南太平洋館
パプアニューギニア展
(2000年、ラバウル)
〜かつてこの国には、日本軍南方最前線基地があった〜
(旧日本軍の対空砲)
ラバウルには戦後50年を経た現在でも、このように旧日本軍の武器が
数多く放置されたままになっている。これは制空権を奪われた日本軍が、
連日のように襲来する米軍機を迎撃していた、2人乗り対空機関砲だ。
(墜落したゼロ戦)
“あの戦いは、資源確保の為に仕方なかった”と最近よく聞く。分からぬ。そうだとして、
自分の資源がないから他人の資源を奪っていいのか?資源は人の命よりも重いのか?
“欧州の列強からアジアを開放したかった”のか?ではなぜ、8月15日がアジア各国で
祝日になっているのか。その理由だと“開放に来てくれた日本”の為に悲しむはずでは
ないか?分からぬ。400年、500年も前の話ではない。つい50年前の話なのに・・・。
ワシはこの地で亡くなった日米将兵及び現地の人々の魂の為に、しばし手を合わせた。
(圧倒的な植物の生命力)
これを見た時、ワシは自分の目を疑った。墜落したゼロ戦の羽を突き破り、
多くの植物が天へ向かって伸びていたのだ!目前で繰り広げられる死と
再生の物語に、ただただ圧倒された。今さらながら、自然の力はすごい。
(密林の中の重爆撃機)
近年ラバウル近郊で火山の噴火があり、街の東部が埋まってしまった。
この重爆は前部のみが地表へ突き出ており、壮絶の一言。ちなみに、
機体の一部を現地の人が飼い犬の犬小屋に利用してて、おったまげた。
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(野戦砲)
オレンジ色の鮮やかな花をつけた背後の木と、サビついて鉄塊と
化した野戦砲が並ぶ違和感が、人間の愚かさを無言で実感させた。
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(青空市にて)
店番をしながら編み物をしていたおばさん。はちきれんばかりの笑顔!あまりに
パワフルに笑うので、戦跡でヘビーな気分だったこちらまで、自然と陽気になって
しまった。人類が他の動物に誇れる唯一の長所は“笑うことができる”点だね。
(会場案内板へ)
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