『東京・鎌倉 有名人お墓お散歩ブック』序文と104名リスト



『東京・鎌倉 有名人お墓お散歩ブック』(大和書房・1680円)爆裂発売中!
漱石、太宰、北斎、芥川、一葉、黒澤、近藤勇など104人の墓ガイドを中心に、お墓本の暗いイメージを払拭すべく、墓地までの道のりにある名所、カフェ、老舗菓子屋、文学館などタウン情報も入れて敷居を低くし、また人物伝の資料としても使えるよう略歴も掲載!作家太田治子さん(太宰治の娘さん)、サブカルのカリスマ・夏目房之介さん(漱石のお孫さん)他の寄稿エッセイも収録。幕の内弁当のような一冊デス!
※05年秋、好評につき『お墓お散歩ブック〜関西編』の刊行決定!




激涙!感無量の平積み
(大阪梅田・紀伊国屋書店)
黄色い表紙が目印!
旅行ガイドのコーナーです
夏目房之介さんの推薦!

以下、序文と104名リスト(是非この序文だけでも読んで下さいましーッ!!)

『序文:あの人に会いたい!!〜僕が墓巡礼をはじめたわけ』


●墓巡礼という歓喜

「ありがとう」そのたった一言の感謝の言葉を伝えたくて、僕は18年間ひたすら国内外の作家や芸術家たちの墓を巡礼し続けている。彼らは、様々な作品を通して僕を励まし、叱咤し、勇気づけてくれた。「生きる」ということは「出会う」こと。出会いを通して他者の生き方、別の命の存在を知ることだ。だから、数多くの人生に引き合わせてくれた作家や芸術家たちは、真の意味で人生の恩人だ。恩人には御礼が言いたい。心から感謝している人に、墓とはいえ直接本人に御礼を言えるなんて、これほど嬉しいことはない!


●墓巡礼にハマったきっかけ

僕が初めて巡礼したのはロシアの文豪ドストエフスキー。19歳の夏だった。10代を去るにあたり青春時代もっとも影響を受けた人物に、どれだけ作品に救われたかを伝えに行こうと思った。でもこの時は、正直言って御礼を言うことよりも憧れのヒーローにひと目会いたいという浮かれた気持ちの方が強かった。ところが、実際にペテルブルグで墓前に立つと、想像もしていなかった強烈な感動に全身が包まれた。それまで僕は彼を尊敬しつつも、どこか教科書に書かれた歴史上の人物、半ば架空の人間として受け止めていた。しかし墓石を前にした瞬間、彼が現実に生きていたことを実感し、心に留めていた作中の言葉が熱く脈打った!墓前に身を投げ出して土を触ると、その下に眠る彼の存在を感じた。そして心の底から溢れた「ありがとう」を伝えた時、自分の人生が一歩前進したと思った。この感激が忘れられず、それから約20年、気がつくと御礼を言えた恩人の数は40ヶ国、600余人に及んでいた。


●墓巡礼は一日にして成らず

墓参に目覚めたといっても、インターネットが普及する90年代末までは墓地を探すのも一苦労だった。事あるごとに図書館へ足を運んでは、伝記、小説や画集の略歴、旅行ガイド等を入念に調べ上げ、新聞の文芸欄やアート番組にも手がかりを探す日々。場所が分かっても地方の墓地は辺ぴな所にあり、徒歩でテクテク何時間も歩いたり、バスがあっても一日2本というのはざらだった。ようやく現地に着くと同姓の別人だったり、文字が風化してて判読できなかったり、夢中になって探している間に閉門になって閉じ込められたり…。それでも墓参せずにいられなかったのは、早く御礼を言わないと、芸術や文学が与えてくれる感動で体がパンクしそうだったからだ。


●墓巡礼は人間賛歌!!

墓巡礼の原動力となっている、芸術家や作家への感謝の気持ち。僕がそこまで文学・芸術にのめり込んだ理由は、次の3点によるものだ。

1.他者に「共通点」を見出せるから…人が芸術に感動するのは他人の中に自分と同じものを「発見」し、心を重ね共感するからだ。芸術は、文化や思想が違っても、相手の内面世界に共鳴できることの素晴らしさを教えてくれる。これは国籍、人種、宗教など、自分と「違うもの」を見つけて戦争を起したり差別することとは正反対の心の動きだ。世界には争いが絶えないけど、僕は必ず人間同士は分かり合えると確信している。そうでなければ、こんなにも多くの作品が、時代や国境を越え残っているはずがない!世界は芸術で溢れかえっている。だから僕は希望をもって生きていくことができる。

2.無数の“良心”と出合えるから…どんな名作も作者の力だけでは後世に残らない。この世に「自然に」残った作品なんか一つもない。人々は、作者に頼まれた訳でもないのに、世代から世代へとリレーのバトンのように作品を伝えてきた。自分だけが満足するのではなく、まだ作品と出合っていない他者の為にとる行動。そこには、何千、何万人もの「残そうとする善意」が集まっている。絵画でも音楽でも、作品が現存しているという事実だけで僕は泣きそうになる。芸術・文学を味わうこと、それは作者の心だけでなく、作品を残そうとした過去の人間全員の魂にまで触れることだ。

3.生命の輝きを教えてくれるから…人生は、幸福なことばかりではなく辛いことも多い。もう行き詰まって打つ手がない、人生の選択肢がなくなった、そんなとき、文学や映画を通して違う価値観、別の生き方の可能性を知ると、自分が狭い世界でもがいていたことがわかる。内なる世界が広がり、出会いたかった言葉に出会い、僕は何度も救われてきた。作者はもうこの世にいなくても、作品に込められた魂が輝き続けて、人生を豊かに生きていけと応援してくれているのを感じる。そして彼らの墓もこう語りかけてくる--「いつ死んでも後悔のないよう毎日を全力で生きろ」と!

こうして僕の生活に芸術は不可欠なものとなった。その真髄にふれると、今度は作者に目が向いた。どういった人物で、どういう理由でその作品を創るに至ったのか。その背景を知ると、作品はさらに深く心に染み渡った。結果、ますます恩人に会いたくなり、墓参にのめり込む事になったのだった。


●この本について

東京と鎌倉には、日本が世界に誇る多くの文人・芸術家が眠っており、特に東京は江戸時代以来400年間も国の中心地ということもあって、集中的に多くの偉人が眠っている。この本ではその中から、人々に深く愛されている104名を厳選して紹介したい。今回改めて関東の墓を俯瞰してみると、論争していた芥川と谷崎が同じ墓地だったり、不倶戴天の仇敵だった井伊大老と松陰が近所に眠っていたり、北斎の墓碑銘が『画狂老人卍墓』という奇天烈なものだったり、芸名ではなくこだわりをもって本名を刻んでいる人がいたり、墓の形も千差万別で、実に興味深かった。人生の最期に関する逸話には人情味のある話が多く、この本を紐解くと恩人たちの色んな横顔が垣間見えてくると思う。花束をもって熱く語りかけるもよし、散歩感覚でふらりと立ち寄るもよし。肩肘張らずに巡礼できるように、墓周辺の文学館や団子屋さん、散歩コースなども紹介してあるので、ぜひ本書を片手に墓を訪れ、大好きな先人たちと心行くまで語り合って頂けたらと願っています!!


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目次…全104名リスト&サブタイトル

1章 北エリア 

夏目漱石     38歳から作家人生をスタート
竹久夢二     “大正の歌麿”愛に生きた画家
永井 荷風    江戸を愛した数奇者
泉 鏡花     言葉の万華鏡に恍惚
小泉 八雲    ラフカディオ・ハーン、この地に眠る
石ノ森章太郎  僕らのヒーローの生みの親
手塚治虫     走り抜けたマンガの神様 
遠山“金四郎”景元  庶民に愛された名奉行
本因坊 秀策  史上最強の“棋聖”
司馬 江漢    世間を手玉に取った大偏屈
谷崎潤一郎   日本語の美しさを究めた作家
芥川 龍之介  あまりに繊細だった大正文壇の象徴
二葉亭 四迷  エスペラント語も話せた作家
高村光太郎&智恵子  刻まれた愛の遍歴
岡倉天心     日本美術界の大恩人
長谷川 一夫   昭和のカリスマ俳優
立原道造     青春をうたった夭折の詩人
横山大観     絵は写実にあらず、背後にある心を描け
正岡 子規    日本語を解放した革新者
歌川広重     詩人の心を持った浮世絵師

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2章 東エリア   

伊能忠敬      50代後半から4万キロを歩き抜く
幡随院長兵衛   江戸の華とうたわれた庶民の人気者
ねずみ小僧次郎吉   墓石が幸運のお守り!?
葛飾 北斎     自ら“画狂人”と称した絵師
平賀 源内      人間ビックリ箱、日本のダ・ビンチ
十返舎 一九    墓地は寺の2階にあった!
徳川吉宗      暴れん坊将軍、静かに眠る

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3章 中央エリア  

渥美 清      田所康雄として旅立つ
服部半蔵     情に厚かった“鬼の半蔵”
五代目古今亭 志ん生   自由奔放な不世出の落語家
滝沢 馬琴    江戸文壇の頂点を極めた男
八百屋お七     燃え上がった一途な愛  
大隈 重信    政党政治の土台を築く

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4章 南エリア  

六代目中村歌右衛門  昭和歌舞伎を代表する女形
大久保 利通    あえて非情となった政治家
志賀 直哉     人間を愛した小説の神様
斉藤 茂吉     近代歌壇の大歌人
星 新一      日本SF界の開拓者
国木田 独歩   自然主義文学の先駆け
北里 柴三郎   反骨の細菌学者
『初代』市川団十郎  名門成田屋誕生
浅野内匠頭&大石内藏助&四十七士   武士(もののふ)という生き方
 勝 新太郎    天性の役者、我が道を行く
若山 富三郎   渋い演技で魅了
福沢諭吉     天は人の上に人を造らず
沖田 総司    薄命の天才剣士
黒田 清輝     近代洋画界の父
杉田 玄白    医学界の大革命家 
井伏 鱒二    庶民の悲哀をユーモアと共に描く
溝口 健二     モノクロ画面の美しさに世界がため息
力道山      日本人に元気を与えた国民的ヒーロー
勝 海舟      江戸城無血開城の立役者
喜多川 歌麿   美を追究し幕府にたてつく
徳富 蘆花    墓は文学館と共に
沢庵和尚     沢庵、圧巻の遺言
吉田 松陰    体は私なり、心は公なり
井伊 直弼    暗殺を覚悟していた為政者 
板垣 退助    自由民権運動の指導者

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5章 西エリア  

森 鴎外    軍にいながら殉死を批判
太宰 治    太宰の代わりはどこにもいない
樋口 一葉   近代初の女流作家
柳生 十兵衛   剣豪の一族が集結
植村 直己   五大陸の頂点を極めた冒険家
歌川 国芳   江戸きっての空想画家
武者小路 実篤  人道主義を貫いた白樺派の象徴
松田 優作    ミスター・ハードボイルド
山田 耕筰   近代音楽界の父
寺山 修司   「職業は、寺山修司です」
土方 歳三   新選組鬼の副長、北の大地に散る
近藤 勇    時代の波に逆らい己を貫く

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6章 府中エリア

川合 玉堂    日本の心を描く
岸田 劉生    愛娘を100枚も描き続けた
内村 鑑三    無教会運動の創始者
北原白秋     すべての体験を歌へ
大岡 昇平    戦場の真実を克明に記録
有島 武郎    優しさゆえに砕け散る
岡本太郎     美術館のような墓所
三島由紀夫    自らの美学に殉ずる
与謝野晶子&鉄幹   情熱の歌人ふたり
堀 辰雄     果てしない透明感
菊池寛      文学の大衆化に尽力
長谷川 町子  今も愛される国民的マンガ家
田河 水泡    軍隊を漫画で風刺
向田 邦子    現代の家族像を描き出した
ゾルゲ       世界史の流れを変えたスパイ
中島 敦     人間の魂を掘り下げた求道者
吉川 英治   大衆と共に歩む
山田 康雄    声優とは役者である!
江戸川 乱歩   本格的探偵小説を開拓
遠藤周作     信仰の証としての文学

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7章 鎌倉エリア 

開高 健     モットーは“悠々として急げ”
小津 安二郎   愛をもって庶民の悲哀を描く
田中 絹代    大女優であり女性初の映画監督
北条 時宗    国難を乗り切った若き指導者
小林 秀雄   批評を芸術の域にまで高める  
岩波 茂雄    すべての貧乏学生の恩人  
渋澤 龍彦   暗黒世界の貴公子
高浜 虚子   伝統俳句の灯を守れ!
源 実朝    歌人として名を残した将軍
源 頼朝     社会を一変させた革命家
黒澤 明    躍動する生命、炸裂するヒューマニズム!
川端康成     日本初のノーベル賞作家



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