最新文芸情報


2024.3〜4

●4月29日…ピアニストのフジコ・ヘミングさんが4/21に他界(享年92)。父はスウェーデン人画家、母は日本人ピアニスト。9歳の時にNHKラジオに最年少で出演し天才少女として頭角を現した。28歳でドイツに音楽留学、赤貧のなか苦学してピアノの腕を磨き、なんとか欧州でリサイタルのチャンスを掴むも、本番直前に病気で全聴覚を失う。その後、長い治療を経て左耳のみ40%回復、音楽教師で生計を立てた。
66歳のときにNHKのドキュメンタリー『フジコ〜あるピアニストの軌跡』(1999)で半生が紹介され、デビューアルバム《奇蹟のカンパネラ》が200万枚を売り上げ、60代の遅咲きのピアニストとして、ついに光が当たった。以降、90代になっても演奏会を続け、聴衆に魂の音色を届け続けた。

「その時は不幸だと思っていたことが、後で考えてみると、より大きな幸福のために必要だったということが、人生にはよくあるの」(フジコ・ヘミング)

★ショパン「革命」(3分27秒)
https://www.youtube.com/watch?v=rgWSUylxBeI
※5/4の22時からEテレで伝説のドキュメンタリー『フジコ〜あるピアニストの軌跡』を追悼放送します。25年前の、まだ無名だったフジコさんが、人生やピアノにかける想いを語り、大きな反響を呼びました。5/6の13時10分から、同じくEテレでもう一度オンエアされます。
●4月28日…詩画作家・星野富弘(とみひろ)さんは中学の体育教員だった24歳のときに、指導中の転落事故で手足の自由を失い、その2年後から口に筆をくわえて絵画や詩を書き始めました。その星野さんが、4/28に78歳で他界されたと訃報が伝えられました。
四季の花を題材に、一つの作品に絵と詩を盛り込んだ「詩画」と呼ばれる分野を開拓し、国内外で開催される「花の詩画展」で多くの人の心を捉えてきた星野さん。以前、Eテレで星野さんのドキュメンタリーを見て、ときに慈しむような優しい目で、ときに畏敬の念を込めて草花(生命)を眺めておられた姿が印象的でした。
木は自分で
動きまわることができない
神様に与えられたその場所で
精一杯 枝を張り
許された高さまで
一生懸命伸びようとしている
そんな木を
私は友達のように
思っている
群馬県みどり市の「富弘美術館」は開館から33年目を迎え、入館者は700万人以上。友人でもあった館長さんいわく「事故で手足が不自由になって絶望に突き落とされても、創作活動で生きる希望をつかんでいた。彼が持つ優しさや強さが自然と作品に反映されて、見た人が共感したり励まされたりして生きる力をもらったと思う」。心から哀悼の意を表します。
「痛みを感じるのは 生きているから 悩みがあるのは 生きているから 傷つくのは 生きているから 私は今 かなり 生きているぞ」(星野富弘)
〔菜の花の詩画より〕
私の首のように
茎が簡単に折れてしまった
しかし菜の花は
そこから芽を出し
花を咲かせた
私もこの花と
同じ水を飲んでいる
同じ光を受けている
強い茎になろう 

「辛いという字がある。もう少しで幸せになれそうな字である」(星野富弘)

※HPだと画像を大きくできないため、フェイスブックの方でお気に入りの詩画7種を紹介しています。
●4月28日…〔今日のよかった〕自民裏金事件が発覚して初めての国政選挙、衆院選補選(東京、島根、長崎)の結果は、なんと立民の三戦全勝!しかも3人とも20時ちょうどのゼロ打ち当選の完勝!島根県は1996年の小選挙区制導入以降、全国で唯一、小選挙区を自民が独占してきた。その「保守王国」の牙城を立民・亀井亜紀子候補が陥落させた。思い起こせば2021年の衆院選で、島根1区は亀井亜紀子氏と自民の大物で統一教会とも縁が深い細田博之氏との一騎打ちになるかと思いきや、突然、同姓同名の亀井彰子(あきこ)なる人物が立候補し、有権者が間違えて投票したり、平仮名で「かめいあきこ」と書かれた票は折半となった。同姓同名の亀井彰子氏はそれまで何も政治活動をしておらず、街頭演説もせず、選挙後に公選法違反容疑(選挙運動費用収支報告書の未提出)で告発されている。僕は同姓同名の候補者を立てるというエグい戦法に、“そこまでやるか”と絶句した。それだけに、今回の亀井亜紀子氏の当選を心から祝いたい。
東京の2位はれいわ山本太郎が応援に入っていた須藤元気氏。立民・れいわのワンツーに驚いた。須藤氏も維新を抑えての次点という結果に手応えを感じただろう。
  20時ちょうどに全勝判明

国民には増税と超円安による物価高騰のダブルパンチを食らわせて自分たちは裏金脱税、しかも処分が大甘とあっては、「いったい自民は勝つ気あるのか」とリベラル側でさえ首を傾げてしまう。そして注目したのは、3つの選挙区すべてで投票率が過去最低となったこと。
東京15区の投票率は40・70%で、これまで最低だった2017年の55・59%を下回った。
島根1区の投票率は54・62%で、14年の57・94%を下回り過去最低を更新。
長崎3区の投票率は35・45%で、最低だった14年の51・58%を大幅に下回った。

投票率下がっているのに負けるということは、宗教団体などの組織票が機能しなかったということ。これ自民党にとって相当深刻。日本人には左派アレルギーを持つ人が少なくないけど、自民への怒りが左派へのアレルギーを上回ったというか、有権者は野党が頼りなくても今の自民党よりマシと判断したのだろう。

ただ、今回の立民勝利で泉代表が勘違いしないか心配。世論調査の政党支持率を見る限り、立民支持が増えているわけじゃない。自民が自爆しているだけ。それを立民が自力で勝ってると驕(おご)れば、前回のように敗北するだろう。特に東京15区の立民勝利は共産党の協力あってこそ。共産がいったん擁立した候補者を、出馬取消しにして立民支持にまわってくれたからだ。そして何よりも裏金問題を暴いた法学者、上脇博之・神戸学院大学教授の調査報告を真っ先に報じた赤旗(共産党)あってのもの。
統一教会なみに反共を叫んでいる『連合』の芳野友子会長は「立民新人が共産党から支援を受けることは、連合としては容認できない」と声明を出しており、それって事実上「共産と組むくらいなら自民に勝たせた方がマシ」と同じ。これではリベラルが団結できる未来が見えず、ほんと、もどかしいのなんの。泉代表が今回の三戦全勝により、共産を見下して切り捨て、右旋回しないことを願う。

東京では小池百合子都知事の神通力に陰りが見えてきたのも今回の特徴だ。小池氏は国民民主と一緒に乙武洋匡候補を推し、12日間の選挙戦のうち実に9日間も応援に入り、演説や選挙カーへの同乗を繰り返すなど、「前例のない支援体制」(小池氏周辺)を取った。それにもかかわらず5位という結果になり、7月に3選を目指す都知事選にケチがついた形に。
あと、島根と長崎で立民に大敗した維新。いま世論が維新に求めているのは自民と戦う姿勢だったのに、野党の悪口ばかり言っていたらそりゃ無党派が離れるに決まっている。
※実は岸田首相はこの結果に、密かにガッツポーズしてるかもと思ったり。これにより、総裁選でライバルとなってきた安倍派をますます追い込むことができる。政治改革の名の下に、相手陣営の勢力を削ぐことが可能となる。統一教会を解散に持って行きやすくなる。その意味では岸田首相を応援している。

東京15区確定
立憲 酒井49,476
須藤29,699(れいわ応援)
維新 金澤28,461
保守 飯山24,264
国民 乙武19,655
参政 吉川8,639
元自民 秋元8,061
以下略

島根1区確定
立憲 亀井82,691
自民 錦織57,897

長崎3区確定
立憲 山田53,381
維新 井上24,709
●4月25日…〔今日のよかった〕劇作家・演出家の鴻上尚史さんがテレビの在り方への疑問を投稿。思わずメモ。
「選挙が終わると、テレビは『投票率が低い』『30%台なんて信じられない』なんていうのだけれど、今日もずっとテレビのワイドショーは、大谷さんを特集している」「それで、視聴者に『政治への関心が薄い』とか『社会参加の意識がない』とか、選挙後に言っても、それは当たり前だろうと思う」「この状態が嫌な人はテレビから着実に離れていく。テレビは、ゆっくりと自殺していると思う」。
その通りと思うし、テレビは大谷選手のことくらいしか明るい話題がないと言ってるようなもの。
※ちなみに大谷選手は賭博騒動が落ち着き、調子を上げていて、現在、打率は両リーグ1位となる.371、本塁打6本(リーグ2位)。社会問題とスポーツの話題、バランスが肝要。
●4月24日…〔今日のよかった〕25日夜にオンエア予定のEテレ『クラシックTV』は天才ピアニスト&作曲家フランツ・リストの特集なんだけど、番組HPの説明欄の冒頭は「フランツ・リストラ」になってる(汗)。たぶん1週間前からこの状態。いや、今回はアンコール放送であり初回は2022年なので、2年前もそうだったかも…。悲しい誤字なので直してあげて。(^^;)
※リストは熱狂的“追っかけファン”がいた元祖スーパーアイドル!
※しっかし、NHKのチェック体制はどうなってるのか。このミスに気づけない理由が人員不足なら、まさにリストラの結果であり、疲弊した現場からの抵抗にも思える。

 
●4月28日投開票の衆院東京15区、島根1区、長崎3区の補欠選挙は、立憲民主党の候補が3選挙区ともリードしているという。保守王国の島根で自民候補が苦しむなど、数年前まで考えられなかった。それだけ裏金問題や日々の暮らしの大変さに国民が怒っているということ。当日の結果を注視。
●イスラエル軍による4/21のガザ空爆で22人のパレスチナ市民が死亡し、うち女性が7人、子どもが15人で、大人の男性は1人もいない。吹き飛ばされた幼児はテロリストだったのか?完全に戦争犯罪なのに、イスラエル軍から謝罪はない。国連によると既に半年間で子ども14000人、女性1万人が犠牲になっている。ちなみに、22人が死亡した前日、米国議会(下院)はイスラエルへの「4兆円」もの武器支援追加予算を可決している。
さらにその前の日(19日)には、米国はパレスチナの国連加盟を認める決議案を拒否権行使でぶっ潰している。理事国15カ国のうち、日本を含む12か国が賛成しており、米国が拒否権を発動してなかったらパレスチナの国連加盟が実現していた。ハマスが人質を解放していたら可決されていたかも知れず、その意味ではハマスも責任あり。せっかく、あと一歩だったのに!
※パレスチナの国連加盟が認められたら、イスラエルは国連加盟国へ武力攻撃していることになり、停戦への大きな足がかりになっていた。

/21日、今日の地元の市長選、圧勝すると思われていた大阪維新の候補者が落選し、初の女性市長(無所属)が誕生した。だんだん維新の神通力が大阪でも通用しなくなってきたようだ。カジノ推進したり、格差社会を生んだ竹中平蔵と蜜月だったり、見てる方向が違う。
●4月23日…〔今日のよかった〕ちびまる子ちゃんの新しい声優さん、故TARAKOさんが作ったまる子のイメージを大切にした演技で好感。

//ホラー映画『オーメン:ザ・ファースト』、なかなか評判がいいけど上映館が少ない。ハリウッド版の新作ゴジラVSコング続編は4/26から公開。
●4月22日…〔今日のよかった〕祝・ジョジョミュージカルのディスク発売決定!あえて「2024年キャスト」と名打っているので、今後も絶対に再演ありますよキタコレ!通常版は11,000円。字幕ON可能なので、歌詞を見ながら一緒に歌えますね♪
僕は関西公演の初日を鑑賞。本当に観て良かったし、役者さんの演技はとても素晴らしかった!と最初に言っておきます。以下、「良かった点」と“可能ならこうしてほしかった”という「再演に向けての個人的希望」を綴りますね

★良かった点
・スピードワゴンを冒頭から進行役として使うアイデアはGOOD!初心者にもある程度話の流れが見える。休憩後の客席とのからみも面白かった。
・高低差のある大規模な回転セットを組み上げ、階段の移動演出など、舞台全体を立体的に使いド迫力!
・前半パート、当初はヘタレなジョナサンが微笑ましい。役者さんも振り切っていた(笑)
・ディオが馬車から降りるシーン、原作と同じ動きで着地して再現度の高さに目を見張った!
・星を見るか、泥を見るかのエピソードをうまく入れ込んでいた。
・スピードワゴンの帽子ブーメランの演出がうまい。
・石仮面の骨針も、出たり入ったりして良くできてる。どういう仕掛け!?
・ディオとエリナの「ズギュゥウウウン」が原作そのもの!取り巻きの「そこにシビれる、憧れるゥ!」も100点!このミュージカル、モブの動きがすごく良い。
・ダニーに登場シーンから釘付け。本物の犬みたいな動きに拍手!
・ズームパンチや波紋の演出もよく工夫されていた。腕が凍ったシーンも見事。
・ワンチェンの動きがめちゃくちゃいいキレ味。
・ジャックがマジで馬から出てきたのはおったまげた!
・ディオが「俺は人間をやめるぞ〜!」の直前に、小声で「母さん」と言ったのがグッと来た。“人間”ディオの内面に触れた。
・ダリオのクズっぷりが最高。そして後半までディオを呪縛することで、ディオという人物を掘り下げた。
・圧巻はなんといっても前半ラストのジョースター邸炎上と、ディオの落下シーン!マジで落ちて刺さったように見えた!
・カーテンコールの最後にジョナサンがジョジョ立ちレベル1をしてくれたのが嬉しかった。
・前半終了時の満足度は100点満点中、200点だった!前半は「ほとんどノーカットやん!」と驚くほどの神脚本。そう前半は…!(ダイアーさんやポコが登場しないのは時間の都合上、仕方ないとは思う。そこは納得しているし、うまく彼らの名台詞を別キャラに落とし込んでいた)

★再演に向けての希望
大前提として、すべてを漫画と同じにする必要はなく、「ミュージカルはあのシーンがどんなふうに描かれるのだろう」という楽しみがあります。ですから、「文句ナシの大満足!」と感動している方の気持ちを否定しませんし、あくまでも「同じ舞台を観た人の中にこういう感じ方をした人もいた」ということなので、サラッと流してくださいね。

・メメタアのシーン、蛙の下に岩を置かないと何をやったのか伝わらないかと(汗)。二つに割れる岩を置くだけでいいので、是非!
・ジョナサンの服は、後半は戦闘用に原作の「袖付きタンクトップ&リュック」スタイルを。主人公の衣装が変わることで、物語がギア・チェンジした感じになります。
・バトルシーン、原作の徹底再現にこだわった前半に対し、後半は、ブラフォード、タルカス、最終決戦と最後が淡泊な演出に感じられました。原作には個々の戦いを象徴するセリフがあり、それが未登場だったことが、駆け足感を抱かせたように思います。
たとえば、ブラフォード戦に「300年たった世界の友人よ、お前の名を聞かせてくれ」があるだけで、とても感動的なシーンになるし、「ラック!プラック!」が英語ゆえにカットされたのであれば、「幸運を!勇気を!ラック!プラック!」と連続で言えば原作ファンもニッコリです。
タルカス戦は、カットされていたツェペリさんの最後の叫び「究極!ディーパス・オーバードライブ!」に合わせて舞台を光で包み込めば非常に盛り上がるかと。
・タルカスとブラフォードの衣装はもっと甲冑(かっちゅう)風にした方が、過去から甦ったように見えると思います。タルカス役にはお相撲さん並みに大きい人を是非。
・古城でのクライマックスが短かったので、舞台にあった炎を利用して、ジョナサンが凍った拳を溶かして波紋パンチを出せば、それだけで気化冷凍法を使う敵との攻防戦らしくなるでしょう(中盤で波紋の説明を丁寧にしていたので、それを活かせます)。
・客船での戦いは頭部だけのディオをどう表現するか、演出をとても悩んだと思います。「来たな、ボディ」のセリフの前に、ワンチェンが一瞬だけでもガラスに入ったディオの頭部(人形)を持つだけで、観客はディオの状態をスムーズにイメージできるのではないでしょうか。その後の戦いは、ディオが首から下に黒い衣装をまとい、照明を頭部に集中することで原作の雰囲気になるでしょう。
・リサリサ(赤ちゃん)は出てきましたが、「オギャア!オギャア!」の泣き声がないため、ジョナサンからエリナへの「赤ん坊を助けて脱出するんだ」という思いが伝わりにくくなっていました。赤ちゃんの声があれば、リサリサをもっと意識できると思います。
・第2部(戦闘潮流)への繋ぎを考えるならば、ラストシーンは原作にあった大西洋上のエリナを!彼女が歌で「彼の生きた誇り高き人生の物語は世間に聞こえることは決してありませんが…彼の子孫には聞こえるでしょう…。あの時、私の体内に宿りつつあった新しい生命にはきっと…聞こえるでしょう」と締めくくれば見事なフィナーレに!

いろいろ書きましたが、心から良いミュージカルと思いますし、観たことを砂漠の砂粒ひとつほども後悔はしていません。上演後、カーテンコールは5階席まで総立ちでした。なので、改善案のような意見を記すのは無粋かと思いましたが、有名な『オペラ座の怪人』も、公演を重ねるなかで演出は変化しており、この先きっと上演されるであろう再演版や、第2部『戦闘潮流』の成功を祈って希望を綴るのは無駄無駄無駄にはならないと思い、愛を込めてここに刻みました。舞台化を実現させたすべての関係者に感謝です!
●4月21日…〔今日のよかった〕発見即国宝といっていい大手柄、京都の冷泉家から鎌倉時代を代表する歌人・藤原定家(1162-1241)が「803年前」に記した“直筆”の古今和歌集の注釈書が見つかった!
この注釈書「顕注密勘(けんちゅうみっかん)」は古今和歌集の代表的な注釈書として当時から貴族らの間で広く読まれ、写本(鎌倉時代)は重要文化財に指定されている。写本でさえ重文、初めて確認された直筆書はとんでもない大発見。久保田淳・東大名誉教授(和歌文学)「直筆書には、定家の推敲(すいこう)の跡も生々しく残っており、国宝級の発見と言える」。
この直筆書は冷泉家が蔵で保管していた「古今伝授箱」に入っていたという。っていうか、いやそれ、もっと早く見つけようよ!発見したのはめでたいけど、なんで803年後の現在まで気づかなかった〜(汗)
※「顕注密勘」…平安末期〜鎌倉初期の僧・顕昭(けんしょう)が記していた注釈「顕注」に、定家が解釈「密勘」を加え1221年にまとめたもの。

  国宝指定は時間の問題
●4月20日…〔今日のよかった〕ビートルズの元メンバー、ポール・マッカートニーと故ジョン・レノンの息子たちが2人で共作した新曲を公開。ジェームズ・マッカートニーとジョーン・レノンが発表した楽曲は『プリムローズ・ヒル』(3分12秒)。内容は、愛する人とロンドンの公園で過ごした時間を思い出すというもの。ゆったりとした良い曲。初めて聞くのにどこか懐かしい。
4月17日、高知県と愛媛県で震度6。寝静まりかけた23時台にあんな大きな揺れがくると、現地の人は相当に怖かったと思う。うちの近辺は地盤がゆるい&8階なため、この大阪でも水槽の水がこぼれかけた。高知県が震度6以上に襲われたのは、観測が始まったこの100年で初めてとのことだ。一方で東日本大震災以降に南海トラフの対策も進んでいるといい、どうか小さな被害ですみますように。
〔追記〕これだけの規模の地震で「けが人8人」で済み、重傷者はいないとのこと。海外からの旅行者は、日本家屋の耐震性に驚いていると思う。
4月12日…〔今日のよかった〕ツイッターがイーロン・マスクの玩具になってから、アクセス稼ぎの無意味なコピペ投稿&動物の動画セットばかりになって、マトモに機能していないんだけど、やっとマスクが対策に乗り出した。その方法とは、「新規ユーザーは当初3か月間課金があり、その後は無料でサービスを利用できる」というもの。既存のユーザーは課金の対象外で、「ボット」と呼ばれる自動投稿プログラムを削減する狙いがある。無料だからフェイク・アカウントが増産されるわけで、他のかに新規のみを対象とした有料化は試す価値があるかもしれない。

//元通訳の水原一平容疑者は3年間の違法賭博を行い、「約218億」勝って、「約280億」負けたため、差し引きの損失額はマイナス「約62億円」にのぼるという。一度の賭けの最高額は約2450万円。完全に異次元のギャンブルだ。
この賭博事件についてのSNSの感想に、「『カイジ』などすべてのギャンブル漫画がショボくなってしまった」とあった。対するレスで「それを言うなら、大谷も野球漫画をショボくしてる」と。日本人が大リーグの「二桁」勝利投手でホームラン王になったため、どの野球漫画も現実よりスケールが小さくなったというのだ。「大谷が野球漫画を超えて、一平が賭博漫画を超えてしまった」と。同じ設定で漫画にすると「こんな非現実的すぎる話だと読者はついてこない」と編集部にダメ出しされることが、リアルで起きてしまっている(汗)
※事件当初「大谷が450万ドル(約6億9000万円)もの大金が自分の口座から消えたのにどうして知らないのか」という疑問の声があったけど、なんと大谷選手は「3年間、一度もその口座アカウントにログインしたことがない」とわかったと。そりゃログインしないと、増減が分からないよね。何から何まで別世界。
●4月11日…〔今日のよかった〕約1カ月半後、5月25日(土)に東京・染井霊園と周辺の寺院墓地に眠る偉人の巡礼会を実施します!JR山手線・巣鴨駅の徒歩圏内にある染井霊園は、青山霊園の4分の1というコンパクトな空間に5500基(き)の墓石が建ち、文豪、芸術家、政治家、経済人など各界の著名人が多く眠っています。「世界墓マイラー同盟」では、偉人の墓を心を込めて案内し、それぞれの墓前でなぜこの人に墓参したいのか、故人への熱い想いを語ります!
染井霊園は平地で歩きやすく、墓マイラー初心者の方にお薦めです。ただ、コンパクトと言っても甲子園球場の2倍弱あり、一般の方が自力で目的の人物にたどり着くのは大変。是非この機会にご一緒に。周辺のお寺に眠る芥川龍之介や、時代劇ファンにお馴染みの名奉行・遠山金四郎の墓所にも訪れます。
〔墓参予定の偉人 40名〕

【染井霊園】
メイン解説(10名)
(1)高村 光太郎(1883-1956)73歳。詩人・彫刻家。同じ墓に妻の智恵子(「智恵子抄」)と父光雲(彫刻家/83才)も眠る。
(2)二葉亭 四迷(1864-1909)46歳。作家。近代リアリズムの先駆者。言文一致体を主張し「浮雲」を著した。
(3)岡倉 天心(1862-1913)52歳。美術評論家。日本美術院を創立。世界に日本美術を紹介。
(4)実相寺 昭雄(1937-2006)69歳。映画監督・演出家。ウルトラマンシリーズの監督回はどれも大傑作。ジャミラ、スカイドン、シーボーズ、メトロン星人、ペロリンガ星人、第四惑星。
(5)幣原(しではら)喜重郎(1872-1951)79歳。外相時代は国際協調を訴え軍部と対立、戦後に首相として新憲法を制定。
(6)松浦 武四郎(1818-1888)69歳。北海道の名付け親。アイヌ文化を記録し保護。
(7)若槻 礼次郎(1866-1949)83歳。元首相。軍縮を模索。民政党総裁を勤めた。
(8)宮武 外骨(1867-1955)88歳。権力と戦った反骨のジャーナリスト。個人雑誌の先駆け。「頓智協会雑誌」で不敬罪に。
(9)石川 倉次(くらじ)(1859-1944)85歳。日本語点字の基礎を築いた「日本点字の父」。
(10)土方 与志 (よし)(1898-1959)60歳。演出家。新劇確立に尽力し小山内薫と築地小劇場を建設。同墓所の祖父の土方久元は明治維新の功労者。
〔ワンポイント解説〕(20名)
(1)巖本 真理(1926-1979)53歳。女性ヴァイオリニスト。13歳で日本一になった天才。
https://www.youtube.com/watch?v=TB5oJsI5Zzo シューベルト「アヴェ・マリア」
(2)福田 英子(1865-1927)61歳。婦人解放運動の先駆けとなった社会運動家。「東洋のジャンヌ・ダルク」
(3)水原 秋桜子(しゅうおうし)(1892-1981)88歳。俳人。新興俳句を推進。俳誌「ホトトギス」で活躍、「馬酔木」を主宰した。
(4)長谷川 五郎(1932-2016)83歳。「オセロ」開発者。ボードゲーム研究家。
(5)大田黒(おおたぐろ)元雄(1893-1979)86歳。日本の音楽評論の草分け。
(6)樺山 資紀(かばやますけのり)86歳。海軍大将、初代台湾総督※評価が難しい人物
(7)石川 一郎(1885-1970)84歳。財界人、経団連の初代会長。化学工業界の第一人者。
(8)高嶺 秀夫(1854-1910)55歳。教育者。東京師範学校長。教育法の革新をはかり、修学旅行の起源となる長期遠足を実施。
(9)陸 羯南(くが かつなん)(1857-1907)49歳。新聞「日本」を創刊し、官僚・藩閥を批判。正岡子規を育てた。
(10)下岡 蓮杖(れんじょう)(1823-1914)90歳。日本最初期の写真家であり、国内で初めて営業写真館を開いた。
(11)ローデスカ・ワイリック(1856-1914)57歳。アメリカの宣教師。ハンセン病患者や日露戦争の負傷兵の看護にあたり「東洋のナイチンゲール」と呼ばれた。
(12)山田 文應(ぶんおう)(1829-1899)70歳。染井霊園の開設の祖、僧侶。政府が東京の墓地使用を制限したため市民は困り、これを哀れんで共同墓地を開設。
(13)酒井 忠績(ただしげ)(1827-1895)68歳。江戸幕府最後の大老。姫路藩藩主。近年無縁墓となり撤去の恐れあり。
(14)大野 佐吉(1831-1906)75歳。佃煮の創案者。北辰一刀流の達人。船屋佐吉。
(15)奥宮 健之(けんし)(1857-1911)53歳。社会運動家、旧自由党員。大逆事件で処刑された12名の1人。
(16)野村 文夫(1836-1891)55歳。戯画入り風刺雑誌「団団珍聞(まるまるちんぶん)」を創刊し週刊誌発行の草分けとなった。
(17)徳川 武定(1853-1910)56歳。松戸徳川家の祖。海軍造船に尽力。 
(18)杉 亨二(こうじ)(1828-1917)89歳。日本近代統計の祖。日本最初の近代的人口調査(国勢調査)を実施。
(19)古市 公威(1854-1934)79歳。日本近代土木の父。横浜港、大阪港、淀川、信濃川など整備。三島由紀夫の本名の公威の由来。
(20)吉田 茂八(もはち)(1825-没年不明)最初に札幌に定住した和人。
※当日の進行状況によりワンポイント解説の人物はカットされる可能性があります。
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【慈眼寺】5名
(1)芥川 龍之介(1892-1927)35歳。作家。歴史小説・現代小説ともに傑作。近くに三男で作曲家・也寸志の墓所。
(2)司馬 江漢(1747-1818)71歳。江戸時代に油絵に挑戦した洋風画家。
(3)谷崎 潤一郎(1886-1965)79歳。耽美と背徳の世界を描いた小説家。「春琴抄」。
(4)菊島 隆三(1914-1989)75歳。脚本家。「用心棒」「椿三十郎」ほか傑作映画の台本を書きまくる。
(5)小林 平八郎(1703年没)吉良家家老。二刀流の達人とも。赤穂浪士と戦い敗北。
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【本妙寺】5名
(1)遠山 金四郎景元(1793-1855)61歳。江戸の名奉行。はじめ北町奉行、のち南町奉行。
(2)千葉 周作(1794-1855)62歳。幕末の剣客。北辰一刀流の開祖。
(3)本因坊 秀策(1829-1862)33歳。江戸時代の囲碁棋士。漫画「ヒカルの碁」に登場。
(4)天野 宗歩(1816-1859)43歳。棋聖と呼ばれ、現在のタイトルのひとつ「棋聖戦」の由来。
(5)森山 多吉郎(1820-1871)50歳。日本人の通詞(つうじ、通訳)第一号。英語教師(密入国した英領カナダ人)から学んだ。
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開催日時:5月25日(土)12時半より16時半まで(雨天決行)
集合時間:正午より受付開始
集合場所:JR巣鴨駅前の小さな広場
参加費:2000円(資料代込み)※大阪から上京します
定員:20名強(先着順)
【申込み方法】
以下の特設ページよりお願いします。ページの後半に申込み用メールアドレスや記入必要事項、終了後の懇親会の詳細な情報が記載されています。

高村光太郎・智恵子の墓

実相寺監督はファンに
とても愛されています♪
●4月10日…〔今日のよかった〕3月末に父子で上京し、巣鴨・慈眼寺の芥川龍之介(1892-1927)の墓参りをしました。僕が23歳で初めて巡礼したときに、芥川龍之介がお気に入りだったポーズ(アゴを左手で支える姿)で写真を撮った話をすると、息子(中3)も“やってみたい”と。
彼は小説よりも先に、バトルアニメ『文豪ストレイドッグス』で芥川龍之介(必殺技の名は「羅生門」)のファンになり、一方的に親しみを感じている様子。写真を撮ったあと、僕は少し感無量に。ずっと昔、若い頃に自分が訪れた墓を、いま子どもが訪れているのはグッとくるものがあります。
芥川龍之介 真似をする太宰治
ときに、1991年に芥川に初墓参したのには理由がありました。その日は大学の卒業式。学生生活の最後の日をどうするか考え、大学の卒業式のかわりに夜行バスで大阪から上京し、芥川龍之介や夏目漱石の墓に「学生時代はお世話になりました」と御礼を伝えました。それこそが自分なりの卒業式だと。
子どもは「ふ〜ん」と言った後、「カメラを貸して。33年ぶりに一緒に撮ってあげる」というので彼に任せました。
1991 2024 子「会えて嬉しい!」
大阪に帰宅した後、昔の写真と見比べてビックリ。肩や体の傾け方がまったく同じ!人間の“クセ”って33年経っても、こんなに変わらないものなのかと笑いました。
あと3年で没後100年を迎える芥川龍之介。彼の人生は35歳と短いものでしたが、1世紀が経ってもなお多くの人に愛され、強烈な存在感を放ち続けています。
※過去に芥川の墓前で知り合った友人もおり、その意味で人は墓となっても生きている人間と関わり続けるものと実感しています。
※画像を添付して気づいたのですが、芥川は「左手」をアゴにつけているのに、僕は「右手」をつけていました。これは太宰治のせいです。全部あいつのせいです。太宰が芥川のマネをした写真はどれも「右手」をつけているので、「芥川のマネをする太宰」が好きな僕は「芥川のマネをする太宰のマネをするカジポン」で右手バージョンに。太宰〜!(笑)
※「春から中3だし、もう一人で夜行バスに乗れるだろう」と、今回、僕が仕事で先に上京し、翌朝6時半に東京のバスターミナルで息子の到着を待っていたのですが、バスが着いても降りて来ず、携帯に電話しても出ません。“まさか途中のサービスエリアで乗り遅れたのか?”“このままでは終点のディズニーランドに行ってしまう”とハラハラして、運転手さんに「子どもが降りてきません!」と相談。2人で車内を捜索すると、運転手さんが「あそこに一人だけ子どもが眠っています」と。のぞき込むと、頬杖をついて爆睡する彼が。「おい、起きろ、バスが出発するぞ」と体をユサユサ揺らしてもまだ寝ています。大きな声で名前を呼ぶと「う〜ん、ムニャムニャ…」。危機一髪すぎです(笑)
●4月9日…〔今日のよかった〕桜田門外の変の新史料が発見された。NHK『歴史探偵』によると、井伊直弼は水戸浪士に「射殺」されたと。暗殺犯の名は森五六郎。彼は水戸藩が作った日本製の銃を手に彦根藩の行列を先頭から襲撃。この銃は、もともとペリーが幕府に贈呈した20丁の最新コルト銃を見本に製作されたもの。ボディには桜の模様が入っており、それを水戸浪士が桜田門外に持参した。襲撃現場には最低でも3丁が持ち込まれていたという。
●4月8日…〔今日のよかった〕来月5月25日(土)に東京染井霊園にて巡礼会をします(高村光太郎、岡倉天心、実相寺昭雄、二葉亭四迷など)。また、周辺のお寺に眠る芥川龍之介や名奉行“遠山の金さん”の墓所も案内します。近日、告知&申込み受付ページをアップしますね。
●4月7日…〔今日のよかった〕9日夜、ジョジョミュージカルの関西公演に行ってきます!初演から2か月間、すべてのネタバレを回避してこの日に至る!待ちに待ったとはこのこと!

→観てきました!何を書いてもネタバレになってしまうので、千秋楽のあとで感想を記します!
●4月6日…〔今日のよかった〕大河『光る君へ』でファーストサマーウイカさん演じる毒舌・清少納言、人間的な魅力が感じられ、一番登場すると盛り上がるキャラに。
●4月5日…〔今日のよかった〕明日深夜のNHKで、本放送を見逃した『100分de名著 源氏物語』全4回の一挙再放送があり、全カジポンが歓喜。このシリーズでは、光源氏が抱いていたコンプレックスなど心の奥底に迫るとともに、単なる恋物語ではなく、政治小説としての側面も解説。源氏物語の全体像を明らかにするとのこと!
●4月5日…〔今日のよかった〕パソコンで作業中BGMとして最近流しているのが、2019年のゲーム『Death Stranding』の音楽(58分)。雰囲気としてはアイスランドのバンド「シガー・ロス」っぽい。あるいはレディオヘッドのスローナンバー。静けさの中に、もの悲しさと美しさがあり、なんかわからないけどめっちゃ仕事がはかどる。
●4月4日…〔今日のよかった〕ドジャース移籍後、大谷選手に公式戦初ホームランが出て胸を撫で下ろす。開幕41打席目は過去最も遅いためハラハラしてしまった。これでギア・チェンジして本来の打撃に戻れるのでは。

//自民裏金問題の処分が下ったけど、政治資金収支報告書への不記載額が5年間で計2728万円に上り、現職議員の中で3番目に多い萩生田議員の処分案が実効性のない「1年間の党の役職停止」で、あまりにも軽すぎて呆れた。萩生田氏は政調会長を辞任して既に無役だから、役職停止を受けても「無傷」。この処分に何の意味があるのかとポカーン。
国民を騙したのに、萩生田氏は安倍派幹部の中で政倫審の出席をただひとり拒むなど、真相解明にも極めて後ろ向き。検察は訴追しないし、党からはノーダメの処分だし、氏は笑いが止まらないだろう。一般の会社で同じことをしたら即クビなのに、ほんと自分に甘い。
※岸田首相についても、自らが所属した派閥の元会計責任者が立件されているのに、自身を処分しないのはおかしい。まったくペナルティーなしとは思わなかった。
●4月2日…〔今日のよかった〕明日21時半からEテレ『3カ月でマスターする世界史』放送開始!世界史は地域や時代ごとに話がバラバラに出てきて難しいイメージがあるけど、当シリーズでは古代から現代まで“歴史の大きなつながり”を12回で描き、いま世界で起きていることの背景に迫るとのこと。期待大!
※再放送は毎土曜14時半より

//台湾大地震、各地の被害が心配ですね…。
●4月1日…〔今日のよかった〕来月、NHKにて岸辺露伴シリーズのオンエア!いつもは年末の放送だけど、今年はGW明けに!この“密漁海岸”のポスターがあったらほしい。
  予告ビジュアルがカッコいい!
●4月1日…〔今日のよかった〕『映像の世紀バタフライエフェクト 東京裁判』、とても見応えがあった。軍人ではない広田弘毅元が、ひと言も自己弁護せず、裁判中、ずっと黙ったまま目を閉じていた姿が心に残る。戦争をやろうとした罪ではなく、やろうとした人間を戦争を止めなかった罪。広田弘毅「自分は戦争の防止に全努力をあぐべきであったが、それを果たしえなかった。従って重大責任を感じている」。極刑判決を下され、傍聴席の子どもたちを見つめていた。東條らは「自衛のためにした戦争」と主張したが、開戦に反対していた元外相・重光葵は「それは違う」、同じく元外相・東郷茂徳「戦争を主張したのは東條元首相、嶋田元海相、鈴木元企画員総裁」と反論。
戦後、巣鴨プリズンで約10年の刑期を終えた東條内閣の大蔵大臣・賀屋興宣(かや・おきのり)は、のちに池田内閣の法相となった。賀屋「(戦勝国が行った)東京裁判に対する批判というものはとにかくとして、私はこの社会というものが、国家でもどこでも持っていくためには、責任ということが非常に重大だと思っている。そういう意味において私は開戦当時の開戦を決定した閣僚の1人であるし、戦争遂行に多くの国民の犠牲を求めた1人として、深刻な責任がある。だから、あのくらいの目(服役)にあうということは、もう当たり前だと」。前後編にして放送してもよかったと思う。

//『オッペンハイマー』を4月7日に観に行く予定。
●3月31日…〔今日のよかった〕3月の最後の3日間は超絶濃厚でした!ジョジョイベント参加者、墓マイラーの同志、テレビ局のスタッフさん、すべての出会いに感謝です。素晴らしい体験をさせていただき本当に有難うございました!
●3月29日…週末は墓マイラー関連のテレビ収録やジョジョイベントがあり上京します。3/31に更新を再開します!
●3月28日…〔今日のよかった〕国連安保理がついにパレスチナ自治区ガザ地区での即時停戦を求める決議を採択!(3/25)。「4月10日まで続くラマダン(断食月)期間中の即時停戦」という期間が限定されたものだけど、それでも昨年10月に軍事衝突が始まって以降、世界が待ちわびた安保理からの「停戦」要求が出たことがほんと嬉しい!
ガザ保健省によるとガザ地区の死者は3万2千人に達し、国連機関は「犠牲者の大半が女性や子ども」であり、「このままでは7月までに約111万人が飢餓で亡くなる可能性」と深刻な報告。このような状況にもかかわらず、イスラエル寄りの米国は「恒久的な停戦はハマスを利する」として安保理で拒否権を発動し、停戦決議案を4度にわたって否決に追い込んできた。一方で、先日(3/22)はロシアと中国が米国提出の停戦決議案に拒否権を行使するなど、常任理事国の利害対立を背景に停戦決議は何度も葬られてきた。
だが、米国内でもイスラエルに停戦を求める世論が高まり、バイデン政権はこれに動かされ、「賛成も反対もせず棄権する」という道を選択。拒否権の発動を見送ることで、安保理は即時停戦決議を採決できた。ハマスには速やかな人質解放を求む。
パレスチナ自治政府のリヤド・マンスール国連大使「この理事会がやっと即時停戦を求めるまで6カ月かかり、その間に10万人のパレスチナ人が死傷し、200万人が家を追われ、飢えた」
フランスのドリビエール国連大使「安保理はただちに次の仕事に取りかかるべきだ。2週間後のラマダン明けには恒久的な停戦を確立しなければならない」
アルジェリアのベンジャマ国連大使「血の海に終止符を打つことが我々の責務だ。安保理はようやくその責任を果たしつつある」
国連のグテーレス事務総長「決議は実行されなければならない。失敗は許されない」「食料危機は完全に人災で、食い止めることができる」
実際に停戦につながるかどうかは米国とエジプト、カタールが仲介する交渉の行方が左右する。ガザではこれまで昨年11月下旬に7日間の一時休戦が実現したのみだ。それでも大きな一歩であることは間違いない。

 
パレスチナの国連大使「歴史的な日だ。安保理において即時停戦の決議案が採択された」
●3月27日…〔今日のよかった〕22時からEテレで“1年ぶり”の新作『植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之』第9弾オンエア!おそらくNHKで最もシュール&クレイジー、だけど勉強になる30分の教養番組。植物の生態を擬人化で面白く描き、昨年度の日本植物学会・特別賞受賞!
●3月24日…〔今日のよかった〕大相撲春場所の千秋楽、まだ新入幕で番付が一番下(東前頭17枚目)の尊富士(たけるふじ)(24)が13勝2敗で初優勝!新入幕での優勝は1914年(大正三年)以来、110年ぶりという快挙!同時に初土俵から10場所目での最速優勝!年6場所制となった1958年以降の力士では、これまで貴花田(貴乃花)と朝青龍の「24場所」が最速だったので「10場所」がいかに異次元かよくわかる。また、新入幕の初日からの連勝記録11連勝はあの大鵬と並ぶ歴代最長タイ。
前日の取り組みで右足を痛めて救急車で運ばれ、今日は欠場する可能性もあったけど「15日間しっかり土俵に上がることが力士の務め」と試合にのぞみ、勝利して優勝を勝ち取った。
尊富士はユーモアもあり、優勝インタビューで今日の土俵の感想を聞かれて「自分自身を信じて土俵に上がりましたし、何より師匠の伊勢ヶ濱親方が(NHK中継の)解説だったので、しっかりいい相撲を見せないといけないと思って土俵に上がりました」と語り、館内は爆笑に包まれた。
そして、大記録を打ち立てた感想を聞かれた尊富士は「記録も大事ですけど、皆さんの記憶に一つでも残りたくて、必死で頑張りました」。惚れた!青森出身の24歳、来場所での活躍が楽しみだ。
  おめでとう!尊富士!
●3月23日…〔今日のよかった〕米TIME誌が選出する現代の100人に「権利や尊厳を守るために活動した擁護者」として昨年選出され、英国でも「BBCが選ぶ100人の女性」に選ばれた元自衛官の五ノ井里奈さん(24)。陸自での性被害を実名で訴えてきた。新たに3/1、米国務省が五ノ井さんに2024年の「世界の勇気ある女性賞」を贈ると発表した。理由は「セクハラと説明責任を国民的な議論の対象にし、昔ながらの日本社会でタブー視されてきた問題に光を当てた」。また、五ノ井さんの勇気が他の無数の被害者らに対して「もはや沈黙の中で苦しむのではなく、自ら声を上げることを後押しした」と指摘し、五ノ井さんの働きかけを受け、自衛隊がより安全な職場作りを進めていると説明。授賞式はブリンケン国務長官とバイデン大統領の妻ジル氏が主催し、4日にホワイトハウスで授賞された。敬意を表したいし、同賞で五ノ井さん自身も勇気づけられたと思う。米政府が表彰しているのに日本政府はこういう賞をあげてないよね…。伊藤詩織さんと五ノ井里奈さんは20年後の教科書に載っていると思う。

//俳優として映画『肉弾』(岡本喜八監督)主人公や『仮面ライダーW』の敵ボスを演じ、声優としてアニメ『ラピュタ』のムスカを担当した寺田農(みのり)さんが、肺癌のため14日に81歳で他界。目ヂカラがあり、強烈な存在感を放つ役者さんでした。
そして海外ではイタリアの世界的ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニ氏が23日に他界。享年82。氏は18歳の時に世界で最も権威を持つ「ショパン国際ピアノコンクール」で、審査員全員一致で優勝。その際、審査委員長アルトゥール・ルビンシュタインは「われわれ審査員の誰よりもうまい」と激賞した。以来、半世紀以上も世界各地で演奏活動を行い、深い作品解釈と「精密機械」とも称された卓越したテクニック、繊細な美しい音色で聴衆を魅了してきた。浮世絵や漆器、黒澤明監督の映画を愛する親日家でもあった。
両氏に心から哀悼の意を表します。

//22日にロシア・モスクワで起きたコンサート会場襲撃事件、犠牲者が133人という大惨事に。イスラム国が犯行声明を出す一方、プーチンは「ウクライナが黒幕ではないか」と主張。そんな馬鹿な話があるか。ウクライナ側はロシア国内の反戦世論を味方につけようとしているのに、全ロシア人を敵に回すような残虐テロを起こすわけがない。

//うちの市は人口12万人以上で快速が停まるのに、みどりの窓口が廃止。かわりに、受話器の向こうで人間が対応する券売機が「一台」だけ設置された。そのため夜になってもえげつない行列に。国鉄から民営化する際、「コストカットによるサービス悪化はありません」と言っていたのは何だったのか。みどりの窓口の復活が無理なら、せめて2台、できれば3台の受話器付き券売機を設置してほしい。
●3月20日…〔今日のよかった〕坂本龍一さんが生前最後に手掛けた舞台作品「TIME」で、ともに創作にあたったアーティストの高谷史郎さんの言葉がよかった。「いろいろなことを話し合ったはずですが、出来上がってみると、一直線に歩いてきたような気がします。分かれ道はいっぱいあったはずなのに」。

//大谷選手の通訳をしていた水原氏がスポーツ賭博に手を出しドジャースを解雇されたのはショック。米国では2018年以降、スポーツ賭博が全米50州のうち約40州で合法化され、テレビ中継などの際にスポーツ賭博の広告が頻繁に流れる。賭けの対象は野球、バスケ、ホッケーなど。オンラインのスポーツ賭博を始める際、「入会ボーナス」として賭け金に使えるポイントを付与する巧妙な誘い文句もあり、手軽に開始できることが問題に。米国では18〜49歳の男性の39%、同年代の女性の20%がオンライン・スポーツ賭博のアカウントを持っているとも。ニュージャージー州では合法化されてからの5年間で、ギャンブル依存症の相談窓口への問い合わせは3倍近くに増加。問い合わせが最も多い層は25〜34歳で、学生ローンで借りた学費用の資金を使い果たしてしまった深刻な事例も。
スポーツ中継に賭博のCMを入れたら、こうなるのはわかりきっている。なんで8割もの州が合法に踏み切ったのか…。
●3月19日…〔今日のよかった〕
●3月18日…〔今日のよかった〕
●3月17日…〔今日のよかった〕待望の『デューン砂の惑星PART2』をIMAXで鑑賞!サンドワームの迫力に涙。
●3月16日…〔今日のよかった〕
●3月15日…〔今日のよかった〕
●3月14日…〔今日のよかった〕
●3月13日…〔今日のよかった〕
●3月12日…〔今日のよかった〕
●3月11日…〔今日のよかった〕社会学者の吉見俊哉・国学院大教授いわく台湾・韓国が経済的に発展してきた理由として、米国のように政権交代が可能な2大政党を持つことに注目。「(台湾・韓国は)少子化など日本と同じ問題も抱えるが、今や東アジアでただふたつ、政権交代可能な2大政党制を実現した。台湾の半導体を筆頭に、産業面などでも日本を追い抜いている」。そして、日本復活のカギは地方の成長にあるとも。「1880年の統計年鑑で人口最多の府県(都も道もまだなかった)はどこかご存じだろうか? 東京でも大阪でもない。石川県である。次が新潟県で、3位は愛媛県だ。当時の日本は、人口も富も文化も分散していた」。 米どころの石川、新潟はともかく、四国の愛媛が第3位というのは目から鱗。
●3月10日…〔今日のよかった〕先日、日経平均が史上初の4万円を突破(3/4)。バブル絶頂期の1989年12月、日経平均は終値で3万8915円の高値をつけたが、これを上回った。バブル超えだ。ただし、その時と状況が違うのは、買っているのが外国人投資家ということ。円安で割安だから買いまくっているだけで、モノが売れているわけじゃない。労働者の実質賃金も、上がるどころか下がっている。

//NHK『ブラタモリ』が今月で終了。この番組のお陰で地理や地層が好きになった人も多いと聞く。約10年間、お疲れさまでした。
●3月9日…〔今日のよかった〕能登半島地震の被災地に俳優・歌手の杉良太郎さん(79)が支援に駆けつけたというニュースを聞いて、あまり知られていないシンガポールの日本人墓地に杉良太郎さんが建てた慰霊碑のことを思い出した。
1月中旬、石川県に東京からキッチンカー3台で応援に入った杉さんは、3日間の炊き出しを行い、野菜もたっぷり入った肉うどん、カレー、炊き込みごはん、肉野菜炒めや豚汁、果物などを提供し、「うどんで温まってって」「ここで神経を使わないようにね」と声をかけてまわった。他にも、ペーパータオル、フェイスタオル、ボディタオル、スリッパを各600個、下着、スウェット上下、車いす座布団を各200個、高齢者向けの入れ歯洗浄剤などを持参。
杉さんはこれまで福祉活動や寄付に「40億円」もの私財を投じており、阪神・淡路大震災では大型ヘリコプター2機をチャーターし、被災者避難所へ1000人分の食事、飲料水、医薬品、衣料等2トン分の救援物資を空輸。東日本大震災ではトレーラーや冷凍車など車両20台で数千人分の救援物資を届け、石巻市で毎日5000食以上を炊き出しした。
「僕の活動で一貫しているのは『明日はわが身』ということ。特にこの日本に住んでいるかぎり、何が起きるかわかりません。人からの支援を何も受けないで一生をまっとうできるなんて、誰も保証してくれません」

「芸能人の売名」という声には「ええ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。皆さんもおやりになるといい」「売名であろうとなかろうと、やったほうがいいんです。1億3千万人が売名でいいから、被災者に心を寄せてください」と回答。

杉さんの支援活動は国内に留まらない。シンガポールの日本人墓地には作家・二葉亭四迷の火葬地碑(墓は東京)、貧困からこの地に流れてきた“からゆきさん”といわれる娼妓の女性たち、旧軍関係者の墓がある。この墓地は、1891年に当地で財を成した元船員・二木多賀治郎(ふたき・たがじろう)が、異国の地で倒れた人たちの身の上を憐れみ、自身が所有するゴム林を日本人墓地として提供したことに始まり、最初に無縁仏27体が集められ無縁塚が築かれた。身寄りのない無縁仏は多くが貧困の中で病死した、薄命のからゆきさんだった。1913年に二木多賀治郎が没した後も日本人会がこの墓地を守り、からゆきさんの朽ち果てた木の墓標を小さな石の墓に建てかえ「精霊菩提」と刻んだ。
この日本人墓地を1989年に訪れた杉さんは、献花・植樹を行い、墓地の一角に《御霊 安らかなれ》と刻んだ『鎮魂の碑』を建立した。墓マイラーの僕は「こんなところに杉良太郎さんの名前が!」と驚き、杉さんの活動を帰国後に調べてみると、ベトナムでも日本人墓地の整備資金を寄付し、ミャンマーの日本人墓地でもインドソケイ(プルメリア)14本を植樹しており、その故人への思いやりに感動した。
バングラデシュでは学校を50校建設し、ベトナムでも約30年間かけて多くの学校や孤児院を設立し、南米でも福祉活動を続けている。これらは国際機関のユネスコや赤十字ではなく「全て個人活動」というのが凄すぎる。

「確かに福祉は時間とお金がかかる。特にお金が無いと見栄えのいい福祉はできない。でも、お金が無い人は、時間を寄付すればいい。お金も時間も無い人は、福祉を理解して、実際に活動している人に拍手を送るだけで十分。それで、もう立派な福祉家なんです」(杉良太郎)
被災者に配るイチゴの
ヘタを切る杉さん(石川県)
《御霊 安らかなれ−−杉良太郎》
シンガポールの日本人墓地にて
●3月8日…〔今日のよかった〕昨年6月に与野党の枠を超えた超党派の議員連盟「石橋湛山(たんざん)研究会」(共同代表は自民、立民、国民民主の3人)が立ち上がり、この半年で参加者が倍増して100人になったという。石橋湛山元首相のファンとしては嬉しい限り。湛山ほど勇気があり大局を見ていた政治家はそういない。戦前は具体的な輸出入の数字を上げて「米国とは戦争するより貿易した方が日本は発展する」「貿易立国になるため植民地(朝鮮・台湾・満州)を放棄せよ」と、軍部に暗殺される危険があるのに反戦を訴え、戦後は冷戦中に日中米ソ同盟という平和構想を打ち出した。党から2度除名されながら首相に上り詰めたが病気で65日の短期政権に。その後、湛山とは真逆の男、対米従属派で統一教会を日本に呼び込んだ岸信介が首相になり今の日本になった。
不屈の政治家・石橋湛山を敬愛する議員が与野党に100人もいるのが心強い。現在、派閥解散により自民の衆参国会議員376人のうち約75%(約280人)が無派閥議員という、前代未聞の未踏の領域に政局は入っている。

湛山研究会の共同代表・岩屋毅(たけし)元防衛相(当選9回、66歳/大分)は麻生派を離脱しこう語る。
「国民の信頼を取り戻すため、政治資金規正法は適切な形で厳格化・厳罰化の方向で改正するべき。その上で、政治とカネを監視する強い権限を持った行政委員会を起ち上げる。すべての政治団体はそこに登録し、違反があれば返金を命じたり、登録の取り消しができるようにする」
「人口が毎年100万人減り、急速な高齢化を迎える中、いかに国力を維持し、一人一人の国民が充足感を得られる社会を創り上げるのか。女性、高齢者、外国人、障がい者、性的マイノリティーらいろんな人たちがこの列島で活躍できる、もっと多様性を包摂できる社会にするのがひとつの方向性だと思う。違うものが混じり合ってこそイノベーションが起こる」
「湛山の大胆な構想力と勇気に学びたい。日本全体が軍国主義、植民地主義、大日本主義に向かう時に小日本主義で異を唱えた。日本が科学技術に依拠して自由貿易に徹すれば、海外領土がなくても日本は繁栄できると主張した。まさに戦後は湛山が正しかったことが証明された。米ソ冷戦が始まる時に、日中米ソ平和同盟を唱えた。突拍子もないと聞こえたかもしれないが、実現していれば今日の事態はなかったともいえる」

湛山会幹事長の古川禎久(よしひさ)元法相(当選7回、58歳/宮崎)もまた茂木派を離脱している。政界に出るまで一時期、焼き鳥屋をやるなど変わり種だ。
「自公政権が“国民受け”のいい政策をひねり出し、都合のいい時期に解散し、政権維持のための政権運営をしているように見える現状では、国民はしらけ、投票率が下がる。国民のしっかりとした支えがなければ、本来あるべき政策の断行は難しい。できるだけ幅広く民意を反映、吸収できる選挙制度が望ましい。中選挙区連記制か大選挙区連記制がベターだ」
「世界を見渡すと100年前に似ている。格差が拡大し、分断と対立が生まれ、政治が不安定化する、そこに破滅的なポピュリズムが台頭する。ヒトラーも日本の軍部もそこから出てきた。このタイミングで政党政治が信頼を失ったのは極めて深刻だと思っている」
「戦前には日本が領土拡大をめざす『大日本主義』をとっていた時に、湛山は外地の植民地を手放せと、命懸けで主張した。戦後は総理大臣になると、アメリカの言うことをなんでもハイハイと聞くようなことは、日米両国のためには良くないからしない、と堂々と言ってのけた。病気による早期退陣で湛山路線は挫折したが、湛山の構想力と胆力には学ぶことが多い」

僕は正直、今の政治家(特に自民所属)の口から石橋湛山の名が出てくると思っていなかったので、岩屋毅議員と古川禎久議員という九州生まれの2人の動向に注目したい。湛山を崇敬する人物なら自民党を立て直すことができるだろう。
●3月7日…〔今日のよかった〕放送作家の小山薫堂(こやまくんどう)さんが「“過”という字は“過去”にも“過ち”にも入っているんですよね」と語っているのを聞き、「過去」に「過ち」の一字が入っているのは、人生において過去と過ちは切り離せないものと感じられるし、その過ちさえ去って行くのだと先人が語りかけているようにも思える。後者は救いに。
●3月6日…〔今日のよかった〕大ヒットドラマ『不適切にもほどがある!』(金曜後10時)、女優・河合優実さん(23)が「令和の百恵ちゃん」と大反響、実際、驚くほど高い演技力に加えて歌まで上手い。彼女の魅力を最大限に引き出すクドカンの脚本もあって、とんでもない核融合が起きている。何気ないセリフなのに彼女が話すと泣けてしまう。この先、どんな大女優になっていくのだろう。
●3月5日…〔今日のよかった〕春闘、満額回答どころか、労組が要求する金額を超える「満額以上」が出ているのがすごい。業種によっては賃上げどころじゃないところもあるけど、この「満額以上」という言葉はインパクト絶大、こういう流れが生まれて欲しい。

//SNS上で大問題になっている著名人の写真を勝手に使った詐欺投資広告、被害がたくさん出ているのに運営側の削除対応が遅すぎる。トップがイーロン・マスクになってからXはめちゃくちゃ。
●3月4日…〔今日のよかった〕確定申告、源泉徴収票の提出が2019年から不要になってい!知らずに必死こいて貼り付けてた!これで申請がちょっとラクになる。

//先日、“平和都市”広島市の松井一実市長が、軍国主義教育の精神的支柱とされた「教育勅語(ちょくご)」を2012年から職員研修で使っていたことが発覚し問題に。 戦前の軍国主義教育では「天皇陛下のため」という言葉で国民に無謀な戦争に駆り立てた。
明治天皇の名の下に発布された教育勅語は「12の徳目」といわれる“教え”を列挙している。確かに1番目から11番目までは松井市長が引用する気持ちも分かる善行が書かれていて、「親孝行せよ」「兄弟・姉妹は仲良くせよ」「夫婦は互いに仲睦まじくせよ」「友だちはお互いに信じ合え」「自分の言動を慎め」「広く全ての人に慈愛の手を差し伸べよ」「勉学に励み職業を身につけよ」「知識を養い才能を伸ばせ」「人格の向上に努めよ」「世の人々や社会のためになる仕事に励め」「法を守り国の秩序に従え」となっている。問題は12番目で、〈一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ〉〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉、つまり「国に危機が迫ったなら忠誠心を発揮してその身命を捧げ、それによって、永遠に続く天皇の勢威を支えよ」と、国のため、天皇のために命を投げ出せとする部分だ。最後の〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉の「以テ(もって)」は、12の徳目すべてにかかっており、1番目から11番目の全部が「永遠の天皇の勢威を支える」という目的のためにあるとされている。天皇崇拝の強制が核心となっている。

教育勅語が天皇と国家のために身を捧げる教育を目的にしていたからこそ、敗戦後、GHQから封印されただけでなく、国会も反省を込めて勅語失効を自ら決議した。広島市長は原爆の日に平和宣言を読み上げる立場にある。被爆者で大やけどを負った森下弘さんは「友情や親孝行の大切さなどを教えるのなら別のものを使うべきだ」と語っており、軍国教育の象徴を広島市長が讃えることにめっちゃ違和感がある。

右派宗教カルトや極右議員は「教育勅語は悪くない、当たり前の道徳、いいことを書いているだけ」と口を揃える一方で、天皇のために命を投げ出すことを命じた部分にはダンマリ。これについては、そもそも知識がない可能性がある。宗教右派団体「日本を守る会」(日本会議の前身)が流布したインチキな現代語訳が出回っており、そちらしか読んでないのだろう。訳したのは右派で元自民党議員の佐々木盛雄(故人)がつくった団体「国民道徳協会」で、現在、教育勅語の復活を呼びかけている日本最大の神道系宗教団体「神社本庁」はこの誤訳を採用している。

例えば、教育勅語の核心である12番目の徳目〈一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ〉〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉は「国家のために勇気(義勇)をもって身命を捧げ、永遠に続く天皇の勢威(無窮ノ皇運)を支えよ」という意味だが、神社本庁が広める現代語訳では、〈非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません〉とあるだけ。「義勇」を「真心」とソフトに置き換え、後半の「永遠に続く天皇の勢威を支えよ」という箇所がすっぽり抜け落ちている。
明治神宮のHPでは「勇気」を使っているものの、「非常事態に直面したら、愛する祖国や同胞を守るために、それぞれの立場で“勇気を出してがんばります”と覚悟を決め、力を尽くしましょう」とだけ記され、やはり「永遠に続く天皇の勢威を支えよ」が丸ごと消えている。
この部分は作家の高橋源一郎版の訳ではこうなる「いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください」。
★神社本庁(宮城県神社庁)採用の現代語訳
★作家・高橋源一郎さんによる現代語訳

カルト現代語版は特徴的な単語が使用されているので簡単に見分けられる。勅語冒頭の〈朕惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニコヲ樹ツルコト深厚ナリ〉は、本来は「私(天皇)が思うに、皇室の先祖である天照大御神が国を始めた遠い昔より、皇室はずっと徳を積み上げてきた」だけど、神社本庁採用版は〈私は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます〉とされ、原文には存在しない「道義国家」という特殊な単語が出てくる。この言葉は戦前のアジア主義者・大川周明が生み出し、戦後に右派団体「日本会議」などが、侵略戦争を正当化する大義名分としてしきりに使用してきた。
カルト現代語訳には、教育勅語の核心である「天皇のため」「皇室のため」という言葉は一切出てこず、他の表現もことごとくソフトになっている。ネット上ではこの訳文を提示して「どこが悪いのか」と息巻いているブログが多く、本質を隠した嘘の現代語訳を広めた神社本庁の責任は重い。
教育勅語の目的は天皇、国家のために命を投げ出す国民を育てることであり、「声に出したい道徳の良いことば集」ではない。1940年に文部省が発表した現代語訳でも「万一危急の大事が起ったならば、大義に基づいて勇気をふるい一身を捧げて皇室国家の為につくせ」となっている。

※教育勅語を復活させようと活動している保守系議員の多くが、教育勅語の「法を守り国の秩序に従え」に背を向け、政治資金規制法に違反して裏金をつくっていたのはブラックジョークだ。っていうか、戦前からすでに、勅語を一般国民に強制しただけで指導者層や職業軍人は遵守していなかった。首相や大臣を暗殺したり、政治へ直接介入して内閣を辞職に追い込んだり、天皇に嘘の報告をしたり。最近でも、先の帝が譲位のお気持ちを表明したときに、未来のことを考えた天皇が、譲位の条件を定めた「恒久法」をつくってほしいと求めていたのに、保守系議員は耳を傾けず、譲位を一代限りの特例としてしまった。右翼は尊皇愛国を掲げているのに、実際は天皇を支えず恒久法制定を求める街宣もしなかった。勅語を都合良く利用したいだけと思われても仕方がない。まったく!
●3月2日…〔今日のよかった〕三井住友VISAカードは問題が起きたときにオペレーターに相談したくても、延々と自動音声にたらい回しにされ、人間と会話ができない。公式HPにも問い合わせ先が載っていない。やっと番号がわかったので忘れないように備忘録として書いておきます。
《三井住友カード・大阪本社》06−6228−1222(10:00-17:00)
●3月2日…〔今日のよかった〕ラジオの進行も担当している星野源さんが、ラジオを聴いたことがない人から「どのように聴き始めたらいいか」と問われたときの答えが良かった。「(無理をして聞かなくてもいい、なぜなら)ラジオってニッチだといまだに思うし、インターネットができて、YouTubeやらSNSやら配信ライブやら山ほどあって。なおかつ、ラジオを選ぶ人は、そこにしか来られない人なんです」

〔訃報〕鳥山明先生が急性硬膜下血腫のため68歳で急逝、本当にショック。既に3月1日に他界されていたとのこと。『ドラゴンボール』は全世界で約3億冊も出版され、先生の訃報を英BBC、NYタイムス、仏紙ルモンドなどが伝えている。仏マクロン大統領はサイン色紙を、ジャッキー・チェンは記念写真を投稿。春からディズニープラスで『SAND LAND: THE SERIES』が配信され、映画版では描ききれなかったカットや原作の名シーンを追加、さらに鳥山先生が本シリーズのために考案した映画版以降の新たな物語も描かれる予定。心して見ます。
//そして、ちびまる子ちゃんの声優TARAKOさんも訃報が(8日没)。享年63。初回(1990年)から現在まで35年間も主人公を担当、唯一無二のお声の持ち主でした。お二人に哀悼の意を表します。
●3月1日…〔今日のよかった〕ユダヤ人国家のイスラエルがパレスチナ(ガザ地区)で常軌を逸した民間人攻撃を繰り返していることに、アメリカ在住のユダヤ系(!)の若者たちが抗議し、「即時停戦」を訴えて約100人がロサンゼルスの道路で座り込みを行った。米国はイスラエルの最大の軍事支援国であり、建国(1948年)からこれまでの支援額は約1300億ドル(約18兆円)、そしてイスラエルの武器輸入の80%は米国からだ。12月の国連安保理では、ガザ地区での即時停戦を求める決議案に米国だけが拒否権を行使したうえ、直後にバイデン政権は議会承認を迂回(うかい)する形で、イスラエルに約1億650万ドル相当の武器を緊急売却している。ここに税金が使われるということは、米国民がガザ地区の民間人被害の加害者にもなり得るため、胸を痛めた若いユダヤ系米国人が勇気を出して意思表示を行った。彼らはイスラエル政権を支持する米国内のユダヤ社会と対立してでも、イスラエル軍の暴走を止めようとしており、信念に敬意を表したい。

  座り込みをする若者たち

//アイナ・ジ・エンドさんがMV『宝者』で“振り付け”として架空の手話を使っていることに対して、障がいを持つ当事者から「手話をおもちゃにしないで」「文化の盗用」と非難の声が出ている件、なんで音楽会社はこの動画でOKにしたのか理解しがたい。製作過程で誰かが「手話はそれを使う人にとっては命を守る情報伝達手段であり、偽物の手話が広まると大変なことになる」と指摘すればよかったのに…。

//今の若者はLINEの句点「。」に恐怖を感じ“マルハラスメント”というらしい。僕の世代は文章の最後に句点をつけるのが当たり前であり、ないと宙ぶらりんな印象に。ネットの普及から四半世紀で、句点をつける、つけないという日本語の根本的な部分が変化したことに驚く。







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