメ映画はすべてこの特典で良いと思う!修正液のあとまで再現されていて感動。このアイデアを考えた担当者さんグッジョブすぎる!(配布は2/14までとのこと) ※フランス革命の戦闘シーンがなかなかの迫力。銃撃音とか、音響さんが頑張ってた! ※ミュージカルなみに大量の挿入歌あり。特に場面転換シーンには必ず歌があるので、宝塚歌劇を観ているよう。10巻ある単行本を2時間にまとめるため、歌を使って物語を進めるというテクニックで、これはこれでアリかと。 ※人物は超美麗作画。オスカルのカッコ良さは奇跡レベル、声優さんも熱演! ![]() 原作マンガには、映画版になかった名セリフがまだまだあり、原作完走お薦めです! ●白黒映像がカラーになると情報量が一気に増えて面白い。11日(祝)13時5分からNHK『カラーでよみがえる映像の世紀 第3集・それはマンハッタンから始まった』オンエア。空前の繁栄を築き、その後、世界恐慌で奈落の底に落ちたアメリカの1920年代。強烈な光と陰の時代を追体験。 ●荒木先生のトークショーの件、Xでは告知したけどサイトでは書き忘れていました!来たる3月15日(土)に手塚治虫記念館30周年トークイベント「荒木飛呂彦〜創作の地図」が兵庫県宝塚市で開催!漫画を描き始めた原体験や手塚先生との思い出、ジョジョ最新作に込めた思いなど色々なお話が聴けるとのこと!定員800名、往復の抽選ハガキは2月15日「必着」です。当日消印ではないので要注意!っていうか遠方の人のためにも、ネットでの中継を熱烈希望します!詳細はリンク先にて。 ●近所のイオンシネマの作品ラインナップ(2/9付)を見てビックリ!スクリーンが12幕あり映画を「26本」上映してるけど、なんと「22本」が邦画!しかも貴重な洋画4本の内訳はアニメ3本とリバイバルの『セブン』だけ、つまり新作の実写洋画は“ゼロ”!一本もなし! 2000年頃は7割が洋画で、たまに邦画の年間興行収入が上回ると珍しくてニュースになっていた。まさか20年ちょっとで新作実写洋画を観られない未来がこようとは。往年の洋画ファンとして、なかなか衝撃的な事態。これもNetflixやAmazonプライムの普及の影響なのかな。 あと一点気になったのは、上映されている洋画アニメ3本のうち、2本が続編モノということ。ハリウッドは新しい物語を生み出すパワーが弱くなっているのかも(汗) とにかく、上映作品26本のうち「新作の実写洋画」がゼロなんて現象は、さすがにあまりない珍現象と思い、今日の作品ラインナップをメモっておきます。2025年2月は、節目として映画史に記録されるかもしれない。 〔邦画〕室町無頼、アンダーニンジャ、ベルサイユのばら、BLUE FIGHT、はたらく細胞、誰よりもつよく抱きしめて、ファーストキス、大きな玉ねぎの下で、ショウタイムセブン、銀魂・真選組動乱篇、遺書公開、雪の花ともに在りて、壊れたセカイと歌えないミク、機動戦士ガンダム GQuuuuuuX、孤独のグルメ、366日、グランメゾン・パリ、キサラギ、忍たま乱太郎、ドクターX、進撃の巨人ザ・ラスト・アタック 〔洋画〕野生の島のロズ、ライオン・キング:ムファサ、モアナと伝説の海2、セブン(唯一の実写洋画) ●なんという大雪の寒波。列島が凍えている。 ●2月6日、森友文書の公開を命じた高裁判決に従い、国が上告せず。これで誰が財務省の公文書改ざんを命じたのか解明に向け一歩前進。そして、政権トップから初めて血の通った言葉を聞いた気がする。石破首相は故・赤木さんの名前をあげて「強い使命感、責任感を持って仕事にあたってこられた」「そういう人が自ら命を絶たれたことは本当に重く受け止めなければいけない」と。 ※来月7日で赤木俊夫さんの没7年です。 ![]() ![]() ●トランプ大統領の「ガザ地区をアメリカが長期的に所有する」「パレスチナ人を外へ移住させる」発言について、国連事務総長は猛反対。中東情勢に詳しいジャーナリストの須賀川拓さん「住民の強制移住は戦争犯罪にあたる。ジュネーブ条約やICC(国際刑事裁判所)規程で明確に記されている。民族浄化にもつながり絶対だめ。ガザの人々は戦争で既に家を追われていて、さらにガザから追い出すと二重の追放になるので、あらゆる側面からあり得ない。国際社会が沈黙なら共犯」。 アメリカが売った武器でイスラエルがガザを廃墟にし、そしてアメリカが占有して復興させるって…。これが国連安保理・常任理事国の発言とは。米国はプーチンや中国のことを非難できない。 6日に石破首相がトランプ大統領と会談するけど、このことをちゃんと先方に言えるかどうか。一線を越えていると首相もわかっているはず。 ●作曲家・梶浦由記さんの『canta per me』にどハマリ。今日だけで30回は聴いており完全に中毒。約25年前のアニメ用に書かれた3分間の短い歌。イタリア語の歌詞で何度か「La vita dell'amore(ラ・ヴィタ・デル・アモーレ/愛の人生)」と出てきて、その度に胸がギュッとたまらなく。 ※英訳つきhttps://www.youtube.com/watch?v=t3BoqwvZ1kg 曲を検索すると外国でたくさんカバーされており、気に入ったのが何かのアマチュアイベント?のやつ。スマホで録画してるし画像もブレたりするけど、アジア人・白人・黒人の異人種の3人が一緒に歌ってるのがいい。 ※開始15秒から https://www.youtube.com/watch?v=jJDPoablSqE ●来年の大河『豊臣兄弟!』の新キャスト発表が話題に! 織田信長…小栗旬 お市…宮崎あおい 徳川家康…松下洸平 明智光秀…要潤 前田利家…大東駿介 浅井長政…中島歩 柴田勝家…山口馬木也 ちなみに主人公の豊臣秀長は仲野太賀、兄・秀吉は池松壮亮。それぞれの妻に吉岡里帆、浜辺美波。 過去イチでクールな要光秀が凄味全開モードの小栗信長を討つ本能寺や、ガラス細工・松下家康に期待大! ●恵方巻きを食べたり節分を楽しもうと思ったら、もう節分が終わっていただと!? ※2057年まで4年ごとに2月2日が節分となるそうです。 ●2日、H3ロケット5号機の打ち上げに成功!日本の主力ロケット「H3」は初号機の打ち上げ失敗後、これで4回連続の成功となった。日本版GPS「みちびき」6号が無事軌道に投入された。「みちびき」はカーナビやスマホの位置情報に利用され、日本は今年中に衛星を現在の4機から7機体制にし、他国に頼らなくても日本の衛星だけで運用できるようにするとのこと。開発費用は1機当たり約330億円。最終的に11機体制になり、スマホの位置情報の精度が現状の5〜10メートルからわずか1メートル(!)に向上する。 ●NHKが30年前の傑作歴史ドキュメンタリー『映像の世紀』をAIでカラー化してくれたのマジで嬉しい。動く画家モネ、文豪トルストイをカラーで見られるとは。そして、モノクロしか現存していない第一次世界大戦の映像も。モノクロの映像は現代と切り離された遠い過去、知識としての「歴史」になりがちだけど、カラーになることで現代にリンクしてる感が生まれ、より身近になる。 ●31日(金)22時半より、1986年の貴重番組『手塚治虫 創作の秘密』をNHKで放送!妻以外は立入禁止の秘密の仕事場に無人カメラが入り「マンガの神様」に密着。作品に合わせて音楽を流し、3本の連載を同時に描き進め、逆立ちしてアイデアを振り絞り、電話で締め切り延長を交渉、圧巻です! ●文春が訂正を出したことで中居氏のファンが「文春は間違っていた!廃刊だ!」と息巻いているけど、新たな内容は中居氏が単独で被害者を呼び寄せており、悪質性が増している点に気づいていないのかな…。そして、女子社員からの訴えで被害を知っていながら、1年半も中居氏に番組を続けさせ、さらに新番組まで企画していたフジテレビの対応が厳しく問われるわけで。だから長い会見をしても、文春の訂正があっても、企業の広告が戻っていない。それどころか、『サザエさん』CM枠の最後の1社として残っていた西松屋まで撤退してしまった。 /フジの10時間会見における記者たちの取材姿勢(執拗に繰り返される質問など)が、まだ叩かれている。だが、同じ質問を重ねたからこそ、会見開始から6時間を経て、コンプラ責任者の遠藤副社長から「最初から女性を1人で会合に“差し出す”のは少のうございまして、男性社員もしくは年上(“年寄り”にも聞こえる)の女性社員が同伴するケースが多いのではないかと思います」という、まるで女性をモノのように表現する言葉が出て、改めてフジ幹部の前時代的な女性観が露わになった。遠藤副社長は別のインタビューでも「(女性アナを会食に連れて行った人が)その夜、その席については責任を持つべきですよね。彼女が、普通の楽しい感情でその席を“一晩”…、(言い直して)“夕食”を過ごせるようにということを責任持たなきゃいけないと思います」とコメント。普通そこを言い違うかと…。父親の遠藤周作はどう思っているだろうか。 ●30日、今夜23時50分NHK『映像の世紀バタフライエフェクト 戦争のトラウマ/兵士たちの消えない悪夢』(再)、録画推奨です。 戦争は勝者の心も破壊、アフガンやイラクに派遣された米兵のうち戦闘での死者は7057人、その4倍以上の3万人が自殺しました。 ベトナム戦争で村人25人を殺害した19歳のアメリカ兵は、30年後「自分を許せない」とショットガンで自死。彼はベトナムの女性が武器を抱えていると思い射撃、それは赤ん坊でした。戦後も悪夢に苦しみ続けていました。 沖縄戦では島民を巻き込んだ戦いに米兵がライフルを叩きつけ「こんな事はもううんざりだ」と叫び、「もう人が殺されるのを見たくありません」と。 ガザ侵攻で地獄を見たイスラエル兵エリラン・ミズラヒは、半年間の従軍後にPTSDと診断され、2024年6月に2度目の召集を受けて生命を絶ちました。 忘れ難いのは25歳の英軍ハリー・ファー2等兵です。彼は第一次世界大戦の西部戦線で絶え間ない砲撃に晒され、PTSDの一種、戦争神経症に陥り戦闘不能に。 当時はPTSDの概念がなく、仮病を疑われ軍法会議で「臆病罪」とされ、わずか20分の裁判で銃殺刑にされました。ファー2等兵は目隠しされるのを拒み、目を開けたまま刑を受けており決して臆病者ではありませんでした。 この番組、いま各国の指導者に見てほしいです。
●2024年に旅立たれた国内外の方に敬意を込めて、アーティストを中心に命日と没年齢をまとめました。多忙な日々のなか、大切な人の他界を知らないこともあるかと思い、以下に共有しますね。 2024年訃報(33名) 1月4日 篠山紀信(83)写真家 1月7日 “皇帝”フランツ・ベッケンバウアー(78)サッカー選手 1月29日 芦原妃名子(50)漫画家「セクシー田中さん」 2月6日 小澤征爾(88)指揮者“世界のオザワ” 3月1日 鳥山明(68)漫画家「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」 3月4日 TARAKO(63)声優「ちびまる子ちゃん」 3月14日 寺田農(みのり)(81)俳優、声優(ラピュタのムスカ) 3月29日 山本弘(68)「と学会」初代会長、トンデモ本ブームの先駆者 3月29日 鈴木健二(95)名物アナウンサー 4月6日 曙太郎(54)横綱※ハワイ出身 4月21日 フジコ・ヘミング(92)ピアニスト 4月30日 ポール・オースター(77)米国の作家、詩人 5月4日 唐十郎(84)劇作家、演出家※紅テント 5月14日 キダ・タロー(94)作曲家※浪花のモーツァルト 5月16日 中尾彬(81)俳優 5月20日 増山江威子(89)声優※峰不二子 5月27日 今くるよ(76)漫才師 6月12日 桂ざこば(76)落語家 6月20日 ドナルド・サザーランド(88)俳優 7月12日 小原乃梨子(88)声優※のび太、未来少年コナン、ペーター(ハイジ)、ドロンジョ(ヤッターマン) 8月18日 アラン・ドロン(88)俳優「太陽がいっぱい」「地下室のメロディー」「冒険者たち」 8月20日 田中敦子(61)声優※草薙素子(攻殻機動隊)、リサリサ(ジョジョの奇妙な冒険) 9月29日 大山のぶ代(90)声優※ドラえもん、神勝平(無敵超人ザンボット3)、磯野カツオ〈初代〉 9月30日 山藤章二(87)似顔絵作家 10月16日 リアム・ペイン(31)ワン・ダイレクションの歌手 10月17日 西田敏行(76)俳優※大河ドラマの出演作品数は計14作! 10月28日 楳図かずお(88)漫画家「漂流教室」 11月3日 クインシー・ジョーンズ(91)作曲家、音楽プロデューサー※マイケル・ジャクソン「スリラー」でギネス記録。ちなみに久石譲さんの名の由来(ク=久、インシー=石、ジョーンズ=譲) 11月13日 谷川俊太郎(92)詩人 11月14日 火野正平(75)俳優、自転車乗り 11月20日 桂雀々(65)落語家 12月6日 中山美穂(54)歌手、俳優 12月19日 渡辺恒雄(98)実業家、巨人軍オーナー 「状況として必要ないときでも笑顔を浮かべること。怒りを感じているとき、みじめな気持ちのとき、世界にすっかり押しつぶされた気分のときに笑顔を浮かべること---それで違いが生じるかどうか見てみること。誰か笑顔を返してくる人がいるかどうか見てみること。それぞれの日に受けた笑顔の数をたどっておくこと。笑顔が返ってこなくてもがっかりしないこと。受け取った笑顔ひとつひとつを、貴い贈り物と見なすこと」(ポール・オースター「ゴサムハンドブック」)4月に他界 ![]() ●フジの会見は前代未聞の10時間半の中継に。参加したメディアは191媒体、437人という空前の規模。会見を見た僕の感想。 (1)フジのプロデューサーA氏が中居氏とX子さんのトラブルに「関与していない」というなら、なぜフジの会長、社長が辞任する必要があるのか。そもそも、“無関係”ならばどうしてフジテレビが会見しているのか。 (2)トヨタをはじめ130社以上がCMを差し止める事態になっているが、フジのA氏に責任がないのなら、なぜスポンサー側を説得できないのか。A氏が無実で性上納も存在しないなら、スポンサーは戻るはず。 (2)文春、女性セブン、新潮が誤報を書いているなら、なぜフジは「事実無根のデマ」と訴訟を起こさないのか。 (3)今のフジテレビの風土を作った主役・日枝久フジサンケイグループ代表が不在の会見なんてありえない。トップの意志決定者がいないから、会見は歯切れの悪いものに。 (4)フジがいまだに女性からヒアリングをしていないのもあり得ない。中居氏をトラブル後も出し続けた理由が「被害女性が確定されないため。心のケアを重視していた」といいつつ、肝心の女性側から気持ちを一度もきいてない。 (5)コンプライアンス委員会のトップ遠藤副会長が事件を年末まで知らなかったことに驚き。 会見がところどころでグダグダになったことで、ネットでは記者を非難しフジ側に同情する声がある。ひとり二つまでの質問に加えて、自分語りをしたり、既に答えた質問をする記者がフリーランスに目立ったため、フリーランス排除論まで出ている。記者を擁護すると、あの質問の重複はわざとやっていて、回答者が疲れてポロッと本音を出すのを待っている(刑事と同じ質問方法)。フジも自社の記者を教育する際に「失言を取るためにこう攻めろ」と教えているはずで、それを自分たちがやられている構図だった。 大手新聞記者は遠慮してきわどい質問ができない。会見は1発目から中居氏の薬物問題が飛び出したが、あの質問をしたのはやはりフリーランスの記者だった。全体を通して、必要なことを回答したがらない経営陣を追い詰めたのはフリーランスで、あれぐらい荒技をやらないと必要な情報は引き出せないという事がわかった。 ただ、視聴者には口の利き方に嫌悪感を抱いた人もいるだろう。アメリカの政府会見では質問をする記者の顔をテレビカメラが大きく写している。日本も同様にすればいい。変な質問すれば視聴者は「なんだこの人は」と顔を覚えるため、長々と自分語りをする人は自然と淘汰されていくだろう。 いくつも新たな情報が引き出されたので参加したジャーナリストにお疲れさまとねぎらいたい。フジ幹部5名も、疑惑は残ったままとはいえ、高齢なのに会見を時間切れで終了させず、10時間半ずっと質問を受け続けた姿勢は見事。日本のマスコミ史に刻まれる一日だった。とにかく、もうウミを出しきるしかない。国際的に性被害と戦うミートゥー運動(#MeToo運動)が起きたのは2017年。8年を経て日本もついに変わろうとしている。 ●暗いニュースの多い世の中ですが、いくつか気持ちが明るくなる報道もあり、〔今日の良かった〕コーナーを復活させるべく、様々なニュース媒体をチェック中。 ●1月25日のTBS『報道特集』で、竹内・元県議がでっちあげたとされる斎藤知事関係の情報を一つ一つ検証し、けっしてデマではなかった、立花氏の方こそでっちあげの嘘を広めていたと証明。あと1か月早くこの動きがあれば竹内氏は死なずにすんだのにと、何かもう、いろいろと辛くて吐きそうに。※『報道特集』がこの件の公式動画(25分)をアップしたので視聴可能です。すべての兵庫県民の方に見ていただけたらと…。人命が失われました。 ●日記が止まっているのは兵庫の竹内・元県議の自死について、様々な情報に目を通しているのと、氏を追い込んだものについて、慎重に言葉を選んでいるからです。 ●斎藤兵庫県知事のパワハラ疑惑の真相を究明していた県議会調査特別委員会(百条委)の元委員だった竹内英明元県議(50)が1月18日に自死。竹内氏を巡っては、SNS上で根拠不明の誹謗中傷が大量に出回っており、竹内氏はノイローゼ状態だった。(以下、加筆中) ●大河『べらぼう』の初回で主人公蔦屋は遊女の悲惨な亡骸を前に「吉原にすき好んで来る女なんていねえ。女郎は口減らしに売られてきてんだ」と嘆き、番組最後に浄閑寺の新吉原総霊塔が映された。 江戸期、身寄りのない遊女が病死するとこの寺の門前に打ち捨てられたため“投げ込み寺”と呼ばれ、遊女たちのお墓の台座には「生まれては苦界、死しては浄閑寺」と刻まれている。 下部には無数の白い骨壺が納められ、お寺の方の話では「一壺に数十〜数百人分の骨が入っており全部で約2万人にのぼる」とのこと。衝撃を受け、故郷に帰ることが出来なかった彼女達の悲しみを思い言葉を失った。 吉原は人身売買の地でありテレビでの扱いが難しい。まして大河はゴールデンタイム。とはいえ、蔦屋は吉原に生まれ、吉原で育ったため遊郭の描写は避けて通れず。 花街の華やかな面だけを描かない、性搾取を美化しない、その姿勢を「すき好んで来る女なんていねえ」の台詞と遊女の合葬墓を「第一話」に出すことで制作陣は示したと感じた。 吉原で遊女の待遇改善に奔走する蔦屋。第3話では出版人の才能を開花させた。彼はやがて写楽の才能を見出し、駆け出しの喜多川歌麿、葛飾北斎、曲亭馬琴、十返舎一九らを世話し、江戸文化を花開かせていく。
※SNSには「一年も遊郭をやるのか」「子どもに見せられない」と書いている人がいる。遊郭は前半のみ。蔦屋の後半生は江戸日本橋の本屋さんなので、小さなお子さんがいて気になる人は後半から見るのもありかも。 ●中居正広氏の性加害疑惑から激震が続くフジテレビ。トヨタが1月18日、フジテレビで放映しているCMを封印、ACジャパン(公共広告)に差し替えたと発表した。 トヨタ自動車は時価総額約50兆円という日本最大の企業。正社員数7万人、グループ38万人にのぼる。トヨタの動向は他企業にも絶大な影響を与えるため、この流れが加速すれば、フジは真相究明と根本的な改革を問われるだろう。海外企業は性被害問題の放置を許さず、グローバル企業である“世界のトヨタ”も同じ視点ということが、この素早い対応からわかる。 ジャニー喜多川氏による性加害が発覚したとき、“若い女性はさらに大規模に被害を受けているのでは”と一部で声があがり、AKB卒業生などからも深刻な証言が出たが、メディアはきちんと取り上げず、ウヤムヤになり終了した。一連の噂が本当なら、今度こそ悪しき慣習と訣別を。もう2025年です。 ※関西人の自分には、阪神・淡路大震災30年の日(1/17)にフジの港社長が記者会見をぶつけてきたことが、まず信じられなかった。震災報道一色になるのを見越してその日にしたのかと。実際、ニュースでは震災特集のだいぶあとにフジのスキャンダルが伝えられた。 ※18日の時点でフジのCMをACジャパンに変更すると発表した企業は、トヨタ、NTT東日本、日本生命、明治安田生命。“性加害に甘い企業、黙認する企業”と視聴者に思われたら終わりなので、「最後までCMを出し続けた企業」と呼ばれないために、19日も差し替えの発表が続くと予想。特にマクドナルドやケンタッキーなど母体が外資の企業は大揺れだろう。 ●庵野氏脚本『ガンダム ジークアクス』を速攻で鑑賞!ファーストガンダム世代は絶対に「ネタバレを回避」して観るべき。予告編は良い意味で詐欺予告。キャラデザの違和感もいったん横へ。劇場内の全オッサン鳥肌・落涙、これもう、ただちに刑法を変えてネタバレをSNSに書いた人物は江戸引き回しのうえ獄門磔のお触れを出すべきです(断言) ●映画界の「カルトの帝王」デイヴィッド・リンチ監督が1月15日に他界(78歳)。僕の世代の映画ファンは『ブルーベルベット』『マルホランド・ドライブ』『ツイン・ピークス』『イレイザーヘッド』『エレファント・マン』『ワイルド・アット・ハート』など、「わけわからん!だがそこがいい!」とこぞって観に行ったもの。不条理サスペンスを多く撮ったリンチ監督だけど、僕が一番好きなのは、ある意味異色作であるハートウォーミングな人情物『ストレイト・ストーリー』(1999)。頑固なお爺ちゃんが時速8キロしかでない農業トラクターに乗って旅をするロードムービー。星空が沁みる。 ●本日17日、6434人の命が失われた阪神・淡路大震災から30年の慰霊の日。今夜10時『NHKスペシャル 映像記録 阪神・淡路大震災/命をめぐる30年の現在地』では、NHKに残る当時の1万本のアーカイブス映像を調査し、日本の防災は何が変わり、何が課題として残されたのか徹底検証するとのこと。 将来1人でも多くの命が救われますように。 ●全国で最もガソリンが高い県として知られる長野県で、16日にリッター200円の大台に。200円はきつい…。 ●中居正広氏の問題、本丸はフジテレビ。伝わってくる内容が本当ならおぞましすぎる。性加害疑惑の全貌がわかるまで停波していいくらい。 ●年始から超ド級に感動的なことが!ミュージシャン&『龍馬伝』で坂本龍馬を演じた福山雅治さんのラジオ番組(地底人ラジオ)にて、福山さんが龍馬の名言を紹介。その流れで『月刊石材』に寄稿した龍馬墓参記が朗読され、「(執筆者は)カジポン・マルコ・残月さんです」「墓マイラー」と! どっしええええええ!!福山さんの良い声でレポートを読んでいただき、不肖カジポンの名前が出るとは大感激、大感涙、心臓バクバクの3分間でした!(^^) この情報を教えてくださった福山さんのファンの方、まっこと有難うございました! ★番組の最後、59分付近から https://www.youtube.com/watch?v=HE9AD3uTMZY#t=59m01s ※この正月、たまたま『龍馬伝』総集編を子どもと観ていたので(全4部、5周目です)、奇跡的な偶然に腰を抜かさんばかり。あの龍馬の声で聴いた「カジポン」は永久保存版、末代までの家宝です。いつの日か福山さんと対談企画があるといいなぁ。 ![]() 画像は京都霊山墓地の坂本龍馬(左)と中岡慎太郎のお墓。揮毫したのは木戸孝允(桂小五郎)と伝えられています。 ●1月14日(火)14:35〜『お墓から見たニッポン シーズン9』テレビ大阪にて3週連続で放送開始です!今回は足利尊氏、石川五右衛門、千利休に巡礼しました。利休が眠る大徳寺の聚光院(じゅこういん)は一般非公開であり、よくこのロケが実現したと感無量です。 番組後半では考古学者・朽木量教授が戦国時代や江戸・大正期の心温まる庶民の墓を紹介。脳科学者・中野信子さんが故人の想いに耳を傾けます。放送後、すぐにYouTubeにアップされるため全国で視聴可能です! 2020年に始まった『お墓から見たニッポン』は今年で5年目!第9弾全27回まできました。お墓の奥深さは語り尽くせません。お墓に刻まれた言葉から伝わる数百年前の日本人の友情や家族愛に胸を打たれます。視聴率至上主義のTV業界にあって30分のド直球お墓番組、民放の奇跡です! 〔番組HP〕 https://www.tv-osaka.co.jp/sp/ohaka_nippon/ ●来たる3月22日(土)、春のお彼岸に都心の4大霊園(雑司ヶ谷、谷中、染井、青山)を貸切りバスで移動する巡礼の旅を、初めて近畿日本ツーリストさんと企画しました。いつもは世界墓マイラー同盟の主催でひとつの霊園を巡っていますが、今回はバスの機動力を生かして、4つの霊園で近代史に名を残した偉人のお墓を訪れ、墓前で故人の生涯や功績、人物の魅力について熱く語ります。 巡礼予定は以下の通りです。 〔雑司ヶ谷霊園〕 夏目漱石 小泉八雲 中浜ジョン万次郎 永井荷風 竹久夢二など 〔谷中霊園〕 徳川慶喜 渋沢栄一 横山大観 長谷川一夫 森繁久弥など 〔青山霊園〕 大久保利通 志賀直哉 北里柴三郎 歴代市川團十郎 ハチ公など 〔染井霊園〕 高村光太郎 岡倉天心 二葉亭四迷 実相寺昭雄 芥川龍之介(慈眼寺) 谷崎潤一郎(慈眼寺) 当日は9時に谷中霊園集合、18時ごろに東京駅解散です(昼食付き)。現地の解説は無線イヤホンで行うため声がよく聞こえます。 気になる旅行代金ですが、昨今の物価・人件費高騰を受け、バスのチャーター費、昼食代、人数分の無線イヤホン、駐車場代、添乗員費用などを含め、お一人様あたり「18,800円」になります。 普段の墓マイラー同盟イベントは2千円で行っているので高く見えますが、これはけっしてボッタクリではなく、バスの運転手さん不足もあってどうしてもこの値段になってしまうとのことです。最少催行人数が25名で、これより少ないと企画は流れるという価格です。 私自身、この値段設定で何人集まるのか不安がありますが、とにもかくにもまずは募集してみなければ何も始まりません。申込み期間は1月10日(金)12:00 〜 2月21日(金)12:00になります。 時空を超えて偉人本人と出会うような胸熱のお墓参り、その素晴らしさを伝えるべく当日は全力で解説します!バスの中でも墓マイラートーク全開で、国内外のいろんな墓参エピソードを紹介します。ご興味のある方、一緒に巡礼しませんか。 〔告知ホームページ@近畿日本ツーリスト〕 https://biz.knt.co.jp/tour/2025/03/kajipon_cemetery/ ![]() ●先日、「映画は劇場の大スクリーンで観たい」と書いたけど、何度か「家で観ればよかった」と思うことも。たまにいる、エンドレスでポップコーンを食べる人の存在だ。コメディやアクション映画なら、豪快に食べる音も、箱の底をかき回す音も全く問題ないし、むしろポップコーンの音が映画をより面白くするまである。っていうか、僕も注文する。映画館の経営は、飲食物の売上げが頼りといい、応援の意味でも買っている。 そして、自分がポップコーンを食べるときは、静かなシーン、特に登場人物が死ぬような場面では、雰囲気を壊さないように食べるのを控える。チョー控える。 それだけに、人間ドラマを描くような作品では、上映前にバケツサイズのメガ盛りポップコーンを手にした人が近づくと「嗚呼、どうか隣りは勘弁!」と祈る自分がいる。あのサイズは、2時間ひっきりなしに食べ続けてようやくなくなる量であり、もはや映画を観に来ているのか、ポップコーンを食べに来ているのかわからない世界。“バケツサイズは売らないで”って思う。 この正月、実写版『はたらく細胞』を観に行った。前半はコメディでポップコーン向き。後半は“もう別の映画じゃん”というほどシリアスに(小さな子にはキツい描写も)。隣りの席の男性(30歳くらい?)はメガ盛りを全力で食べ続け、クライマックスの劇場が静まりかえるような重要シーンもガサゴソ、ムシャムシャ、またガサゴソとノンストップ。トドメに少なくなったジュースを「ズゴゴゴゴー」。目まいがした。映画が頭に入ってこない。 もちろん、映画館がポップコーンを売っているのだから、どんな食べ方をしたって個人の自由だし、僕に文句をいう権利はない。もし注意をすれば、先方は「楽しく観ていたのに水を差さないでくれ」となるだろう。劇場側にすれば、映画に集中できない僕が神経質すぎるということなんだろう。 そこで映画館にお願い。「ポップコーン禁止エリア」があったら、少し座席代が割高になっても、全集中で観たいときはその席を買うので、そういうエリアを作ってほしい。需要は絶対にあると思う。 もしそれが難しいなら、現在、上映前に流している注意ムービー(携帯はオフ、撮影禁止、会話しない等)に「静かなシーンの飲食には配慮を」とひとつ付け加えてほしい。その一文があるだけで随分変わると思う。みんなが気持ち良く鑑賞できるためにも是非。作り手に敬意を込めて、映画はなるべく劇場で観たいんです。 ●福山雅治さんがラジオで何かを調べていて「墓マイラー」「カジポン・マルコ・残月さん」と名前を言ってくれたらしい。それが本当ならめちゃくちゃ嬉しいな。その回がもうすぐYouTubeにアップされるらしく楽しみです。 ●1月末から公開される新しい『ベルサイユのばら』、作画のクオリティが半端なく封切りが待ち遠しい。息子は高校受験真っ只中だけど、「世界史の勉強になるから」と息抜きに連れ出そう。問題は妻をどう説得するかだ。最近の映画は短い期間でどんどん入れ替わっていくので、受験シーズンが終わる前に、先に「ベルばら」の上映が終わってしまう。近所の映画館は『グラディエーター2』を3週間しかやらなかったので、仕事とインフルエンザで行けなかったのが残念無念。テレビで配信を観るのと、IMAXの大スクリーンで観るのとでは全然違うもんなぁ…。 ●高橋一生さん主演『岸辺露伴は動かない 懺悔室』5月公開が嬉しすぎる!舞台はヴェネツィア、昨年『密漁海岸』にトニオさんが出たように、新作でも「根掘り葉掘りの葉掘りって何だァアアア!」とか、考えと逆のこと言ってしまうヴェネツィアゆかりのゲストキャラがいたら楽しいでしょうね。…ハッ!先月刊行された『JOJO magazine』が暗殺チーム特集だったのも、もしかして『懺悔室』コラボの伏線だったり!?(夢は大きく、笑) 『懺悔室』予告編 https://www.youtube.com/watch?v=5EpVRSF4CRA ●5日にいよいよ期待の大河ドラマ『べらぼう』が始まる。江戸のメディア王・蔦屋重三郎を主役にしたら絶対に面白いと以前から思ってたけど、まさか本当に主人公になるとは!しかも2時間ドラマではなく1年間の大河!北斎、歌麿、写楽、曲亭馬琴、十返舎一九、江戸文化を担ったアーティストたちの登場が楽しみです。(歌川広重は蔦屋の他界した年に誕生) ●旅客機がバードストライクで墜落する事件が起きると、ほんと飛行機に乗るのが怖くなる。エンジントラブルや消耗部品の交換ミスは、丁寧な点検など人間の手で防ぐことができる。安全のためにやれることを全てやったうえで起きてしまうバードストライク、乗客は誰もここで人生が終わるとは思いもしなかっただろう。各空港は着陸でオーバーランした場合に、緩やかに停止できるよう設計してほしい。(先日の韓国の大事故、すぐ近くに海があったので、海に降りた方がまだ生存率が高かったのでは。映画だと海に不時着してもしばらく浮いてるけど…) ●国内外で分断が広がる現代だからこそ、年始の無料配信に踏み切ったのだろう。わが人生第1位のアニメ映画『伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇』(1982年公開)が1月3日20時から1月5日23時59分までサンライズの公式YouTubeで無料公開! 相手への憎しみから戦争になるのではなく、未知ゆえに“恐怖”から戦争になってしまう悲劇。そしてアニメ史において千年後も語り継がれるであろう衝撃的結末。和解のチャンスをどう生かせば良いのか。本来はテレビアニメシリーズ全39話を見てから「発動篇」を観るのがベストだけど、時間的に厳しいと思うのでダイジェストになった「接触篇」をまず鑑賞し、その後に「発動篇」を観ませう。「発動篇」は名セリフのオンパレードです! ※音楽がドラクエのすぎやまこういち先生だから名曲いっぱい。 ![]() ※ただし、「イデオン」を観てしまうと、もうこれ以上の作品が存在しないため(超主観で語ってます笑)、常に「良い作品だけどイデオンに比べれば…」と物足りなさを感じてしまう諸刃の剣でもあります。いつかイデオン超えをするアニメをと、40年以上待ってます。 ●新しい大河ドラマの舞台が江戸の町民社会のお陰で、江戸文化に関する貴重な番組が正月はいっぱい。ありがたいな、保存しておこう。 ●1月1日…〔今日の良かった〕 //2025年、明けましておめでとうございます。今年こそ海外の紛争が収まり、国内は大きな災害のない1年になりますように。世界が分断から融和へ進むことを切望しています。お金目的で、陰謀論デマとわかっていて投稿する動画配信者は世界各国にいるため、国連規模でこの問題の対応を協議しないと、憎悪煽りで人類は自滅しかねないとマジで危惧しています。 //「緊張したことがない」と豪語する橋本環奈さん、何があっても動じない紅白の司会ぶりに脱帽。B'zのパフォーマンスは圧巻でした。
![]() 日本だけ労働者は涙目。富裕層にしか目を向けない保守政権ではこの構造を変えることは出来ない。固定化してしまっている。戦後1000兆円も借金を作ったうえに(同じ敗戦国のドイツは借金ゼロ)、少子化問題を放置、タックスヘイブンも野放し、過労死多発でもサービス残業を取り締まらない(独仏の労働者は残業なし、夏4週間・冬2週間の休み。日本も本気で変革のとき。 ★YouTube『新型学問 はまる!ツボ学/ジョジョ立ち学』(12分) //ルイ・アームストロングが歌いあげる『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』(2分15秒)を聴きまくり。この全てを包み込む優しい笑顔がたまらない。目を見てるだけでウルウルくる。歌詞も最高!『♪僕は緑の木々や赤いバラを見る/それは僕らのために花開く/僕はしみじみ思うんだ/なんて素晴らしい世界かと/僕は青い空や白い雲を眺める/明るく喜びに満ちた昼、暗く神聖な夜/そして僕はしみじみ思うんだ、なんて素晴らしい世界なのかと/七色の虹が空にかかり、行き交う人々の顔を染めている/僕は友人たちが「ご機嫌いかが」と挨拶しながら握手を交わす姿を見る/彼らは心から告げる「アイ・ラヴ・ユー」と/赤ん坊の泣き声が聞こえる。僕はあの子らが僕よりも多くのことを学び成長していくのを見守ろう/思わず感動してしまう/なんと素晴らしい世界じゃないか/そうさ、僕はしみじみ思うんだ/嗚呼、この世はなんて素晴らしい世界なのかと!」。2分チョイの短い曲なのに、胸がジワ〜と温まり、歩き続ける力をくれる素晴らしい作品っすね。※影絵とのコラボ『Amazing Hand Shadow』(2分21秒)も泣かせます! ●特選レポ&動画…命の環の話//普天間基地は国外へ//チェ・ゲバラ巡礼レポ//アフガン伊藤和也さんを悼む//暴力団について//2008 南極・スコット巡礼 //チベット問題について//障害者自立支援法の問題点//ボブ・マーリィ巡礼レポ//人体の免疫効果を調べている阪大の研究チームによると、「1日に8回以上笑うことでガンに対する免疫があがる」とのこと。
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【 各種リンク 】※クラシックは「ユング君」 PART1(71個) お笑いフラッシュ他(44個) ★2014年のお薦め展覧会&美術館リンク集 文芸ジャンキー版・東京探訪MAPを作成! 北海道 東北 愛知・岐阜・長野 四国 奈良 九州 東京2 静岡・山梨 北陸 北関東 大阪・三重 京都・滋賀 山陽・山陰 神奈川 ヨーロッパ アメリカ アジア |
●サイトで自分の思いを語るということ HPで意見を発表すると、自分の「間違った知識」や「一方的な思い込み」を指摘され、初めて誤りに気づけます。これは本当に有難いことです。勘違いしたまま一生を終えるところを、真実に気づくことが出来るからです。自分が独りよがりな誤った考え方をしていないかを確認する為にも、勇気を出して積極的に意見を発表していきますネ!!(*^v^*) 僕は過去の反省と愛国心は両立すると考えている。 むしろ、過ちを反省できぬ国なら情けなくて愛せない。 歴史認識問題に決着!…日本と韓国 /中国 /台湾 / 東南アジア / 米国 ・昭和天皇かく語りき / 靖国問題 / 愛国心 ・二次加害者にならないために〜日本人慰安婦の話(美輪明宏)と元日本軍慰安婦に関する正確な知識 ※さらなる徹底解説 ・加害者としての日本軍 https://youtu.be/vh64udZTUTs (16分) ・南京大虐殺の証拠〜当時の記録映像と生存者の確実な証言(32分40秒) ・「CGで再現された南京大虐殺」 https://youtu.be/QJ38Hg7Vdw8 (7分43秒) ・日本軍の記録に残る南京大虐殺(軍命令により実施) http://urx3.nu/ouPU (7分) ●残業問題…日本には過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない。野党は小異を捨てリベラル大連合を作り、EU、北欧のように残業ゼロの社会を!EU、北欧に可能なら日本でも可能なはず。日本人に人間らしい生活を! ※一般市民が他人の財布からお金を盗めば、すぐ警察に捕まる。だけど、経営者が従業員の財布からお金を盗んでも処罰されない。これが「残業代未払い」。他国では許されない。 ●『アイヌ、琉球は縄文系=本土は弥生人との混血』…国立遺伝学研究所(遺伝研)や東大などの研究チームが過去最大規模の細胞核DNA解析を行った結果、日本人を北海道のアイヌ、本土人、沖縄の琉球人の3集団に分けた場合、“本物の日本人”は縄文人に起源があるアイヌと琉球人が近く、本土人は中国大陸から朝鮮半島経由で渡来した弥生人と縄文人との混血(弥生人7〜8割、縄文人2〜3割の混血)と判明。国籍や人種にこだわる人はこれで冷静になるだろう。 「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。(略)だますものだけでは戦争は起らない。だまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でも既に別の嘘によって、騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作/1946年8月「映画春秋・創刊号」) 民主主義は「最大多数の幸福を目指す」で思考が止まってはいけない。「最大多数の幸福によって救われない可能性のある少数派をいかに救うか」、そこまで考えるのが真の民主主義。 |
●『戦争絶滅受合法案』 (原案は第一次世界大戦の終結後、1928年にデンマークの冒険家フリッツ・ホルムが起草したもの。彼は詐欺師の悪党でもあり、皮肉屋ならではの妙案となっている)※長谷川如是閑の創作説もあるけど、ウィキに原文=1928年11/16発表があり、やはり本物のようだ。
戦争開始後、10時間以内に次の行動をとること。以下の者を順番に“最下級”の兵士として召集し、できるだけ早くこれを最前線に送り、敵の砲火の下で戦わせること。 1.国家元首。君主も大統領もこれに該当。ただし男子に限る。 2.国家元首の男性親族で16歳以上の者。 3.総理大臣、及び各国務大臣、並びに次官。 4.国会の男性議員。ただし戦争反対の投票をした者は除く。 5.キリスト教や仏教のほか、あらゆる宗教関係者の高僧で、公然と戦争に反対しなかった者。 付記.該当者の妻、娘、姉妹等は、戦争継続中、看護婦または使役婦として召集し、最も砲火が接近した野戦病院に勤務すること。 (後年の妙案) ※有権者の責任…戦争に賛成した議員を選んだ選挙区の有権者から順番に徴兵せよ。
※戦費について…戦費は戦争に賛成した議員の資産、及びその議員を選んだ選挙区の財政でまかなうべし。
●「もともと普通の人々は戦争したいと思っていない。運がよくてもせいぜい無傷で帰って来る位しかない戦争に、貧しい農民が命を賭けようと思うはずがない。だが、国の政策を決めるのは結局指導者であり、反対の声があろうがなかろうが、人々を指導者の望むようにするのは簡単だ。民主主義であろうと、ファシストの独裁であろうと、共産主義であろうとそれは同じだ。『我々の国が攻撃されている。愛国心のない反戦・平和主義者が国を危険にさらそうとしている』と非難しさえすればいい。この方法はすべての国で同じように上手くいく」(ヘルマン・ゲーリング)元ナチス最高幹部/秘密警察創設者 ●「(終戦翌年に記す)多くの人が、今度の戦争で騙されていたという。みながみな、口を揃えて騙されてたという。私の知ってる範囲では、“俺が騙したのだ”と言った人間はまだ1人もいない。(略)“騙されていた”といって、平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でも騙されるだろう。いや、現在でもすでに別の嘘によって騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作)※伊丹十三監督の父 ●「最初にナチスが共産主義者を弾圧した時、不安に駆られたが、私は共産主義者でなかったので、何の行動も起こさなかった。次にナチスは社会主義者を弾圧した。私はさらに不安を感じたが、社会主義者ではなかったので何の抗議もしなかった。それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃し、その度に私の不安は増したが、それでもまだ行動に出なかった。ある日、ついにナチスは教会を弾圧してきた。そして私は牧師だった。だから立ち上がって行動に出たが、その時はもうすべてが遅かった」(マルチン・ニーメラー牧師) ※結局のところ、武器に頼ろうとする弱虫より、他人を信じて武器を捨てる勇気を持つ人間に、全人類がなれるかどうかということ。たとえ非武装の結果、信じた相手に裏切られようと、僕は弱虫として死ぬより、勇気ある人間として死にたい。これは名誉やプライドの問題でもある。僕はどの戦争であろうと、「侵略」かどうかを決めるのは、「軍隊を送った側ではなく、送られた側」だと思ってマス。これは自虐的云々ではなく当たり前のこと。 「重要なのは行為そのものであり結果ではない。行為が実を結ぶかどうかは、生きているうちに分かるとは限らない。正しいと信ずることを行いなさい。結果がどう出るにせよ、何もしなければ何の結果もないのだ」(ガンジー) 「闇は闇を追い払えない。ただ光だけがそれをなし遂げる。憎しみはヘイトを駆逐できない。ただ愛だけがそれを叶える」(マーティン・L・キングJr) 「生まれながらに肌の色のせいで他者を憎む者などいない。人は憎むことを覚える。ならば、愛することを学べるはずだ。なぜなら、愛というものは人の心にとって、ずっと自然なことだから」(ネルソン・マンデラ/獄中27年) |
“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法がうたう理想の方に時代を変えていかなくちゃならない。非戦を誓った憲法は国民が目指すべき旗。旗を降ろしたときに理想は遠ざかる。誇るべき旗! ※「人に無理強いされた憲法だと云うが、拙者は戦争はいたしません、というのはこの一条に限って全く世界一の憲法さ」(坂口安吾/作家1906-1955) |
高畑勲監督(79)といえば『かぐや姫の物語』の他にも、戦争の悲劇を描いた『火垂るの墓』で知られている。監督は9歳の時に岡山で空襲に遭い、焼夷弾の中を家族とはぐれな
がらも逃げのびた。東大卒業後、東映動画で「ハイジ」「三千里」などを演出し、宮崎駿さんとジブリを設立した。2015年の元旦、神奈川新聞に載った高畑監督の
メッセージが素晴らしかったので以下に紹介。 →(高畑)原爆をテーマにした「はだしのゲン」もそうですが、日本では平和教育にアニメが用いられた。もちろん大きな意義があったが、こうした作品が反戦 につながり得るかというと、私は懐疑的です。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。 なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる。 「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中 の人と比べて進歩したでしょうか。3.11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、 人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです。 再び戦争をしないためには、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならないと思うのです。私が戦争中のことをどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っています。 集団的自衛権の行使を認めるということは、海外では戦争ができない国だった日本が、どこでも戦争できるようになるということです。政府は「歯止めをかける」と言うが、あの戦争を知っている者にとっては信じられません。ひとたび戦争が始まれば歯止めなどかかるものではありません。そもそも 日本人は戦前から米国が好きだった。ジャズや野球、映画といった文化に親しんでいた。その国と戦争をするとは誰も思わなかった。やっても勝てないと思っていた。 ところが、真珠湾の奇襲作戦が成功して戦争になってしまったら、あとは日本が勝ってくれることだけを皆が願い始めた。それはそうでしょう。負けたら悲惨なことになるに決まっているんですから。 息子の兵役を逃れさせたり、戦争に反対して逮捕されたりした人もいたが、ごく少数。始まってから反対の声を上げるのは難しい。いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。 「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃな いか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。 日本人は昔から意見の対立を好まない。皆を仲間内にして、和気あいあいとして争いを避ける。寄り合いも全員一致主義で、どうしても駄目なら村八分にする。 個を確立し、意見が異なっている人との違いを認め、その上でうまくやっていくという努力を好まない。議論を戦わせない。古くからあるこの体質によって日本 は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずに はいられません。 だからこそ憲法9条の存在が大事だと思うのです。これこそが「ズルズル体質」を食い止める最後の歯止めです。 戦後の平和をつくってきたものは何かといえば、9条です。基地の負担を押し付けられている沖縄の犠牲を忘れてはなりませんが、米国が戦争を繰り返す中、9条のおかげで日本人は戦争で命を落とすことも人の命を奪うこともなかった。政権の手足を縛ってきたのです。 これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です。 隣国との対立が深まり、不穏になっているからといって不戦の理想の方を変えるのはどうかしています。9条を大事にしているということは、武力で解決するつ もりはない、というメッセージになる。東アジアに戦争の記憶が残る中、戦争をしないというスタンスはイニシアチブになるはずです。「普通の国」なんかにな る必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。 あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった。「最小限の武力行使」「戦争をやるとしてもうまくコントロールしてやる」なんて、そんな能力を私たち日本人が持っていると思わない方がいい。安倍首相だけが特別無自覚というわけではないと思います。私たちはこの70年で基本的な体質が変わることはなかったのです。(神奈川新聞2015.1.1より) |
奴隷は、奴隷の境遇に慣れ過ぎると、驚いた事に自分の足を繋いでいる鎖の自慢をお互いに始める。
どっちの鎖が光ってて重そうで高価か、などと。そして鎖に繋がれていない自由人を嘲笑さえする。
だが奴隷達を繋いでいるのは実は同じたった1本の鎖に過ぎない。そして奴隷はどこまでも奴隷に過ぎない。
過去の奴隷は、自由人が力によって征服され、やむなく奴隷に身を落とした。
彼らは、一部の甘やかされた特権者を除けば、奴隷になっても決してその精神の自由までをも譲り渡すことはなかった。
その血族の誇り、父祖の文明の偉大さを忘れず、隙あらば逃亡し、あるいは反乱を起こして、労働に鍛え抜かれた肉体によって、肥え太った主人を血祭りにあげた。
現代の奴隷は、自ら進んで奴隷の衣服を着、首に屈辱のヒモを巻き付ける。
そして、何より驚くべきことに、現代の奴隷は、自らが奴隷であることに気付いてすらいない。
それどころか彼らは、奴隷であることの中に自らの唯一の誇りを見い出しさえしている。
(リロイ・ジョーンズ 1968年、NYハーレムにて)
※ニュージャージー出身、1934年生。詩人、脚本家、小説家(イスラム名/アミリ・バラカ)
格差拡大・福祉削減路線の政治ではなく、所得再分配・社会福祉拡充路線の政治を切望!! |
《最後に、これだけは言わせて欲しいッ!》 〜他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」〜 人間は国籍、人種、宗教など、自分と「違うもの」を理由に戦争するけど、芸術を味わうことは他人の中に自分と「同じもの」を見つけることだ。相手(作者)の気持ちに心を重ね共感した時、人は初めて“感動”できる。 僕は確信している、人類は絶対に分かり合えると。そうでなければ、こんなにも多くの作品が、時代や国境を越え残っているはずがない。ここまで世界が芸術で溢れ返っているはずがない。芸術の存在が、国家、民族、文化を越えて人々が分かり合うことが可能だと証明している! 芸術は生き続ける力をくれる。もう人生の選択肢がなくなった、行き詰まって打つ手がない、そう思ったときに文学や映画を通して違う価値観、別の生き方の存在を知ることはいくらでもある。僕は何度もそうやって救われてきた。 こんな時代だからこそ“あえて”叫びたい。この世界は断固生きるに価するとーッ!! ※やたらと「日本人は他民族と違う」と強調している人には「日本人は他民族と異なる部分が多い。ただし共通点はさらに多い」と付け加えて欲しい。 ※愛国心とは他国を憎むことではなく、自国の文化を愛すること。 ※言葉や口先だけの“人間は素晴らしい”では、僕は納得できない。僕だって“素晴らしい”という証拠が欲しいんです。だからこそ、手当たり次第に音楽を聴き、映画や絵画を見、文学を読み漁るのです。確かな証拠が欲しくて!そして「見つけた!」と思ったものを、このサイトで報告しているのです。 |
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『ある芸術作品に関する意見がまちまちであることは、とりもなおさず、その作品が 斬新かつ複雑で、生命力に溢れていることを意味している』 by オスカー・ワイルド |
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