〜ホワイトカラー・エグゼンプション〜
『狂気の残業代ゼロ法案』
2007.1.8



安倍首相が「残業代ゼロ法案は少子化対策にも必要」と発言したニュース。あまりの能天気な発想に絶句。首相の発言を要約すると「残業代が出ないなら、みんな早く帰って子作りするだろう」というもの(全労働者を敵に回すつもりか?)。残業代が出るから会社に残ってるって論理がすごい。既にもう違法なサービス残業で残業代ゼロなのに、これを合法化するというのだから恐れ入る。

そもそも残業代不払いにしたところで取引先は納期を延ばしてくれないし、人が増える訳でもなく仕事量が減る訳でもない。“個人の裁量で効率良くやれ”と言いたいのだろうが、労働者が自分の裁量で決められるのは“作業時間”であって“作業量”を決めるのはあくまで経営者。どんなに効率よく作業しても、作業量が膨大だからサビ残になる。気が遠くなるようなノルマを課せられ、過労死やノイローゼで自殺するまで働いてる人がこんなにいるのに、安倍総理は金欲しさに無駄な残業をしてると思っているのか。
残業代ゼロでOKになったら、企業はどんどん残業させるに決まってる。一人当たりの就労時間を伸ばすことで社員をさらにリストラし、フリーターは正社員どころか派遣にさえなれない。総理の発想は実態を知らなさ過ぎるし、ホント経団連の言いなり過ぎる。

このサイトの訪問者は学生さんも多いので、「他人に何を言われよーが、身体を壊すくらいなら定時に帰ればいーじゃん」と疑問を持つ人もいると思う。僕の体験談を書こう。多くの職場では大抵3〜5人のチームを組まされ、各班にエゲツない月間ノルマがある。このチーム制というのがミソ。
自分が数字を達成できなければ目標達成の為に仲間が数字をかぶることになる。その逆もしかり。ノルマ未達だと査定の際に連帯責任で仲間の給料も下がって迷惑がかかる。また無事に自分の班が目標を達成しても、他班が未達だと支所全体の目標が達成できないので、他班のノルマをかぶることになる。支所が達成しても他支所が苦しんでいるとブロック目標がクリアーできないので、他支所のノルマを背負う。つまり、自分がノルマを達成しようがしまいが、延々と仕事が続いて退社できないシステムなんだ。

辛いのは金の問題だけじゃない。班長が上司から罵倒され青ざめているのを見ると、「今月達成できないとまた班長が怒られる」と思い、責任を感じるし職場の人間関係もあるので誰も先に帰ることは出来ない(上司だって、そのまた上の上司からコッテリ絞られているのだろう)。結局、皆が皆、身体がおかしくなるまで残業するんだ。
勤めた会社の中には、タイムレコーダーの上に『え?もう帰るの?』と経営者が書いた紙を貼ってる所もあった。あと、労基署から摘発されないように、17時の時点で全社員にタイムカードを押させる会社も(で、残業開始。これはヒドかった!)。オランダは残業そのものが違法になったことで、年間の労働時間は日本人の約半分になった。それでも国家は破滅せず国民はちゃんと生きている。

総理が言うように、働きすぎという指摘は正しいし、家族と過ごす時間をもっと増やすことが少子化対策に重要なのは確か。だったら、サビ残合法化&労働時間の規制撤廃なんて正反対のことをせず、欧州のように規制強化で労働時間短縮させることが絶対に必要だ。フランスは週35時間労働になってベビーブームの真最中っすよ!(仏では18時を過ぎたら会社はモヌケの殻、しかもヴァカンス・夏休みの平均は16日間!)


★ネット掲示板より・分かりやすいまとめコピペ〜ホワイトカラーエグゼンプション(WE)とは

■残業代  ・・・何時間でも0円
■残業時間・・・制限撤廃 (青天井)
■労働時間・・・制限撤廃 (週40時間労働の制度が消滅する)
■サビ残  ・・・合法化
■過労死  ・・・合法化 (企業の健康管理義務が消滅、労災対象外へ)

労働無制限。サビ残青天井。残業代0円。過労死自己責任。
まさに「奴隷化法案」。

★年収は・・・「年収決まらず」「政令でいつでも年収は変更できる」 (厚労省案より)
★役職は・・・「管理職の一歩手前」 つまり一般の正社員が対象。 (厚労省案より)・・・・管理職「以外」が対象(ココ注意)
★職種は・・・どこにもホワイトカラーとは書いてない。つまり曖昧。(厚労省案より)

●影響1・・・残業代0で平均15%年収ダウン。ローン破産多発予想
●影響2・・・サビ残青天井だから、超長時間残業が多発。
●影響3・・・社員が鬱病・過労死しても会社の責任がゼロ。病気・死人が多発。
●影響4・・・正社員の労働時間がコスト0円で急増するので、派遣大量解雇へ
●影響5・・・年収大幅ダウンで消費減少、不況に突入。 (→超少子化)


【呆れた献金規制の緩和案】
★外資の献金可能・・・「外資系企業による政治献金規制を緩和」 WEで儲けた外資企業からも政治献金可能に

【焼け石に水な労働改善案】
★残業割増率増加・・・「80時間以上の割増率25%⇒50%に増加」 ゼロ円になんぼ割増掛けてもゼロ(厚労省案より)
★パート待遇改善・・・「無期契約で正社員と同じ扱いの人のみ」 該当者はパート全体の15%、労働者全体の3%だけ(厚労省案より)
★格差是正の対策・・・「再チャレンジ支援税制」の本来の対象だった「ニート、フリーター」を除外する方針に変更

■欧米の常識 vs 日本の常識■
1)派遣労働者が受け取る賃金は必ず正規以上と法定 vs 正規の半分以下
2)派遣労働が2年超だと直接雇用義務 vs 期限撤廃して無期限派遣
3)派遣のピンハネ率は10%未満と法定 vs ピンハネ率は自由、平成16年度ピンハネ率平均28.5%
4)企業が支払う総額はガラス張り vs けっして派遣労働者に教えないブラックボックス
5)派遣労働者の巨大全国組合がある vs 何も無い
6)派遣労働は事業拡大時などにのみ使うと法定 vs 正社員をクビにしてどんどん派遣に置き換えてよい



《時事コラム・コーナー》

★愛国リベラル近代史年表/日本と中国編
★愛国リベラル近代史年表/日本と韓国・朝鮮編
★愛国リベラル近代史年表/日本と台湾編
★愛国リベラル近代史年表/日本とアメリカ編
★愛国リベラル近代史年表/日本と東南アジア編
★昭和天皇かく語りき
★愛国心について僕が思うこと
★日の丸・君が代強制と内心の自由について
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★残業ゼロが常識になる社会へ
★アフガン・伊藤和也さんを悼む
★パレスチナ問題&村上春樹スピーチ
★チベット問題について
★普天間基地を早急に撤去すべし
★イラク海外派兵に思う
★暴力団について
★死刑制度について
★官僚の天下りと地方自治体の闇
★障害者自立法の問題点
★映画『男たちの大和』レビュー
★マジな戦争根絶案



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オヌシは 番目の旅人でござる