最新文芸情報


2015.1〜2

●3月1日…確定申告が終わり次第、サイトを更新したく…!(汗)

●2月28日…うおおお!劇場版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』、冒頭3分間のルウム戦役だけで僕はチケット代のもとがとれた!野郎ども、劇場へ!(☆o☆)
【追記】なにィ!?その冒頭シーンは既にYouTubeで公式に公開されているだとォオオ!?※まだ連邦にモビルスーツはなく艦船オンリー(いわゆる大艦巨砲主義)。そこをジオンのザク部隊が急襲し、連邦は宇宙戦におけるモビルスーツの威力を痛感することになる。※予告編(1分半)には若きランバ・ラルやハモンさんも。
●2月27日…(2015アカデミー賞レポート・その3)
昨年のアカデミー賞授賞式では、ジョン・トラボルタが『アナと雪の女王』の歌手を紹介する際、イディナ・メンゼルと言うべきところを「アデル・ダズィーム」とナゾの名を呼ぶ大チョンボをした。この“事件”が今年の授賞式でイジられた。司会のトニー「(主演男優賞候補の)ベネディクト・カンバーバッチ、かっこいい名前だね。ベン・アフレックをトラボルタ風に発音したんだ」(場内爆笑)。その後に歌曲賞のプレゼンターで登場したイディナ・メンゼルが「皆さん、私の大切な人グロム・ガジンゴです」と語り、出てきたのがトラボルタで場内は再び爆笑。トラボルタ「さて歌曲賞の受賞作は…君が発表して」。受賞曲は昨日の日記でも紹介した、黒人公民権運動を描いた『セルマ』の“グローリー”。

オスカーを手に持った黒人ミュージシャンのジョン・レジェンドとコモン「先日、かつてキング牧師らが行進した橋でジョンと“グローリー”を歌いました。50年前は分断された国家の象徴だった橋が、今や“変化”のシンボルです。この橋の精神は、人種、性別、宗教、性的指向、社会的地位をも超え、表現の自由を訴えるフランス、民主主義を求める香港などにも繋がっている。この橋は希望と慈愛と全人類への愛で出来ている」
「(黒人女性歌手の)故ニーナ・シモンは言った“時代を反映するのが歌手の仕事”。映画の題材は50年前の出来事だが、問題は今も変わらない。人々は今も正義を求めている。50年前に勝ち取った参政権が、今の米国では損なわれている。米国は人々を監視下に置く国家だ。自由と平等が損なわれている。1850年に奴隷だった黒人より、今監視下にある黒人の方が多い。“グローリー”を歌って行進するみんな、僕らの心は君らと共にある」。
続いては、『サウンド・オブ・ミュージック』で4オクターブの広い音域を披露したジュリー・アンドリュースのリスペクト・コーナー。現代の歌姫レディー・ガガによる『サウンド・オブ・ミュージック』の名曲メドレー(豪華すぎる!)。ガガの圧倒的な歌唱力に、登壇したジュリーも涙ぐんでの抱擁。

脚色賞に輝いたのは『イミテーション・ゲーム』のグレアム・ムーア(34歳)。同作は天才数学者アラン・チューリングを描いたもの。アランはゲイであることを叩かれ、悲劇的な最期を遂げる。グレアム・ムーアのスピーチは聞き手の心を打つものがあった。
「主人公アラン・チューリングは、このような舞台で表彰されなかった。でも、僕はここにいる。なんて不公平なんだ。だから、短い時間だけど1つだけ言わせて欲しい。僕は16歳の時に自殺未遂をした。自分の居場所がないような気がして。そんな僕が今ここに立っている。だからこの映画を、自分は変わり者で居場所がないと感じている子供たちのために捧げたい。君たちには居場所があります。そのままの自分で大丈夫。どうか他人と違うままでいて下さい。いつか君がこの場所に立った時には、同じメッセージを伝えてあげて欲しい。本当にありがとう」。この若い脚本家のスピーチにハリウッドの名だたる俳優たちが立ち上がって拍手を贈った。
(つづく。次でラスト!)

//新たに望月義夫環境相と上川陽子法相が、企業献金を返金する事態に。そもそも企業献金を廃止しないから、政治とカネの問題が次々と出てくる。企業献金がなくても政治活動ができるよう、国民の血税から多額の政党交付金が支給されており、これでは二重取りじゃないか。この際、フランスやカナダのように企業献金の禁止を!
●2月26日…(2015アカデミー賞レポート・その2)
続いての視覚効果賞は、我がイチオシ映画『インターステラー』が受賞しモニター前でガッツポーズ。もうハンス・ジマーのテーマ曲(4分)が流れただけで涙腺がヤバイ。本来なら一生体験不可能な宇宙旅行を劇場で味わうことができて感謝。ブラックホールがスゴ過ぎた。昨今のSF映画はCGのオンパレードだけど、『インターステラー』は原点に戻って模型セットを組んで撮影している。舞台は未来世界だけど手作り感があり、まさに“視覚効果”を巧みに使った作品。
長編アニメーション賞と短編アニメーション賞には、それぞれ日本人の『かぐや姫の物語』『ダム・キーパー』がノミネートされていたけど、残念ながら『ベイマックス』&その併映短編『愛犬とごちそう』にワンツーフィニッシュを決められてしまった。“かぐや姫…”は海外のアニメ関係者から絶賛されていたのになぁ。とはいえ、『ベイマックス』の主人公は日本人であり、それはそれで嬉しい。
一年間の物故者を振り返る追悼コーナーでは、リチャード・アッテンボロー、マイク・ニコルズ、アラン・レネ、ポール・マザースキー、ジェームズ・ガーナー、ローレン・バコール、H・R・ギーガーなどが映し出された。もっとも喪失感に包まれたのはロビン・ウィリアムズ。いまだに彼の死の衝撃が消えない。

編集賞を受賞した『セッション』のトム・クロスは、同作の監督に次の言葉を捧げた「君の芸術は僕の人生を変えた。恩に着るよ」。芸術を生み出した相手への“恩に着る”という言い回しが気に入った。
長編ドキュメンタリー賞に輝いた『シチズンフォー(現代)』の監督は、世界100カ国に生中継されるアカデミー賞受賞式の壇上から、元CIA職員で米国を追われたエドワード・スノーデンを称えた(さすがドキュメンタリー畑の監督)。「エドワード・スノーデンが暴いたのは個人の権利侵害以上に民主主義そのものを脅かす危機です私たちに直接関係する重大な事柄が秘密裏に決定されると私たちは力を失います。スノーデンと勇気ある告発者たちに感謝します。ジャーナリストたちとこの賞を分かち合います」(会場から大きな拍手)。
次に歌曲賞候補作のパフォーマンスがあり、『セルマ』の“グローリー”が演奏された。曲を紹介したオクタヴィア・スペンサー「47年前、アカデミー賞の放送が初めて延期されました。理由は技術トラブルや悪天候ではなく、ある事件に配慮してのことでした。放送4日前にキング牧師が暗殺されたのです。アラバマ州セルマでキング牧師が行進して50年。今も続くこの問題をテーマにした曲です」。歌詞の内容→『♪武器を持たずに両手を上に、栄光ありと信じて進もう/民権運動は体のリズム、自由は信仰、すべての人々に正義を/世を去った魂が僕らの抵抗心を呼び覚ます/セルマは平等な地となった。イエスも祝福してくれる。行進(デモ)した先人に感謝しよう/もう後戻りはしない。平和こそが最強の武器だと僕らは歌で主張しよう。いつか戦いが終わったら、すべてが終わったら言おう“ああ栄光よ”と』。会場は総立ちで喝采を送った。(さらに明日へ続く)
//西川農相が贈賄献金疑惑で辞任したばかりなのに、今度は下村文科相に違法献金疑惑が噴出。文科相は教育行政のトップであり、子どもたちの手前、閣僚の中でもひときわ清廉潔白さが求められる。下村文科相はすべての疑惑にきちんと答えて欲しい。※第一報をスクープしたのは文春。文春はIS人質事件で後藤さんをバッシングするような記事を書くなど、政権ヨイショ系と思いきや、今回のような政権を揺るがす爆弾スクープも出してくる。予測不能な編集部。
●2月25日…見応えがあった一昨日のアカデミー賞授賞式。ありがとうWOWOW。特に印象に残ったスピーチやエピソードを数回に分けて紹介していきます。

司会はニール・パトリック・ハリス。陽気な司会っぷりと、『ゴーン・ガール』のサイコ君とのギャップに驚く。ニールは楽しいジョークを連発しつ、随所に社会風刺。例えば冒頭の挨拶「アカデミー賞にようこそ!今日は映画界を代表する白人…いや、名士たちが集まりました」。わざと言い間違えたのは、黒人の公民権運動を描いた『セルマ(原題)』で、黒人女性監督エヴァ・デュヴルネやキング牧師役が絶賛されたデヴィッド・オイェロウォがノミネートすらされなかったことへの抗議だろう(アカデミー会員の93パーセントが白人)。
幕開けのミュージカル・ショーに乱入したジャック・ブラックの歌が強烈→「♪映画界はバカが牛耳り中国マネーにゴマをすってる/ウケるのはヒーロー映画だけ、スーパーマンにバットマンetc.、続編にリメイク、ありきたりな脚本ばかり/バカどもが見るのはポケットの中の画面だけ、スマホのスクリーンだけさ!」。いやはや、フルスロットル。
司会のニールが仕切り直し「今夜はノミネートされた全60作品の関係者を称えます。映画は勇気と夢と信念を持つことを教えてくれる。今夜は映画を称え、映画に惚れ直すために皆で集まりました」。“映画に惚れ直す”という言葉に会場から拍手。
オスカー授与は毎年助演男優賞から始まる。今年は『セッション』のJ・K・シモンズが受賞。「妻に感謝しています。子どもたちが愛情深く育ったのは母さんに似たからだ。皆さんに言いたいのは“親に電話を”。母親でも父親でも生きているのならぜひ電話して。Eメールじゃなく電話をかけて愛してると伝えましょう」。
外国語映画賞のプレゼンター、キウェテル・イジョフォー&ニコール・キッドマン「我々を隔てるものはたくさんあります。国境、文化、宗教、人種」「でも映画館ではその違いが消え去ります。共に笑い、共に泣く。映画は国ではなく人を描いているからです」
同賞に輝いたポーランド映画の『イーダ』。監督「この作品は白黒映画。静寂や世界からの隔絶について描いた。それなのに僕は世界中の注目を集める華やかな舞台に立ってしまった。最高の気分です。人生は驚きの連続ですね(会場拍手)」。
名誉賞では宮崎駿監督のスピーチ(録画映像)「(アニメがCGになる前の)紙と鉛筆とフィルムの最後の時代の50年に付き合えたことは幸運でした」。
ジーン・ハーショルト賞のハリー・ベラフォンテ「アーティストは文明を変える声を持っています。ここにいる誰もが変化を起こすパワーと影響力を持っています。我々人類の良い面を引き出すことが出来るのです」
助演女優賞のプレゼンターはジャレット・レト。何度もオスカーに輝いているメリル・ストリープがまたノミネートされているためジョーク。「今年の助演女優賞の候補者は全員が実力派でパワフルな存在です。4人の女性と、州法に従ってメリル・ストリープも選ばれました」(会場笑)。
受賞したのは『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエット。「(家族やスタッフに御礼を述べた後)より良い世界のために闘う友人たち、刺激を有り難う。アメリカは様々な人の為に闘ってきました。今度は全米の女性が平等な賃金を求める番です!平等な権利のために闘いましょう!」(会場から喝采、特にメリルなど女優から歓声)。
※続きはまた明日。日本アカデミー賞でも、こういう社会的な発言を俳優がどんどん言って欲しい。

//海外の人名辞典を検索すると、肩書きに「Folk Figure」と入っている場合がある。映画『明日に向って撃て!』のモデルになったギャングブッチ・キャシディの説明にあるかと思えば、画家ゴヤに描かれたスペインの女性にも。中世の司祭という例もあった。この「Folk Figure」、僕が持っている英字辞書に載ってないし、ネット翻訳でもトンチンカンな訳になる。邦訳をご存知の方、メールで教えて頂けると助かります。
〔追記〕読者の方から次の情報を頂きました。有難うございました。→
(T.Iさん)「figureには“名士”の意味があるので、“地元の名士”や“地方の有力者”ではないでしょうか。それなら、ギャングの親玉や司祭でも意味は通ると思います」。
(Mさん)「辞書にはpublic figure で有名人というのも載っていました。folkには、民間のという意味もあるので、ホリエモンとかのヨーな『時代の寵児』とかもありかも」。

//徳永英明の声はほんと癒やされる。唯一無二。

//川崎の中1殺害事件、いったい何が彼の身に起こったのか。学校に行きたがっていたといい、痛ましすぎる。
●2月24日…安倍氏が国会で虚偽(デマ)のヤジを民主党にとばしたことを公式に謝罪。首相が誤った情報(ネットから?)を鵜呑みにして、聖なる国会でヤジるのは勘弁して欲しい。※歴史ある議事録に総理大臣のヤジが記載され、残っているのは前代未聞とのこと。

//西川農相が辞任。これで安倍内閣から「政治とカネ」の問題で辞任した閣僚は、小渕優子前経済産業相、松島みどり前法相に続いて3人目。あと何人辞任したら、首相は任命責任を感じて退陣してくれるのか。小渕議員といえば、5000万円以上も収支報告が合わないのに、強制捜査直前に証拠が入っているパソコンのハードディスクを電動ドリルで穴を開けてぶっ壊すという、荒っぽいことを側近がやってのけた。「ちょうどパソコンの買い換え時期だったから穴を開けて廃棄した」と言い訳していたが、メディアから疑惑の声が上がった時点で、「証拠保存」をして捜査に協力するのが公人だろう。まして、やましいところがないのなら、ハードディスクの会計記録で無実を訴えることもできただろう。今日の報道では、その後も小渕氏から疑惑解明に繋がる情報公開はないという。

//ユーモアを武器にカルト宗教と戦っている『やや日刊カルト新聞社』の関西イベントが3/5に大阪ミナミのロフト・プラスワン・ウエスト(よくジョジョイベントやってるとこ)で開催されるそうだ。陽気な藤倉主筆(リンク先に画像)に会いたいし、初参加してみるか!
一方、名古屋ではウチがよくリンクを貼っている「真実を探すブログ」さんが3/14にオフ会を開催予定。菓子付きで参加費無料という太っ腹!

//ウィキペディア、人名を読み上げる音声ファイルが付いているページが増えてきたのが嬉しい。スウェーデン人とか発音が難しいから、墓参の際に地元でお墓の場所を探すときにすっごい助かる。

//昨日のアカデミー賞、ジュリアン・ムーアが主演女優賞を獲ったのは嬉しかったけど、監督賞は『6才のボクが、大人になるまで』のリチャード・リンクレイターを応援していた人も多かったのでは。まだ未見だけど、同作品は撮影期間12年という空前絶後のもの。俳優は特殊メイクなしで自然に年を取っていく。12年もモチベーションをキープしたことに感嘆。…それを遙かに上回るほど『バードマン』(4/11公開)のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督の手腕が優れているということか。早く『バードマン』も見たい。明日、スピーチから感動したものをアップ&紹介しますね。
●2月23日…“尊皇リベラル派”にますます傾倒しそう。本日、皇太子殿下が55歳になられ、記者会見で述べられた言葉に感銘を受けた(55歳というのは現天皇即位と同じ年)。父上の今上天皇は非常にリベラルで、昨年12月に「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。(略)また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」と、憲法作成当時の米国人に感謝を述べ、美智子皇后も憲法作成に関わった米国人=GHQ憲法草案制定会議のメンバー(ベアテ・ゴードンさん)の訃報に弔意を示されるなど、安倍氏やネット保守がしきりに「押しつけ憲法だ!」「新憲法が必要」と批判していることを、明確に“けん制”された。それはもう、リベラルの僕でさえ驚くほど(象徴天皇として)ギリギリまで踏み込まれた。さらに年始には、戦後70年を念頭に「(中国侵略のきっかけとなった)満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています」と述べられた。

そして今日の皇太子殿下のコメント。「私自身、戦後生まれであり、戦争を体験しておりませんが、戦争の記憶が薄れようとしている今日、謙虚に過去を振り返るとともに、戦争を体験した世代から戦争を知らない世代に、悲惨な体験や日本がたどった歴史が正しく伝えられていくことが大切であると考えています」「我が国は、戦争の惨禍を経て、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、平和と繁栄を享受しています」「私は、子供の頃から、沖縄慰霊の日、広島や長崎への原爆投下の日、そして、終戦記念日には両陛下とご一緒に黙祷をしており、その折に、原爆や戦争の痛ましさについてのお話を伺ってきました。また、毎年、沖縄の豆記者(※子どもの記者)や本土から沖縄に派遣される豆記者の人たちと会う際に、沖縄の文化と共に、沖縄での地上戦の激しさについても伺ったことを記憶しています」。
この「謙虚に過去を振り返る」「歴史が正しく伝えられていくことが大切」「我が国は日本国憲法を基礎として築き上げられ」という言葉から、今上天皇と同様に右傾化への懸念が伝わり、特に沖縄について地上戦に触れるなど県民の犠牲を強調されていたのは、普天間基地の移転問題を意識されてのことに感じられた。
※改憲安倍応援隊の読売・産経は皇太子殿下の憲法に関する発言をカットして報道したらしい。一昔前なら朝敵。

/一昨日、辺野古基地の建設反対運動をして逮捕された市民団体のリーダーが無事に釈放された

/『報ステ』から。沖縄返還交渉にあたった元国防総省上級担当官モートン・ハルペリン氏(76)「人口密度が非常に高い(普天間)地域に、まだ大規模な基地が残っていることに驚いています。(埋め立てで)その影響を受ける人々の支持なしに(基地移転を)実施しようとするのは間違いだと思います。沖縄の人たちを含む日本国民の要求が何であるかを決定し、アメリカ政府に伝えるのは日本政府の責任なのです」。問答無用で辺野古移設を強行する日本政府より、元国防総省の米高官の方が沖縄県民の気持ちを尊重してくれているとは。
 
 海外でも基地移設に否定的な声が増えている

//人気歌舞伎俳優で、映画やドラマでもたくさん良い演技をしていた坂東三津五郎さんの訃報にショック。まだ59歳!すい臓がんとのこと。中村勘三郎さん、市川團十郎さんに続いて、三津五郎さんまでが円熟期を前に病に倒れるとは…。60代、70代の三津五郎さんを楽しみにしていたのに悲しすぎる…。
●2月22日…近々、ヴァチカンを中心に歴代ローマ教皇の墓参に行く計画を立てている。とはいえ、既にローマ教皇は第266代。全員の墓参など時間的・物理的に不可能なので15人以下に絞らないといけない。今のところ次の8人は決定→聖ペテロ(初代)、レオ1世(大法王)、グレゴリウス7世(カノッサの屈辱)、グレゴリウス13世(太陽暦)、ユリウス2世(ミケランジェロ援助)、レオ10世(ラファエロ援助)、レオ13世(近代化)、ヨハネ・パウロ2世(平和外交)。残り7名を誰にするか悩ましいところ。世界史好きの方なら、誰を優先して選ぶだろう。

//いよいよ明日はアカデミー賞。主演女優賞は過去に5度もノミネートされているのに無冠のジュリアン・ムーアさんだったらいいな。
●2月21日…沖縄辺野古の米軍基地移設反対運動、市民団体のリーダーが米軍に身柄を拘束される異常事態に。「山城議長は一部市民と米軍側の警備員らのもみ合いを止めようとした際、数人がかりで足をつかまれて引きずられ、基地内へ連行された。進んで区域内に立ち入ったのではないことは明らかだ」。
衝突を“仲裁しようと”した市民団体の
リーダーが、両脚をつかまれて
ズルズルと基地内に引きずられていく。
理不尽すぎる。
当初から狙い撃ちされた印象が強い。
本土マスコミはもっと起きていることに
関心を!現場にもっと報道関係者が
いれば防げることも多いハズ。
/英大手経済誌『エコノミスト』が最新号で沖縄で米軍辺野古移設計画に抗議する市民らが排除される一方で、日本政府が着々と工事を進めているのに対し、翁長雄志知事の行動の遅さを指摘。同誌は、翁長氏は辺野古反対を公約して当選したものの、「米政府関係者と基地反対の運動家の両方が、翁長知事はすでに態度を軟化させているのではないかと指摘している」と紹介。前知事が下した埋め立て承認の違法性を検証する第三者委員会の会合が開かれたが、翁長氏が指名したメンバーに保守派の法律家が多いことを反対派は不安に思っている。一方で、反対の声に耳を傾けない日本政府が工事を進めていることから「委員会が結論を出す夏ごろには翁長氏もたじろぐほどに建設が進んでしまうかもしれない」と予測。実際、猛スピードで工事が進んでいるのに、翁長知事はのんびりし過ぎ。もっと現場(基地ゲート前)に足を運んで反対運動の最前線に立って欲しい。手遅れになってしまう。
●2月20日…明日からイーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』が公開!米国ではえらい話題になっており、いの一番に観に行きたかったけど今週末は仕事…。28日(土)に鑑賞する予定なので、それまでは、なんとしてもネタバレを回避せねば。うかつに映画ファン・サイトを覗けない(汗)。※同監督の前作『ジャージー・ボーイズ』、待望のレンタル解禁。良い映画だった。近日レビュー。
●2月19日…今日の国会中継、安倍氏のヤジ(1分)に脱力。一国のトップである首相が、閣僚献金問題で質問中の野党議員にヤジを何度もとばし、ついには同じ自民党の大島予算委員長から「総理もちょっと静かに」と叱られる姿は、あまりにも情けない。同じ自民でも三木総理や宮沢総理が、閣僚の不正疑惑を追及されている時に、質問者をヤジる姿なんて想像出来ない。安倍氏は過去の民主党と日教組の献金問題を引き合いに出したと言うが(追記:首相がデマを流した可能性あり)、今は自らの内閣閣僚、それもTPPに絡んでいる西川農相が問題になっており、本来なら相手の質問をよく聞いて、きちんと答えるべき立場。なぜこうも幼児性全開なのか。子どもたちは大人の振る舞いを見ているよ。(livedoorニュース

//ヤジと言えば、自民の山田賢司議員(兵庫)が一昨日の衆院本会議で、共産党の志位委員長が代表質問した際に「さすがテロ政党」とヤジを飛ばしたのは最悪だった。ISILの人質殺害テロ事件があったばかり。国民から選ばれた公党とテロリストを結びつけるのは、デリカシーがなさ過ぎる(山田議員は後に発言撤回)。この山田議員のヤジに便乗して、京都府議会でも維新議員が共産を「テロ政党」と呼んだ。すると、普段は共産と“犬猿の仲”の橋下徹大阪市長が「僕も共産党は嫌いだし、批判するのはいい」とした上で、府議の発言には共産党を「テロ政党」と批判するだけの根拠がないと指摘。またISILのテロがクローズアップされている状況下で共産党とテロを結びつけるような発言は不適切とし、「僕は党の執行部ではないが、これは共産党に対して申し訳ない」と陳謝したとのこと。僕は橋下氏の支持者ではないけど、こういうバランス感覚は評価している。

//琉球新報の世論調査だと、政権不支持が81%なのか…!

//大寒波のアメリカ。ケンタッキー州ではマイナス20度を記録し、『アナと雪の女王』のエルサに逮捕状が出されたとのこと。

//3月になったら、日記の『今日の良かったニュース』を復活したい。カラ元気も元気のうち。
●2月18日…日本は女性の管理職が少ない、賃金格差が大きいなど、社会的地位の低さが国連でも問題になっているけど、今日の報ステでノルウェーの先進的な社会システム「クオータ制」に目を見張った。この制度によって、ノルウェーの女性役員比率は2003年の約7%から、2008年の約40%へと、たったの5年で変化した(日本の女性管理職は7.5%)。
“クオータ”とは“割り当てる”という意味で、ノルウェーでは『意思決定の場で片方の性別が4割を下回らないよう義務付け』たもの。1990年に国会など政治の世界で始まり、後に一般会社など経済界へ波及。2006年には「改定会社法」が施行され、上場企業の取締役会でも男女とも4割のクオータ制が強制された。達成されなければ(会社の)「解散命令」の罰則付きというから徹底している。
これら女性の社会進出を可能にするため、ノルウェー政府と会社が可能な限り女性の負担を減らしている。夫婦あわせて最長3年間の育児休暇が取得可能で、父親に10週間の育児休暇を割り当てる“パパクオータ制”も存在する。保育園の待機児童はほぼゼロ。ノルウェーでは父親の育児休暇取得率が90%を超えたが、日本は約2%。現在、この『取締役クオータ制度』は、フランス・オランダ。スペインでも導入されている。
日本企業では食品メーカーの『カルビー』が先進的で、女性管理職比率が5年間で倍以上に(5.9%→14.3%)。業績も5年連続で増収増益。女性登用の方針を打ち出したカルビーの松本晃会長(2009年就任)いわく「ダイバーシティ(多様性)なしには会社は成長しない」。同社の執行役員で、中部・近畿地区の本部長の女性は2児の母。「本部長になるとき松本会長から“4時に帰れ”と、これだけ言われました」。良い特集だった。
●2月17日…ウクライナ情勢、せっかく停戦合意したのに、親ロシア派武装勢力がドネツク州の要衝を“制圧”と発表。停戦発効後の陣取り行為は完全にアウト。ウクライナ側が100%正しいとは思わないけど、今日の攻撃は誰が見ても親ロシア派が悪い。プーチン!※昨年4月の衝突から、既に5400人が死亡している。

//東北地方で午前と午後に大きな地震が。うーむ、この動き、収まって欲しい。

●2月16日…宮崎駿監督がフランス週刊紙銃撃事件を受け、風刺画の在り方についてコメント。「異質の文明に対して、崇拝しているものをカリカチュア(風刺画)の対象にするのは間違いだ」「まずもって自国の政治家にやるべきであって、他国の政治家にやるのはうさんくさくなるだけ」。

//神奈川新聞、ヘイトスピーチ考の良記事。「実は僕、在日なんですと打ち明けると、あんな差別主義者は私たち大人が退治するから、と言ってくれた。涙が出そうなくらいうれしかった」。

●2月15日…これまでウイスキーはあまり飲まなかったけど、『マッサン』を見る度に唾がわき、スモーキーフレーバーの強いものを探している今日この頃。ほんと、ドラマの中で美味しそうに飲むもんなぁ。
●2月14日…在日米軍は司令官クラスでもこんな暴言を吐くのか。沖縄の米軍北部訓練場の司令官ティム・カオ少佐(海兵隊)が、ヘリコプター着陸帯移設工事に住民が生活や自然環境の悪化を懸念して反対していることについて「反対運動をしている人々は共産党からお金をもらっている」などと事実と異なる発言。先日は海兵隊報道部次長の大尉が辺野古の抗議活動で負傷した市民について「ばかばかしい」と発言しており、米軍幹部に基地に反対する人々に対する侮辱的な意識がまん延していることが浮き彫りに。連日座り込みを続ける市民は「自分たちは身銭を切って行動している。軍隊に入ったらこんな洗脳教育を受けているのか」と疑問視。また同司令官は「返還された森の上空をオスプレイは飛ばない」「津波発生時に住民が基地内に逃げられるという協定を結んでいるが、琉球新報などは報道しない」と語っているが、実際にはオスプレイは訓練場外の森林地域を飛行しており、さらに琉球新報は津波避難協定の記事を掲載しており、発言は事実と異なっている
●2月13日…「愛国者は常に祖国のために死ぬことを口にするが、祖国のために殺すことについては決して語らない」バートランド・ラッセル(英哲学者)

//“復興住宅の遅れ”に関するきっこ氏のツイートは、読者の方の指摘で“2015年”と“2015年度末”をきっこ氏が勘違いしている可能性があることが分かったため削除しました。情報を下さった方、有難うございました。

●2月12日…辺野古の埋め立て工事でコンクリートブロックを投げ込んでいる防衛局。前知事=県が許可したエリアの“外側”にまでブロック投下。もうメチャクチャ。破壊された珊瑚がもとに戻るまで3万年かかるとのこと。

//ニュージーランドの浜辺にクジラ200頭が打ち上げられたという。東日本大震災の前にも同じ事があった。大丈夫とは思うけど、ちょっと気を引き締めたい。

//ドイツ&フランス首脳の仲介によりウクライナで停戦合意したのは良いんだけど、停戦発効が15日からというのはマズイ。両陣営とも、停戦時間まで少しでも支配区域を拡げようとするため、これから3日間、熾烈な激戦になる恐れが。また市民に犠牲が出る。なぜ即日停戦にしなかったか。

●2月11日…ツイッター:上丸洋一 @jomaruyan『仇討ちは人間として当たり前と書いた産経1面コラム筆者は、自分が中東に仇討ちに行くつもりなのだろうか。「人間として当たり前」とまで言うなら、自分で行けばいい。仇討ちは勧めないが、取材は自由だ。その気がないのなら、自衛隊を持ち出すな。』

●2月10日…
人質が生きているときは「自己責任」と突き放しながら、死んだとたんに「仇討ち」を言い出す連中を、信じられるわけがない。
●2月9日…戦場ジャーナリスト志葉玲氏(40)が昨年パレスチナ・ガザで撮影した動画(10分)に衝撃を受ける。国連職員チーフが「(イスラエルの空爆で)殺されているのは、ほとんど女性や子どもを含む民間人だ!」と、イスラエルの非道を訴えている。学校も救急車も攻撃された。50日間に2100人以上が殺され、その8割が女性や子どもだった。イスラエルはガザの発電所を空爆したため、怪我人が収容された病院に電力が届かなくなった。

その動画を見て、イスラエルの戦争犯罪に頭に来ていたら、『防衛相 イスラエルと対テロで連携』とのニュース。昨年の事実上の無差別空爆に対して、イスラム世界からは「イスラエルこそテロリスト」と怒りの声があがり、国連からも非難決議が出ているのに、日本はイスラエルに接近し過ぎるな。そんな重要なことを政府の独断でやらないでくれ。最低でも国会の審議を受けてからにするべきだ。

ガザの子どもたちは凧を「希望の象徴」としており、2012年からは東日本大震災を追悼する凧揚げを毎年3月に行っている。ハゼム・アガ君(14)は「日々の困難な暮らしの中で悲しみと痛みを知る私たちは、他人の痛みを感じることができるのです」と話し、被災者の力になりたいと誓った。
ビサーン・ムーサさん(13)「私たちはあの恐ろしい日を決して忘れません。日本の人々の平和と安全を祈り、大空に希望のたこを飛ばします」。

昨年3月11日。ガザでは子どもたち約1000人が東日本大震災犠牲者
追悼のたこ揚げを行った。優しく心が温かいパレスチナの子どもたち
【画像閲覧注意】
ガザ市民の悲劇
(子どもたちの亡骸)


【画像閲覧“厳重”注意】
ガザの地獄
(現実とはいえ本当にきつい映像)
その4カ月後、ガザの街はイスラエル
軍の凄まじい爆撃を受けた。子どもの
犠牲者は521人以上。酷すぎる
こういうことが報道されないから
日本人は安倍&イスラエル首相
の笑顔ツーショットも無関心に
国連のピレイ人道高等弁務官は「イスラエルはガザ攻撃において、意図的に国際法に違反しており、戦争犯罪の可能性が高いイスラエルに、世界の大国はその責任を問うべきだ」と発表。そして“ガザ攻撃の戦争犯罪と人権に関する調査委員会”に3人の専門家を任命した。この委員会は国際人権法と国際人道法の違反について調査を行うもの。3月までに調査報告を国連人権理事会に提出することになっている。
安倍氏は1月17日にカイロ演説で「日本は近い将来、パレスチナを、国家として承認できる日が来ると信じています。その日が早くなるよう、いわゆる二国家解決を進めるため、イスラエル、パレスチナ双方に、交渉の再開を訴えます」と、パレスチナにエールを送っており、その点は僕も評価している。だからこそ、最低でもイスラエル軍の戦争犯罪の調査報告が出るまで距離を取れと言いたい。

//米兵、マジなのか。沖縄辺野古で新基地建設に市民が抗議をしていたところ、米兵が拳銃の銃口を上に向けた状態で基地内(米軍キャンプ・シュワブ)の建物から出て来たという。市民はフェンス越しに海に向かって抗議の声を上げていただけなのに威嚇するとは。

//世論調査が出るたび、心が折れそうになる。折れないけど…。
●2月8日…この数日に保存したツイートから。

川内 博史 @kawauchihiroshi→最近の指導者達は「テロと闘う」という言葉を好む。本来は、貧困や差別、搾取と闘い「テロを無くす」と言うべきだろう、と考える。「テロと闘う」という言葉は「自分達に歯向かう者を排除する」というだけで、その根底にある問題解決の視点が決定的にかけている言葉ではないだろうか?

徳永みちお@tokunagamichio→海岸線に54基も原発を並べた日本が、イスラエルと共にテロと闘う!冗談だろ。イスラエルは十二分な核開発能力を持ちながらも原子力発電所は造らなかった、理由は原発がテロ攻撃に遭ったら国土も民族も滅びる可能性があるからだ。日本はテロと戦えるのか?根本から政治家は考えた方がいいよ。

世に倦む日日@yoniumuhibi→あのさあ、野党。安倍晋三が「何でテロリストに気を遣わなくてはいけないんですか」「テロリストに配慮しろと言うんですか」と反論してくるだろ。ワンパターンで。何でこう切り返さないんだ。「人質に気を遣わないといけないと言っているんですよ」「人質に配慮するのは当然じゃないですか」

メーメル@memel_ko1→「今こそ戦争すべきだ」とか「国のために戦おう」とか言う人のことは絶対信用するなって爺さんから千回くらい聞かされたからな。なぜなら爺さんの周りでこういうこと言ってた奴はみんな生き残った上に誰も責任取らなかった。死んだのはみんなそういう奴に煽られて戦争に行かされた人。

田中稔 @minorucchu→本日、小金井市内で故・後藤健二さんの母親・石堂順子さんがドイツ最有力誌の単独インタビューに応じた。ドイツ人記者は安倍内閣が現時点まで弔意を示す連絡を母親に入れていない事実に絶句した。
●2月7日…昨日、参院本会議で採決された『テロ非難決議』を、山本太郎議員は“テロは断じて許されない”とした上で棄権・退席した。産経新聞が「安倍首相を支持しない人間はテロリストの味方」という9.11事件後のブッシュのようなキャンペーンをやっており、「安倍首相を批判した“イスラム寄り”な人達」のリストを全国に報じる中での、山本議員の棄権行動。僕は彼がブログに発表した「退席理由」を読んで胸を打たれた。議員一年生の山本さんがこれだけ説得力のある意見を書いているのに、長年政治家をやってきた民主、共産、社民の議員はなぜこれを書けない。日本政治史に残る名文と思い、以下に転載・保存します。
→〔山本太郎議員が“テロ非難決議”をただ一人棄権した理由〕。
「テロ非難決議を、途中退席した山本太郎はテロリストだ。」
そう思われた方。
採決に、賛成・反対ではなく、退席を選んだ理由、説明します。
その内容を理解した上でのテロリスト認定をお願いいたします。
まず、非難決議の本文を皆さんはご覧になったでしょうか?
特に問題なかった、そう思われた方もいらっしゃるかも知れません。
確かに、6行目までは、山本太郎も賛同です。(非難決議全文
誘拐、殺害が許されることでないのは当然ですから
ただ、後段部分に文言の追加と修正、一つの提案を山本太郎から、議院運営委員会に投げかけいたしました。
今回の決議に対する修正は、基本的には議院運営委員会の理事会派に認められると言うルールで、1議員がモノ申せる立場にないそうですが、「屈さない」「許さない」など場当たり的な、形だけの決議ではなく、国内でのテロを抑止し、国外に生きる邦人の安全確保の為にも、信託を受けた議員たちによる覚悟を感じる決議でなければならない、と考え、最低限の提案を以下の通りいたしました。
(1)今回の事件の検証。イラク戦争の総括を含む。
(2)特定の国名の明記を避けた関係各国への謝辞。
(3)英訳文を同時に用意する事
ザックリと順に説明します。
(1)今回の事件に関する細部に渡る検証が政治の場でも必要な事は当然です。
発覚から、犯行映像が出るまでの間、政府の指示は的確であったか?
拘束から殺害まで、関係機関が、どの様なルートに繋ぎ、危機管理の最高責任者がどんな判断をしたのか。
人質の存在を知りながら総選挙まで行った経緯、人質の生命が危険な状態に置かれる事を鑑みることなく行われた中東訪問と、演説内容などなど。人質の救出のために何がベストの方法であったのかも、検証が必要です。
特定秘密になる可能性に逃げず、説明責任を果たさねばならない事は沢山あります。
そして、今回の事だけでなく、何故イラク戦争にも総括が必要か。
今回、事件を起こしたISが巨大化した背景を考える責任が我が国にもあると考えるからです
2003年、米国大統領が、「イラクに大量破壊兵器がある」「軍事行動をおこす」と演説し、その3時間後には、素早く支持を表明した日本政府。
その後、有志連合でイラクを破壊し、解体した後にわかったことは?
「大量破壊兵器は存在しなかった。」
言いがかりを付けて他国に攻め入り、人々の主権を奪い、国を破壊した。
それを支持した日本や諸外国。
しかし、イラクから自衛隊撤退後、今まで10年近く、日本の政治も、社会も、イラク問題にはほとんど目を向けてきませんでした。
僕もその1人です。
イラク国内の治安は悪化の一途をたどり、シーア派による、スンニ派への民族浄化にも近い、虐殺が日常的に行われていた。
その中から、生まれた存在が、ISだったと聞きます。

スンニ派の住民が暮らすファルージャでは、スンニ派に対する乱暴狼藉をやめないマリキ政権に対する平和的なデモが行われ、それが国内各地に拡がり、大規模なデモにまで発展しましたが、参加者を射殺する武力鎮圧が行われていたと言います。
日本を含む国際社会は、無視を決め込み、メデイアは積極的に取り上げなかった。
今回、2人の邦人が危険な地域に足を踏み入れ起こった事件、と考えるのではなく、「大量破壊兵器がある」と決めつけ、「大量破壊兵器が見つからなかった」国を破壊し、放置した結果、その地域の治安が悪化、危険な状態に陥り、生み出されたISや地域の混乱に関して少なくともイラク戦争から総括する必要があるのではないでしょうか
(2)お世話になりました、とお礼を言う事は大切です。
しかし、特定の国名を挙げての謝辞は今は避けた方が良いと考えます。
この決議文では具体名が上がっているのは、ヨルダンですが、直接の空爆に踏み込んでいる国でもあります。
現在、武力攻撃を行っている国に対して、謝辞を述べる事は、リスクがあると考えます。
それも国民の信託を受けた国会議員の決議文にそれが記される事は、有志連合と一体になって、「屈しない」「許さない」と言う話にとらえられないでしょうか?
中東地域で現在、武力による直接攻撃を行っている有志連合国とは一定の距離を置かなければ、日本国内がテロの標的にされる可能性が高まる、と考えました。
(3)総理の発言や発信が、英訳のされ方によって、
考えていたよりも強い表現になってしまう、という事を私たちは何度も経験したのが、今回の事件だったのではないでしょうか。
日本の国会議員が揃って出す決議の内容を意訳されてしまわない様に、一言一句、こちらの意図通りの翻訳で、決議内容を英訳する必要性を提案しました
以上3点を最初に紹介したような形で簡略化し、提案しましたが、全く反映されませんでした。
より不安定な状態に自ら足を踏み入れる事に発展してしまった我が国に生きる人々、在外邦人への影響を最小限に食い止める為にも今回の問題提起を含む、採決途中の退席を選択した次第です。(リンク元

9.11テロ後に、米連邦議会下院でテロ報復の軍事行動を認める決議が可決されたとき、420対1でたった一人だけ反対したバーバラ・リー議員。僕にはリー議員と山本議員が重なった。

//世界がイスラム国問題に注目する裏で、ウクライナ東部の戦闘が激化。市民の犠牲者が1月の時点で4700人以上。死者数が増えるに従って、憎悪の連鎖が破局的に拡大し、両陣営とも後に引けなくなってしまう。プーチンは強気だし、何度停戦しても交戦状態になる。落とし所はどこに。
●2月3日…明日から東北(宮城、岩手)、関東で仕事があるため、本日夜行バスで出発。次回のサイト更新は2/7(土)になります。大阪から仙台まで夜行バスで12時間半!(番組情報、まとめてアップしておきます)

//なぜ人類1%の豪華な生活を下支えするために99%が働かねばならぬのか。YouTubeに話題の経済学者トマ・ピケティ氏の講義動画(Eテレ『白熱教室』)が上がっている。ピケティ氏は15年以上の歳月を費やし、世界各国の過去300年分の税務統計を徹底分析した。その結果、従来の経済学の定説「経済発展の結果、格差は減少する」が間違いであることを“発見”し、1%が99%から収益を奪っている構造を明らかにした。削除される前に是非。
ピケティ氏の結論:現在の経済システム&税制では「永遠に格差が広がり続ける」。なぜなら、労働の賃金の上昇率が1%とした場合に、株や不動産等の投資で得られる利益率は5%もあるからだ。どんなに労働者がコツコツ働いても、財産のある富裕層がさらに金持ちになり、格差拡大は止まらない。この格差是正を解決するために、一国だけで富裕層に増税すると、富裕層は税金の低い国に資産を移す。それを防ぐ為にも、富裕層への「世界同時的な資産課税強化」が必要。1人の人間に1兆円を持たせるよりも100万人に100万円を持たせる方が明らかに経済は回る。
日本国内の格差は米国ほど酷くないが、欧州より悪い。日本でも上位10%の富裕層の所得は、国民所得全体の30〜40%まで広がっている。低成長でも上位の所得が増えているという事は、裏を返せば、実質的に購買力を減らしている人がいるという事。消費税のような低所得者への課税を弱め、富裕層の資産課税を強めるべき−−というものだ。
ピケティ氏は、格差の少ないユートピアを目指しながらも、私有財産や資本主義システムを肯定しているので共産主義ではない。モラルの話だ。これなら1%の超富裕層以外は幅広く受け入れられる。額に汗して働いて得た収入に対する所得税率が最高40%もあるのに、株式譲渡益は最高でも20%というのはおかしい。
「世界同時的な資産課税強化」となると国連主導が想定される。むしろ、これを実現させてこその国連だろう。報道によると、貧困や不平等への怒りからテロリストに志願する若者も多いと聞く。そういう動機を断つためにも、皆が納得できる、理不尽ではない富の再分配が必要だ。ピケティ氏、よくぞ世界にこのタイミングで現れてくれた。まさに庶民99%の希望。
※さっそく提灯持ちの経済学者がアンチ・ピケティを語っているけど、じゃあピケティの分析が間違ってるって証明した論文書いて、出版して、世界に認められたらいい。
※匿名掲示板より→富裕そうって面白いよな。労働者層には「仕事で自己実現!」とか精神主義を煽っておいて。自分らは金が減ったらやる気なくすとか臆面も無く言い出すんだもん。
※ピケティ理論に対する、よくあるやり取り
Q「今でも所得税をたくさん持ってかれてるのに、まだ取ろうってのか」
A「所得じゃなくて“資産”に税金かけるって話だよ。働かなくても金が入ってくるやつ」

//「過去に目を閉ざす者は現在に対しても盲目となる」。1月31日、戦争責任の直視を促した元ドイツ大統領リヒャルト・フォン・ワイツゼッカー氏が他界。享年94歳。氏はドイツ国民にユダヤ人迫害の歴史と向き合うよう求め、1985年5月、ドイツ敗戦40周年の連邦議会演説「荒れ野の四十年」の中で、「過去に目を閉ざす者は現在に対しても盲目となる」と訴えた。氏は「ドイツの良心」と評され、1994年の退任後も欧州委員会から「三賢人」の一人に任命され、欧州連合(EU)の機構改革を提言するなど活躍した。哀悼の意を表します。
※保守系ブログなどで「ドイツ人は戦争責任をナチス党に押しつけて、自分たちはしらんぷり」と書かれているけど、超違和感。海外のニュースを見ると、多くのドイツ人は「ナチス党を選んだ責任がドイツ国民にはある」と考えているし、昨年、僕が知人のドイツ人(30歳)に「ドイツの愛国心教育ってどうなってるの?」と尋ねたら、「ドイツ人は自分たちの愛国心を警戒している。もちろん、サッカーはドイツを応援するし、郷土は大切だけど、世界に迷惑をかけたことを今も恥じている。学校の授業で加害の事実を学んでいる。その意味で愛国心を抑えているし、ポジティブな意味で“愛国心はない”と言える人も多いと思う。実際、自分がそうだし」と語っていた。彼に自虐的という印象はなく、他国と交流しながらドイツをより良く発展させていこうとするための“基本姿勢”に感じられた。残業はなく夏に大型のバカンスがあり、しかも経済優等生のドイツ国民。日本の保守論客がいう「過去の歴史に誇りが持てないから日本に元気がない」というのは、僕が出会ってきたドイツ人を見る限り的外れだ。

//今日も沖縄の辺野古で機動隊員と衝突した一般市民にケガ人。海上では、海保が反対派市民のカヌーを沖合に置き去りにした。基地建設阻止運動のために、反対派は毎日午前9時半に県庁前から辺野古行きのバスを出し、火曜日は宜野湾市、木曜日はうるま市、土曜日は沖縄市からもバスを出している

//『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリさんがロシアの文豪トルストイの言葉についてツイート。思わず保存した!
→トルストイ曰く:「一旦やろうと思い立ったことは、気乗りがしないとか気晴らしがしたいなどという口実で延期するな。直ちに、たとい見せかけなりとも、とりかかるべし。いい知恵は浮かぶものなり」
「たとい見せかけなりとも」か…トルストイさんも大変だったんだな。頑張る。(Mari Yamazaki @Thermar 2月2日)
●2月2日…YouTubeにて後藤さんのラジオ出演時(4カ月前)の音声がアップされている。「イスラム教徒は各国で虐げられてきた」。これほど中東へ心をよせ、イスラムに理解を示していた後藤さんを殺害するなんて、本当にISILは酷い。(ラジオ後半)大竹まこと「この日本は今まで好意的だった人にどう思われていくのでしょうか」後藤さん「日本がアメリカの空爆を支持したり、安倍さんが国連の演説で具体的にいえば、日本も同盟国と見られて海外にいる日本人はテロや誘拐に気をつけなきゃいけなくなる」。

//本日午前、さっそく安倍氏が国会にて、“集団的自衛権を行使する際に地理的制約を設ける必要はない”との認識を表明。昨年の閣議決定では、尖閣諸島や北朝鮮の有事を想定して国民に説明していたのに、「地理的にどこだからそれが当てはまらない、近くだから当てはまるということではない」=“全世界どこでも自衛隊は戦える”に変化。後藤さんは、アメリカや有志連合を支援することを望んでいなかった。これが政治利用でなくてなんなのか。

//後藤さんの妻がロンドンのジャーナリスト支援機関を通じて声明。「大きな喪失を感じていますが、イラクやソマリア、シリアなどの紛争地域で、人々の窮状を伝えてきた夫を誇りに思います。子どもたちを通して戦争の悲劇を伝えることに情熱をもやしていました」。なぜ日本のメディアではなく、海外のメディアを頼って声明を発表したのか、日本のメディア関係者は考えて欲しい。

//日本在住のイスラム教徒に危惧。「(犯行グループは)イスラム教徒とは一切関係ない。イスラムの教えはテロや人殺しを許す宗教ではない」。
●2月1日…朝のニュースを見て絶句。2日前は後藤さん解放の流れが見え始めていただけに、この悲惨な結末は辛すぎる。

//午後。5年前、2010年に後藤さんがツイッターに残した言葉が流れてきた。胸が詰まった。
→後藤健二@kenjigotoip:目を閉じて、じっと我慢。怒ったら、怒鳴ったら、終わり。それは祈りに近い。憎むは人の業にあらず、裁きは神の領域。−そう教えてくれたのはアラブの兄弟たちだった。(  2010年9月7日 14:49)
●1月31日…“m TAKANO”さんの1/28のツイートに完全同意。→テロとは、それを相手に戦うものではなく、なくすように努めるものだ。「テロに屈しない」と息巻いてもテロは無くならない。まして武力で根絶できるものでもない。テロが起きる原因、背景を冷静に分析し、テロが発生しないような環境を整えることこそが、本来のテロ対策である。空虚な言葉は無意味だ。
●1月30日…「内閣総理大臣である私は、いかなる事態にあっても国民の命を守る責任があります。想定外は許されないわけであります」(2014年5月15日 安倍首相記者会見)
この言葉を繰り返して、安倍氏は集団的自衛権容認を改憲解釈で行い、年末には秘密保護法を施行した。ならば後藤さん救出のため有言実行を。
●1月29日…人質事件の報道の陰で、沖縄の方も大変な事になっている。県民は自然環境を破壊する基地は造らせない、沖縄をこれ以上差別させぬと基地建設反対派の新知事を選び、衆院選で沖縄の自民候補は全小選挙区(計四区)で敗れた。この明確な意思表示を前に、なぜ丸腰の市民が肋骨を折られたり、80代オバアが脳震とうを起こして救急搬送されるような弾圧を安倍自民はする?“海猿”はなにゆえこうも攻撃的なのか。









抗議船の上にいた女性に
馬乗りになる海上保安官
座り込みをしていた80代女性
が機動隊に排除され頭部負傷
市民が名前を問うと
ふざけて「海保太郎だ」

名札をつけていないから、こんな過剰な弾圧ができるのか。このような事態を受け、1月23日に「市民と機動隊が衝突し毎日ケガ人が出ているのは見るに堪えない」と、オーストラリア国立大のガバン・マコーマック名誉教授、米アメリカン大のピーター・カズニック教授、海洋生物学者のキャサリン・ミュージック氏など、海外の大学教授や海洋生物学者など識者15名が、基地移設に反対して翁長知事に手紙を出した。15名は翁長知事に、県警や海保の暴力的な警備をやめさせ、政府の作業を止めさせる積極的行動を取るよう求めたとのこと
そして1月26日、翁長知事は自ら海保と県警に警備の緩和を申し入れた。第11管区海上保安本部の高橋次長に対し辺野古沖で「憂慮すべき事態が起きている」と安全に配慮するよう抗議し、ゲート前で警備を担う県警に対して「ここで県民との信頼関係が崩れることは悲しいことだ」と市民の安全に対し最大限の配慮を払うよう求めた。
リンク先を見ても分かるように、元記事は『琉球新報』や『沖縄タイムス』ばかり。大手のメディアがスルーしているから、本土の人々も情報に触れる機会がなく無関心になる。
きっこ氏のツイートによると、親日家の詩人アーサー・ビナード氏が今日の文化放送『飛べ!サルバトール』の中で、「安倍政権が、今、沖縄の辺野古でやっていることは、“民意を無視して暴力で自分の思い通りにする”という点では、イスラム国がやっている事と同じです」とまで言い切ったとのこと。本土の我々は、大手マスコミが伝えない沖縄の“現在”を、もっと積極的に知る努力をせねば。
●1月28日…週刊文春が「後藤さんは風俗店経営」と書き、保守系ネットで拡散されているけど、あれは“同姓同名”の人物を、週刊文春が本人と間違えた記事(別の後藤健二さんがコメント)。朝日の慰安婦誤報をあれだけ「裏を取らずに」と糾弾しておいてコレ。デマ発信に協力したブログは早急に訂正するべき。
それにしても、この状況下で後藤さんについてのデマを流す田母神ら極右連中は何を考えているのか。ここ2、3日、保守系ブログや右派YouTubeで「後藤さんは在日で日本国籍じゃないから、日本政府は放っておけ」という主張が増えているけど、これについてもリンク先で論破されているように完全なデマ。嘘を拡散し訂正しない田母神や悪質な大手ブログを法的に問えないものか。
●1月27日…なぜイスラム国はヨルダンのパイロットが生存しているという証拠を出さないのか!ヨルダン政府は生存が確認出来れば条件をのむと言っているのに!
●1月26日…報ステの特集で分かったこと。
(1)首相官邸は、後藤さんが10月末に行方不明になったことを、後藤さんの妻に身代金要求メールが送られる前から、既に把握していた。それを隠したまま、衆院選挙を行った。
(2)アメリカは「テロリストに譲歩しない」と言っているが、実は昨年6月に、アフガンの反政府武装勢力タリバンに拘束された米軍兵士(バーグダール軍曹)を解放してもらうため、収監中のタリバン幹部5人を人質交換で釈放していた
(3)ヨルダンで収監中のリシャウィ死刑囚(女性)は、イラク戦争でアメリカに家族3人の生命を奪われていた。悲劇の連鎖。
●1月25日…今朝のNHK『日曜討論』を見てぶっ飛んだ。安倍氏は集団的自衛権について問われた際、「(今回の人質事件のように)海外で邦人が危害に遭った時に、自衛隊が救出できるための法整備をしっかりしたい」と訴えた。なんだそりゃ。自国民が攻撃されたときに反撃するのは個別的自衛権。集団的自衛権とは、日本が“攻撃されてないけどやりかえす”ことだ。人質事件とはまったく別個のもの、何一つかすりもしない。完全に論点がズレている。湯浅さんの死に対して“国民を救えなかった”ことを首相として詫びることもなく、この事件で国民に動揺が広がる中、一気に海外派兵の法制化を進めんとする安倍氏。これこそ政治利用以外の何物でもない。

//そもそも、日本政府が昨年秋から人質のことを知っていたなら、中東訪問は人質事件の解決後に行くべきだったし、純粋に人道支援というなら、わざわざアラブの宿敵イスラエルの国旗の隣で、イスラム国を挑発するような言い回しをする必要はなかった。
頭が痛くなったのは“ポストセブン”に書かれた『首相中東訪問:外務省は時期悪いと指摘も首相の反応は逆』のすっぱ抜き。証言者が“官邸関係者”と匿名だから100%真実かどうか分からないけど、デマであれば官邸が黙っていないため、確証があって掲載したと思う。以下、抜粋
→安倍晋三首相は、1月17日〜21日にかけて中東歴訪を行なったが、出発前の1月7日にフランスで週刊紙銃撃テロ事件が起きると、外務省内から今回の首相の中東訪問は「タイミングが悪い」という声が上がった。ところが、安倍首相の反応は逆だった。官邸関係者がこんな重大証言をした。
「総理は『フランスのテロ事件でイスラム国がクローズアップされている時に、ちょうど中東に行けるのだからオレはツイている』とうれしそうに語っていた」「総理は総額25億ドル(約3000億円)の中東支援についても、『日本にとってはたいしたカネではないが、中東諸国にはたいへんな金額だ。今回の訪問はどの国でもありがたがられるだろう』と自信満々で、常人の感覚とは違うなと感じた」。テロは対岸の火事で、自国民の人質には一顧だにしないのが「積極平和外交」の実態だったのか。

安倍首相は「テロとの戦い」をことさら強調し、フランスのテロ事件を「ツイている」と喜びながら、米国のケリー国務長官をはじめ、英、独の首相はじめ40か国以上の首脳が集まった追悼式典(1月13日)には無視を決め込んだ。日程的余裕があったにもかかわらず、山梨の別荘で休暇を過ごしながら祖父と父の墓参りで「衆院選勝利」を報告し、式典に駐仏大使を出席させただけだった。フランスで起きたテロは外交パフォーマンスに都合のいい対岸の火事と捉え、まさか日本が標的になるという洞察も備えもなかったことがわかる。(以上/リンク

//「非常時だから」首相を批判するなっていう意見は、戦前に「非常時だから」大政翼賛会を作って政府批判を封じたのと一緒。天皇陛下も臨席した阪神・淡路大震災20周年の追悼式典を欠席して国民の生命を軽視し、人質事件でも国民の生命を軽視し、やってることは軍事関連企業26社の幹部を引き連れて中東へ乗り込んでのバラまき外遊(注)。「テロと戦う」と言いながら、各国首脳が集まったパリのデモには参加しなかった。支離滅裂。2013年の12月、差し迫った緊急事案がなかったのにネルソン・マンデラ元南ア大統領の葬儀に参列しなかった時に、「魂の自由を求めて権力と戦った人への安倍氏の評価はその程度なのか」と絶句したけど、なんでこんな価値観の人を日本人はいつまでもトップに据えているのか、残念でならない。
【2/3追記】“軍事関連企業26社の幹部を引き連れて”という情報はデマという指摘がありました。
【2/8再追記】上記の件、完全にデマというより、26社の中には「軍事関連企業も混じっていた」というのが正しいようです。
●1月24日…イスラム国による日本人人質事件、誘拐グループが指定したタイムリミットから一日が過ぎ、状況は緊張度が増している。22日の日記で「イスラム国も含めた医療品、食料など現物の人道支援」を提案したけど、同様のことをイスラム法学者の中田考氏も訴えておられた。強い説得力を感じ、氏のメッセージを以下に要約。
→安倍首相は難民支援・人道支援を行っているということを強調していたが、そのための中東歴訪ならばシリア難民300万人うち半数以上(160万人)が逃れたトルコ訪問を最優先すべきであり、今回の訪問国からトルコが外れている時点で、難民支援をすると言っても通用しない。訪問国が全てイスラエル関係の国だけという選択をしている時点で、アメリカとイスラエルの手先であると当然認識される。人道・難民支援のために行っているとは理解されない、というのが中東を知る者の常識だ。
日本人の人質2人がいることは外務省も把握していたのに、わざわざ「イスラム国と戦う」ということを発言したのは非常に不用意であると言わざるを得ない。
私はイスラム教徒、イスラム学者として、同時に日本国民として受け入れられるギリギリの線で提言する。日本が行う人道援助はイスラム国も対象に加えるべきだ。赤新月社(イスラム版国際赤十字)はイスラム国の支配下でも人道活動を続けている。イスラム国の要求している金額が日本政府の難民支援と同額のものであるならば、それを難民・人道支援に限るという条件を課したうえで、赤新月社を通じ、そしてトルコに仲介役になってもらって行う。これが一番合理的であって、どちらの側にも受け入れられるギリギリの選択と私は考える。日本ではあまり大きく報道されていないが、1月17日にイスラム国はイラクのヤジディー教徒を350人、無償で、人道目的で解放している。これもひとつのメッセージであると捉えるべきだと、私は考えている。最後に、イスラム国にいる私の古い友人たちにメッセージを伝えたい。私は日本政府にイスラム国が考えていることを説明し新たな提案を行いたいが、72時間というのはあまりに短すぎる時間だ。もう少し待っていただきたい。もし交渉が出来るなら、私自身、イスラム国に行く用意がある。日本人を釈放することが、イスラム、及びイスラム国のイメージを良くするし、日本にいる全てのムスリムもそのことを望んでいる。(全文
●1月23日…首相はとにかく、人命優先で!!一度失われた生命は二度と戻らない。昨日も書いたように身代金による武器購入を阻止するため、イスラム国内部の困窮者に“現物”で人道支援という選択もある。人間2人の命がどれだけ重いかを、日本中の子どもたちが見ている。人の命が軽くなってきていると大人たちが嘆くなら、ここで2人の命を見捨てる愚を子どもたちに見せちゃだめだ。
●1月22日…イスラム国に人質にされた後藤健二さん(47)は、戦火で傷ついた子ども達や、弱い立場の人に寄り添って頑張ってきた。日本人があまりシリア情勢に関心を持たないなかで、懸命に難民支援を行っていた。ニュースでは後藤さんを知る誰もが彼をリスペクトしている。何としても救出したい。
誘拐犯がこだわっているのは、安倍氏が「イスラム国と戦う周辺各国」に支援する2億ドルの金。それに憤慨して、誘拐犯は同額を身代金として要求している。だが、身代金を渡すと新たな武器購入に使われ、テロ組織の強化に繋がる。また、日本政府の立場は、「中東への資金支援は人道援助だから止めるわけにはいかない、テロには屈さない」。これでは、明日、2人は死ぬ。
ならば、テロに屈せずに人道支援を行い、しかも人質解放の可能性がある唯一の方法は、表明済みの中東への3千億円支援の対象拡大。「イスラム国を含めて困難な立場にある民衆への“現物(テント、食料、衣服、医薬品等)”人道支援」にすれば、カネではなくモノなので完全非軍事だし、3千億の配分再調整で済む。イスラム国の支配地域には、戦闘でインフラが破壊されている町があり、支配勢力に関係なく支援が必要な人々がいる。これなら日本に貼られた“十字軍”のレッテルも消えるし、人道支援だから過激派に屈したわけじゃない。それ以外に方法が浮かばないし、あるなら教えて欲しい。

交渉が時間切れになりそうだったら、それを延長できるのは安倍氏だけだ。日頃から「国民の生命と財産を守るのが政治家の役目」とアピールしている安倍氏が、「大切な国民を人質に取るなら、この私を取れ」と身代わり宣言をすれば、処刑をとめることが出来る。その上で、安倍氏がイスラム国の指導者アブバクル・バグダディに、人道援助の内容を直談判すれば、マジで心から尊敬する。そうなれば、安倍氏は間違いなく名宰相として歴史に名を残す。

第二次世界大戦後、アラブの国々は親日国ばかりだったし、ヒロシマ、ナガサキの原爆被害を心から同情してくれた。僕は中東を訪れた際、旅人を大切にする文化がイスラムにあるため、一度も身の危険を感じたことはなかった…イラク戦争までは。小泉氏、安倍氏が首相になって、無批判にアメリカに追従することで、かつてなら考えられなかった日本人殺害予告まで出る事態に。なぜ、アラブに友人の多い日本が、その立場を使って独自の平和外交を中東でやらなかったのか。

//政府はイスラム国と何もパイプがなく右往左往しているが、日本人ジャーナリストでイスラム教徒の常岡浩介氏と、イスラム法学者の中田考(こう)氏は、「イスラム国と交渉できる」とのこと!政府はすぐにでも常岡氏らを頼るべきだ。もし安倍政権が何もしないまま最悪の結果となったら、安倍政権がわざと時間切れを待ち、この悲劇を利用して集団的自衛権関連法案を一気に成立させる腹と考えてしまう。昨日の日記にあげたように、フランス、スペイン、デンマーク、スウェーデン、ペルー、イタリア、ドイツ、スイス、ベルギーの9カ国は、イスラム国側と粘り強く交渉して、人質を取り戻している。強硬姿勢で国民が死んだのは米英露の3カ国だけだ。どうかアメリカ追従で4カ国目にならないで欲しい。
●1月21日…イスラム国の人質事件、 菅官房長官は“72時間”の期限を23日午後2時50分と認識。今は交渉のために時間を稼ぐ必要が。「イスラム国と戦う周辺各国への2億ドル支援」を“一時保留”するべき。保留なら双方の顔が立つ。
それにしても、だ。安倍氏が「イスラム国と戦う周辺各国に2億ドルの支援」と言わずに、「難民救済のため難民を受け入れた周辺各国へ2億ドルの支援」と言えば全く印象が違っていた。政府は11月時点で後藤さんが人質になったことを把握していたという。ならば、人質の身が危険になるのを想定できたはず。なぜ安倍氏は「積極的に十字軍の仲間入りをした」と解釈されるような言い方をしたのか。※ロイターの海外報道ではタイトルに人道支援の文字がない








「イスラム国と戦う周辺各国に(限定)」

重要な。解放の方が多い(15:6)。
米英は交渉拒否を宣言している
//安倍氏が「今後とも人命第一に、私の陣頭指揮の下、政府全体で全力を尽くしていく」と表明しているのに、自民の高村副総裁が速攻で「身代金は払えない」と会見するのはなんでだ?その言葉を最後の最後まで言わずに誘拐グループと交渉するのが、「人命優先」の鉄則だろう?わけが分からない。
●1月20日…過激組織“イスラム国”が中東歴訪中の安倍氏を名指しして、日本人2人の身代金を要求。「日本の首相へ:お前はイスラム国から8500キロメートル以上離れた場所にいるが、お前は意欲的にこの聖戦に志願してきた」「お前は我々の女性や子どもを殺し、イスラム教徒の家屋を破壊することに誇らしげに1億ドルを支援した」。そして日本人2人の身代金として2億ドルを要求
安倍氏は身代金236億円を払うのか。払えばテロに屈したことになるし、そんな前例を米国は認めないだろう。だが、払わなければ日本人2人が殺され、安倍氏にとって国民の命はカネより軽いということになる。72時間で救出できるのか。イラク人質事件のときは話が通じる相手だったが今回は…。安倍氏が行った2億ドルの支援は避難民のための人道支援であり、そこをイスラム国は理解して欲しい。イスラエルの首相に対しても安倍氏は「対立がエスカレートするような言動は控えて欲しい」と言っている

〔追記〕20日夜の最新の会見、首相がイスラエルで「テロに屈しない」と会見したのはマズすぎる。よりによって、イスラエルで。いったん、ヨルダンかエジプトに戻って声明を出すべきだ。




ダビデの星(イスラエル国旗)の横で
「テロと戦う」宣言。
このカットがアラブ世界にどれほど
衝撃を与えるか安倍氏は分かって
ないのでは?
アラブの宿敵イスラエル国旗と日の丸が同じフレームに収まってる絵は、火に油を注ぐことに…。ただ、その中にあって首相の次の言葉は良かった→「そもそも“過激主義”とイスラム社会とはまったく別のものだ。このことは明確に申し上げておかねばならない」
●1月19日…今年のアカデミー賞ノミネート作品が発表され、長編アニメ賞部門に高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が入った!初ノミネートの高畑監督「光栄に思います。この作品に関わった全てのスタッフに感謝します」。アニメーションの美術的な美しさ、人物の生き生きとした動きは傑作の名に相応しいもの。海外の人には異文化(日本の平安王朝)に触れる新鮮さもあるだろうし、受賞を狙えると思う。
問題はライバルの『ベイマックス』。世界的に大ヒットしてるし、ディズニーはオスカーに強い。ちなみに僕は育児ブログの元旦分に感想を短くアップしていたんですが、ハートウォーミングな予告編ゆえド派手な戦闘シーンに面くらい、終盤まで戸惑いが消えなかった(だからといって悪い映画じゃない)。ベイマックスとの出会いのシーン(2分)が楽しかったし、飛行シーンも素晴らしく、何よりお兄ちゃんの優しさにグッときた。続編が出来たら絶対に観に行く。
※オスカーの発表&授賞式は2月22日(日本時間23日)!

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//東京の葛西臨海水族園の魚たちに何が起こってるんだろう。1ヶ月半のうちに165匹いた大型水槽の回遊魚(クロマグロなど)が、たった10匹になってしまった。飼育状態も水質も問題がなく、外部研究機関が調査しているのに大量死の原因がわからないという。奇妙でもあり不気味でもあり。※死んだマグロの大半は背骨が骨折していた。パニック死?でも、個体数が減ってからも死に続けている。ますますナゾ。

//ジョジョ3部後期の新EDで、なにゆえ承太郎が帽子を脱いでいたのか分かって泣きそうに。列車の中でアヴドゥルが“豪勢な食事”のためレストランガイドを読んでいるのも涙腺にきた…。動画で徹底分析したこの人、すごいわ。OPもこれほどまでに凝っていたとは!→(ネタバレあり注意)ジョジョSC後期OP・ED小ネタまとめ(4分49秒)。
●1月18日…民主代表選の長妻氏の敗北、サザン桑田さんの全面謝罪、米軍辺野古基地反対で84歳のおばあちゃんが救急車で運ばれているのに現場に来ない翁長沖縄知事…この週末、リベラルはトホホなことばかりでお通夜状態。

・民主代表選〜民主は政権時代の反省が不十分だから国民の信任を得られないのに、まさかまた岡田党首を選ぶとは。全く統一地方選に勝てる気がしない。救いがあるとすれば、右派寄りと思ってた岡田新代表が、最後の演説で憲法改正反対を明言し、集団的自衛権行使を前提とした安保基本法案は「受け入れられない」と言ったこと、そして長妻氏が主張していた格差是正にも「力を入れる」と約束したこと。
※っていうか、一般党員の投票でも長妻氏がダブルスコアで最下位というのが信じられない。民主サポーターの中でさえ、リベラルはこうも弱小勢力なのか。
党員・サポーター…岡田148ポイント、細野139ポイント、長妻67ポイント
地方議員…岡田51ポイント、細野63ポイント、長妻27ポイント
国会議員…岡田95ポイント、細野96ポイント、長妻74ポイント
こうやって見ると、ダブルスコアじゃないだけ国会議員の票が個人的にはまだマシ。このあと、決選投票にて岡田133ポイント、細野120ポイントで決着。

・桑田さんの謝罪「特定の団体や思想等に賛同、反対、あるいは貶めるなどといった意図は全くございません」→先日、所属事務所アミューズの前で極右が街宣抗議活動をやったことから、“早く謝罪しないと今年の全ツアー会場に押しかけられる”と思ったのだろうか…。あの謝罪文は誰に対するもの?国民全体?僕は国民だけど別に謝罪なんて必要ない。紫綬褒章をオークションごっこで茶化したのは確かにマズイけど、桑田さんの特有の“照れ隠し”と思ってた。
何より驚いたのは、抗議団体が特に問題にしなかったチョビ髭のことまで、自分の方から弁明したこと。あのチョビ髭はハゲカツラの代わりで反ヒトラーでも何でもないとのこと(安倍氏批判と受け取った僕の元旦の記事を取り下げます)。桑田さんには「私はアーティスト、作品の解釈は受け手が自由にして欲しい」と言って欲しかったな…。
※『子連れ狼』など漫画原作者の小池一夫さんのツイートに共感→サザンオールスターズの桑田さンが謝罪した件について。一体、何について謝る事があるというのか。芸能人が、ポリティカルな事を表現してはいけないとでもいうのか。僕が謝罪文で一番気になったのは、「全てのお客様にご満足いただき」の一文。全ての人を満足させる表現なンて存在しない。
※桑田さんは過去に『音楽寅さん』で思いっきり政治風刺している上、年末ライブで客席に安倍氏がいるのに、替え歌で「解散なんてむちゃをいう」と言っている。それだけに、「政治利用」とまでリベラル側を非難する桑田さんに当惑した。強調するけど『音楽寅さん』で見せた桑田さんの勇気は鳥肌モノだった!→





サザン使用のイラスト『永田町絵図』。右から小泉氏ヘアー
の天狗、犬の安倍氏、猿の福田氏、ヒョットコ面の麻生氏
安倍氏と犬が重なり
左のイラストになる
第一次安倍内閣の際、サザンがビートルズの名盤『アビーロード』を『アベーロード』として風刺。その中で、自民、民主、共産、公明すべてを取り上げ、曲のラストは「安倍」を16回も連呼した後、「♪永遠次年度(問題先送り)、トラブって」と歌い上げている(YouTube)。そしてこっちの曲では汚職大臣への皮肉。絶滅寸前のリベラルとしては、切実にこの桑田さんを求めてしまう。嗚呼、忌野清志郎さんの早すぎる死が辛い。

・辺野古基地〜基地建設予定地で工事作業に抵抗している人々が、沖縄県警に強制排除される展開が続いている。山本太郎議員は東京から現地へ駆けつけた。共産の志位さんや、社民の吉田党首は来てくれないのか。何より、翁長知事、那覇から辺野古まで車で45分で行けるのに…。

//『幻魔大戦』シリーズや『8マン』の原作で知られるSF作家の平井和正さんが昨日急性心不全で他界。享年76。哀悼の意を表します。また一人、SF界の重鎮が去った。
●1月17日…今日は1995年の阪神・淡路大震災から20年。あの朝は、地面の下がゴォーッと鳴ったかと思った瞬間、斜め上に突き上げるような揺れがきて、ベッドにしがみついていた。揺れが収まると、重い冷蔵庫がキッチンの真ん中まで移動し、本棚がすべて倒れていた。もう20年も経ったとは…。失われた6434人の魂に合掌。
●1月16日…18日(日)の民主党代表選、原発再稼働反対を明言したのは長妻氏だけ。集団的自衛権行使反対の明言も長妻氏だけ。岡田応援団には消費増税で裏切った野田氏がいる。細野氏は集団的自衛権容認の立場で右寄り。どう考えても長妻氏の一択。「第2自民党」なら不要。
今回の代表選の最大の意義は、民主党サポーター(一般党員)の気持ちが“票数”というカタチで、具体的に可視化されること。
リベラルの長妻氏にどれだけ票が集まるかで、民主党は国会議員だけが保守化しているのか、全国の党員も含めて丸ごと保守化しているのかが分かる。これは非常に重要な事。僕の希望としては、たとえ議員同士の投票で岡田、細野が勝利しても、一般党員の投票数は長妻氏がぶっちぎりで1位になり、民主党議員の目からウロコが落ち、リベラルの原点に立ち返ること。逆に党員票で長妻氏がボロ負けしたら卒倒すると思う…。なんかもう、天に祈りたい気持ち。
●1月15日…声優、俳優の大塚周夫(ちかお)さんが他界。享年85。初代ルパン三世の石川五エ門、鬼太郎のねずみ男、OVAジョジョのジョセフ、美味しんぼの海原雄山、ONE PIECEのゴールド・ロジャー、メタルギアのビッグボス、洋画吹替のチャールズ・ブロンソンなどを担当。哀悼の意を表します。※長男の大塚明夫さんも声優(メタルギアのスネーク、ジョジョのワムウ)として大活躍。

//いま、リベラルはフランスのテロ事件をどう受け止めるかで意見が2分している。テロ反対を大前提としたうえで、シャルリー紙がムハンマド(マホメット)の風刺画を描いたことを、是とするが非とするかだ。僕は悩みに悩んだ。日頃からサイトで「表現・言論の自由は民主主義の血液」と訴えてきたので、当初はテロリスト非難だけに徹するべきと思った。しかし、シャルリーがこの緊張状態の中で、再びムハンマドを表紙にすると知り、僕は迷いながらも“表現の自由の名の下にこれ以上15億イスラム教徒の心を傷つけることはやめて欲しい”、と書かずにいられなかった。
その結果、複数の方から「カジポンさんらしくない」「ダブルスタンダードはよくない」とメールを頂いたので、僕の気持ちをもう少し書こうと思う。3カ月前に僕は子どもと2人でトルコ、ヨルダン、オマーンといったイスラム圏を巡礼し、何度もモスクに入って敬虔なイスラム教徒を見てきた。そして、困ったことがある度に、たくさんのイスラムの人々に助けて頂いた。
それまでにも、まだ平和だった頃のシリア、エジプト、パレスチナ、リビア、チュニジア、アルジェリア、モロッコ、マレーシアに20代から墓巡礼で訪れ、各地で親切にされてきたので、イスラムの一般市民に感謝しているし、親近感を覚えている。もちろん、過激派は最悪だし、少女に自爆テロさせるボコ・ハラムは鬼畜の極みと思ってる。でも、ムハンマドの風刺画を見て目に浮かぶのは、旅で出会った良心的なイスラム教徒の人々。彼らは1000年以上も前から、「ムハンマドの肖像画を描いてはいけない」という誓いのもとに生きて来た。あの人たちが、信仰心を侮辱されたと感じるような絵は描かないで欲しいと、論理云々ではなく、抑え難い感情から自分の考えを綴った次第です。

その後、読者の方からのご意見に触れ、フランスのイスラム社会は、僕が考えていた“イスラムとはこういうもの”という定義と、かなりの部分で異なることを知り、どちらが正しいのか判断がつかない状態に。特に目からウロコだったのは、フランスに四半世紀住んでいる“パリババ2号”さんが紹介した、フランスのテレビ番組のレポート。「イスラム側も変わる必要がある」と著名イスラム教徒が語っていたんだ
→パリババ2号 @Yukfra:『France Info』で5時から6時にリヨンのモスクから中継された「フランスのイスラムは改革すべきか」、大変良かったです。ゲストはMohamed-Cherif Ferjani(イスラム学者)、Naziha Chalabi(運動家)、AbdelkaderBendidi(イスラム教協会会長), Kamel Kabtane (リヨンのモスク責任者)、BenaissaChana (刑務所の宗教責任者)。話題になっているCharlie Hebdoの風刺画について、
「信心深い人がこれを見て傷つくことは非常によくわかる。しかしフランスではこれが風刺画として成り立つことも理解できるしフランスに住むイスラム教徒としてはこれを寛容に受け入れることは可能であるしそうするべきである」。
「私たちは北アフリカの出身ですが両親はフランスに来ることを選び、その子供である私たちはフランスに残ることを選んだわけです。ですからフランスの共和国の原則を守るのは当然のこと。宗教はそれに従ったものであるべき」。
「現在フランスにいるイマム(指導者)たちは外国から来た人ばかりなのでフランス社会のことをよく知らないし、言葉も話せない人もいる。だからイスラムも彼らの国と同じやり方にしてしまう。フランスのイスラムにはフランス社会を知ったイマムが必要である」。
現在のイスラム教は15世紀前に完成されたものがそのまま行われている。そのイスラム教はその時代の状況にあわせて作られたものであるが、現代社会はそこから大きく変化をしており、イスラム教もその変化に合わせて変わる必要がある」。
なんと、こんなやり取りがテレビで中継されていたとは。これが本当なら、僕が考えている「15億イスラム教徒を傷つけた」というのは言い過ぎなのかも。いやまて、でも、その穏健派イスラム教徒の容認力に甘えて風刺していいのか…う〜む。
パリババ2号さんの次のツイートもいい。「今日明日は Je suis Charlie(私はシャルリー)のデモ行進や集会がフランス各地で開催されます。夫は「そんなことをしてもなんの役にもたたない」と言いますが、それで何かを変えようとか戦おうというよりはむしろ悲しいことがあった時には仲間と一緒にいたくなるという思いの表現なのかなと思います」。

//次に、僕がシャルリー最新号のムハンマド風刺画の解釈を間違えていたことも分かった。教えて頂いたコチラのサイトによると、ムハンマドが泣きながら『Je suis Charlie(私はシャルリー)』と標語を掲げ、見出しに「Tout est pardonne(すべては許される)」と付いてあるのは、1月13日付読売新聞では「ムハンマドの風刺も『表現の自由』の枠内との見解を訴えたと見られる」とあったそうだ。僕も同様に考えていた。
しかし、翻訳家・関口涼子さんによると、正しくは「許す」ではなく「赦す(そのことについてはもう咎めないよ)」になるという。この違いは非常に大きい!(以下要約)
→「すべては許される」だと言論の自由(なんでもあり)を示したものになるけど、「すべては赦される」には、「この件については、終わったこととしようではないか、そうして、お互いに辛いけれども、新しい関係に移ろうという、「和解」「水に流す」というきれいごとの表現では表しきれない、深いニュアンスが含まれている。画面上この文章は、預言者ムハンマドが言ったとも取れるし、シャルリー誌側の言葉とも取れる。つまり、複数の解釈を許しているのだ。ムハンマドが言ったとすれば、それは、“君たちの風刺・または思想をもわたしは寛容に受け止めよう”ということであり、シャルリー誌の側としては、“わたしたちの仲間は死んだ。でも、これを憎悪の元にするのではなく、前に進んでいかなければならない”ということを意味するだろう。(要約終)
この「許す」が本当は「赦す」であったことを知って、目頭が熱くなった。極めて深い意味がある絵。感動的でさえある。…そう思う一方で、フランス人には真の意味が分かっても、世界最多発行部数を誇る読売でさえ解釈を間違うくらいであり、各国のイスラム教徒にはイラストだけを見て「またムハンマドが描かれた!これは冒涜だ!」と絶句する人がいるだろう。そのときに、「ちゃんと解釈できなかった方が悪い」と僕は言い切ることが出来ない…。新たな火種にならぬことを願うばかりだ。

//東京新聞(2015.1.14)
内藤正典・同志社大学教授(現代イスラム地域研究)
「フランス市民は長い闘争の結果、表現の自由を勝ち取り、神をののしることも自由だと考えている。イスラム教徒は、肌の色や民族に対するヘイトスピーチと同じであり、レイシズム(人種差別)だと受け止めている。フランス市民にとっての宗教と、イスラム教徒にとっての宗教が違う意味だとの理解が決定的に欠落している
「テロは卑劣な犯罪で、私は絶対に認めない。しかし、移民二世らは『自由でも平等でも愛されてもいない』と感じている。また、外で武力行使しながら表現の自由を叫んでいて、テロの温床を断てるだろうか」
西谷修・立教大学特任教授(比較文明学)
「(フランスの)人々は教会の権力にあらがい、個人の自由獲得を進めてきた。教会や聖職者をやゆする小説も生まれた。権力や権威に対する諧謔(かいぎゃく)や戯画を生み、多くの人に受け入れられた。神に対する風刺というタブーから自由になることが、近代社会の実現だった
「神の絶対化や殉教などはおかしい、野蛮な信仰だとして批判するのが共和主義者だと、彼ら(週刊紙編集者ら)は思ったのだろう」
「(ただし)表現の自由は民主主義制度の根幹に関わるが、何でもいいわけではない。イスラム社会の人々がどういう原則で生活を組み立てているかを考えなければいけない。テロリストと普通のイスラム教徒を地続きでバカにしてはいないか」

//パリ在住日本人女性(27)の投稿(神奈川新聞)→
風刺に対する批判に「これは文化なんだ」「表現の自由だ」と主張することで相手を黙らせることは許されません。それこそが自由の精神に反している。批判をつぶすのは他人の自由を奪うこと。「私はシャルリ」と言う自由はある。でも、同意できない人にそう言わせる自由はないと思います。
・「私はシャルリ」と思わない。でも、暴力には反対している。「私はムスリム」「私はアフメド」「私はシャルリではない」。それぞれに共通していたのは、シャルリエブドに向けられた暴力を支持しないという思いです。でも、こういう現実もある。暴力で人を黙らせる行為はすべてテロというべきなのに、モスク襲撃は「テロ」とは呼ばれません。シャルリへの暴力はテロとされ、モスクへの暴力は「襲撃」という言葉が使われています。(全文:デモ参加者だが『私はシャルリではない』)

//他に保存した様々な意見(ツイート)を紹介。どれも考えさせられる。
・じゃんぽーる西 :日本人は「自由」といってもピンと来ないし空気のようにあるものだと感じていてテロのリスクがあるのにわざわざデモに参加しようとは思わないのが普通。フランス人は「自由」が長い歴史の中で権力と戦ってようやく勝ち取ったもので守り続けなればいけないものと思っている。
・和田浩明:きょうのフランス連帯行進に参加している外国元首らについて、報道の自由の抑圧ぶりを逐一指摘するTWが流れていて、壮観である。
・生方ノリタカ:イスラム原理主義系テロリストは大多数のイスラム教徒にとっても脅威になります。「彼らのイスラム」以外を認めないので。
・modi operandi:フランスにおいて風刺画の政治性が持つ社会的意味にはとても大きなものがあるのだけど、これは19世紀のドーミエ諷刺画などから近年のものまで学んでいかないと、理解できないだろうな。いずれにしても、表現には表現で抗するのが鉄則で、表現を規制するのは法律であって暴力ではない
・大地を守る会 藤田和芳:フランスの友人からメールがきました。「私は、昨日の反テロ行進はボイコットしました。なぜなら、数千人を無差別爆撃で殺戮した戦争犯罪人(ネタニヤフ、リーベルマン、ベネットらのイスラエル閣僚)たちが参加しテロを訴えるという矛盾をむき出しにしたデモに同行するわけにはいかなかったのです」。
・Nei Muroya(フランス在住):「まったく他のフランス人と同じように日常生活を暮らしているフランス在住のイスラム教徒」の存在が語られないばかりか、「そんなものは存在しない」とまでに否定するひとがいるのはいったいどういうものなんだろう。実際にはそれがフランスに暮らしているイスラム教徒の過半数だろうに

//Lucille Clercという海外アーティストのイラストが話題に。素晴らしい。
 

//今日流れてきたこのツイッターが面白かった→araichuu @araichuu「ピカソの逸話で一番面白かったのは、食べ物を買うにも本を買うにも小切手を使っていたという話。 有名なピカソのサイン入りなので、受け取った人は銀行で換金しないでとっておく。換金されないから引き落としもされない。結果としてタダで買い物できてたんだとか。楽しいジジ様やなぁ」。

//ジョジョ3部アニメの新OP、まさかの3人ヴォーカル(1分半)。前半のメロディーラインが歌いにくいけど、「スタープラチナ」とか「オラオラオラ」がそのまま歌詞になっているとこはジョジョ飲みで盛り上がりそう。エンディングはビートルズのゲットバックを期待してたけど、起用されたパット・メセニーの「ラスト・トレイン・ホーム」(1分半)もロードムービーっぽくてGOOD。ウルジャンのCMは徐倫とエルメェスで、6部からの起用にビックリ。これで、4部、5部、6部キャラがみんなCMデビューできたね。

//子どもと見ている宮崎吾朗監督の『山賊の娘ローニャ』がえらい展開になってきて、ネットで感想を共有したいけど、ネタバレが怖くてSNSにいけないという…。
●1月14日…日本人イスラム教徒の下山茂氏いわく「風刺というのは弱い立場の人が権力者をからかうもの。そうでない人を傷つけたり、おとしめたりするのは、パロディと言えないのでは」。
僕はテロを断固非難するし、フランス人が長年血を流して手に入れた“表現の自由”に対する熱い想いに心から敬意を払う。あの370万人デモは、秘密保護法反対デモに1万人しか集まらない日本人として心底うらやましかった…。
だけど、イスラム過激派をからかうためになぜ預言者マホメットを侮辱する必要があるのか理解できない。他人が最も大切にしている信仰心を尊重せず、“マホメットを描くのはやめて欲しい”という声に、「こんなことで傷つく方が悪い」「笑い飛ばせないお前は弱すぎる」「他人が嫌がる行為も表現の自由」と言わんばかりの姿勢はどうなのか。シャルリー・エブド紙はキリストもネタにしているから、反イスラムに特化した新聞ではない。でも、イスラム15億人の心情をもう少し想像できないものか。最新号でもマホメットを描くといい、それは火に油を注ぐことになるから本当にやめて欲しい。
※370万人デモで各国首脳が腕を組んで歩く姿はグッときたけど、同時に、その中に昨年のガザ大虐殺=ガザ地区空爆で一般市民2143人以上を殺害したイスラエル閣僚が並んでいることに違和感があった。579人以上も子どもを殺したことに、少しでも後ろめたさがあったらデモの最前列に並べないと思うし、あの映像を見たパレスチナ=イスラムの人は“ふざけるな”と怒りたいだろう。そんな複雑な思いでニュース映像を見ていた。
〔追記〕1/14共同通信『仏週刊紙発売に反対表明 ジャーナリスト団体』…(記事転載)ジュネーブに本部を置き、ジャーナリストからなる非政府組織「プレス・エンブレム・キャンペーン」(PEC)はフランスの週刊紙シャルリエブドの14日の最新号発売について「火に油を注ぐ行為だ」と反対を表明した。14日発売号は涙を流すイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載。PECは「全ての関係者が緊張緩和に努めなければならない時に配慮に欠ける」と批判。「プロのジャーナリストは中傷や侮辱をしてはいけない」と付け加えた。同組織は、紛争地でのジャーナリストの法的保護や安全確保などに取り組んでいる。
●1月13日…再放送は本日13日24:10から!→(ツイッター)NHK @gonoi 『クローズアップ現代』、冒頭から在特会らの「朝鮮人は死ね」「鶴橋大虐殺しますよ」という差別的な言動を紹介。そして冒頭から在特会の在日特権デマを政府見解を用いて全否定。NHKが頑張っている。今回の番組を作ったスタッフたちに拍手を。
〔追記〕YouTubeにアップされました。数時間は消えないと思う。過去、NHKで「殺せ」「ウジ虫」「虐殺してやる」とこれほどエグイのをまとめて流した事はないと思う。ネットをやってない層は初めて見て衝撃を受ける人も多いはず。番組内で「在日特権はない」と明言したこともあり、良い変化に期待。

法務省回答
「特別永住資格は歴史的経緯を
考慮して認められた在留資格で
特権ではない」

厚労省回答
「国籍を問わず同じ判断基準で
生活保護の支給をするかどうか
決めていて、優遇の事実はない」

●「佐賀のことは佐賀で決める」。1/11の佐賀県知事選、自公政権が国政選挙並みに幹部を送り込んだにもかかわらず、自公候補者は敗れ、JAグループ佐賀、民主党議員や連合佐賀が応援にまわった山口祥義氏が当選した。昨年の滋賀、沖縄に続く知事選での自民敗北。ぶっちゃけ、山口氏も保守であり原発再稼働の容認派だから複雑だけど、官邸が推した候補を倒した事実を前向きに評価したい。※この佐賀知事選で自民陣営は“首相によるイタズラ電話”と揶揄された電話攻勢(2分)を行い、これがヒンシュクをかったという声も。

●低賃金で体力のいる介護業界。安倍政権は、安い介護報酬をさらに削って、一方で過去最高の防衛費を計上!介護予算削減でもっと低賃金にするなら、選挙前に言えよ…。
●1月10日、イタリアの社会派映画監督で尊敬するフランチェスコ・ロージ監督が他界。享年92。氏は世界四大映画祭である、カンヌ国際映画祭パルム・ドール、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、モスクワ国際映画祭金賞、ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)を制覇した数少ない監督。僕は監督の『エボリ』が大好きで10回以上観ている。『エボリ』は反ファシズム作家で南部イタリアの貧村に流刑となった政治犯カルロ・レーヴィが主人公。ムッソリーニ批判で流された政治犯たちに対する村人の偏見を、穏やかな物腰で丁寧に正していく姿が胸を打つ。社会派ドラマでありながら、自然や村人との交流を詩情豊かに描き、音楽も非常に素晴らしく、我が人生の宝となった作品。名匠の死に哀悼の意を表します。
※『エボリ』、政治犯の主人公が村を去るラストシーン(2分)がYouTubeに。ここの音楽は神曲。最初は主人公を警戒していた村人が最後はみんなで…。DVD化されておらず、TVでもめったにオンエアされないので、まさかYouTubeにあると思わなかった。感謝。
※ロケ地は南イタリアのメルフィ村。サレルノからエボリ経由でポテンツァに行き、そこからフォッジアに向かうローカル線で行けるそうだ。生きてるうちに一度は行きたい!
●1月5日…イスラム過激派によるパリの新聞社襲撃事件、12人死亡というのは衝撃的…。犯行グループは編集室に直行している。欧州の言論界の動向を注視。僕がイスラム圏で出会った一般市民は温厚で親切な人ばかり。9.11直後の米社会のように、どうかイスラムをひとくくりにしないよう。
15億人いるイスラム教徒の中で、タリバンは3万6千人、イスラム国構成員は5万(アルカイダ1万人と重複?)、ボコ・ハラムは数百人。あとの約14億9990万は穏健な人々
●1月4日…NHK大河『花燃ゆ』第一話、僕は面白かった。次回から本格的に青春群像劇が始まるので、毎週日曜が楽しみに。これまで薩摩視点の幕末は『翔ぶが如く』『篤姫』などで見てきたけど、長州視点というのは新鮮だし(大村益次郎が主人公の『花神』は10歳で記憶にない)、高杉晋作の少年時代を大河で見たのは初めて。第一話に出てきた吉田寅次郎(松陰)の、“本”の素晴らしさを語るセリフが、当サイトに何度も書いてきたことと重なり胸熱に。
→「本は文字ではない。本は人じゃ。開けば触れることが出来る、他の人の考えに。江戸におる人にも、外国におる人にも、とうの昔に亡(の)うなった人にも出会うことが出来る。同じく悩んで、同じく答えを見つけようとした誰かがおって、教えてくれる。その人の目で見た世の中の…人生のあらゆることを教えてくれる。生きるに迷うとるんは、自分一人じゃないことを。お陰で兄は天命を受け入れることが出来た。人と出会(お)うて兄は変われたんじゃ」。
※このセリフはサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』に出てきた以下のセリフに通じるものがある。
→「道徳的な、また精神的な悩みに苦しんだ人間は君が最初じゃない。そういった人々の何人かは自分の悩みの記録を残してくれた。それを知って君は孤独じゃないことを知り、今度は君が後の人々に記録を残していくんだ。これほど人類史に渡るスケールを持った美しい相互援助は他にはない!」。

//読者の方からフランスの経済学者トマ・ピケティの『21世紀の資本』を薦めて頂く。ピケティのことを、ちょうど東京新聞が元旦の社説で取り上げていた。以下抜粋。→
・ピケティはグローバル経済を放置すれば百年前の極端な格差社会に逆戻りすると警告し、累進課税や国際協調のグローバル資本税の導入などを提言します。百年前の世界とは欧州で第一次世界大戦勃発、ロシアで革命、日本では河上肇の「貧乏物語」が新聞連載され、貧困が資本主義固有の病理として社会問題にされはじめた時代でした。
・グローバル経済が労働配分率を削減して資本家に利益を独占させるシステムだとしたら現代は新帝国主義と貧乏物語の時代の色彩を帯びます。
※社説の最後を読んで「頑張れ東京新聞」と思わずエール→
・戦争での新聞の痛恨事は戦争を止めるどころか翼賛報道で戦争を煽り立てたことです。その反省に立っての新聞の戦後七十年でした。世におもねらず所信を貫いた言論人が少数でも存在したことが支えです。政治も経済も社会も人間のためのもの。私たちの新聞もまた国民の側に立ち、権力を監視する義務と「言わねばならぬこと」を主張する責務をもちます。その日々の営みが歴史の評価にも堪えるものでありたいと願っています。

//「ナチスによって行われた巨悪な犯罪が、悪魔のような人物ではなく、思考の欠如した人間によって担われた」「悪は“根源的”ではなく、深いものでも悪魔的なものでもなく、菌のように表面にはびこりわたるからこそ、全世界を廃墟にしうる」。サイト読者の方が教えて下さったハンナ・アーレントをめぐる考察、考えさせられました。

//NHK特集のネクストワールド、人工知能や未来予測をテーマにしており、サイバー・ポップなBGMが多く、サントラが欲しくなった。

//『ゼロ・グラビティ』のサントラを、夜間に車を運転しながら聞いてたら、クライマックスとラストシーンの音楽が神曲すぎて涙腺決壊。どの楽器より人間の声が泣ける。

//言動に注目している内田樹(たつる)教授が、これからの日本について「長期にわたって後退戦を戦うことになる」と暗い展望。そして文化的な意味も含んだ“山河”を後世に残さねばならないと警鐘。文中にあった劇作家・平田オリザさんの言葉「日本は滅びつつあるが、今回の滅びに関しては、できる限り他国に迷惑をかけずに滅んで欲しい」「少しでも豊かな後退戦になるように祈るばかりです」。僕は目覚めた民衆が後退戦から早期に抜け出し、逆転できると信じているんだけどなぁ。
●1月1日…2015年、明けましておめでとうございます。戦後70年の重要年になりました。
この節目の年、天皇陛下の年始の所感に注目していたところ、右傾化する安倍政権を牽制する踏み込んだ発言が。
宮内庁HPより→「本年は終戦から70年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々,広島,長崎の原爆,東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に,満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています」。
単なる“戦争の歴史”ではなく、あえて「満州事変に始まる」と言及しているところが重要。政治不介入の原則がある天皇にとって、安倍内閣へのギリギリの抵抗と受け取った。

〔満州事変(柳条湖事件)〕
1931年に関東軍=日本陸軍が中国東北部・柳条湖で起こした自作自演の鉄道爆破事件で、これが15年に及ぶ日中戦争の発端となった。日本は軍部が行った爆破テロを相手の犯行とみせかけ、「中国軍の日本に対する挑発だ」として武力攻撃を開始した。事件翌日、軍部の暴走に驚いた若槻内閣は“事態不拡大”の方針を告げるが、3日後、朝鮮にいた日本軍も独断で満州に越境する。これは国外出兵を天皇の命令なしで行った明確な違法行為だ。
その後、軍部は「自衛のため」と称して次々に戦線を拡大していく。国民は柳条湖事件が自作自演であることをずっと知らされなかった。
若槻首相は侵略行為に反対していた為、陸軍急進派が全閣僚殺害のクーデターを画策(十月事件)。未遂に終わったが内閣は衝撃を受けて総辞職し、新たに犬養毅内閣が誕生する。
犬養首相も満州侵略に反対で、「日本は中国から手を引くべき」との持論をもっていた為、首相公邸に乗り込んだ急進派将校たちに暗殺された(五・一五事件)。
満州事変以降、関東軍は(1)天皇の裁可がなくても(2)陸軍中央の許可がなくても(3)内閣が反対しても、勝手に国策を決定して実行するようになる。政府も軍上層部も、満州事変の独断行動を不問にしたことで、その後の手柄目当ての暴走も認めざるを得なくなった歴史のターニング・ポイント。
昭和天皇「自分は国際信義を重んじ、世界の恒久平和の為に努力している。それがわが国運の発展をもたらし、国民に真の幸福を約束するものと信じている。しかるに軍の出先は、自分の命令もきかず、無謀にも事件を拡大し、武力をもって中華民国を圧倒せんとするのは、いかにも残念である。ひいては列強の干渉を招き、国と国民を破滅に陥れることになっては真にあいすまぬ」。
※事変翌日、特務機関の甘粕正彦はハルピン出兵の口実作りのため、自分たちで奉天市内数カ所に爆弾を投げ込み、「居留民保護」を名目に関東軍を動かそうとした。このように、特務機関があらかじめ標的地に不穏な空気を作ってから、軍が日本人保護を理由に出兵するやり方が当時の常套手段だった。

//元日の朝日新聞朝刊に4ページにもわたるサザンの全面広告があり、新曲『平和の鐘が鳴る』の歌詞が掲載されていた。
「♪今の私を支えるものは 胸に温もる母の言葉
若い命を無駄にするなと 子守歌を唄いながら
過ちは二度と繰り返さんと 堅く誓ったあの夏の日
未だ癒えない傷を抱えて 長い道を共に歩こう
悲しみの青空 忘れ難き顔と顔
平和の鐘が鳴る あの音は誰のために 貴方(You)」
※最後の“誰がために鐘は鳴る”は中世の英国の詩人ジョン・ダンの言葉。人間は誰もが孤島ではなく、陸続きの大陸であり、他人の弔いの鐘は自分の弔いの鐘と同じ。「ゆえに誰のための鐘とは問うなかれ、それは貴方ための鐘なのだから」。ヘミングウェイは小説の題名とした。






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