最新文芸情報


2014.3〜4

●4月30日…グッハーッ!なんたる不覚!松本大洋先生の傑作マンガ『ピンポン』(予告PV/1分半)のアニメ化を知らなかったぁあああ!関西地区は既に3話までオンエア終了。ショックすぎる。毎日のように番組情報を更新しているのに、なんで気付かなかったんだろ(涙)。しかも、リンク先のPVを見ると、原作のタッチそのままのウルトラ・ハイクオリティ作品になっているじゃないか!BSではまだやってないから、絶対にBSの放送開始を見逃さないようにせねば…。
※手塚先生、大友先生、荒木先生に続くマンガの革命家、松本大洋先生。松本マンガがいかに凄いか伝えるために、以前に解説コーナーをアップしています。よろしければ是非!
●4月29日…大阪に無事帰宅!仕事関係、ジョジョ関係、墓巡礼関係、北海道の4日間で出会ったすべての方に感謝!中でも、ラスト2日間、早朝から日没まで一緒に北海道南部の巡礼に“急遽”付き合って下さったS氏、貴殿がレンタカーのハンドルの大半を握って下さったおかげで、当初の訪問予定地プラスαをすべて訪れることが出来ました!本当に有難うございますーッ!
今回は出発前にここへ行動予定表を載せていたので、室蘭・地球岬でサプライズ出会いなどもあり、少し休憩した後、日記にて怒濤の4日間を語りたく!
※S氏、車で話していた“散歩に合う”ヴィヴァルディの曲、正式名称は『リュートと二つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲/第二楽章(largo)』でした!このリュートをギターに変えたバージョンを我々は聴いていた模様。YouTubeに原曲(4分8秒)がありました!
●4月24日…明日から北海道に出張&史跡探訪するため次回の更新は4/29になります。お薦め番組情報、4日分アップしておきます!今週も土曜日が爆発。録画しきれない。

//サイト読者の方から写真家Philippe Halsmanの「JUMP BOOK」の情報を教えて頂きました。グーグル画像で検索したところ、様々なハリウッドスターが楽しそうにジャンプしている写真が。みんな良い顔をしているんだけど、中でもオードリー・ヘップバーンの笑顔が素晴らしすぎる!こんな弾けた表情のオードリーを見たのは初めて。Uさん有難うございました!
拡大画像。さっそくPCの壁紙に!(*^v^*)
その他、Philippe Halsmanの画像検索
オードリーは他にもありますね。

//明日以降の北海道のスケジュールを備忘録としてアップ。27、28日の大移動は、グーグルMAPで所要時間を調べたところ、理論上は可能なスケジュール。まったく道に迷わなければ新千歳空港に間に合うはず。
4/25
滝川市のコミュニティ・ラジオ局「FMなかそらち」に17時半から15分ほど出演。内容は墓マイラー・トーク。

〔4/26〕
13:30-16:30 滝川まちづくりセンター・講演「墓マイラーから視たお墓」
夜 札幌JOJOバー「ビューティフルデイ」→その後、ネットカフェ爆睡
〔4/27〕※時間はあくまでも目安
8:00-8:15 レンタカー札幌駅前店から出発
9:45-10:30 アイヌ民族博物館…白老町若草町2-3-4。アイヌの人々が生活していたコタン(村)をポロト湖畔に復元。民族楽器ムックリの演奏、古式舞踊。750円。
10:40-11:00 史跡白老(しらおい)仙台藩陣屋跡…白老町陣屋町681。外国に対する警備のため1856年に設置。資料館300円。
11:30-11:40 知里幸恵生誕の地
11:45-12:00 知里幸恵(ちり・ゆきえ)の墓…登別市富浦町・富浦墓地。享年19。叙事詩ユーカラをアイヌ民族の手で初めて記録した著書『アイヌ神謡集』を刊行し、絶滅の危機に瀕していたアイヌ文化を救う。
12:40-13:00 地球岬…室蘭市母恋南町4。「北海道の自然百選」で1位に選ばれた景勝地。展望台は高さ120mの断崖上。地球の広さを実感できる大パノラマが広がる。
14:00-14:15 洞爺湖…洞爺湖町。カルデラ湖。湖面標高84メートル。最大深度180メートル。面積70.7平方キロメートル。中央に4つの中島。南岸に有珠山・昭和新山の2火山がある。支笏(しこつ)湖とともに国立公園をなす。
16:15-16:30 大沼国定公園…七飯町。駒ヶ岳の裾野に広がる国定公園。大小126の島。18の橋。
17:10-17:40 箱館奉行所/五稜郭公園…函館市五稜郭町44。日本初の洋式城郭。戊辰戦争最後の地。中央に近年復元された箱館奉行所。
17:50-18:00 土方歳三最期の地碑…函館市若松町。新選組副長・土方歳三は蝦夷共和国を立ち上げるという大きな夢を掲げて北海道へ。1869年に戦死。
18:10-19:00 函館市北方民族資料館…函館市末広町21-7。アイヌ民族を中心に、北方民族の暮らしや文化について紹介。300円。
19:10 ビジネスホテル シャローム・イン2/函館市若松町30-19※3千円台で泊まれる!
〔4/28〕
5:00-5:10 啄木小公園…函館市日乃出町25。啄木が好んで散策した場所。啄木の座像あり。
5:20-5:50 函館朝市…函館市若松町9-19。約300店がひしめく大型市場。新鮮な魚介類を味わえる食堂もある。
6:00-6:10 カトリック元町教会…函館市元町15-30。日本で唯一、ローマ法王から贈られた祭壇がある。1859年にフランスの宣教師が創建。現在の建物は1924年に完成。
6:15-6:25 函館ハリストス正教会…函館市元町3-13。ロシア司祭ニコライによって1859年に日本で初めてギリシア正教会の聖堂となった教会。現在のロシア風ビザンチン様式の建物は1916年建築。
6:30-6:45 函館市旧イギリス領事館…函館市元町33-14。1913年竣工。洋風の造りに和風の瓦屋根が調和。函館開港の歴史が分かる。
6:50-7:10 称名寺…函館市船見町21-11。板碑『貞治の碑』は北海道最吉の石碑で貞治6年2月(1367年)の銘がある。土方歳三と新選組隊士の供養碑。日露両国間の問題解決に努力した豪商・高田屋嘉兵衛一族の墓。日本初の気象観測所を開設し、新島襄の海外密航を助けた福士成豊の墓。室町時代の戦国武将・河野政通の供養碑。河野政通の館が方形であったため箱館という地名になった。子孫の松前慶広は初代松前藩主。
三愛の丘展望公園…大雪山系や十勝連峰の雄大な山容を望む展望台。
7:25--7:35 碧血碑(へきけつひ)…明治8年(1875年)建立。戊辰戦争の旧幕府軍の戦死者慰霊碑。土方歳三や中島三郎助など約800人を弔う。「碧血」は『荘子』の“忠義を貫いて死んだ者の流した血は三年経てば地中で宝石の碧玉と化す”という伝説にちなむ。
7:40-8:00 立待岬(啄木の墓)…函館市。函館山の南側。青森の津軽半島が見える。岬に向かう坂の途中に石川啄木一族の墓。駐車場に与謝野寛・晶子夫妻の歌碑。
9:30-9:50 日本最古の墓/湯の里4遺跡…上磯郡知内(しりうち)町湯ノ里。昭和58年(1983)湯の里4遺跡の発掘調査で、旧石器時代の墓と考えられる日本最古の土壙が発見され、そこからコハクや石製の小玉・垂飾・石刃・石刃核・細石刃など14点が出土。平成3年6月、重要文化財に指定。
10:50-11:15 福山城…松前町松城144。1854年に完成した最後の日本式城郭。復元された天守閣内部に松前の歴史資料を展示。本丸御門は重要文化財。350円。
11:20-11:50 松前藩屋敷…松前町西館68。幕末期の松前の町が再現された屋外博物館。奉行所や商家など14の建物が点在。350円。
13:20-14:20 開陽丸青少年センター…江差町姥神町1-10。幕末、日本最強といわれた開陽丸を復元。戊辰戦争の際に江差沖で沈没。船内に海底から発見された遺物を展示。700円。
18:30 レンタカー新千歳空港店
20:00 フライト


//『ヴィンランド・サガ』の最新14巻が神すぎて胸熱。こんな作品を待っていた!近日、レビュー書きます!
●4月23日…25日から28日まで仕事で北海道へ。空き時間があればレンタカーで史跡や墓所を巡ろうと思い、文芸ジャンキー版北海道MAPを作成!ゴールデンウィークに北海道に行く予定がある方、ぜひご活用下さい。登別の富浦墓地に眠る知里幸恵(ちりゆきえ)さんの墓参、実現しますように。彼女は叙事詩ユーカラをアイヌ民族の手で初めて記録した『アイヌ神謡集』を刊行し、絶滅の危機に瀕していたアイヌ文化を救った女性。享年19歳(若い…)。あと旧石器時代の日本最古の墓が知内(しりうち)にあるため、墓マイラーとして何としても訪れたい。土曜の夜は札幌のJOJOバー「ビューティフルデイ」に行きます。

//日本には2013年時点で1088件の国宝がある。そのうち、焼き物(茶碗)で国宝に指定されたものは、わずか8件しかない。
・志野茶碗 銘 卯花墻(三井文庫)桃山時代※国産
・楽焼白片身替茶碗 本阿弥光悦作 銘 不二山(サンリツ服部美術館)桃山時代※国産
・曜変天目茶碗(藤田美術館)南宋時代※中国産
・曜変天目茶碗(静嘉堂文庫美術館)南宋時代※中国産
・曜変天目茶碗(龍光院/京都国立博物館)南宋時代※中国産
・玳玻(たいひ)天目茶碗(承天閣美術館)南宋時代※中国産
・油滴天目茶碗(大阪市立東洋陶磁美術館)南宋時代※中国産
・井戸茶碗 銘 喜左衛門(孤篷庵)李朝時代※朝鮮産
これらの茶碗は普段は非公開になっているものが多く、2〜3年に一度、短期間のみ鑑賞可能だったりするため、なかなか観ることが出来ない。
今、この8件の中で個人的に最も美しいと感じている藤田美術館の曜変天目茶碗が3/8〜6/15まで期間限定で公開されている(開館60周年特別展)。東京・静嘉堂文庫美術館の曜変天目も傑作だけど、美しいというより“妖しさ”が全面に出ている。京都の曜変天目は青より黒が強くて地味な印象。銀河系のイメージに最も近いのが大阪・藤田美術館の曜変天目と思う!

茶碗の中に“天の川”が見える。
人間が作ったものとは思えない。
次の公開は2年後、或いは3年後かも。
連休中、足を運べそうなら、ぜひ
大阪の藤田美術館へ!

※画像は日経から。高画質!
※育児ブログの方に、北陸や三重の史跡めぐりレポートをアップ完了しました!
・福井探訪(前編/後編)新田義貞、水戸天狗党、最古の天守閣・丸岡城(国宝)など
・ガンダムワールド2014(前編/後編)実物大ザクヘッドやユニコーンガンダム・コクピット
・三重探訪(全11回 ページ上部に次ページのリンクあります)伊賀忍者屋敷、伊賀上野城、芭蕉記念館、芭蕉の墓、元祖伊賀忍者・百地丹波の墓、白鳥陵、加佐登神社、ヤマトタケルの墓、石井兄弟敵討ちの碑、東の追分、織田信孝の墓、忠盛塚、斎宮歴史博物館、答志島&九鬼嘉隆の墓、常安寺、鳥羽城跡、鳥羽水族館、天の岩戸、平知盛の墓などなど!

//ジョジョアニメSCのOP曲、歌詞が出ないので聴き取れない箇所がいくつかあったんだけど、YouTubeに字幕付き(1分半)がアップされたおかげで謎がクリアーに。これでファンはみんな歌えるように。※大人の事情は分かるけど、すぐに削除申請を出さないで欲しいな…1番だけだし…ほんと…。
●4月22日…(つづき/その3・ラスト ガチで語る靖国参拝問題10項目+α)
ここまで書いても、A級戦犯は悲運の英雄と考える方もいるだろう。だからこそ、昭和天皇も今上天皇もA級戦犯合祀に否定的である証拠を記したい。
昭和天皇は戦争指導者(いわゆるA級戦犯)が靖国に合祀されて以来、靖国への参拝をとり止めた。外交問題化する前のことであり中国が騒いだからじゃない。最後の参拝は1975年。中曽根元首相が公式参拝して中韓が猛抗議したのは1985年。外交問題に発展する10年前に、もう参拝を止めている
その理由を故・富田朝彦(ともひこ)宮内庁長官が聞いてメモに書いている。
「私はある時に、A級戦犯が合祀され、そのうえ(ナチスとの日独伊三国同盟を締結した)松岡洋右・元外務大臣、(国際連盟脱退を主導した)元駐伊大使の白鳥敏夫までもが祀られた。(先の靖国神社宮司)筑波藤麿は慎重に対処してくれた(1966年に旧厚生省から合祀を依頼されても退任まで10年以上合祀しなかった)と聞いたが、(元・宮内相)松平慶民の子の今の宮司(松平永芳。1978年にA級戦犯を合祀)がどう考えたのか。やすやすと(合祀するとは)。松平慶民は平和に強い考えがあったと思うのに、親の心子知らずと思っている。だから、私はあれ(合祀)以来参拝していない。それが私の心だ」(昭和天皇)。
明確にA級戦犯合祀に不快感を語っており、子である今上天皇も即位から一度も参拝していない。
この「富田メモ」を06年に日経が伝えた際、櫻井よしこ、上坂冬子、大原康男ら保守論客が、信憑性を疑ったり、“合祀に不快感を持っていたと判断できない”などとアクロバット解釈をしていた。だが、翌年に朝日新聞が「富田メモ」を決定的に裏付ける元侍従・卜部亮吾(うらべりょうご)の日記を公開する。
『卜部亮吾侍従日記』の1988年4月28日分に「お召しがあったので吹上(御所)へ 長官拝謁のあと出たら靖国の戦犯合祀と中国(から)の批判・奥野発言のこと」とあり、「靖国」以降はわざわざ赤線が引かれていた。“奥野発言”とは特高警察あがりの奥野国土庁長官が「(日中戦争について)当時の日本に侵略の意図は無かった」と国会で発言したことだ。
この4月28日という日付は、富田元長官が昭和天皇の“A級戦犯合祀不快発言”をメモした日とまったく同じだ。しかも卜部元侍従は01年7月31日の日記に「靖国神社の御参拝をお取り止めになった経緯 直接的にはA級戦犯合祀が御意に召さず」と記しており、昭和天皇が合祀に不満を持っていたことをハッキリ綴っている。さらに半月後の8月15日の日記には「靖国合祀以来天皇陛下参拝取止めの記事 合祀を受け入れた松平永芳(宮司)は大馬鹿」とまで書かれていた。
卜部元侍従は1969年から約20年間も昭和天皇の侍従を務め、香淳皇后死去に伴う大喪儀では“祭官長”を務めている。天皇家から大きな信頼を得た人物が、侍従時代から32年間もつけた日記33冊を、死の1ヶ月前に新聞記者に渡し“公開して欲しい”と願った真意を、僕らはくみ取るべきではないか。
『富田メモ』『卜部亮吾侍従日記』に続く第3の証言もある。中曽根元首相が靖国に公式参拝して近隣国から批判されたその翌年(1986年)、終戦記念日に昭和天皇は
「この年の この日にもまた 靖国の みやしろのことに うれひはふかし」
と詠んだ。同年秋、皇室の和歌相談役を長年務める歌人・岡野弘彦のもとを、先の歌を手にした徳川義寛侍従長が訪れた。

岡野が「うれひ」の理由が歌の表現だけでは十分に伝わらないと指摘すると、徳川侍従長は「ことはA級戦犯の合祀に関することなのです」と述べた上で、「お上はそのこと(合祀)に反対の考えを持っていられました。その理由は2つある」と語り、「一つは(靖国神社は)国のために戦にのぞんで戦死した人々のみ霊を鎮める社(やしろ)であるのに、そのご祭神の性格が(合祀で)変わるとお思いになっていること」と説明。さらに「もう一つは、あの戦争に関連した国との間に将来、深い禍根を残すことになるとのお考えなのです」と述べたという。さらに徳川侍従長は「それをあまりはっきりとお歌いになっては、差し支えがあるので、少し婉曲にしていただいたのです」と述べたという。(岡野弘彦著『四季の歌』より)
※平成の今上天皇も同じ考えであることが次の報道からも分かる。
「今上天皇が1996年に栃木県護国神社に参拝した際、宮内庁はA級戦犯合祀が無いことを事前に問い合わせし確認していた」朝日新聞2001年8月15日朝刊
・(護国神社は合祀基準が靖国神社とほぼ等しいが)「1993年に今上天皇が参拝した埼玉県護国神社にはA級戦犯が合祀されていない」産経新聞2006年8月7日朝刊
中国や韓国が知るよしもない、地方の護国神社の参拝にさえ、宮内庁がA級戦犯合祀の有無を事前に確認している。これほど明確な皇室のメッセージ(合祀反対)が、なぜ日本の保守右翼には届かないのか。

〔最後に〕
靖国神社社務所発行の子ども向けパンフレット「やすくに大百科 〜私たちの靖國神社」はA級戦犯について「形ばかりの裁判によって一方的に“戦争犯罪人”という、ぬれぎぬを着せられ、むざんにも生命をたたれた方」と説明している。侵略戦争への反省が微塵もなく、堂々と戦争責任を否定し、侵略を正しいとしている特殊な私営神社なのだ。海外から見れば、靖国は戦争正当化の象徴であり、そこへ国の代表者が訪れることは被害国を傷つけることなのに、安倍氏は「これは日本人の心の問題だ」と、全く配慮のない姿勢で押し切っている。参拝は1952年のサンフランシスコ平和条約で「日本は平和国家に生まれ変わった」と国際社会と交わした約束に背く行為になる。
保守派にとっても靖国への天皇陛下の参拝は悲願のはず。でも、前述したようにA級戦犯が合祀されている限りそれはあり得ない。靖国問題の解決策は次の3つしかない。
(1)A級戦犯の祭神名票を取り消し分祀する
(2)新しい国立の慰霊施設を造る
(3)無名戦士を弔う千鳥ヶ淵戦没者墓苑で、名前が分かっている兵士も追悼可能にする
このどれかだ。靖国側は教義上分祀は不可能と言っているが、日本遺族会事務局長で元参院議員の板垣正氏が首相官邸からの要請で、過去にA級戦犯合祀を取り下げるため靖国神社や関係遺族との折衝に奔走している。結果、「白菊遺族会(戦犯者遺族の会)」の木村可縫会長(木村兵太郎陸軍大将の妻)の同意をえるところまで行ったが、東条元首相の長男・東条英隆氏の反対で流れてしまったという。最初から分祀不可能ならこの動きはなかったはず。個人的には新たな国立慰霊施設の建設となると、土地や予算の問題も出てくるので、千鳥ヶ淵戦没者墓苑の敷地内に、軍人、民間人関係なく、戦争で亡くなったすべての人を慰霊する無宗教の建物を造るのが現実的と思う。

外交官や民間人が関係改善に向けてどんなに力を尽くしても、国の代表者の言動ひとつで、すべての努力が水泡に帰する。安倍氏は「(参拝で)中国、韓国の人々の気持ちを傷つける考えは毛頭ない」「丁寧に説明すれば分かってもらえるはず」と言っているが順番が逆。こちらは加害者なんだから、まず丁寧に説明して分かってもらえてから、はじめて参拝するのが真っ当な人の道だ。自虐的とかそういう問題じゃない。
一国民としてお願いする。安倍氏には靖国参拝で被害者に二次加害を加えることはもうやめて頂きたい。そして若い人には、偏った知識で物事を判断していないか、この情報で誰が最も得をするのか、好戦的な(排他的な)思考や感情を煽られていないか、煽る側の目的は何なのか、負の感情を大人に利用されていないか、日々の情報を見極めて欲しい。
※この3日間の内容を1ページにまとめたものなど、3つの日記を別にアップしました。
★靖国神社参拝問題@未来志向
★日本のメディアは権力中枢と距離を置け
★日本は平和国家から「死の商人」へ
●4月21日…(つづき/その2 ガチで語る靖国参拝問題10項目+α)
(5)日本人が国際世論と大きくズレているものの一つに、ナチスドイツと同盟を結んでいた過去が軽視されていることだ。日本人は東条=ヒトラーではないと考えているが、国際社会の基準では東条=ヒトラーであり、それを否定する意見は国内でしか通用しない。否定すればするほど“日本は過去の戦争を反省していない”と見なされてしまう。終戦の日(8/15)はメディアが戦争の話題一色になるけれど、日独伊三国同盟を結んだ9月27日にメディアがこの同盟を取り上げることは皆無だ。日米開戦の一年前に、ドイツはフランスを占領し、英国を空襲しており、日本はそのドイツと同盟を結んだことで英米との関係悪化が決定的となった。保守派は「石油禁輸など資源輸入を断たれて、仕方なく戦争をした」と主張するが、ナチスと同盟を結んだ事実が世界に与えた衝撃を考慮しなさすぎる。それゆえ、A級戦犯がナチスと並べ語られていることにピンと来ないのだ。
保守論客が好む「アジアで白人支配に抵抗し人種差別と戦った聖戦」というのも、人種差別と戦ったと言いながら、人種差別の代表格であるヒトラーと同盟している矛盾をスルーしている。人種差別に反対するのなら、ヒトラーに差別を止めさせるべきなのに、現実はヒトラーの顔色をうかがうだけだった(ユダヤ人を救った外交官・杉原千畝さんを外務省はクビにした)。そもそも、同じアジア人である中国人や朝鮮人を差別用語(チャンコロなど)で呼んだり、アジア解放を叫びながら台湾や朝鮮を支配下に置いたままだったり、言行不一致である。

(6)「指導者のみに敗戦の責任を押し付けてはいけない。日本人全体の連帯責任だ」という意見がある。戦後は「一億総懺悔(ざんげ)」という言葉も生まれた。----ちゃんと戦争反対を主張した政府関係者はいたが、みんな暗殺されたのだ。原敬、浜口雄幸、井上準之助、犬養毅、斉藤実、高橋是清と、総理3人、蔵相2人、内大臣1人を次々とテロで殺し、反戦運動をした市民十数万人を治安維持法違反で特高警察が逮捕・拷問しておいて“連帯責任”という言い草はおかしい。犯人は全部右翼活動家か軍関係者。言論の自由などなかった。軍内部の穏健派さえ急進派に殺されている。
保守論客は「メディアが戦争を煽った」という。好戦的な内容の方がよく売れるため、わざと戦争を煽るメディアもいたのは確かだ。だが、メディアは言論統制され、反戦を書けなかったことも知っておくべきだ。日中戦争の発端となった盧溝橋事件(1937)の翌月に「北支事変に関する一般安寧禁止標準」(内務省警保局)が出され、新聞は「国民の真意は戦争を恐怖し、または避けたいと感じていると書くことを禁止」「国民は政府の対外方針に不支持と書くな」「政府のとる対中政策について国論統一に支障をきたすような非難を禁じる」と言論の自由を奪われた。半年後の南京事件が報道されなかったのも統制下にあったから。さらに日米開戦2年前には内閣情報部が「新聞指導要領」(1939)を決めた。そこには「列国の干渉圧迫は断固として排撃するという世論の確立を目指すように」と、マスコミが戦争を煽るよう命令を受けていた。国民はマイナス情報を与えられず、マインドコントロールされて戦争に熱狂したのであり、“連帯責任”という言葉はあまりにも卑怯だ。

(7)これも学校の授業では教えないことだが、出征した日本兵の戦死者230万人のうち、約140万人が「餓死」している。実に死者の「6割」が戦死ではなく餓死。すべて補給を軽視したずさんな作戦計画によるものだ。安倍氏いわく「母を残し、愛する妻や子を残し、戦場で散った英霊のご冥福をお祈りし、そして、リーダーとして手を合わせる。このことは、世界共通のリーダーの姿勢ではないでしょうか」。この言葉は、いかにも正論に聞こえる。問題は、そこに「日本を守るために戦ってくれた」という“感謝”しかなく、国家が無謀な作戦で国民を死に至らしめたという「謝罪」の気持ちが見えないことだ。麻生副総理いわく「祖国のために尊い命を投げ出した人たちに対し、政府が最高の栄誉をもって敬することを禁じている国はない」。日本の大半の兵士は「尊い命を投げ出した」のではなく「死に追い込まれた」のだ。そうさせたのは安倍氏の祖父・岸信介たちA級戦犯である。

(8)「日本軍は降伏することなく次々と玉砕していった。英霊に感謝せよ」と保守右派はいう。東條英機が『戦陣訓』(1941)で「生きて虜囚の辱(はずかしめ)を受けず」と捕虜になることを禁じていたことに触れずに玉砕を美化することは、上層部の「作戦の失敗」を最前線の兵士の「大和魂」で覆い隠すものだ。ときに、東條英機は自身が陸軍大臣だった頃、靖国神社合祀の条件について「戦死者または戦傷死者など戦役勤務に直接起因して死亡したものに限る」と通達を出している。戦後、虜囚の辱を受けて刑死した東條は、自分が靖国に合祀されることは不本意ではなかろうか。英霊の尊い命と言うわりには降伏を許さず自決を強要したり、空陸海の特攻兵器を開発したり、兵士の命を軽んじていたのが軍上層部。多くの戦没者は、保身や名声欲から突撃命令を下すような上官と同じ場所に祀られたいだろうか。
※靖国神社には空襲で死んだ市民は入っていない。原爆投下で亡くなった方も。戦場で死んでも空襲で死んでも、同じように戦争で死んだことには変わりないのに、戦死者の遺族には累計50兆円の遺族年金が支払われる一方で、空襲被害者には何も賠償がない理不尽。
※太平洋戦争における商船乗組員(一般船員)の悲劇。国家総動員法によって商船乗組員は船ごと軍に接収され、輸送任務を強いられた。攻撃を受けて沈没した日本商船は約2500隻。戦死した船員6万人。民間人にもかかわらず死亡率は海軍19%の2倍以上の43%に達した。だが、彼らは靖国神社で祀られていない。

(9)A級戦犯を語るときに、いつも“開戦”の責任ばかり注目されるけど、当時は列強が植民地を奪い合っていたという時代背景もあり、個人的には“遅すぎる降伏=終戦の責任”を重視している。アジア太平洋戦争における日本人の民間人の犠牲者は50万人。その殆どの死者が、「1944年7月のサイパン陥落以降の死者」だ。サイパンを奪われて日本列島が長距離爆撃(空襲)の圏内に入ってしまった。もしサイパンを落とされた時点で降伏していたら、民間人50万人が死ぬことはなかった。サイパン陥落の時点で本土空襲は分かっていたし、だからこそ陥落の直後に東條内閣は総辞職した。そこが終戦の決定的タイミングだった。さらにいえば、その前月のマリアナ沖海戦で空母艦隊が壊滅した時に降伏していれば、サイパン守備隊の生命も、戦闘に巻き込まれたり自決した島民1万人の命も救われていた。
軍首脳はマリアナ沖海戦の完敗で、もう逆転はないことを悟っていたはず。日本兵の戦死者210万人についても「最後の1年半」で9割が死んでいる。実に9割!ポツダム宣言を当初の7月26日に受諾していれば、広島、長崎が焼かれることも、ソ連参戦による満州・樺太の悲劇も起きなかった。だが、国体護持のため、或いは戦犯として処罰されることに怯え、戦争指導者たちは無条件降伏になるのを避けるため、少しでも交渉が有利になる起死回生の一撃、最後の大勝利を期待して戦争を続行した。310万人の命を奪う戦争を続けた指導者と、殺された兵士を一緒に祀ることに納得できない。

(10)米国の「失望」について。2013年5月、訪米した安倍氏は米国人を前に「日本人が靖国神社を参拝するのは米国人がアーリントン墓地(軍人墓地)を参拝するのと同じ」と会見した。5カ月後、米国のケリー国務長官とヘーゲル国防長官は来日し、靖国ではなく無名戦没者を弔う千鳥ヶ淵戦没者墓苑に献花し、戦死者への追悼は靖国以外でも可能なことを示した(13年10月3日)。これだけ分かりやすいメッセージを無視されれば、脱力感から「失望」となるのも当然だろう。
靖国参拝に米国が「失望」を表明した際、安倍氏の側近・衛藤晟一(せいいち)首相補佐官はネットに「米国が失望したことに失望した」と書き込み、安倍氏に靖国参拝をけしかけた萩生田光一・総裁特別補佐が党本部の講演で「共和党政権の時代にこんな揚げ足を取ったことはない。オバマ大統領だから言っている」と、オバマ大統領を侮辱する発言をした。三原じゅん子議員も「共和党政権なら反応が違っていた」とツイート(実際は共和党議員からも靖国参拝を批判する声明が出ている)。
日本はナチスと同盟を結び、真珠湾を奇襲してアメリカとの戦争に突入したわけで、米政治家が靖国参拝を容認するはずがない。ワシントンには昨秋の時点で「中韓の態度はかたくなすぎる、これでは日本が気の毒だ」という認識が広がっていたのに、安倍氏が靖国参拝を強行したせいで「中韓の抗議は正しかった」と空気が変わった。尖閣諸島、竹島で対立し、少しでも国際世論を味方につけなばならない時に、最悪のタイミングだ。
※千鳥ヶ淵戦没者墓苑(35万柱以上を安置・無宗教)とアーリントンは国立だが、靖国は民間(私営)の一宗教法人。千鳥ヶ淵戦没者墓苑とアーリントンには本物の遺骨が収められているが、靖国に遺骨はない。そしてアーリントンには日本軍に殺された軍人が眠り、靖国には米兵を殺せと命じた人間が神様になっている。訪米して米国人相手に「靖国はアーリントン」と例えるなどデリカシーがなさすぎる。側近たちが事前に原稿を見ているはずなのに、全員が気付かないことに目眩がする。
   
安倍氏のフィクサー、衛藤晟一(えとうせいいち)首相補佐官(左)、萩生田(はぎうだ)光一総裁特別補佐(右)。
靖国参拝はこの2人が安倍氏に働きかけたと報道されている。秘密保護法の強行採決でもこの2人の名前が。
(つづく ラストです)
●4月20日…2013年末に朝日が行った20代の若者約2千人の世論調査の結果に衝撃を受けた。アジア・太平洋戦争を「侵略戦争ではなかった」と答えた20代は33%にのぼり、首相の靖国参拝に「60%が賛成」する一方で、靖国神社に戦争を指導した東条英機元首相らの戦犯も祀られていることを「知らない」と回答した20代が43%もいたからだ。あの戦争を侵略戦争と認識せず、戦争指導者が靖国に祀られていることを知らなければ、首相の靖国参拝に反対するわけないし、諸外国からの批判には「そんなことを言われる筋合いはない」と反発して当然だ。疎開経験のある親の世代と、今の若者を繋ぐ40代の日本人として、伝え聞いた戦争の実態の継承に失敗していることに責任を感じている。このサイトは若い読者も少なくないので、靖国参拝問題を10項目のトピックに整理し、膝を突き合わせるつもりで語りたい。

安倍氏が靖国参拝を強行したことについて、以前から政府要人の参拝に必ず抗議してきた中国・韓国に加えて、アメリカ、EU、ロシア、シンガポール、さらには親日国と思われてきた台湾やタイからも、抗議や懸念の声があがった。最大の同盟国である米政府が「失望(disappoint)した」(サキ国務省報道官)と表明したのは極めて異例なことだ。安倍氏は参拝について「日本のために尊い命を犠牲にされた英霊の冥福を祈り手を合わせた」「不戦の誓いをした」と正当性を強調し、保守系ブログには「どうして他国からそんなに非難されなければいけないのか」と反発する声が数多く書き込まれた。政治家の中にも「日本だけが悪かったわけじゃない。悪くなかったどころか、日本の植民地支配は素晴らしかった」と完全に開き直る議員までいる。本当に“世界の方が間違っている”のか。

(1)「日本人が英霊に手を合わせることの何がいけないのか」という反発は的外れだ。各国は日本人が戦死者の魂を弔うことを特に否定していない。中国や韓国でさえ、一般国民が戦死した親族のために靖国を訪れることを“当然の権利”として認めている。「日本の一般国民が自分の親類をしのんで参拝することに異議はない」(在日中国大使館・楊宇報道官/14年1月25日)。
中国や韓国が怒っているのは、靖国神社に戦争指導者が祀られているという、その一点に尽きる。千鳥ケ淵戦没者墓苑=無名戦士の墓に天皇や首相が参拝することに、一度も苦情を言ったことはない。日本が他国に侵略戦争を仕掛けなければ、軍人を祀っても誰も非難しない。

(2)日本軍に多くの国民を殺害され、最も被害を受けた中国は、終戦後、日本への憎しみを克服して未来へ歩き出すため、「日本人民と中国人民はともに日本の軍国主義の被害者である」として、「日本軍国主義」と「日本人民」を分けることで、気持ちに“折り合い”をつけてきた…日本人を恨まなくて済むように(日本国民が軍を煽った面には目をつぶってくれた)。そして日中国交回復(日中平和友好条約)に際し、戦争賠償金を要求する権利さえも放棄した(代わりに日本はODA等の経済援助を行ったが、ODA事業を日本企業が受注する“ひも付き援助”が多く、賠償金とイコールではない)。「日本人も日本の軍国主義の被害者であり、現代の世代の人たちは靖国神社にまつられている戦犯の行為に責任はない」(崔天凱駐米大使/14年1月10日)。

(3)中国政府は自国民に「日本人民も軍国主義の被害者」と納得させてきたため、首相が戦争指導者を神として祀る施設に行き参拝すれば、“裏切られた”となる。日本の保守論客が言うように“中国が反日国家”であれば、もっと早い段階(終戦直後)から国家をまとめるために反日感情を政治利用していたはずだが、中国政府は1980年代までその道を選ばなかった。南京に抗日記念館(南京大虐殺紀念館)が開館したのは戦後40年も経った1985年であり、これは同年に中曽根首相が歴代首相で初めて8/15に靖国を公式参拝するなど、日本が右傾化を強めたことへのカウンター的意味合いが強い。
※天安門事件以降は、愛国教育で露骨に反日感情を刺激して中国政府への不満をそらしている。日本の極右政治家による「日本の戦争は侵略ではない」「南京事件はなかった」などの発言を中国政府に利用されている。
※『中国・南京事件を“国家哀悼日”に=全人代で審議、採択へ』(14年2月25日)。昨年12月の靖国参拝や、安倍氏の盟友でNHK経営委員の百田尚樹氏が「南京事件はなかった」と発言したことに怒った中国政府は、1937年に南京事件が発生した12月13日を「国家哀悼日」に定めることを決定。さらに南京市当局は事件に関する当時の史料をユネスコ世界記憶遺産に申請するという。安倍氏やその取り巻きの無思慮な言動が、国家レベルで関係を悪化させていく。
※韓国については、靖国参拝が「対日強行派」を勢いづかせ、内政がうまくいっていない朴政権にとって、国内の混乱から目をそらすための助け舟になっている。
※「安倍は友人やオーストラリアのような同盟国が尖閣問題で彼を支持しにくくなる状況を作っている」(豪・オーストラリアン紙)/「日本はバンカーに入って他国に呪いをかけており、この呪いは日本に跳ね返っている」(独・フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙)/「日本は中国が非常に高い購買力のある市場であることを忘れてはいけない。愛国心の為にそんな市場を見過ごすのは愚かで、完全に無知」(タイ・バンコクポスト紙)/「日本の軍国主義復活という亡霊を自らの軍事力拡張の口実に使ってきた中国指導部にとって、安倍首相の靖国参拝は贈り物になった」(米ウォール・ストリート・ジャーナル紙)/「安倍首相は修正主義者的な歴史解釈で悪名高い人物。歴史に直面できない無能者。靖国参拝は自身の国際的立場と日本の安全保障を弱体化させる恐れが強い挑発行為だ」(米ワシントン・ポスト紙)

(4)終戦時、日本の侵略を受けた国は、投降した日本兵や居留日本人を母国に返し、日本の独立を承認した。日本軍が南京その他では投降した中国人を殺害したにもかかわらずだ。肉親を殺害された被害者が、加害者を赦し、未来に目を向けるためには、加害者による心からの謝罪が必要だ。ところが、日本の一部政治家は「いつまで謝罪しなければいけないのだ」と公言。そして、日本のトップである安倍首相が、2013年4月24日に国会という公式の場所で「(日本の過去の戦争について)侵略の定義は学会的にも、国際的にも定まっていない。国と国の関係でどちらから見るかで違う」と侵略を否定し、「(閣僚の靖国参拝を中韓から抗議されて)わが閣僚はどんな脅かしにも屈しない。その自由は確保している。当然だろう」と言い放ったのである。被害国からの抗議を「脅し」と言い換えるなど失礼極まりなく、日本人として本当に恥じ入るし、被害各国に申し訳なく思う。日本が中国におこなった軍事行動を侵略ではないと主張している国際的権威のある学会があるなら、是非その学会の名前を言って欲しい。こんな国内でしか通用しない歴史認識では、「不戦の誓い」という安倍氏の参拝目的は、たとえ(諸外国の人々もまつる)鎮霊社にもお参りしようが、何の説得力も持たない。
(つづく)
●4月19日…ジョジョアニメ、SC第3話感想。会話中心で戦闘シーンがない回なのに、30分がアッという間。物語として面白い。アニメで見るジョジョは原作とは違う面白さがあっていい。カラーで見るとホリーさんの背中のスタンドがよく目立ち、“こりゃあ早く対処しないとヤバイ”と実感できる。そして、キャラが動くことで日常生活の何気ない動き、たとえば背の高い承太郎が部屋の仕切りに頭をぶつけないよう屈みながら移動する演出などを通して、キャラクターの存在感を一層強く感じる。追加シーンの書庫は違和感がないどころか、たった一コマで名前が判明するくだりを補完している。炎の使い方も良い。エジプトでのディオの触手は実に不気味で、逃げ出すアヴドゥルに納得。ジョセフの波紋疾走シーンは2部アニメから見ている新規ファンの人は嬉しかったんじゃないかな。ゴゴゴゴゴの演出がウケた(笑)。
そしてED!映像のクオリティの高さに息を呑んだし、まさかバングルスの『エジプシャン』をチョイスするとは!ジョジョ第1部の連載が始まった1987年の年間ビルボード洋楽ヒットチャート1位の楽曲!イエスの“ラウンドアバウト”のような格好良さはないけれど、「オエーヨーエーヨー」は中毒性のあるメロディーライン。歌の冒頭の訳は「♪(エジプトの)お墓に描かれた全ての古い絵にはサンドダンスをしてる人達の様子が描かれてる」で、墓マイラー的にもなんか嬉しい。YouTubeにはバングルスが実際に歌っている『Walk Like An Egyptian』(3分19秒)がアップされている。ちなみに僕の世代はバングルスといえば大ヒットした『エターナル・フレーム』(4分)。

//本日の京都巡礼に参加された方、お疲れ様でした!山を登ったので、足を揉みほぐし、ゆっくり休んで下さいませ!次回は7月下旬に過去の米国巡礼エピソードをまとめた「全米巡礼スライドSHOW@2周分」をやる予定です。M・ジャクソン、E・プレスリー、J・ディーン、M・モンロー、キラ星のごとく輝くハリウッド・スターやミュージシャンたち。そして知の巨人であるヘミングウェイやキング牧師。リンカーン、ケネディなど著名大統領を含む約300人の米国の偉人のお墓に、感謝の言葉を伝えるために大巡礼!1周目はローカルバスで、2周目はレンタカーを駆使して大地を疾走。グランド・キャニオン、ナイアガラ、イエローストーンなど、絶景を挟みながらのロードムービー風スライド上映会です。

//24日にオバマ大統領が訪日する。それに間に合わせるためか、連日のようにTPP交渉の話題。時間がないからといって、問題が満載した状態で、平成の不平等条約をくれぐれも結ばないように。米や牛肉といった食料の関税率だけが問題ではない。国内法よりもグローバル企業を保護する法が優先するなど、理不尽な訴訟攻撃をされないよう、どんな対策をとるのかまだ聞いてない。
●4月18日…高知県香美市に漫画家やなせたかし先生の墓所が完成し、ファンが次々と墓参しているとのこと。ニュース先の画像を見ると、アンパンマンとバイキンマンの石像がお墓の左右に立っている。敵役のバイキンマンも大切にしているところが、優しいやなせ先生らしい。

//「魂は、置いてゆく」。シーザーVSワムウ戦が収められたジョジョニウム6巻のこの帯、いいなぁ。

//明日の京都は雨じゃない模様。良かった。配布用の資料も間に合った。幕末の志士70人分の人生をまとめた。参加者の方、渾身の解説をお楽しみに!

//中南米文学を代表するコロンビアのノーベル賞作家ガルシア・マルケス氏が死去との速報。享年87。

//16日に起きた韓国の客船沈没事故。船体が深海にあるのではなく、浅いところにあっても救助はこうも難しいものなのか。船体が海上にあった時点で、皆が救命胴衣をつけて海に飛び込んでいたら、海面に浮いているところを助けてもらえたのに…。朝9時で足下も見えていたわけで…。多くの若い命が助かったはず。無念。船の前方が浮いているのは船内に空気だまりがあるから。生存者がいる可能性が高い。とはいえ、真っ暗闇で体温も奪われ食料もないという極めて過酷な状況。急がねば。
●4月17日…歴史ファンの方に3点お聞きしたいことが!
(1)文久3年(1863)1月21日に長州藩・尊皇攘夷派の勝木又三、楢崎仲輔、松浦富三郎、中谷彪次郎(なかや ひょうじろう)らが、同藩佐幕派の香川助蔵(22)を暗殺し、3月7日に全員が京都河原町の長州藩邸で自刃した事件がありました。このまだ若い「香川助蔵」なる人物が、果たして4人が命をかけるほどの大物なのか、そしてなにゆえここまで尊皇攘夷派から反発をかったのか、自分なりに調べたのですがまったく分かりませんでした。1人を暗殺するために4人も自刃しており、何か情報があれば教えて下さいませ!(井伊大老クラスなら命をかけるのも分かるけど…)
〔わかったこと〕文久3年1月の時点では、まだ8月18日の政変前だから、長州は幕府に遠慮があった。それゆえ佐幕派の香川を暗殺した4人を自刃させた。香川助蔵の人間像は分からず。
(2)慶応2年(1866)9月2日、水戸藩を脱藩して京都の本圀寺警衛(尊王攘夷派)に身を投じていた豊田香窓(とよだ こうそう)が、なぜ同じ水戸藩の攘夷派から暗殺されたのか理由をご存知の方、教えて下さいませ!
〔わかったこと〕豊田香窓は尊攘派の本圀寺勢に加わったのに、『変通論』を三条実美の父実万に提出しており、そこに“時局に臨機応変に対応すべし”と開国に肯定的と解釈できることを書いたため裏切り者扱いにされたのかも。
(3)
元治元年(1864)7月19日の「禁門の変(蛤御門の変)」では、負傷した長州兵が当日夜に大阪桜宮の淀川舟中で、僕が調べただけでも桂小五郎の養子・桂勝三郎(享年17)、出羽孫四郎(享年20)、今津卯三郎(享年20)、佐方熊三郎(享年20)、佐分利徳三郎(享年21)、高橋与三(享年24)、 和智金熊(享年24)、山田千吉(享年25)、田中誠輔(享年35)など多数が自決しています。しかしこの凄絶な悲劇についての資料が少なく(ドラマでも見た記憶なし)、詳細が分かりません。深手を負い、そのまま死んでは敵に殺されたことになるので、自らの手で生を終わらせる…ということは分かるのですが、負傷したとはいえ京都から大阪までたどり着ける傷であり、既に安全な船内にいるのに…。船の大きさ、船内の様子、自決者の人数など、この淀川上の長州藩について何か情報をご存知の方、教えて下さいませ!
〔わかったこと〕福原越後勢は追撃を受けており、追っ手がかなり近くまで迫っていた?でも桜宮で攻防戦があったとする記録にはまだ出合ってない。
※こちらにメールを頂けると助かります。m(_ _)m
●4月15日…16日19時半からのNHK『クローズアップ現代』、イラク戦争と日本の関わりについて、新資料公開とのこと。政権ベッタリと叩かれている今のNHKがどこまで斬り込めるか注視。
→イラクに派遣された自衛官について、10年間で28人の隊員が自殺したことが報道された。遺族の証言では、明らかにPTSDによるものと見られるケースが。この件については当日記でも以前に触れたことがあるけど、NHKがゴールデンタイムに伝えたことは大きい。

●4月14日…優れた報道に贈られる米国のピュリツァー賞が本日発表され、米紙ワシントン・ポストと、英紙ガーディアンが受賞!受賞理由は、両社がCIAのエドワード・スノーデン元職員から提供された文書を元に、米国家安全保障局(NSA)による市民の盗聴、メールの盗み見など、情報収集活動の実態を告発してきたこと。スノーデン元職員いわく「(ピュリツァー賞決定は)個人の良心だけでは変えられないことでも、自由な報道機関が存在することで変えられることを想起させてくれる」。素晴らしい!

●4月13日…細川護熙&小泉純一郎の両元首相が脱原発で再タッグ。社団法人「自然エネルギー推進会議」を設立し、活動方針を(1)原発ゼロ・再生可能エネルギーの普及促進(2)原発再稼働反対(3)原発輸出反対、と規定。秋の福島県知事選や来春の統一地方選などで脱原発候補の支援も検討するとのこと。発起人に梅原猛、市川猿之助、瀬戸内寂聴、赤川次郎氏ら13人、賛同人に吉永小百合さんら数十人が加わる。両元首相は都知事選敗北後、目立った動きはなかったけど、再び戦いを始める模様。「原発輸出反対」が入っているところに本気を感じた。

//グハーッ!週末のNHK文化教室の準備でテンテコ舞い。17日くらいまで資料制作にかかりっきりになりそう。有名無名の志士70余人の生涯をまとめた特製テキスト。書いてるうちに憑依しかけ、気分は完全に幕末モード。※定員まで残り2名。
●4月12日…ジョジョ3部アニメ、超絶クオリティというか、荒木先生の絵がそのまま動いていることに感嘆!なんちゅう作画力。オラオラ・ラッシュに突入する前に、開いた右手の指をバスバスバスとたたんで拳にする演出にシビレた。花京院戦でさえオラオラはあの迫力、スティーリーダン戦は凄まじいことになりそう。
第一部&二部のジョジョはカットされたエピソードもあったのに、この第3部はまさかの追加シーンつき。茶室でジョセフがインスタントコーヒーを茶碗に入れたのは笑った。こういうキャラのイメージを壊さないオリジナルシーンなら、アニメ独自の要素として受け入れられる。でも、前回のあらすじに2分も使うのはダレるしやめた方がいい。ホリィさんが松田聖子の鼻歌を歌っていたのはホリィ=聖子繋がりっすね(笑)。
ネットでは「トーハンから“4クール”と発表された」と噂になってるけど、自分の目で確認しておらずウラがとれない。本当に4クールだったらいいな。
新しいOP(1分半)、野宿のカットがグッときた。楽曲は第一部OPのインパクトが強すぎて普通に聴こえるけど、最後に「スタンド!」って叫んでるし、皆で歌ったら盛り上がるかも。
…っていうか!なぜゆえ歌詞の字幕をつけないのか。字幕を出せば視聴者の記憶に残るし、一緒に歌えるのに!これ、第一部のときからずっと訴えてるんだけど、いっこうに歌詞は出ないまま。もったいないなぁ。あと、EDはビートルズのゲットバックを期待してたけど違った…。背景イラストもなし。本当にあれで決定したのかな?
※OP後半、空からタロットカードが降ってくるシーンは、エジプト9栄神が入っていない。間違いなく途中で新しいものに変わると思われ!

OP曲より。旅の何気ないシーンがいい! リサリサ、ジョージ2世、エリナ、ジョナサン!
●4月11日…本日、安倍内閣は民主党政権が掲げた「原発ゼロ」方針と決別し、再稼働を進めることを明記したエネルギー基本計画を閣議決定した。「核のゴミ」をどうするか解決策がないまま、原発を将来にわたり活用し続ける姿勢を宣言。安倍氏は正気とは思えない。しかも許しがたいのは、2月に決定した原案の序文にあった、「政府および原子力事業者は、いわゆる『安全神話』に陥り」という文章や、過酷事故に対する「深い反省を一時たりとも放念してはならない」などの文言を“削除”していたことだ。自分たちが安全神話を流していたことを覆い隠し、“反省を忘れてはならない”という言葉をカットするような連中に、僕らは原発を推進させていいのか。ハード面もソフト面もダブルで危険極まりない。
※原発事故で住民の避難が続く市町村は一様に怒りの声。自民内部からも異議。
伊沢史朗双葉町長「原発事故について本当に反省しているならば(序文から)削るべきではない」。
松本允秀葛尾村長「序文に盛り込むのが当然だ」。
渡辺利綱大熊町長「われわれが苦しんでいることを政府はどう考えているのか」
宮本皓一富岡町長「避難者を逆なでするような対応はしないでほしい」


「原発は発電コストが安い」と推進派が発言する度に、「原発にかかるコストの大半は、あなたが死んだ遥か後に発生する。核ゴミが無害になるまで10万年。今のあなたはそれを払わなくて済むというだけの話だ」とツッコミたくなる。燃料のウランはあと数十年で枯渇するため、今の赤ちゃんが生きてるうちに、世界中の原子力発電所は停止し、何も電気を生まない、膨大な管理費を食い潰すだけの施設になる(日本の場合、停止中の原発維持費に年間1.6兆円かかっている)。
原発事故前であれば、電力会社と経産省が一丸となって安全神話を流したから、国会議員ですら騙されてしまったのはある部分仕方なかった。でも、今も原発を推進している政治家は、自分さえ良ければ子孫がどんなに困っても構わないという外道、卑劣漢であるとハッキリ言っておく。
多くの科学者が、直下型の地震が来たら配管がズレて放射性物質が漏れる可能性があると警告している。原子炉格納容器をどんなに頑丈に作っても、そこから四方に伸びる細いパイプは強度に限界があるんだ。また日本の原発は建設時に安全性よりコストカットを優先したため、メルトダウンした燃料棒を受け止めるコアキャッチャーがなく(欧州の原発にはある)、地下水まで汚染され取り出すこともできない。何より地震の多い日本列島には10万年も使用済み核燃料を安全に保管できる場所も技術もない。

昨日は昨日で、高速増殖炉原型炉もんじゅの点検書類に100カ所以上も不正が見つかり、あまりにずさんな管理体制が「組織が崩壊している」と糾弾された。“もんじゅ”の不正事件は何度目かカウントできないほど繰り返されている。ちなみに運転していない“もんじゅ”の維持費は1日5500万円

/安倍氏が血道を上げて原発輸出のターゲットにしているトルコ。だがトルコは何度も巨大地震に襲われている地震大国だ。トルコ国民の多くは反原発だが、強権政治のもと民意が反映されない。2兆円が動く巨大プロジェクト。たまりかねたトルコの人々は日本の国会議員たちに以下の手紙を送った。トルコはイスラムの中でも親日感情がとても高い国。ごく一部の日本人の悪行で、日本全体が悪い印象を持たれるのは真っ平だ。

〔トルコ反原発同盟が日本の国会議員に当てた手紙/抜粋〕
→トルコは日本のような地震国でありながら、日本のような地震対策がありません。また、日本とは文化が異なり、リスク管理の態度も違います。これらの諸要因は、トルコで原発を運転するリスクを非常に高くしています。
 私たちは、日本国国会議員の皆様にトルコとの原子力協定を撤回することを要請し、以下に理由を説明します。
トルコは民主主義社会ではなく、現政府により独裁主義的支配が進んでいます。持続可能なエネルギー政策を考慮せず、国民と議会の声を無視し、一方的に原子力を推進する政府の行動は、公正発展党(AKP)による民意無視の政治手法を体現するものです。
トルコ国民の多数は、原発・核兵器に反対しています。IPSOSが2011年4月に実施した「福島原発事故に対する世界市民の反応」調査によると、80%のトルコ国民が原子力反対を表明しています。
 しかし、トルコ国民とNGOは、政府に働きかけるための民主主義的チャンネルを持っていません。ジャーナリスト保護委員会の調査によると、ジャーナリストが投獄される確率が世界で一番高いのは、2013年より2年連続でトルコとなっています。(イランや中国よりも投獄の確率が高いということです。)
 エルドアン首相は、「権力分立は障害でしかない」という趣旨の発言もしており、彼の専制的指導のもと、公正発展党は政策決定を独断的に進めています。原発に関する協定交渉が素早く進んだのも、専門家や科学者の意見を十分に聞かずに政府が意思決定をしたことが理由です。
 政府が国民の反対意見に耳を傾けることはありえません。反対意見を表明する国民は、政府に「国賊」と呼ばれ警察により排除されます。また、警察による不必要な暴力行為はエスカレートしてます。
 2013年6月にゲジ公園近辺で行われたデモンストレーションに警察が介入した際には、3000人以上が逮捕、8000人以上が障害の残る重傷、そのうちの一人の10代の少年はいまだ意識不明、12人が視力を失い、11人が命を落としました。これがトルコの「民主主義」の現実なのです。
 長期的な視点に立ち、トルコとの原子力協定批准を拒否することは、人々の健康を優先した英断として将来評価されることでしょう。美しい地球、民主主義、平和を実現するために、私たちとともに行動してくださることをここに請願します。(全文
●4月10日…ビッグイシューのインタビュー。あの坂本龍一さんでさえ、立ちすくんでいる日本のこの状況。「12年末までは震災復興や原発の問題を言っていればよかったけど、もうこの国は大きく旋回して、変わってしまった。脱原発どころか、改憲、徴兵制と矢継ぎ早にやってくる中で、どうすればいいのか。これは、私たちの手に負えるものなのか……」
安倍政権の高い支持率に気持ちが折れそうになっても、スタミナが切れないよう頑張るしかないんだよね…。坂本さんは“野党不在である以上、自民党に変化を期待するしかない”と続ける。
「そもそも福島県は、あの自民党の福島県連さえ脱原発なんですよ。県議会も全廃炉だと言っている。こんなに強い味方はないのに、どうして一緒にやろうとしないのか。今の野党不在のこの日本で政治を変えるには、もう自民党に変わってもらうほかないんです。だとしたら、福島県から自民党を切り崩していけばいい」
ほんと、リベラルも戦い方を変えていかねば。

//今月19日(土)に京都で開催するNHK文化教室墓巡礼・幕末維新編まで10日をきりました!目下、当日に配布するための入魂の資料を作成中。無名の志士にも光を当てます。定員まであと4名、良い季節ですし迷われている方は是非!(公式WEBには“約20人に墓参”となっていますが、時間が許せば50人はいきたい)

//番組予算の少ないテレビ東京が、アート番組『美の巨人たち』を10年以上続けたり、教育番組『137億年の物語』、幼児の知的好奇心を刺激する『しまじろうのわお!』をオンエアしたり、池上彰さんが無双状態になる選挙特番を企画することに敬意を表したい。
●4月9日…メディアは小保方さんに向ける情熱の100分の1でも良いから、武器輸出三原則撤廃の報道に回して欲しい…。今日のNHK『クローズアップ現代』を見て相変わらずの政府広報=大本営ぶりにムカムカ。NHKはこの武器輸出三原則撤廃を伝える際、必ず枕詞に「“特定の条件を満たせば武器輸出が可能になる”新しい防衛装備移転三原則は…」とつけている。言葉のトリックで視聴者は「特定の条件があるから無制限じゃないんだな」って思うだろう。でも実際は4/6の日記(独立ページにアップ完了)に書いたように、2月にパレスチナを空爆したイスラエルにも、泥沼の内戦を続けているシリアにも輸出可能な、ズブズブの“特定条件”であり。制限などないに等しい。日本が半世紀ぶりに「死の商人」の仲間入りをするという大事件なのに、日本社会では多くの人に認知されていないのがもどかしい。

//集団的自衛権の行使容認(日本が直接攻撃されなくても自衛隊が他国を攻撃可能)を、安倍政権が改憲はハードルが高いため“解釈”で認めようとしていることについて、昨夜、反対派の市民約5000人が国会周辺をデモ。スピーチに立った作家の大江健三郎氏いわく「犠牲によって出来上がり、67年間守り抜いてきた精神を、民主主義的ではない方法でぶっ壊そうとしている」
この“憲法解釈”については自民内部やOBからも異論が出ている。以下は8日の毎日夕刊から要約(毎日は春からバックナンバーが会員ページになり使いにくくなった…。朝日も前半しか読めない。一方、宿敵の産経は全部読める上、記事が長期にわたって削除されない。こんなだから情報戦でもリベラルは負けるのだ)。

・自民の村上誠一郎元行革担当相(東大法学部出身)が党本部の勉強会“安全保障法制整備推進本部”(本部長・石破茂幹事長)の初会合(議員約160人が参加)を欠席した理由をこう答えた。「最初から『行使容認』の八百長会合に何の意味があるんだよ」。勉強会で講師を務めたのは憲法解釈の変更に前向な高村正彦副総裁。会合では高村氏の発言への賛意が相次いだ。村上氏は安倍氏が目指す憲法解釈変更を「政権が代わるたびに解釈が変われば憲法は空文化し、法治国家として成り立たない」と批判。「勉強会とうたいながら、なぜ解釈変更バンザイの高村氏を講師にするのか。憲法解釈を考えるなら“歴代の内閣法制局長官”を呼ぶべきで、そのうえで皆で考えよう、というのなら俺も出るさ。何より『こんな勉強会はおかしい』と出席者から声が上がらないのが一番おかしいよ」「(他の議員について)声を上げにくい事情は分かる。若手や中堅は選挙区に十分な地盤がないし、カネだって昔は派閥に頼れたが政治資金のハードルが上がって、今じゃ党執行部が握っている。だけど良心を失ったら政治家はおしまいだろ。彼らに『決起』を促すつもりさ」。
別リンク「村上元行革相が首相批判“ナチスと同じ愚”」から。解釈変更した上で自衛隊法などを改正するとの安倍政権の方針は「下位の法律によって上位の憲法の解釈を変えるのは絶対にやってはいけない『禁じ手』だ」と非難し、違憲訴訟が続発すると警告した。「政治家が守らなければいけない三権分立や立憲主義の基本を無視し、壊す危険性がある」と非難。(厳密には、ヒトラーは憲法自体は触らず、無視できる法律を作った)
・自民ハト派の牙城「宏池会」(岸田派)は、かつて最大派閥だったこともある。今や衆参合わせて議員40人余りと最盛期の半分以下。最長老の丹羽雄哉元厚相「ハト派が衰退したというより、タカ派的な勇ましいことを言った方が迫力あるし、注目されるのでしょう。好戦的なものを求める雰囲気が国内の一部にありますから」「仮に集団的自衛権を少しだけ認めるにしてもより一層、周辺諸国と仲良くする外交努力が欠かせない。なのに歴史の針を戻し、外交を危うくする人が首相周辺にいる(衛藤晟一首相補佐官ら)。戦前回帰的なイケイケドンドンの雰囲気を感じてしまって。最近の風潮はとても心配です」。
・自民OBの玉沢徳一郎元防衛庁長官は、かつてイラクに派遣される自衛隊出発式で「皇国の興廃この一戦にあり」と叫び物議を醸した自民きってのタカ派。その玉沢氏がこう指摘する。「憲法解釈は権力者が変えるべきものじゃない。そもそも成文憲法に書いてある以上のことをやるのは独裁国家と同じ」「かつて日本が外国で何をしたか、外国からどういう目で見られているのか、戦争を知らない安倍首相周辺は分かっているのか。戦前を美化するような発言が首相周辺からポンポン出てくるようじゃ危なくて改憲なんかさせられないし、ましてや集団的自衛権行使なんかとんでもないよ」「(戦後生まれの安倍氏と違って)俺は戦争を知っている。ここが違うんだ」。

//大阪の桜はそろそろ終わり。良い桜だった。毎年必ず、桜を通して生と死に触れるのは大事なこと。葉桜を見ると、いつも茨木のり子さんの詩「さくら」を思い出す。

〔さくら〕茨木のり子

ことしも生きて
さくらを見ています
ひとは生涯に
何回ぐらいさくらをみるのかしら
ものごころつくのが十歳ぐらいなら
どんなに多くても七十回ぐらい
三十回 四十回のひともざら
なんという少なさだろう
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞(かすみ)立つせいでしょう
あでやかとも妖しとも不気味とも
捉えかねる花のいろ
さくらふぶきの下を ふららと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と

最後の2行に圧倒される。生まれる前の時間の永遠、そして死後の時間の永遠を思うと、確かに死が“常態”であり、生きてる今は特殊状況下にある。それを「いとしき蜃気楼」という言葉で表現するとは…凄すぎデス。(茨木のり子さんコーナー
●4月8日…5月2日(金)19時から大阪道頓堀で『ジョジョの奇妙なお笑いライブPART4〜ダイヤモンドはすべらない〜』が開催決定!ジョジョをこよなく愛する若手芸人さんが多数出演し、チケットはいつもSOLD OUT。ジョジョコント、ジョジョ漫才、ジョジョ大喜利、ジョジョあるある、最初から最後まで爆笑ジョジョネタの嵐。第3部アニメの放映がスタートし、ジョジョ界隈はお祭りムード。必ず観に行きます!

//僕が中学生の頃、角川アニメ『幻魔大戦』(1983)が公開された。ローズマリー・バトラーが歌う主題歌『光の天使』はオール英語ゆえ、今日までまともに歌詞を聞いていなかった。YouTubeで日本語字幕付きのムービー(3分54秒)を視聴し、歌詞の素晴らしさに感嘆。こんな内容だったのか!冒頭の「今こそ私たち皆で夢を信じてやり直すとき」でいきなり鷲づかみ。キース・エマーソンの美しいメロディーラインと相まってすっかり激ハマリ!

//今日ニュースで伝えられた「坂本龍馬が暗殺される直前の手紙の草稿発見」には心底驚いた。研究者の間でも存在が知られていなかった龍馬真筆の手紙。保存状態も良く、龍馬ファンは狂喜乱舞。手紙の相手は土佐藩重臣の後藤象二郎。『龍馬伝』では馴染みの、あの“後藤さま”だ。龍馬はその文面で、新政府で財務担当の最適者は、福井藩の財政を立て直した「三岡八郎(後の由利公正/ゆり きみまさ)しかいない」と力説している。龍馬の新政府にかける熱い思いが伝わってくる。この手紙、30年以上前に骨董屋にて1000円で購入したという。遠い昔に他界した歴史上の人物は、その存在を身近に感じることが難しいけれど、今回のように未知の新しい手紙が見つかると、故人の口から直接言葉を聞いているようで、胸に熱いものがこみ上げてくる。(NHKに詳細

  新たに発見された龍馬の手紙。筆跡から真筆確定!
●4月7日…人の一生は短い。でも、芸術家のおかげで生涯に何度も感動を体験でき、生の喜びを感じることが出来る。僕は芸術家を心からリスペクトしている。それだけに、今年2月に東京都美術館が展示中の作品について、“政治的”という理由で作家に手直しを強要したことに絶句した(従わねば作品撤去と通告)。
美術館側が問題にしたのは「現代日本彫刻作家連盟」代表の造形作家・中垣克久さん(70)の作品「時代(とき)の肖像−絶滅危惧種」。竹を直径約2メートル、高さ1.5メートルのドーム状に組み上げ、星条旗や日の丸をあしらい、秘密保護法の新聞の切り抜きや、「憲法九条を守り、靖国神社参拝の愚を認め、現政権の右傾化を阻止」などと書いた紙を貼り付けたものだ。
70歳の表現者が、安倍氏の強権政治に民主主義の危機を感じ“絶滅危惧種”と名付けた本作。作家にとっては貼り紙を含めて完成作品だ。
いろんな意見を人々が持っているのが健全かつ成熟した民主国家であり、誰もが同じ意見の国なんて独裁者による洗脳国家だ。日本は憲法で心の自由が保障された近代市民国家のはず。芸術家にとって表現の自由は、それがなくては活動できない、最も大切なもの。自身の存在意義にかかわる死活問題。市民にとっては、最初に弾圧される表現者を守ることが、後々、自分自身を守ることに繋がっていく。

今回の東京都美術館の圧力騒動をより深刻にしているのは、美術館が右翼から具体的な脅迫を受けたのではなく、美術館側の“自主規制”によるものということだ。同美術館の小室副館長いわく「こういう考えを美術館として認めるのか、とクレームがつくことが心配だった」。政権や右翼が介入しなくても、国民が萎縮効果により自発的に黙ってくれる。まさに今の時代を象徴している。
クレームがついてもいいじゃないか。芸術とはそういうものだ。昔から、様々な芸術家が絵筆や音楽を武器に権力に抵抗してきた(ピカソ『ゲルニカ』、ベートーヴェン『第九』、ボブ・ディラン『戦争の親玉』など)。むしろ、圧力団体の抗議に対して、身体を張って作家を守るのが美術館の役目じゃないのか。

中垣氏は「長年の創作活動で初めて。自分の作品を改変するのは、身を切るようにつらいことだ。あまりに暴力的な物言いで驚いている」と語る。さぞかし無念だったろう。…それにしても、なぜ日本の三大美術団体、「日展」「院展」「二科展」の大御所会員は、同じ芸術家仲間を守るために立ち上がらなかったのか。芸術家から表現の自由を奪うことは極刑の宣告に等しいと分かっているはずなのに…。権威ある人々が沈黙し、中垣氏をある意味において見殺しにした現実を、僕は文芸研究家の端くれとして哀嘆すると共に、恐怖と危機感を覚える。自分の作品にメッセージを込めて咎められるなど、まるで戦前じゃないか。二度とこのような前例を作ってはいけない。
(参考記事:東京新聞2014年2月19日朝刊)








中垣克久さんの作品「時代(とき)の肖像−絶滅危惧種」。
「日本病気中」という文字が見え、鬼気迫るものがる。
ドームの中には星条旗があるといい、これは独立国で
ありながらアメリカの言うがままになっている現状への
皮肉だろう。
4月6日…子どもの頃から当たり前にあったものが、こうも簡単に変わってしまうものなのか。僕が生まれた年、1967年に政府は“共産圏や紛争当事国には武器を輸出しない”などの『武器輸出三原則』を決め、さらに1976年に三木内閣が内容を強化して「すべての国への武器輸出を慎む」と宣言、日本は事実上の全面的な武器輸出禁止に踏み切った。僕の知る限り、武器輸出禁止を掲げている国家は日本だけ。他の主要先進国、特に米英仏中露という国連安保理の常任理事国は、「死の商人」となってアフリカや中東に武器を売っていたのに、日本は武器輸出で利益をあげることなく世界トップクラスの経済大国となった。それが僕には誇らしかった。
ところが安倍政権は、約半世紀も日本が平和外交の要として誇ってきた『武器輸出三原則』を、4月1日に「撤廃する」と閣議決定したのだ。約50年ぶりの対外政策の一大変更であり、本来であれば「日本は死の商人になるのか、ならいのか」と、国民投票にかけるべき重要な方針転換だ。
安倍政権は「無制限な武器輸出解禁ではない。紛争当事国には輸出しない」と言うものの、「紛争当事国」の定義については「武力攻撃が発生し、国連安保理が武器禁輸措置をとっている国」としている。この“国連安保理による武器禁輸措置”が大問題。イスラエルはアメリカと、シリアはロシアと仲が良いため、武器禁輸措置が発動されていない。第二次世界大戦後に、安倍政権の定義に当てはまるのは、湾岸戦争時のイラクと朝鮮戦争時の北朝鮮だけになる。新たな『防衛装備移転三原則』では、イスラエルにもシリアにもロシアにも武器輸出は可能だ。「歯止め」なんてないに等しい
そもそも、紛争当事国は戦争が始まってから武器を手に入れるわけじゃない。武器を充分に揃えてから戦争を起こすんだ。日本製の武器を大量に売った先が、将来的にそれをどう使うかなんて分からない。日本製の武器で虐殺事件が起きた時に、現内閣の政治家は責任を取れるのか。

原発再稼働や秘密保護法の際は、反対派が国会を包囲したりデモをぶつけたけれど、武器輸出解禁にはほとんどアクションがない。かく言う僕自身も、署名運動を始めることもなく、この日記に思いを書き綴っているだけで…。なんというか、50年近くも国策として守ってきたことが、まったくと言っていいほど国民的議論にもならず、こんなに簡単に安倍氏の方針で変更されたことが、にわかに信じられないんだ。驚きが大きすぎて固まっている感じ。
ハイテク兵器は他国と共同開発した方が効率が良いとか、武器は大量に生産した方が単価が安くつくとか、そんなことは百も承知の上で、歴代内閣は東西冷戦真っ只中の80年代でさえ、武器輸出に走らなかった。いかなる国にも武器を輸出しないという政府方針は、まさに平和国家の証しだった。
かつての宮沢喜一首相や橋本龍太郎首相の頃の90年代日本と、野田政権から安倍政権へと続く今の日本があまりに異なり、同じ国に住んでいながら別世界にいる感覚に陥っている。とはいえ、非力感から思考停止になっている場合ではない。今後、次の政権が再び武器輸出禁止に再転換するよう尽力していきたい。(関連リンク

//靖国参拝問題についてA4用紙5ページ分の長文コラムを脱稿。年末に書き始めて、4カ月がかり。日記にアップする前に、リベラルの僕と反対意見の友人に読んでもらっている。異なる意見の人にも耳を傾けてもらえる文章を目指したく!
●4月5日…ジョジョアニメ第3部の初回、カメラワークや作画がこれまでより格段に良くなっていて、このクオリティでジョジョの物語を毎週見られるのは本当に嬉しい!アヴドゥルがマジシャンズレッドのレッド・バインドで承太郎の体を鉄格子に叩き付けるシーンは、動きのあるアニメだから迫力が増した。声優さんもイメージ通り。OP・ED曲は第2話からみたい。
ちなみに、射程の短いスタープラチナが遠くからラジカセなどを色々運べたのは、ジョジョ学会的には「承太郎はスタンドが発現したばかりで、能力がまだ近距離パワー型に定まっていない」という結論だった。
※今回、自分の重大な記憶違いが分かった。承太郎は“帽子を脱がない”というポリシーを持っているため、髪が見えたのはンドゥール戦、ダービー弟戦、ズィー・ズィー戦(第17巻23P、火炎の中で帽子が脱げている)の3回だけと思い込んでいた。留置場でいきなり脱いでいたとは!あまりにさり気なさ過ぎて見落としていた。あんなに大ゴマなのに(汗)。一瞬でも制作スタッフが原作を改変したと思ったことを心底反省。m(_ _)m
第一話のようにほぼ原作ノーカットのペースだと、50話近くになるから“一年間”楽しめることに!そんな夢のようなことがあり得るのかな。早く全体の話数が公表されないかなぁ。
※ウルトラジャンプ4月号のCM(30秒)、まさかの5部メンバーで面白かった!

//昨夜の『ネプ&イモトの世界番付』、フィンランドのムーミンワールドの紹介コーナーで、“写真提供:カジポン・マルコ・残月”とテロップ。こちらのレポページの写真を貸し出しました。
●4月4日…4月に入って税込/税抜き表示が入乱れてる。便乗値上げが横行。税抜き表示容認なんて、便乗値上げを承認してるようなもの。これまで税込み1000円だったものが税抜き1050円になればレジで税込1134円に(5.4%もアップ)。増税の心理的負担感は想像以上に大きい。値札を見て手に取る意欲がなくなる。これで消費が冷え込まぬわけがない。日本は内需がGDPの9割近くあり、国民が買い物をして発展してきた。給料が少し上がったところで、その何倍も増税&物価上昇が襲いかかったら、財布の紐を固く締めるしかない。
日本は巨大な内需国家。一部の輸出企業ばかり優遇する政治家はこの国をぶっ潰したいのか。多くの経済学者が「大増税をやって景気回復した例は古今にない」と警鐘を鳴らしているのに…。

〔アベノミクスによる家計負担一覧〕
消費増税5%→8%
所得税増税
住民税増税
相続税増税
固定資産税増税
贈与税 → 現在の最高税率50%が、2015年1月から55%
退職金の住民税控除廃止。(退職金にかかる住民税10%の控除廃止)
年金支給0.7%減額
国民年金料引き上げ
厚生年金保険料 → 現在の17.12%が2014年10月から17.474%
高齢者医療費負担増
診療報酬引き上げ(医療費値上げ)
国民保険料高齢者引き上げ
40−64歳介護保険料引き上げ
児童扶養手当減額
石油石炭税増税ガソリン代リッター5円UP!
電力料金大幅値上げ
高速料金大幅値上げ ETC割引縮小
自動車重量税増税
軽自動車税は、現在の7200円から1.5倍の10800円に値上げ
株の譲渡益税 10%→20%
NHKの受信料UP
公務員給与減額停止

※検討中
消費税8%→10%
配偶者控除見直し
法人税減税 財源に配当や売却にかかる税率の引き上げ
年金支給開始年齢の引上げ
企業側の非正規雇用規制緩和(実質賃金の低下)
移民1000万人受入れ(安倍首相による強い検討指示)

//個性派俳優の蟹江敬三さんが胃癌で3/30に他界。享年69。『龍馬伝』の弥太郎父や『あまちゃん』の祖父役など、近年も名演で人々を魅了した蟹江さん。2000年の大河『葵 徳川三代』の猛将福島正則役は強烈な存在感を放っていた。冥福を祈ります。

//東京の人は今夜ジョジョ第3部アニメを観られるのが羨ましい!大阪は明晩3時半というトンデモない時間帯。映像の素晴らしさは予告で分かっているので、今の最大の関心はオープニング曲とエンディング曲。思わず口ずさみたくなる楽曲でありますように!

//5日のオススメ番組が大爆発(15番組)。よくも同じ日にこれだけ魅力的な番組が重なったもの!ゴッホ、ベートーヴェン、NHK初のエイリアン検証、独眼竜政宗、タイムスクープハンター、みうらじゅん、そして関西はジョジョ!
●3月31日…消費増税による増収分5兆円のうち、新たな社会保障(介護・子育て)に使われるのはたった5000億円。

//民主党(第2自民党)が何を言っても国民に耳を傾けてもらえないのは、消費増税にまい進した野田と旧執行部がまだいるから。公約違反の象徴を切らない限り、再生不可能。

//急遽、取材で三重の伊賀、鳥羽方面に行くことに。次回更新は4/3or4になります。番組情報、アップしておきます!良い番組が多いデス!
●3月30日…2分間の短い動画なので是非。現在進行形で起きている台湾の学生運動について、理解と支援を求める映像(字幕付き)。胸が締め付けられる思い。かつての台湾が強権的な政治体制だったことを念頭に、今の台湾に言論の自由があることを「当たり前のことではありません。血と涙と引き換えに得た自由なのです」と訴えている。丸腰の学生たちが「私たちは武器を持っていません」と両手をあげているのに、機動隊が警棒で襲いかかる様子に戦慄と義憤。
●3月29日…東電の原発事故以降、脱原発を表明するミュージシャンは多いけれど、電力会社の圧力を恐れて脱原発ソングはソフトな歌詞が多い。それだけにジュリー@沢田研二さん(65)の新曲『一握り人(びと)の罪』は衝撃的だ。
(1)紅白に何度も出た知名度のある国民的歌手
(2)歌詞の中にハッキリ「東電」という企業名を出している
(3)除染や廃炉までも言及
これら3点からも前代未聞のメッセージソングといえる。
【一握り人(びと)の罪/沢田研二】YouTube(6分53秒)
●3月28日…逮捕から48年経って袴田元死刑囚が釈放された。30歳で逮捕され、今は78歳。裁判長は「犯行に使われたとされた衣類は、(検出されたDNAが異なり)捜査機関によるねつ造の疑いがある」とし、「人権を顧みることなく元被告を犯人として追及し、無実の個人を陥れて、長期間、拘束を続けたことになる」と当時の捜査を厳しく批判。そして「これ以上の勾留は正義に反する」と死刑の執行と勾留を停止し、即日釈放を認める異例の決定を行った。48年も毎日死刑を待ち続けるなんて、考えるだけで気がおかしくなりそう。捜査機関は“自白”を証拠にしているけど、ウィキには自白に至る様子がこう書かれていた→
「袴田への取調べは過酷をきわめ、炎天下で平均12時間、最長17時間にも及んだ。さらに取調べ室に便器を持ち込み、取調官の前で垂れ流しにさせる等した。睡眠時も酒浸りの泥酔者の隣の部屋にわざと収容させ、その泥酔者にわざと大声を上げさせる等して一切の安眠もさせなかった。そして勾留期限がせまってくると取調べはさらに過酷をきわめ、朝、昼、深夜問わず、2、3人がかりで棍棒で殴る蹴るの取調べになっていき、袴田は勾留期限3日前に自供した。取調担当の刑事達も当初は3、4人だったのが後に10人近くになっている。これらの違法行為については次々と冤罪を作り上げた紅林麻雄警部人脈の関与があったとされている」。
壮絶。再審開始が決定した段階で死刑囚の勾留を停止し、釈放を認める判断を裁判所が出したのは今回が初めてとのこと。検察は事態の重みを感じて欲しい。48年も独房に閉じ込めて世間から隔離したのは、ある意味死刑を執行したのと同じことだ。
●3月27日…先日、友人と「人生で最も聴き返しているサントラは何か」という話題になった。実写なら『ブレードランナー』『天国の日々』『グラディエーター』『ロッキー』『ガタカ』『マトリックス リローデッド』あたりがパッと頭に浮かぶけど、中毒状態までいったのは『シン・レッド・ライン(「Light」7分17秒最高)』『インセプション』『トロン:レガシー』の3枚。
仕事をしながら聴く曲は、気持ちに余裕のあるときは雄大なクラシックになるけど、締め切りが迫っているときは緊張&緊迫感のある『インセプション』『トロン:レガシー』の出番になる(コレとかコレ)。同じ理由で、日本の作品ならダントツで『龍馬伝』のサントラ。ドラマチックな『龍馬伝』の音楽は脳を覚醒してくれる(特に「クロノスの刻みU」3分50秒)。
アニメでは『劇場版イデオン発動篇(終曲カンタータ・オルビス)』『OVA版ジャイアントロボ※EP7のこのBGM(ネタバレ)がイブシ銀。あと収録風景がアップされてた!』『ボトムズ(特にサード)』『ガンダム3部作』を流すことが多いけど、“人生で”“最も”となれば、中学時代に初めてお小遣いを貯めて買った『銀河鉄道999(劇場版)』(作曲・青木望)のサントラだろう。もう30年以上も聴いているし、今、この日記もリアルタイムで999を聴いている。どの曲も旋律が素晴らしく、捨て曲皆無。ハーロック登場の音楽にテンションがあがり、ラストの別れの音楽の美しさに陶然。
続編の『さよなら銀河鉄道999』(作曲・東海林修)もオーケストラ(青春の幻影3分半)あり、テクノ(大宇宙の涯へ5分18秒)あり、神曲オンパレードの超名盤。友人も「999の音楽は2枚ともヤバイ!」。【追記】なんかYouTubeを検索したら999の名曲が次々と…ゴホンゴホン。

//映画と音楽といえば、掲示板で読者の方からパレスチナの若者がイスラエルによる占領に音楽で抵抗する映画『自由と壁とヒップホップ』の存在を教えて頂きました(有難うございます)。公式WEB予告編あり。歌は人間に勇気を与える。※殆ど報道されてないけど、今月もガザ地区は空爆を受けている。年末の空爆では3歳の女児が死亡。

//みんなの党・渡辺喜美代表の8億円借り入れ問題。お金を渡したDHC会長が「選挙資金以外の使い道あり得ない」と語ってる以上、法令違反でアウトだろ。こんな秘密を持っているから秘密保護法が好きなのか。

//人間の視覚で見た世界と、昆虫や鳥の見ている世界の違いを画像で比較したサイトが面白かった。紫外線や赤外線が見えると変わるものだね。蛇の目、夜でも見えすぎてビビッた。
●3月26日…ネットで回ってきた、愛媛大学の柳澤康信学長による附属高校卒業式の祝辞が良かった→「世界全体がネット社会になっていくのは避けられないことで、この様な社会ではヘイトスピーチを伴う反知性主義(実証性や客観性を軽んじ、自分が理解したいように世界を理解する態度)が蔓延する危険性があります。それを避けるための最良の方法は、人と人とが実際に顔を合わせて交流することです。一人ひとりが具体的な経験を積み重ねる中で、理性をもって冷静に判断できる本当の意味でのグローバル人材に成長してくれることを期待します」(リンク元

//現役引退を発表した琴欧洲関のブログが胸熱。ブルガリア出身の琴欧洲関はひらがなでこう綴っていた「なんかい も けが しても がんばった から くい ない です」。

// 台湾で国会を占拠している学生たちがYouTubeを使い、約30種の言語で全世界に理解と応援を求めている(日本語版2分30秒)。彼らが反対しているサービス貿易協定は、台湾・中国版TPPのようなもの。NHKはウクライナや小保方氏のことばかり報道せず、隣国の大事件を報道して欲しい。
●3月25日…先日、プレーンヨーグルトをご飯にかけて食べると美味しいとNHKでやっていた。ゲゲッと思ったが、トルコや中東では普通に見かけるとのこと。半信半疑でトライしてみたところ、なるほど意外に悪くない。酸味が爽やかであり、サラリと一杯食べてしまった。特に子ども@4歳はまだ固定概念がないので、“おいしいね”とパクパク。夏であればさらに食が進みそう。何でもやってみるもんだな。

//毎日ジョジョ顔をアップし続けている“きのした先生”のベスト選動画(2分9秒)に見入った!表情が自由自在に変化し、同一人物とは思えないほど!(☆o☆)

//ガソリンは4月から消費増税で1リットル5円アップとのこと。きつい。ガソリン税に消費税がかかって二重課税になってるの、なんとかならんの。

//安倍氏が参加中の先進7カ国(G7)緊急首脳会議で、ウクライナに1500億円の支援を表明。確かにウクライナの現状を見ると支援は必要だけど、増税であえぎ、被災地復興も進んでいないのに、1500億円は巨額過ぎないか。そりゃあ、安倍氏はG7で誉められるだろうけど…。

●3月24日…台湾の学生たちの熱さ!準クーデター状態に陥っているという報道も。

//世界から見れば、ネオナチを日本の警察がガードしている様子は、正気を疑うレベルだろう。昨日の東京のレイシスト・デモは、旧日本軍のコスプレ右翼が持つ旭日旗とハーケンクロイツが乱れ立つという悪夢の世界。“アンネの日記破損事件が大きく報道されたからナチスの旗はやめておこう”とか、そういうのはコイツらには皆無なのか。オランダでサミットに参加中の安倍氏は、現地で真っ先にアンネ・フランクの隠れ家を訪れたが、自分の国で日の丸とカギ十字が並ぶのを許していては、何の説得力もない。
太った日本兵って… 現実の光景と思えないけど、昨日の東京
この醜悪なデモに、日本社会はいつまで無反応でいつづけるのか。この差別デモを許していては、日本人全体が差別に鈍感な国民と世界から思われるだろう。(画像はリンク先の動画から)

//山本太郎議員に銃弾を送って殺害予告した犯人が逮捕された。マジで捕まって良かった。どんなヤツが犯人かと思ったら、55歳男性。良い年して何をやってるのか。園遊会の手紙騒動が動機とのことだけど、むしろ脅迫された山本議員を陛下が心配していたし、不敬を怒るなら陛下の護憲・平和思想の真反対をいく連中が官邸にいる。っていうかこの55歳男性が改憲論者なら、犯人自身が“朝敵”。

//昨日の浦和レッズの無観客試合。NHKニュースで取り上げてはいたけど、なぜ浦和レッズが厳しい処分となったか、まったくと言っていいほど説明がない。あれでは、初めてこの事件を知った人は、何が何だか分からないだろう。浦和レッズで一部のサポーターが何度も問題を起こすのは、クラブ側のみの責任でなく、周囲の観客も見て見ぬ振りというか、注意する者が少ないからじゃないのか。放置の結果、差別主義者がここまで増長したのでは。NHKはもっと問題を掘り下げ、「国民が勇気を出して差別主義者に立ち向かわないと、同様の事件はカタチを変えてまた起きる」と警鐘を鳴らしてくれ。

//昨日の大阪市長選。橋下氏は再選したけど、投票率は過去最低の23%!しかも、2位の得票よりも“抗議の白紙”の方がたくさんあった。つまり、次点は白票。維新の会の退潮がますます鮮明に。
●3月23日…北陸から帰還。福井にて柴田勝家&お市、新田義貞、大谷吉継、結城秀康、岩佐又兵衛、橋本左内などの墓を中心に墓参。現存する日本最古の天守閣、国宝・丸岡城、素晴らしかったです!敦賀の昆布ソフトクリーム、緑色だったけど旨かった。
…幕末に水戸天狗党353人が斬首された墓は、彼らの運命があまりにも哀れで、妻子の前でガチ泣き寸前。郊外の里山に残る、天狗党を率いた武田耕雲斎の本陣跡も訪れた(水戸から京を目指して進軍し、福井にて全滅)。明治維新は薩摩と長州が主役だけど、最初に歴史を動かしたのは水戸藩。でも、いち早く決起した水戸藩攘夷派は集中的・徹底的に弾圧され、有能な藩士はことごとく粛清、藩士は激減し維新までに人材が尽きてしまった。
※近年に公開された映画『桜田門外ノ変』(大沢たかお主演/予告編)がとても良かったので、天狗党の乱も再映画化されないかなぁ。『桜田門外ノ変』は井伊大老暗殺シーンだけでなく、事件後に逃亡した18人の水戸浪士がどのように散っていったかを丁寧に描き、見応えがあった。単に水戸=善、井伊=悪ではなく、井伊大老を守れなかった彦根藩の悲劇にも言及されていた。

//大相撲、鶴竜関、優勝おめでとう!前場所は優勝決定戦に持ち込む健闘、今場所は白鵬と日馬富士の両横綱を破っての優勝だから、横綱昇進はほぼ確実だろう。これで横綱3人の時代になり、土俵も賑やかになる。横綱3人は全員がモンゴル出身。ほんとモンゴルの力士は強いっすね。3人というのはインパクト絶大。日本人力士もなんとか横綱になって欲しいけど…何が違うのかな。

//台湾の国会が一週間も学生に占拠され、屋外を1万人の学生が守っているとのこと。台湾政府は天安門事件のような殺戮はしないと思うけど、もしもの事態に備えて、「世界が監視している」というアピールの必要あり。
●3月21日…今日から23日まで福井を中心に北陸地方の史跡を取材&巡礼します。次回更新は23日夜or24日になります。番組情報、一括アップしておきますね。※アカデミー賞授賞式のレビューは、WOWOW版とBSプレミアム版の翻訳を比較して書くことにしました。
●3月20日…日本の“報道の自由度”は下がる一方だ。先月、国際NGO「国境なき記者団」(本部パリ)が『世界報道の自由度ランキング2014』を発表。2010年にはトップクラスの11位だったのに、東電原発事故後に22位となり、2013年には53位、昨年末の秘密保護法の可決で59位まで下がった。これは台湾(50位)や韓国(57位)を下回り、主要先進国で唯一、評価基準「顕著な問題がある国」に振り分けられた。今秋、本格的に秘密保護法が適用され始めると、さらにランキングは急降下するかも…。メディア関係者は危機感をもって踏ん張って欲しい(応援します!)。

//最近のNHKは、天皇陛下が誕生日に出したコメントから「占領下の日本は平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法を作り、様々な改革を行って今日の日本を築きました」「当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」という部分をカットして流さなかったり(時間に余裕のある『ニュース9』で流さないのは意図的としか思えない)、秘密保護法の問題点を国民に伝えず政府の建て前ばかり伝えたり、靖国参拝が世界から批判されたときも「なぜこのタイミングか」と時期的な話題に終始し、戦争指導者の合祀や政教分離問題を検証しなかった。アンネの日記を破った犯人が逮捕された際に「動機に思想的な背景はないとみられています」と警察発表(?)をそのまま報道したのも違和感。だって、アンネ本どころか杉原千畝さんの伝記まで破り捨てたのは、どう考えても思想的背景があるからじゃないか。イタズラの域を超えている。掘り下げないと問題解決に至らない。

新しくNHK会長に就任した、極右的傾向のある籾井勝人(もみい かつと)氏を恐れて、制作現場が“自己規制”しているのだろうか。籾井会長は1月25日の就任記者会見で慰安婦問題について、「戦争地域にはどこでもあったと思っている。ドイツやフランスにはなかったと言えるのか。ヨーロッパはどこでもあった。なぜオランダには今も飾り窓(娼館)があるのか」と個人的見解を述べた。とんでもない開き直りだ。リンク先で関東学院大・林博史氏が丁寧かつ明快に反論している。
籾井会長がオランダを引き合いに出したのは最悪中の最悪。日本軍は占領下のインドネシアで、オランダ人女性35人を脅迫して慰安所に強制連行・強姦しており、この「白馬(スマラン)事件」は少しでも戦史を学んだ者なら誰でも知っていることだ(事件当事者の大久保大佐は戦犯法廷の公判中に自殺)。連行されたジャン・ラフ=オハーンさんは慰安婦の存在さえ否定する最近の日本の政治家の態度を見て激怒し、慰安婦像設置に協力することを決心。シドニーの慰安婦像は韓国人、中国人、白人の少女が手を取り合う形で設置される予定とのこと。オハーンさん「日本はその蛮行を証言する私たちがみんな死ぬのを待っているのだろう。反省しない日本政府は絶対に許せない。私は決して死なない。安倍首相から謝罪を受ける日までは」(リンク)。イラク・サマワに派遣された自衛隊をオランダ軍は守ってくれたのに、よくオランダを例えに出せるもの。

右派論客は「朝鮮半島の慰安婦募集で、仕事内容を“看護婦”“給仕”などと騙したのは朝鮮人ブローカーであり、日本軍は関係ない」というが、欧米の価値基準では女性の自由意思に反して性行為を強要したこと自体が大問題で、まして軍の要請で設置された慰安所であり(軍医が性病を検査)、糾弾を免れることはできない。国際社会のモラルでは、軍管理の慰安所に送られ、そこで売春を強要されれば「強制連行」と見なされるのだ。“人さらいのような方法で強制連行はしていない”と、方法論を弁明することが、国際社会でどれほど恥ずべきことか安倍氏周辺は分かっていない。籾井会長は秘密保護法についても「(法案は国会で)通ったこと。あまりカッカする必要はない」と問題点の追及に消極的な姿勢を示している。

2月に入ると、籾井会長の独裁ぶりを伝える事例が露わになった。会長就任初日に、10人の理事全員に日付なしの辞表を書かせて預かったのだ。“いつだってクビにできるぞ”という脅しだ。国会で追及された籾井会長は「辞表を預かったことで理事が萎縮するとは思わない。一般社会ではよくあることだ」と述べ、問題はないとの認識を示した。そんなわけあるか。籾井会長は日本ユニシスの元社長だが、役員は辞表を提出して働いちゃいない。
※3人の元NHK職員が現状を語った座談会。さすがに詳しい。

//そして安倍氏の同志であり、NHK経営委員となった百田尚樹氏。公共放送の経営委員が選挙で特定候補の応援をするのも論議があるのに、百田氏は都知事選の田母神候補の応援演説で他の候補者について「人間のクズ」とマイクで罵倒。「人間のクズ」なんて拡声器を使って言う言葉か?百田氏はこの応援演説で「南京虐殺はなかった」と持論をまくしたてた。開いた口が塞がらない。こんな人物に年間給与2206万円という驚愕報酬をNHKは出すのだ。僕は氏の小説を映画化した『永遠の0』を観た。日本軍を過度に美化することなく不条理も描かれ、主人公は生命を大切にしているし素直に良い映画と思った。役者も上手い。ただ、あの映画は神風特攻の強制性、作戦の必要性の疑念など、本当の負の面を描いていない。以前に書いたコラムのリンクを貼っておきます。

//「独裁というのは行政府が重要な政策を立法府の審議に委ねず、閣議決定だけで実行してしまう政体のことです。行政府への権力の過剰な集中のことを「独裁」と呼ぶのであれば、安倍政権はあきらかに独裁を志向していると言わざるを得ない」(内田樹・思想家)
先月13日、東京新聞は第一面で『首相、立憲主義を否定 解釈改憲「最高責任者は私」』と書いた。憲法第9条を変えなくても、首相の解釈で武力行使できるという。この発言に阪田雅裕・元内閣法制局長官は「選挙で審判を受ければいいというのは、憲法を普通の政策と同じようにとらえている。憲法は、国家権力を縛るものだという、『立憲主義』の考え方が分かっていない」と批判。
ことここに至って、自民党内部からも安倍氏への批判が噴出し始めた。古賀誠・元自民幹事長「立憲主義として、とても考えられない。普通なら予算委員会が止まるほどの大騒動」「みんな首相のポチになっている」「(「最高責任者は私だ」発言について)愚かな坊ちゃん的な考え方だ」。村上誠一郎・元行政改革担当相「解釈変更は法の安定性を害する」「閣議決定で(憲法解釈を)変更できるなら一晩で変えられることになる」「法案が出てきたら、議場で反対せざるを得ない」。野田毅党税調会長「(見直しが)なぜ今なのか、専門的な議論をしなければならない」。武見敬三参院議員「シビリアンコントロール(文民統制)を明確にすべきだ」。船田元・党憲法改正推進本部長「集団的自衛権を認めるケースはかなり限定しないといけない」。
原発政策についても、伊吹衆院議長はフェイスブックに「私たちは脱原発に舵を切った」と書き、再稼働に突き進む政権中枢と異なる立場を表明している。自民・良識派に心からエールを送りたい。戦後の自民の強さは、リベラルの故・三木首相を輩出したような懐の深さ。新自由主義者から自民党を取り戻して欲しい。

 

旨い寿司をほおばり、我が世の春を謳歌する、安倍氏、百田氏、籾井会長、長島昭久議員、下村博文議員、前原誠司議員ら、自民&民主タカ派の面々。場所は金美齢氏の事務所(画像はツイッターより)。
●3月19日…年末に新宿駅や赤坂見附駅に掲示された朝日新聞の広告がツイッターで流れてきて、僕はポスターのコピーに唖然とした。そこには「総理大臣に一目おかれる国民になりたい」とあった。僕の感覚では「国民に一目おかれる人物になりたい」だ。リベラルとされている朝日新聞がこんなゴマすり広告を出す時代になった。産経でさえ、こんな露骨な広告を出さないのでは。
   
※画像はツイッターから。新宿駅、そして赤坂見附駅

まったく、日本のメディア経営者の安倍氏とのズブズブっぷりは目にあまる。保守系の読売・産経だけじゃなく、朝日・毎日だって安倍氏と会食している。欧米のマスコミは暗黙の了解として、メディア経営者は現職の首相・大統領とは接触を控えている。権力との癒着に繋がったり、国民の信頼を損なう恐れがあるからだ。また、複数の欧米諸国では、読売新聞=日テレ、朝日新聞=テレ朝のように、新聞社と放送局が系列となる「クロスオーナーシップ」を禁止・制限する制度が設けられている。なぜなら、新聞社とテレビ局が同系列だと互いに批判できなくなるからだ。情報のチェックだって甘くなる。
政府が公表している「首相動静」から判明した、昨年一年間の安倍氏とメディア関係者の会食は、分かっているだけでこんなにある→
(朝日と毎日は右翼から“左翼メディア”と敵視されているけど、裏では安倍氏と会食。あえて赤字で表示。読売は青字)
1月7日 読売新聞・渡辺恒雄会長/丸の内パレスホテル東京内「和田倉」
1月8日 産経・清原会長、熊坂社長/赤坂ANAホテル内日本料理「雲海」
1月10日 報道関係者 赤坂の日本料理店
2月7日 朝日新聞・木村伊量社長/帝国ホテル内中国料理店「北京」
2月14日 産経新聞・清原武彦会長/芝公園のホテル内中国料理「陽明殿」
2月15日 共同通信・石川聡社長/白金台の日本料理店「壺中庵」
3月8日 日経新聞・喜多恒雄社長/帝国ホテル内フランス料理店「レ・セゾン」
3月13日 報道関係者/赤坂の会員制クラブ
3月15日 フジテレビ・日枝久会長/芝公園のフランス料理「レストランクレッセント」
3月22日 テレ朝早河洋社長/首相公邸
3月28日 毎日新聞・朝比奈豊社長/ホテル椿山荘東京内日本料理「錦水」
4月4日 朝日・蘇我政治部長、時事通信・田崎解説委員、読売・小田解説委員長ら/山王パークタワー内中国料理「溜池山王 聘珍樓」
4月5日 日本テレビ・大久保好男社長/帝国ホテル内宴会場「楠」
5月7日 時事通信西沢社長、田崎史郎解説員ら/東京・丸の内パレスホテル東京内日本料理店「和田倉」
5月8日 読売新聞・渡辺恒雄会長、大久保好男日テレ社長ら/公邸
5月10日 タレント・みのもんた氏ら/公邸
5月14日 中日新聞小出宣昭社長、東京新聞長谷川幸洋論説副主幹/東京・西麻布のフランス料理店「彩季」
5月16日 ジャーナリスト・田原総一朗氏/公邸
6月12日 報道各社の論説委員/東京・赤坂の中国料理店「赤坂璃宮」
6月20日 福井新聞・吉田真士社長、河北新報・一力雅彦社長、信濃毎日・小坂壮太郎社長、静岡新聞・大石剛社長、京都新聞・白石方一会長兼社長/東京・虎ノ門のホテルオークラ中国料理店「桃花林」
6月25日 ジャーナリスト桜井よしこ/公邸
7月1日 読売新聞・飯塚恵子論説委員ら/東京・飯田橋のホテルグランドパレス内の日本料理店「千代田」
7月22日 朝日木村伊量社長、時事通信加藤清隆解説委員、ジャーナリスト後藤謙次氏ら/東京・永田町の日本料理店「黒沢」
7月24日 船橋洋一元朝日新聞主筆ら(昼食)/公邸
7月24日 報道関係者ら(夕食)/東京・永田町の赤坂エクセルホテル東急レストラン「赤坂ジパング」
8月2日 月刊誌WiLLの花田紀凱編集長ら/公邸
8月16日 日枝久フジテレビ会長/富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」バーベキュー
8月18日 日枝久フジテレビ会長/山中湖村のホテルマウント宴会場「メヌエット」
8月20日 日枝久フジテレビ会長/富士吉田市のゴルフ場「富士桜カントリークラブ
8月22日 福山正喜共同通信社長ら報道関係者/赤坂の会員制クラブ「アークヒルズクラブ」
9月10日 読売新聞・渡辺恒雄会長ら報道関係者/丸の内のパレスホテル東京内日本料理店「和田倉」
9月12日 報道関係者/赤坂の中国料理店「赤坂飯店」
9月14日 政治ジャーナリスト・末延吉正氏ら/山梨県鳴沢村の「鳴沢ゴルフ倶楽部」
10月12日 作詞家・秋元康氏/秋元氏邸で昼食
10月17日 元担当記者/東京・永田町の赤坂エクセルホテル東急内のレストラン「赤坂ジパング」
10月23日 BS朝日のインタビュー/東京都渋谷区本町の焼肉店「カレア」
※11月8日 安倍氏と思想的に近い百田尚樹氏、長谷川三千子氏ら4名がNHK経営委員に就任決定。
11月13日 石井直・電通社長、見城徹・幻冬舎社長/公邸
※11月26日 秘密保護法・衆院強行採決
11月27日 俳優・津川雅彦氏/イタリア料理店「ICONIC」
12月2日 読売新聞・渡辺恒雄会長ら/日本料理店「和田倉」
12月6日 秘密保護法・参院強行採決
12月16日 田崎史郎 時事通信解説委員、島田敏男 NHK解説委員、山田孝男 毎日新聞専門編集委員、曽我豪 朝日新聞政治部長ら/東京・永田町の中国料理店「溜池山王 聘珍樓」
12月26日 靖国神社参拝。夜、東京・赤坂のANAホテル内の日本料理店「雲海」で報道各社の政治部長らと2時間以上にわたって会食。
※2014年1月25日 安倍氏と親密な籾井勝人(もみい かつと)氏が「NHK会長」に就任
会食の回数は42回。渡辺恒雄氏と頻繁に会っていることからも、読売グループが全力で安倍氏を支えているのが分かる(読売は積極的に原発を推進)。こんな状況でメディアが権力を監視できるのか。(つづく)

安倍応援団の金美玲氏が関西の“たかじん”番組で「(オバマが)白人だったら、あのレベルの政治家ではね、大統領に当選しなかった」(能力も無いのに黒人だから大統領になれた)と人種差別発言をしたのは、読売系列の番組で気が緩んだからか。靖国参拝の前に、NHK、朝日、毎日、時事通信の幹部を、参拝後に各紙政治部長を集めて食事しているのがストレートすぎて脱力…。産経の接待が殆どないのは事実上の自民機関誌だから調略の必要性がないのだろう。ちなみに安倍政権の官房機密費(使途非公開)は発足1年2カ月で約17億円。毎日400万円使った計算。
※日本新聞協会は「あらゆる権力から独立したメディアの存在」によって国民の知る権利は保障されると“倫理綱領”を定めている。
●3月18日…花粉地獄!!!マスクが効かんぜよ。飛散は昨年の半分らしいけど…。

//来年公開される新スターウォーズの主人公は3人組!旧シリーズに出演したハン・ソロ船長(ハリソン・フォード)、レイア姫(キャリー・フィッシャー)、ルーク(マーク・ハミル)も登場とのことだけど、リンク先のマーク・ハミルの老け具合がもう別人レベルで仰天。

//ジョジョ第3部アニメの放送時間、関西は毎週土曜深夜3時28分からだってぇえ!?MBS(毎日放送)、シャレになってないぜ!多くの人に見て欲しいのに!“承太郎は人気があるから放送時間が繰り上がる”という噂があったけど、関西の場合はむしろ第一期よりも遅くなってるじゃないか。なんでもっとマトモな時間に放送しないのか…!
/ジョジョ第3部の音楽を担当する作曲家の菅野祐悟氏は、大河ドラマ『軍師官兵衛』のサントラも担当!重厚なBGMを期待。
●3月17日…先日、北関東に出張した際、栃木・宇都宮郊外にある大谷石(おおやいし)の採石場を、地元の石屋さんに案内して頂いた。坑道に入ると、東京ドームが丸ごと入るほどの地下空間に驚愕!異世界が広がっていた!ウルトラマンや仮面ライダーシリーズのロケが行われたことから、育児ブログの方に見学レポートをアップしています。

  
この広大な地下空間は、マジで行く値打ちがあります!(住所など詳細

//クリミア、住民投票で97%がロシア編入を希望。ロシアはその第一歩としてクリミアの独立を認めた。米欧は住民投票がロシアの圧力下で行われたと、投票自体を認めていない。でも、9割超えは軽視できない結果。ここはすべての当事者が慎重にコトを進めないと、旧ユーゴやシリアのようにドロドロの内戦になってしまう。それにしても、なんでクリミアの人々は自由と民主主義の欧州陣営に近づくのではなく、ジャーナリストが殺されまくりの非民主的なロシアに吸収されることを願うのかな。僕だったら絶対にロシアよりEUの方が、心の自由が保障されて生きやすいと思うんだけど…。

//山本太郎議員の新党の名称は「新党ひとりひとり」。最初、ネーミングに“?”だったけど、「人間、一人ひとり考え方は違う。でも何かあった時には、一つになる意味合い」と聞いて納得。これなら教義に縛られ排他的になっていったりしないだろう。フットワークが軽そうでいい。
●3月16日…2011年のサッカーアジア杯決勝でゴールを決め、日本に勝利をもたらした李忠成選手は、試合後のインタビューで「韓国人、日本人ではなく、サッカー選手としてここにいる」と語った(李選手は07年に帰化し日本国籍)。そして、英国クラブ、FC東京を経て、今年から浦和レッズの所属選手となった。今月8日、その元日本代表FW・李選手が、かつて韓国籍だったことから浦和サポーター・チームのひとつ“URAWA BOYS SNAKE”から選手紹介でブーイングを浴びせられ(敵ではなく味方からのブーイング!)、あろうことかスタジアムに『JAPANESE ONLY』(日本人以外お断り)の幕を掲げられた。李選手はこれまでも出場するたびにUB SNAKEから執拗なブーイングを受けており、あげくにこの差別幕(幕が張られた209ゲート付近はUB SNAKEの定位置)。
これについて同チームの槙野智章選手がツイッターで「今日の試合負けた以上にもっと残念な事があった…。浦和という看板を背負い、袖を通して一生懸命闘い、誇りをもってこのチームで闘う選手に対してこれはない。こういう事をしているようでは、選手とサポーターが一つになれないし、結果も出ない…」とレイシストに抗議

今年は6月12日にW杯が開幕することもあり、例年以上に世界中のサッカー・スタジアムで人種差別禁止が叫ばれている。その空気の中でこの醜悪な幕が掲げられたのは衝撃的だし、何より浦和の良心的なサポーターが試合中に何度も「幕を外せ」と運営側に抗議しているのに、試合中に撤去されず、「今後に向けて改善努力をする(結局幕はそのまま)」という対応になったのが酷い。
浦和レッズは2010年にサポーターがベガルタ仙台のリャン選手に人種差別発言をして500万円の制裁金を課せられた。その他、08年にサポーターの問題行動(ガンバ大阪サポと衝突)で2千万円の制裁金を払い、09年にサポーターがテレビの中継スタッフを殴打し、13年は清水の選手が乗ったバスに爆竹を投げつけ逮捕者が出た。それなのに、幕の存在を知っていながら試合終了まで放置していたなんて、過去の教訓がまったくいかされていない!欧米なら即日チームが厳重処分され、当事者全員が“一発出禁(できん)”になるほどの大問題。なんという鈍感。その後、幕の放置が問題となり、Jリーグはペナルティとして今月23日の埼玉スタジアム・浦和―清水戦を「22年の歴史を持つJリーグ初の無観客試合」とした。浦和はUB SNAKEの該当者ら3名の永久出禁を決定。

…う〜む、国内基準では厳罰扱いだろうけど、海外ではこんなに甘くないだろう。今回は(1)差別幕の存在を知っていて外さなかった(2)浦和には差別問題で“前科”がある、これらを考慮すると、欧州ならUB SNAKEはメンバー全員出禁、チームは勝ち点剥奪どころか降格になってもおかしくない。スポーツ・ライターの中には「JAPANESE ONLYは解釈によっては差別ではない」と擁護している人もいるけど、その態度がどれほど差別に荷担しているか分かっていない。その点、Jリーグの村井満チェアマンは鋭い。同氏いわく「掲げた側の考えではなく、受け手がどう感じるかに目を向けるべきだ」。これが国際水準。パトリック・ハーラン「ジャパニーズ・オンリーの幕はまったく不愉快ですよ。アメリカでも市民権運動前に『ホワイト・オンリー』という表現があちこちに見られた。差別をまとめた2単語だ」。
リンク先によると、浦和レッズはオフィシャル月刊誌で元サポーターが『浦和のウルトラ(サポーターのグループ)は韓国が嫌いだからね』と言ってるのを、そのまま載せているとのこと。オフィシャル月刊誌で…。
   
画像はツイッターから。「JAPANESE ONLY」の幕のすぐ背後に運営側の人がおり、“知らなかった”は通らない。2度とこのような恥ずかしい行為をさせないように。差別された側も、多くの善良なレッズのファンも可哀相。

//横田早紀江さん・滋さんがモンゴルでお孫さんと会えたとのこと。11年ぶりに夫妻の念願がかなった。ひ孫も列席した模様。あとはどうか、娘・めぐみさんと再会できる日がきますように。
●3月14日…政府が「武器輸出」を「防衛装備移転」と言い換えて「イスラエルとも取引可能」とかホザいてるのでブチ切れそうです。ワナワナワナ…。

●3月12日…今日メモった哲学者カントの言葉「人生の苦労を持ちこたえるには三つのものが役に立つ。希望・睡眠・笑い」。
●3月11日…あの日から3年。避難者約27万人のうち、今も仮設住宅で暮らしている人は2月時点で約10万人に及ぶ。福島では津波の死者数よりも、原発事故の避難ストレス要因など震災関連死の死者数が上回った。阪神淡路大震災の3年目と比較すると、関連死の比率は50倍だ。これは行政の責任が大きく人災といえる。今朝のニュース番組で、3年間仮設住宅で暮らしている88歳のお婆ちゃんが、「今年8月までに退去せよ」と命令を受けていた。88歳のお婆ちゃんにどこに行けと…。
/復興庁が発表した「子ども・被災者生活支援法」の基本方針について、支援団体から「骨抜きだ」という批判が相次いでいる。「支援対象地域」に指定される放射線量について、国は従来の安全基準である“年間1ミリシーベルト以上”ではなく、“年間20ミリシーベルトに達する地域と連続した地域”とした。県外で自主避難を続けている人たちへの救済策は殆ど盛り込まれず、子どもの健康診断は福島県外での実施が認めらない。検査項目に血液検査を加えることも認めなかった。まるで県外避難者を敵視するかのような冷たさ。大人はともかく、幼児を高い線量の場所から避難させている人には人道的配慮がもっとされるべきだ。

/映画監督の岩井俊二さんが作詞し、菅野よう子さんが作曲した、震災復興支援ソング『花は咲く』。その歌詞には時代を超えていく普遍性があり、直接被災していない僕でもいろんな記憶が呼び起こされ胸に染みいる。ある程度この世を生きてきた者として、“今はただなつかしい”という部分が、ほんと、たまらないです(うまく表現できない。たまらない、としか…)。
『花は咲く』(作曲:菅野よう子/作詞:岩井俊二)※YouTube(4分56秒)
●3月10日…話題のSFマンガ『機動戦士ガンダム・サンダーボルト』(太田垣康男著/Ama)。周囲でも最新巻(第3巻)が高評価ゆえ、全巻読み終えた。息詰まる改良ザクと重装ガンダムの一騎打ち、徹底したメカの描き込み、容赦なくキャラが散っていくハードボイルド設定、人気になるのも納得。ジムキヤノンのビームサーベルがトラウマになりそうだけど…(汗)。
/ところで、登場キャラにいつもコクピットでジャズを聴いてるパイロットがいて、歌詞の
「♪マイベイビーあなたがいつか大人になって苦しみの中で孤独を感じた時も忘れないで愛に満ちた幼い日々を」
「♪マイベイビー忘れないで あなたが流す悲しみの涙はあなたの心をやさしくする 世界が苦痛に包まれても 憎しみと絶望に包まれても マイベイビーあなたならもう一度立ち上がれる」
がたまらなくグッときたんだけど、いかんせん曲名が分からない。ご存知の方、メールで教えて頂けると助かります!

※この“忘れないで愛に満ちた幼い日々を”はホント重要なことと思う。今、諸事情で孤独な人は、「自分は愛されて育てられなかった」と思っている人もいるだろう。だけど、僕は断言する。乳幼児は自力では生きられない。単純にミルクがなくて餓死するというだけじゃない。乳幼児はすぐに高熱を出すし、ハイハイで異物を飲み込んだり、歩き始めると目を離した隙に何かにぶつかったり、転落する可能性も増える。大袈裟でなく、常に死と隣り合わせ。24時間、側で誰か大人が、たとえそれが実親でなかったとしても、全身全霊で愛を注いで育てなければ、乳幼児は生存不可能。“親は無くとも子は育つ”というのは、乳幼児には当てはまらない。今この文章を読んでいるすべての人が、最も危険な時期を乗り越えており、それは誰かがたくさんの愛で守ってくれたからデス。どうかその生命を大切に。
●3月9日…「火力発電コンバインドサイクル」(ガスタービン&蒸気タービンの複合)において技術革新があり、効率からいえば原子力発電の2倍まできているとのこと。小出裕章・京大助教の解説
//昨日、福島県の郡山市、福島市、いわき市の三カ所で脱原発集会が開かれ、計約5300人が参加。郡山では作家の大江健三郎さんが「政府の『原発を再稼働しても恐ろしいことは起こらない』という宣伝は、戦争中に『戦争で悲惨なことにはならない』とだました事と同じだ。次にだまされてしまえば、私たちの未来はない」と訴えた。そして今日は国会周辺で大規模な脱原発デモがあり(主催者発表延べ約32000人)、坂本龍一さん等の著名人も参加した。3.11前後に全国175カ所以上で原発抗議行動が行われるとのこと。
/まだ読売・産経が「原発停止のせいで貿易赤字」キャンペーンをやっている。赤字の最大の原因は発電用の化石燃料の輸入ではなく、アベノミクスで円安になったために自動車用の化石燃料を含め全輸入品が高くなったせいといろんな識者が指摘しているのに。
/〔追記〕安倍首相が10日の参院予算委で原発再稼働を明言。

//日本維新の会、原発の海外輸出賛成派の石原共同代表に、若手の浦野靖人議員が「出て行け」。よく言った(58秒)。石原氏に立ち向かうとは、なんとも勇気のある議員。
●3月8日…今夜放送された教育TV『放射能汚染地図』。東電事故で故郷を追われた59歳男性が、避難区域の家に戻り包丁で腹を刺し、壮絶な自死。故人の兄「意志が弱いから亡くなったというが、柳刃包丁で腹を切るなんていうのは意志がないわけじゃない」。かたや自民政調会長「原発で死んだ人間は誰もいない」。

●3月7日…北関東から帰還。じっくり更新していきます。

//実写版の『魔女の宅急便』、知人が3人ほど観に行き、みんな好評。ジブリの実写化ではなく、原作の実写化というのがミソか。
●3月3日…今夜から茨城県に取材&巡礼に向かうため、次回の更新は3/7(金)になります!茨城では日本の石材の3大産地のひとつ、真壁地区にて地元石材屋さんの案内で火曜・水曜と石切場を取材。木曜はかねてから墓参したかった悲運の水戸藩士・天狗党の首領、武田耕雲斎(1803-1865)や、安政の大地震で親を救おうとして落命した幕末の学者・藤田東湖、桜田門外の変で散った若い水戸藩士たちの墓前で手を合わせたい。藤田東湖は、あの西郷をして「(藤田に面会後)清き水を浴びたような、心に少しも曇りのない清らかな心になってしまい、帰り道を忘れてしまうほどだった」と言わしめた人物。水戸には『水戸黄門』の格さんのモデルになった安積澹泊(あさかたんぱく)も眠るし、日本三大名園の偕楽園(徳川斉昭が造園)もある。レンタサイクルを借りて夜明けと同時に水戸市内を疾走した後、午後から五浦海岸に向かい、岡倉天心や横山大観ゆかりの日本画の聖地・六角堂へ。かなり強行軍だけど、理論上ではノーアクシデントなら帰りの水戸→大阪の夜行バスに乗車できる。

//出発までに番組情報を4日分アップする予定。アカデミー賞、結果が楽しみですね。

//リベラルも保守系チャンネル桜のような、リベラル専門の番組チャンネルを旗挙げせねば。若者に歴史の真実を伝えないと、あらゆる方面でギャップが広がるばかり。ほんと焦る。
●3月2日…NHK文化教室の公式WEBに4/19の「墓巡礼・幕末維新編」の告知が出たのでリンクを貼っておきます!坂本龍馬、中岡慎太郎、桂小五郎、高杉晋作ほか、維新に活躍した著名人の墓や供養塔が多数擁する京都の霊山墓地を案内します。志士が1043名も眠っているため、自力での巡礼はなかなか大変。厳選した20数名の志士の前で、故人の生涯も紹介します。また、今回は文字数の関係で告知文には載せていませんが、霊山墓地の近所にある普段は非公開のお寺にて、石川五右衛門と織田信長・信忠父子の巡礼許可を頂いたので、そちらにも参ります。4月中旬で気候も良く、ご興味のある方は是非!

//映画『夜と霧』『去年マリエンバードで』などで知られるフランスの巨匠アラン・レネ監督が昨日他界。享年91。『夜と霧』はアウシュビッツのホロコーストを描き、世界に衝撃を与えたドキュメンタリー。「アンネの日記」が破られ、極右がナチ党旗を体に巻いて街を歩く日本の現状を知ったらなんと語ったか。
●3月1日…話題の喜劇『ツレがウヨになりまして』京都公演を鑑賞。面白かった!冒頭、出演者が客席に「国歌を斉唱しますのでご起立お願いします」と言い、かかった曲がアメリカ国歌。属国と化している日本への皮肉。“そうきたか!”と客席は大ウケ。会場のツカミ充分。物語は「ネットで真実を知った」という“愛国”青年の大暴走をみんなで制止するというもの。青年は何を見聞きしても韓国と結びつけて「日本が乗っ取られる」と大騒ぎ。終始コメディなんだけど、途中でちゃんと在日の人への誤解をとくくだりもある(“在特権”デマを解説)。物語の中で、ある女性が「誰かの過去に欠点があったら、もうそれだけで愛せないの?私は今の姿を見て愛せるよ。国だって、日本っだって同じ」というニュアンスのセリフを言ったのが印象的。近年の保守政治家は「教科書に戦争加害者としての日本を書くのは自虐的だ!」と息巻いているけど、そのカウンター・メッセージといえるセリフ。相手を全否定するのではなく“私は欠点があっても愛せる”という部分が押し付けじゃなくて良い。公演は3月4日まで!

//公開が始まった『ホビット』第2章、本格ファンタジーを2時間半たっぷり味わって満足。次の完結編に向けて良いところで終わってるんだけど、巨大ドラゴンとの戦いは見応えがあったし、小道具までこだわって作られた物語世界は、現実を忘れて没頭できた。『ロード・オブ・ザ・リング』で大活躍する知的なレゴラスが、まだ未熟な人格で“青い”のも新鮮。物語はスローペースだけど、今のハリウッド映画は情緒もヘッタクレもなく、次から次へとイベントが起きるだけものが少なくないので、『ホビット』のようにゆっくり進む作品の方がファンタジーに浸れて心地良い。

//ロシアがウクライナに“居留ロシア人保護”を理由に軍事介入の気配。既にウクライナは独立した主権国家であり、ロシアとは別の国。軍事介入すれば泥沼になる。そんな愚行は避けてくれ。米国とEUがウクライナ騒動の黒幕という情報もあるけど、だからといって軍事介入して良い理由にはならない。あんなに多くの市民を治安部隊に殺害させた旧政権に正当性はない。






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